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試用期間中の解雇は違法になるのか?その際の注意点について解説する

公開日:2021/05/28
更新日:2021/06/02
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試用期間中の解雇は違法になるのか?その際の注意点について解説する | オンライン社員研修・eラーニング研修 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

試用期間とは、採用した人材に対して「能力」「適正」を見極める期間として設けられています。現在、試用期間を設けている企業はおおくなり、試用期間中の解雇などの問題も出ています。本記事では、試用期間中の解雇をテーマに違法性や注意点を解説していきます。

 

試用期間とは

試用期間とは、中途採用した社員などに対して予め取り決めた期間において、実際の実務を経験させ本採用に適しているか見極めを行う期間です。試用期間中には、「適正、能力、就業態度」などを元に見極めを行います。雇用される者においても、試用期間中に企業の風土や実務を通して、長期的に勤務可能であるか見極めていることを理解しておきましょう。

試用期間とは

試用期間とは、中途採用した社員などに対して予め取り決めた期間において、実際の実務を経験させ本採用に適しているか見極めを行う期間です。試用期間中には、「適正、能力、就業態度」などを元に見極めを行います。雇用される者においても、試用期間中に企業の風土や実務を通して、長期的に勤務可能であるか見極めていることを理解しておきましょう。

試用期間の定義

試用期間は、「長期雇用となる正社員化への見極め期間」と定義することができます。職務経歴書は面接だけでは分からなかった能力や適性について実務を通して確認し、長期雇用を行うことに問題がないか見極めることを目的としています。実際に勤務を行う中で分かることも多く、時には当初予定していたポジションとは異なる部署での勤務を打診されることもあります。

試用期間の最大期間に明確な基準はあるのか?

試用期間の最大期間は、法令等で定められてはいません。試用期間の最大は1年間とする社会通念があり、最も多いのは「3~6ヵ月間」です。この期間は、企業がトライアル求人、キャリアップ助成金などの支援金を受給するための必要期間であり、正社員雇用への切り替えを見極めることが可能な期間として考えています。

試用期間の延長は可能なのか

試用期間の延長制限を行う法令はなく、試用期間の延長自体に問題はありません。試用期間を延長する場合には、本人への打診と同意が必要です。試用期間を延長する理由について本人へ打診し、同意した場合のみ延長が可能です。延長をすることが想定される場合には、就業規則への明記と周知をあらかじめ行っておく必要があり、試用期間における労働契約書にも「試用期間延長の有無」として記載を行っておくことも必要です。

 

試用期間中の解雇は違法となるのか

試用期間中の解雇については、違法になるのでしょうか。試用期間中の解雇は「不当解雇」として訴えられる事例も多く注意しておきたい内容です。次に試用期間中の解雇の扱いについて解説していきます。試用期間中に解雇を行う際の参考にしていきましょう。

試用期間中の解雇は原則認められていない

試用期間の労働契約は、「解約権保留権付き労働契約」に該当します。「解約権留保付労働契約」とは、一定の範囲や条件により労働契約を解消できる権利(解約権)が留保されている労働契約を指す条件付きで成立した労働契約のことです。試用期間においては、締結される労働契約書に試用期間、本採用に向けた条件が記載されており一定の条件を満たさない場合には試用期間満了とともに契約が終了されることが記載さています。本採用と比較して労働契約の終了は可能ですが、企業都合のみでの解約を自由に行えるという意味ではありません。労働契約を解消することは、労働者保護の観点で原則禁止とされており、労働契約解消における解雇予告、解雇予定手当の支給は労働基準法第20条に定め規制されています。

  • 《労働基準法 第20条1項、2項》

1項 使用者は、労働者を解雇しようとする場合において、少なくとも30日前にその予告をしなければならない。30日前に予告をしない使用者は、30日分以上の平均賃金(解雇予告手当)を支払わなければならない。

2項 1の予告の日数は、1日について平均賃金を支払った場合においては、その日数を短縮することができる。


参照:厚生労働省「労働基準法 第20条」

試用期間中の解雇が全て禁止されている訳ではありません。試用期間中の解雇について、正当な事由がある場合には、解雇が認められています。正当な事由とは、客観的事実に基づく理由とされ「勤務態度の不良」「適正」など明確な根拠を元に従業員に提示できる内容であることが必要です。遅刻や欠勤などの勤怠状況は、容易に証拠提示が可能ですが適正などを理由にする場合には日常業務の記録を残し具体的かつ誠実に提示することが必要になります。

 

試用期間中の解雇が認められる事例

次に試用期間中の解雇が認められる具体的な事例をご紹介しましょう。ご紹介している事例は、試用期間雇用の従業員が居る場合には、起きる可能性がある事例です。在籍する試用期間雇用の従業員に該当するか確認していきましょう。

