コンプライアンス研修をeラーニングで実施すべき理由やポイントを解説

コンプライアンス研修を、どのように実施すべきか迷っている研修担当者も多いでしょう。この記事ではコンプライアンス研修にe-ラーニングを利用すべき4つの理由や、実施する際のポイントを併せて紹介しています。
01コンプライアンス研修にeラーニングを利用すべき4つの理由
「法令遵守」を意味するコンプライアンスですが、昨今、企業が事業運営をおこなう上で欠くことのできない極めて重要なものとされ、最近では、経済産業省から「責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドライン」が出されるなど、注目が集まっています。そして、コンプライアンスの学習にはeラーニングでの実施もおすすめです。ここでは、コンプライアンス研修でeラーニングを行うべき理由を解説します。
1:全社員を対象にすることが可能

コンプライアンス研修の対象者は経営者からアルバイトまで、その企業に関わる全ての人にすべきです。そのため、集合研修でコンプライアンス研修を実施すると、何度も研修を実施することとなり、工数だけでなく費用も増えます。特に大企業であればあるほど、関わる従業員の数は増えていき、子会社までも含めると数千人規模となることもあるため、集合研修は困難を極めるでしょう。一方でe-ラーニングであれば、各社員のPCやスマートフォンから受講することができるため、工数を大幅に削減することができます。
2:階層別に異なった内容にできる

e-ラーニングであれば、各社員の階層によってコンプライアンス研修の内容を変更することが容易です。経営層であれば企業全体のコンプライアンスの徹底や会計に関する内容を、管理職であればコンプライアンス違反時の対処方法などのように、各社員でコンプライアンスを遵守することは当然学ぶ必要がありますが、対処方法も学ぶ必要性がある階層の社員もいるはずです。e-ラーニングであれば各社員の階層に合わせた受講内容を指定し、あとは期限までに視聴してもらうだけなので、通常業務にも大きな支障をきたすことがなくコンプライアンス研修を実施することができます。階層別に学習する内容をまとめると以下になります。
新入社員
新入社員がコンプライアンス研修で学ぶ主な内容としては、以下が挙げられます。
- ・情報セキュリティ
- ・法令順守
- ・SNSの取り扱い
新入社員の場合は、社内情報の取扱いや、著作権などの基本的な法律の理解、SNSの取り扱いがメインになります。どのようなことがコンプライアンス違反になるのかといった具体例や、リスクについて理解してもらうことが重要です。
若手・中堅社員
- ・リスクマネジメント
- ・インサイダー取引
- ・ハラスメント
若手・中堅社員の場合は、リスクを未然に防いだり顕在化したときの対処法といったリスクマネジメント、機密情報を不正のために使わないようにするといったインサイダー取引に関する知識、パワハラやセクハラに関する知識などがメインになります。
管理職
- ・契約書
- ・勤怠管理
- ・労務管理
管理職の場合は、契約書の内容に関する法的知識、社員の勤怠管理に関する知識、部下の労働時間や休暇といった労働法に関する知識がメインになります。どれも管理職として、組織や部下を管理する上で必要な知識になります。
3:何度でも受講できる

e-ラーニングはアーカイブ受講型の研修方法です。集合研修とは異なり、常にインターネット上に講座があるため、何度でも反復して理解を深めることができます。後述する習熟度のテストやレポートを元に、自分の理解が不足している部分を補うことが容易にできることがメリットと言えるでしょう。
4:習熟度合いが確認できる

e-ラーニングはテストやレポート機能が付いているものが多く、習熟度合いを確認することができます。テストとレポートでそれぞれ一長一短がありますが、レポート機能の方が習熟度の判定にはおすすめです。テストは点数や正答率を出してくれるので、数字で判別しやすいというメリットがある一方で、答えを丸暗記してしまえば点数を取ることが容易であり、本当の意味での習熟度の判別が難しいというデメリットがあります。レポート機能の場合は、教育担当者が内容を確認するという工数がかかるというデメリットはあるものの、自分の頭で学んだことをアウトプットし文章にする必要があるため、習熟度がテストと比較して大幅に上がるはずです。マークシートのテストと、レポートで記述式のテスト、どちらが習熟度を測りやすいかを考えていただくとイメージがつきやすいかもしれません。
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・研修への活用方法
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02コンプライアンス研修をeラーニングで実施する際のポイント
前項で解説したようにeラーニングでコンプライアンス研修を実施する場合、押さえておくべきポイントはいくつか存在します。次ではそれぞれについて解説していくので、押さえていきましょう。
- 1:経営者や管理職が意欲的に取り組む
- 2:事例で身近なものという認識を持たせる
- 3:習熟度は必ず確認する
- 4:定期的に研修を実施する
経営者や管理職が意欲的に取り組む

売上や実績を重視するあまり、コンプライアンスのような守りの研修への参加意欲は多くの社員の中で低いものになりがちです。しかし、コンプライアンス違反を犯した際のリスクは多大なものになる可能性もあり、会社全体で真剣に取り組むべき研修の1つと言えます。そのため、経営者や管理職が意欲的にコンプライアンス研修に取り組み、どれだけ重要なものかを各社員に伝播させることで、社員それぞれの意識も変えることができるでしょう。
事例で身近なものという認識を持たせる

コンプライアンス研修というと、自分には関係のないものという認識を持っている社員も少なくないでしょう。しかし、コンプライアンス違反は誰しもが犯してしまう危険性があり、普段の業務にもリスクは潜んでいます。そのため、同じ業種での事例や、誰しもが知っている企業の事例などを織り交ぜることで、まずは自分にも関係のある研修という意識を持ってもらうことが重要です。
習熟度は必ず確認する

