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労働生産性を向上させるには?計算方法や見直しのポイントを解説

公開日:2021/05/28
更新日:2021/05/31
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労働生産性を向上させるには?計算方法や見直しのポイントを解説 | オンライン社員研修・eラーニング研修 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

働き方改革の実施に伴い、労働生産性の向上への注目も集まっています。労働生産性の向上には多くのメリットがありますが、業種ごとの特徴や国際比較に関して正しく理解することが大切です。この記事では、計算方法や見直しのポイントを交えて、労働生産性について徹底解説します。

 

労働生産性とは

労働生産性とは、労働の成果を労働量で割って、数値化したものです。労働量は、労働者1人当たり、または労働者1時間あたりで計算します。数値が大きければ労働生産性が高いことになります。 労働者のスキルの高さや業務効率が、労働生産性に大きな影響を与えます。労働生産性は、労働成果が労働量や投資額に見合っているかを確認するための指標となり、経営判断の基準などに用いられます。

業務効率化との違いは「成果」の有無

生産性向上と併せて頻繁に使われる言葉に「業務効率化」があります。この2つは厳密には意味が異なります。生産性向上と業務効率化の違いは「成果」の有無です。生産性向上は、現状よりもさらに労働成果を上げることを目標しています。 これに対して、業務効率化は、作業を行う早さやコスト削減を目標にしています。このことから、業務効率化は手段で、生産性向上は成果を上げるための取り組みと考えることができます。しかし、業務効率化そのものが成果につながるとは限りません。

 

労働生産性の種類と計算方法

労働生産性には以下の2種類があります。

物的労働生産性

物的労働生産性は、生産量を成果の対象として算出したものです。計算式は以下の通りです。

物的労働生産性=生産量/労働量

生産量として、生産するものの大きさ、重さ、個数などを単位にします。物価変動や技術進歩などによって変動する生産物の価格ではなく、物量を単位にすることで、純粋に生産能率や生産効率を測ることができます。

付加価値労働生産性

付加価値労働生産性は、成果の対象を付加価値で算出したもので、計算式は以下の通りです。

付加価値労働生産性=付加価値額/労働量

付加価値は、売上高から人件費や減価償却費など、諸経費を差し引いた額です。1人の労働者がどれほど付加価値の高い仕事をしているかを示し、成果をどう分配するかを考える指標となります。

 

労働生産性の国際比較

国の経済状況を国際的に比較するために、労働生産性が用いられることがあります。日本は世界でどの位置にあるのでしょうか。また、この記事で主に取り上げている、企業の労働生産性との違いについても解説します。

日本の労働生産性は37カ国中21位

「OECD諸国の労働生産性の国際比較」によると、OECD(経済協力開発機構)に加盟する先進37ヵ国中、日本は第21位でした。 さらに細かい項目に分けて比較すると、日本の1時間当たりの労働生産性は47.9ドルで37カ国中21位、日本人1人当たりの労働生産性は81,183ドルで37カ国中26位、日本の製造業の労働生産性は98,795 ドルで31カ国中16位でした。 国際比較における日本の労働生産性は、先進国の中で最低レベルを継続しており、国が推進する「働き方改革」の柱として「労働生産性向上」が議論されるようになっています。
参考:OECD諸国の労働生産性の国際比較

企業の労働生産性とは厳密には異なる

国際比較における労働生産性は、就業者1人当たりのGDPで算出します。GDPは各国の通貨で比較できないため、米ドルに置き換えますが、経済状況により比較基準があいまいになります。また、就業者に関しても、明確な基準が存在しないため、労働生産性の算出に大きなズレが生じることになります。 このように、国際比較における労働生産性は、企業が労働者1人または1時間あたりを投入して得られる成果を測る労働生産性と、意味が異なることがわかります。両者を単純に比較して、労働生産性の高低を語ることはできないのです。

 

業種ごとに労働生産性の特徴がある

企業の労働生産性を測る際に、業種ごとにも特徴があることを無視できません。業種ごとの特徴や傾向、企業の規模なども考慮して、労働生産性の比較を行う必要があります。

労働生産性が高くなりやすい業種

労働生産性が高くなりやすいのは、「資本集約型産業」です。例えば、金融・保険業、電気・ガス、不動産業などが挙げられます。資本集約型産業は、機械や設備などの豊富な資産を用いて売り上げを出すタイプの業種が多く、労働者1人当たりで算出する労働生産性の数値は高くなりやすい傾向にあります。