病気やケガが理由により休職復帰後も就業が難しい場合

試用期間中に病気やケガにより休暇を取得する可能性は誰にでもあります。病気やケガを治療する期間が長期的になる可能性がある際には、正社員は休職となり治療に専念することができます。契約社員の場合、正社員の扱いと同じように「業務中のケガや事故で休職をした場合は、休職後30日間は従業員を解雇する」ことはできません。ただし、業務には関係ない要因での病気やケガであり復帰後に業務内容を見直した場合でも勤務継続が難しいとされる場合には解雇が認められます。企業は、病気やケガを理由に一方的な解雇は禁止されており、業務内容の変更を行い労働者をサポートする義務があります。

勤怠不良である場合

指導を繰り返し行っても、正当な理由のない「遅刻」「欠勤」を繰り返す場合には、解雇の正当な理由になります。試用期間中に何回以上であれば、正当な理由となるなどの回数規程はなく、企業の判断により勤怠不良であると判断することができます。この際、必ず指導、教育を行っていることが条件となり指導や教育を行っていない場合には、不当解雇にあたる可能性があることを注意しておきましょう。

協調性に問題が生じている場合

業務を円滑に行う上で、職場内での人間関係や協調性は重要です。先輩社員が指導、教育する中で反発するなど、協調性がない行動を繰り返し行い企業としての注意や指導を行っても改善が認められない場合には解雇の正当な理由として判断されます。不当解雇の訴えに備えるためには、反発したことに対しての記録や注意、指導に関する記録をとり改善を期待して指導してきたことを証明できるようにする必要があります。

期待していた成果を見込めない場合

試用期間中に達成できる目標をクリアできなかった、経験を活かした業務を担当させたが対応できなかったなど、試用期間開始前に期待していた効果が見込めない場合には、解雇の正当な理由になる可能性があります。成果の基準は、到底到達できないことや、ベテラン社員でなければ到達できないという目標であってはいけません。担当する業務を行う中で当然にクリアできること、配置転換などを行い成果ができる指導を行ったなどの対応を行った結果、成果を見込めないと判断することが必要です。

過去の経歴を詐称していた場合

応募する際に提出した履歴書や職務経歴書の内容、保有資格に虚偽があった場合には、正当な理由として解雇することができます。経歴詐称が判明した場合には、即時解雇も可能な場合もあり試用期間中の解雇を行うことで、予定していた人員の採用をもう1度行う必要性がでるなど採用担当者と指導社員の負荷が増える可能性があります。

 

試用期間中の解雇をする場合の注意点

試用期間中の解雇を行う場合には、どのような点に注意が必要なのでしょうか。次に3つの観点で、試用期間中の解雇を行う際の注意点を解説していきます。試用期間中の指導方法に関係性は深い内容なので、しっかりと理解しておきましょう。

新入社員や未経験採用の際のスキルや能力不足

ハローワークからトライアル求人として応募してきた、新入社員として入社してきた方に対してスキル不足、能力不足と判断するには注意が必要です。社会人としての経験値が全くない場合や無いに等しい場合に、名刺交換などのビジネスマナーを習得できている方はいません。経験の無い人に経理処理が一人で行える訳でもなく、経験のある方に期待する成果とは求める成果が異なることを理解しておきましょう。例えば、本来であれば1週間でできる業務が2ヵ月かかってもできないなど、通常では想定していない能力不足がある場合などは別です。明らかな能力不足がある場合でも、業務内容変更や部署の異動での成長を促す責任が企業にはあります。

結果だけで判断をしてはいけない

「できている」「できていない」や「ノルマを達成した」「ノルマを達成していない」と結果だけの評価や判断はしてはいけません。試用期間中には、今までに経験したことがない業務を行う場合が多々あり、短期期間で結果を出せるとは限りません。試用期間中の評価については、結果だけではなくプロセスにおいても評価できる仕組み作りを行っておく必要があることに注意しておきましょう。

指導側に課題がないかの見極めを行う

試用期間中に成果があがらない、理解が促進されないなどの場合には、指導者側の指導についても確認をする必要があります。手順や方法を全て正しく説明しているのかどうか、説明方法が正しく行われているかを確認し問題がある場合には、指導者側の育成や指導を行います。業務内容の説明が不十分であれば、理解度は下がり成果や結果が出にくくなります。この状態の場合に、試用期間解雇を行うことは大変リスクある行為となり不当解雇を申し出られる可能性が高くなります。このような事態にならないようにするためには、指導者の育成や指導カリキュラムや手順、マニュアルの整備をあらかじめ行っておく必要があることを理解しておきましょう。

採用時に出来る対応策をご紹介しましょう。採用においては、ハローワークを始め様々な媒体で求人票を掲載し人材を集めます。この求人票に記載する労働条件や必須スキルを正確に記載しておくことが大事です。試用期間の更新条件などは、求人票への絶対明示事項とされており、正しく書いておかない場合には違法行為と判断されます。また、必須スキルにおいての記載も明確に記載し、確認した上で応募ができるようにしておきましょう。

 

まとめ

本記事では、試用期間中の解雇をテーマに解雇の事例や注意点を解説しています。試用期間だから解雇できるという安易な判断では、不当解雇として訴えられる可能性もあり対応には注意しなければいけません。本記事を参考にして頂き、トラブルを未然に防ぎ試用期間の労働者を雇用してください。

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