「研修は受けて終わり」という企業も少なくありません。しかし、研修は実際に現場で活かされて、初めて意味を持ちます。そのため習熟度をレポートなどで判断し、自分の業務に今回学んだことがどのように活かされるのかを考えてもらう機会を与えることで、より効果的な研修となるでしょう。
定期的に研修を実施する

人は忘れる生き物という言葉があるように、誰しも研修を一度受講しただけでは、すぐに忘れてしまいます。そのため、定期的にコンプライアンス研修を実施し、コンプライアンス遵守の意識を再燃させることがポイントです。しかし、同様の内容をe-ラーニングで学べと言われても、「前回も見たし」という意識で真剣度は低下してしまうでしょう。最悪の場合では流しているだけで実際には受講していない人も出てくるかもしれません。したがって、定期的な研修受講は内容を変えて、意欲低下を起こさないような注意も必要となります。
03Schoo for Businessのコンプライアンス研修
Schooでは、コンプライアンス研修に関する授業が多数存在します。ここではSchooでコンプライアンス研修を実施する場合の特徴やおすすめの授業について解説していくので参考にしてみてください。
Schoo for Business |
|
受講形式 | オンライン (アーカイブ型) |
アーカイブ本数 | 8,000本 ※2023年5月時点 |
研修管理機能 | あり ※詳細はお問い合わせください |
費用 | 1ID/1,500円 ※ID数によりボリュームディスカウントあり |
契約形態 | 年間契約のみ ※ご契約は20IDからとなっております |
Schooビジネスプランの特徴
Schoo for Businessは、階層別・職種別・テーマ別の研修を行うこともできる、社員研修・人材育成向けの定額制オンライン学習サービスです。生放送を毎日実施しており、最新のスキルや情報を動画で楽しみながら学ぶことができることが特徴です。コンプライアンスに関する件数も多数ご用意しており、ここではおすすめの授業を紹介します。
社内セキュリティの基礎を知りたい方や、企業の情報管理・危機管理の担当者のための授業です。
授業名 | 社内セキュリティ・情報管理のキモ-新入社員・情報管理担当者編- |
時間 | 1時間(60分×1コマ) |
学べること | 社内情報管理の必要性 社内情報管理の方法 リスクが発生した時の対処法 |
社内セキュリティ・情報管理のキモ-新入社員・情報管理担当者編-を無料視聴する
※研修・人材育成担当者限定 10日間の無料デモアカウント配布中。対象は研修・人材育成のご担当者に限ります。
このコースではビジネスパーソンとして最低限知っておくべき著作権についての知識について解説します。著作権侵害になる行為や、著作権法上のルールに沿った正しい運用方法を知りたい方におすすめです。
授業名 | 著作権・肖像権コンプライアンス - 全ビジネスパーソン向け |
時間 | 1時間10分(20分×2コマ、15分×2コマ) |
学べること | 著作権の内容 著作権を侵害したときのリスク 著作権侵害にならないための方法 フリー画像サイト利用の注意点 |
※研修・人材育成担当者限定 10日間の無料デモアカウント配布中。対象は研修・人材育成のご担当者に限ります。
このコースではインサイダー取引など、投資行為に関わる法律について解説します。業種や職種、あるいは所属企業の上場/未上場を問わず活用できる内容です。
授業名 | インサイダー取引の理解と事例 - 投資の注意点 - 全ビジネスパーソン向け |
時間 | 1時間(30分×2コマ) |
学べること | 金商法における禁止行為 金商法に違反しないための知識 インサイダー取引規制の目的や罰則 インサイダー取引規制に関する注意点 |
インサイダー取引の理解と事例 - 投資の注意点 - 全ビジネスパーソン向けを無料視聴する
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このコースではパワーハラスメントやセクシュアルハラスメントなどの知識について解説します。ハラスメントに関する知識を身に着けることで、予防策を講じることができ、より良い職場環境を作ることができます。
授業名 | ハラスメントを正しく知る- 全ビジネスパーソン向け |
時間 | 1時間20分(30分×2コマ、20分×1コマ) |
学べること | ハラスメント対策の重要性 ハラスメントの要件と判断基準 ハラスメントの種類 ハラスメントを予防するためのポイント |
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このコースでは管理職の方向けに、労働法について解説します。労働時間や休暇に関する知識などを身に着けることで、今後発生しうる問題について予防策や対策を練ることができます。
授業名 | 労務管理のための労働法 - 管理職向け |
時間 | 1時間40分(40分×2コマ、30分×1コマ) |
学べること | 労務管理や労働法の概要 労働契約の開始・終了に関する事例 安全配慮義に関する知識 休暇に関する知識 |
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このコースでは管理職の方向けに、契約書の確認ポイントついて解説します。これから締結する契約書について、どこを重点的に見ればいいのかといった知識を身に着けておくことで、トラブルの予防やチェックの負担を軽減できるようになります。
授業名 | 契約書チェックのポイント - 管理職向け |
時間 | 1時間(30分×2コマ) |
学べること | 契約書でチェックが必要な項目 業務委託契約や開発契約における注意点 民法改正の概要と影響 |
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■資料内容抜粋
・大人たちが学び続ける「Schoo for Business」とは?
・研修への活用方法
・自己啓発への活用方法 など

04まとめ
コンプライアンス研修は全社員が受ける必要のある研修であり、オンラインで受講ができるe-ラーニングで実施しましょう。工数を削減できるだけでなく、各社員の階層に合わせた内容に調整することができるため、実務に活かすことのできる研修を実施できます。習熟度の判定はレポートやテストで実施し、理解不足とみなされた社員には再受講をお願いするなど、フォロー体制も整えておく必要があります。