労働生産性が低くなりやすい業種

その一方で、労働集約型産業では、労働生産性が低くなりやすい傾向にあります。業種には、飲食サービス業、宿泊業、医療・福祉業、娯楽業、小売業などです。これらの業種は、人的労働力による業務が多く、労働生産性が低くなってしまいます。 また、パートやアルバイトなどの雇用形態が多いことも、労働生産性が低くなりやすい要因として挙げられます。1人の従業員が8時間労働を行っていたところに、2~3人のアルバイトが2~3時間ごとに入れ替わるなら、計算式の分母となる従業者数が増え、必然的に労働生産性が低くなってしまいます。

労働生産性は業界の特徴や規模を考慮して比較するのがベスト

労働生産性は、業界の特徴を考慮して比較する必要があります。なぜなら、資本集約型産業と労働集約型産業を数字上で比べることは意味をなさないためです。さらに、企業の規模も労働生産性に影響を与えます。 例えば、製造業において、設備投資をする力のある大企業のほうが、ちゅそう企業に比べて、労働生産性が高くなりやすいといえます。一方、非製造業では、中小企業のほうが労働集約型からの脱却を行うことで、大企業よりも労働生産性が高くなりやすい傾向にあります。

 

労働生産性を向上させるメリット

企業として労働生産性を向上させることには大きなメリットがあります。ここでは2つのメリットについて解説します。

企業の競争力アップ

労働生産性が向上するということは、少しのインプットで大きなアウトプットが得られるということです。つまり、無駄な投資やコストを抑えて収益が得られるのです。また、短時間、少ない費用で同じ成果が得られるようになると、その分の時間や費用を用いて、研究開発を行うことができます。 新しい製品やサービスを提供することで、企業全体が成長し、効率的に収益を得られることで、国際的に企業の競争力をアップさせることにもつながります。

従業員のワークライフバランス向上

生産性が高まることで、従業員の残業や労働時間を減らすことも可能です。従業員のワークライフバランス向上とともに、企業の利益増加による給料アップも期待でき、従業員のモチベーション向上にもつなげることができるでしょう。

 

労働生産性を上げるために企業ができること

労働生産性を上げるために企業ができることとして、以下の4つのポイントが挙げられます。

業務の標準化

労働生産性を上げるために、作業ごとにマニュアルやルールを明確にすることで業務の標準化に取り組むことができます。同じ作業でも、担当する労働者のやり方が異なれば、品質にばらつきが生じたり、ミスが増えたりします。 また、特定の作業を1人の従業員に任せっきりにすると、病欠や退職の際に業務の代役がいない状況が発生します。標準化に取り組むことで、業務をストップさせないまま効率的に遂行し、かつ品質向上にもつなげることができます。

IT技術の積極導入

定型業務をロボットを使って自動化できれば、投入する労働力を減らすことができ、従業員はコア業務に集中できます。例えば、コンピューター上の定型業務に、RPA (Robotic Process Automation)を導入すれば、数時間かけていた作業をワンクリックで終わらせることができるかもしれません。 ほかにも、コミュニケーションツールの導入により、従業員同士が迅速に情報交換できるようにすることも労働生産性の向上に役立ちます。業務の中で、自動化できる部分があるか、見直してみるとよいでしょう。

人事評価制度の見直し

人事業化制度の見直しも、労働生産性の向上のための大切なポイントです。勤続年数が重視される現状の人事評価では、優れた成績を残している若手従業員が正しく評価されず、モチベーション低下に繋がるケースがあります。成果主義に切り替えを行っている他企業に転職してしまうリスクもあるでしょう。 従業員の生み出す成果が評価される制度に切り替えることで、モチベーションを向上させ、各人の積極的なスキルアップによって、さらに労働生産性を向上させることができるでしょう。

柔軟なワークスタイルの受け入れ

柔軟なワークスタイルを受け入れることで、優秀な人材の定着や獲得につなげることができ、結果として労働生産性が向上する場合があります。介護や子育てで退職を希望する従業員がいるかもしれません。リモートワークの導入ができるなら、貴重な人材が引き続き業務に留まることができるでしょう。 朝の通勤ラッシュがストレスになっている従業員もいるかもしれません。フレックスタイム制の導入ができれば、通勤ラッシュを避けて心身ともにリフレッシュした状態で業務に携わることができます。

 

まとめ

「長時間労働を是正するためには労働生産性を向上させる必要がある」と言われていますが、労働生産性に関する正しい理解にもとづく必要があります。業種や企業規模に合わせて適切な方法で取り組むなら、労働生産性の向上を達成し、働き方改革の推進にもつなげることができます。

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