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HPIとは?人材育成で活用するメリットや6つのステップを解説

公開日:2021/09/10
更新日:2021/09/11
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HPIとは?人材育成で活用するメリットや6つのステップを解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

HPIとは、組織の課題を見つけて改善するための手法のことです。人材育成に注力するものの、期待しているほどの結果が得られないケースも少なくありません。本記事では、HPIの概要と4つの基本原理、人材育成で活用するメリットや6つのステップを解説します。

 

HPIの概要

まず、HPIの意味と、組織開発(OD)との違いを解説します。

HPIとは組織の課題を人材の視点から捉えて解決する方法のこと

HPIとは「Human Performance improvement」の略で、組織の課題を人材の視点から捉えて解決する方法のことです。HPIは、ATD(Association for Talent Development)によって推奨されている組織開発の手法で、「HPIスタディグループ」の中原孝子副代表は、HPIのプロセスについて「組織と個人のパフォーマンスの向上を俯瞰的な視点とデータに基づく『根拠』を伴うソリューション選択で導くためのコンサルティングプロセス」であると解説しています。 本来あるべき人材の姿と現状を洗い出し、根本的な原因を分析することで「根拠」を得て、理想と現実を埋めるための施策を立案、成果を測定するシステム的なプロセスであると理解できます。

組織開発(OD)との違い

「OD(Organization Development)」として知られている組織開発との違いは、組織の課題を抽出する視点です。ODは経営的視点から組織の課題を抽出し、人と人との関係性や相互作用により組織を変化させようとする考え方です。一方でHPIは、人材の視点から組織の課題を抽出し、改善を進めるフレームワークのことです。

 

HPIの4つの基本原理

ここでは、HPIの4つの基本原理を解説します。

結果重視で解決方法を考える

HPIでは、結果重視で解決方法を考えます。ここで言う結果とは、企業が達成したいと考えている成果や業績のことです。ビジネスにおけるゴールを明確に設定し、そのためのアプローチを行います。例えば、一般の企業研修のように、研修が終わって完了するのではなく、研修制度を企業業績と関連付けて行います。

組織や業務環境の全体をシステムと捉える

HPIでは、組織や業務環境の全体をシステムと捉えます。組織や業務環境は、人材のパフォーマンスに大きな影響を与えます。これには、予算や業務プロセス、上司や承認フロー、情報共有や評価制度などが含まれます。これら組織や業務環境の全体を改善することで、人材のパフォーマンスが向上すると考えることができます。

科学的理論と費用対効果のある幅広い手段を講じる

人材パフォーマンスを改善させるには、トレーニングや研修を実施するだけではなく、学習し身につけたスキルを活かすための業務環境が必要になります。それで、人材管理や品質管理の手法、行動心理学など広範囲の理論と実証から成る幅広い手段を講じることで効果を得ることができます。

対象となる現場との信頼関係を築く

HPIは企業全体、課題全体を踏まえてアプローチする手法であるため、人材開発に直接携わる人材だけでなく、現場リーダーやメンバー、経営陣も含めた連携を必要とします。現場との信頼関係を築き、協働することで、ビジネスゴールの達成が期待できると言えるでしょう。

 

人材育成でHPIが注目されている背景

人材育成でHPIが注目されている背景には、一般的な研修導入における問題点があります。ここでは、HPIが注目されるようになった背景として、一般的な研修制度導入の課題について解説します。

目的が曖昧な人材育成研修の実施が多い

人材育成の一環として研修を実施することがありますが、目的が曖昧であるケースも少なくありません。数年前に開始した研修プログラムを継続的に実施している企業もあり、標準化またパッケージ化した研修が行われています。しかし、このプログラムの伝達が、人材のパフォーマンスに繋がらない場合も考えられます。 例えば、プレゼンテーションスキルを学んだとしても、受講者のほとんどが実務でプレゼンテーションをする機会がなければ、どんなに内容が優れていたとしても、業績には影響を与えないでしょう。また、経営陣が流行している研修を次々に導入するものの、目的が曖昧なため社員のモチベーションが低下することもあるようです。

課題を何でも集合研修で解決しようとする

人材育成において、課題があれば何でも集合研修で解決しようとする傾向もあります。例えば、PDCAサイクルが回っていない2年目社員に、新入社員研修でも扱った「PDCAサイクルの基本研修」を再び実施するケースがあります。 この集合研修でPDCAサイクルが回るのかというと、実際は簡単に解決できないことが少なくありません。それは、課題の原因を追究することなく、集合研修による表面的な解決策に頼っているからです。それで、パフォーマンスのギャップを分析して課題解決を図るHPIが注目されるようになっています。

研修内容と現場のやり方にギャップがある

研修内容と現場のやり方にギャップがあり、習得した知識を実務に活かすことができないケースもあります。例えば、営業スタイルを改善するために、ソリューション営業の研修を受講したとしても、現場の上司や先輩社員が従来のやり方を改めない限り、営業スタイルの改善は期待できません。 この点で、現場リーダーやスタッフ、経営陣も巻き込んで組織全体で改革を進めるHPIが注目されています。

 

HPIのメリット

ここでは、HPIのメリットを大きく3つに分けて解説します。

人材育成の見直しに繋がる

人材の視点から組織の課題を抽出するHPIは、人材育成の見直しに繋がるメリットがあります。組織の課題は、ハード面でもソフト面でも人が関わってます。組織構造や業務プロセス、制度に関することが課題になったとしても、意思決定をするのは人で、成否はその人材の知識やスキルによって左右されます。 そこで、人材の質に着目して組織の課題解決を目指すHPIは、人材の重要性を見直して、社員一人ひとりのクオリティを上げつつ、将来の問題解決にも導くことに繋がると言えます。

本当に必要な人材育成の方法を見出せる

HPIのフレームワークを導入することで、本当に必要な人材育成の方法を見出すことができるでしょう。「何となく良さそうだから」「今話題になっているから」など安易で曖昧な理由ではなく、企業の成果や業績に結び付く人材育成の方法を見出します。

人材育成の必要性が社員に浸透する

人材に注力し、年月をかけて組織を作り上げるHPIの考え方により、社員一人ひとりが人材育成の必要性を認識するようになると考えられます。人材育成が目標とするビジネスゴールを共有することで、社員は人材育成の意義や必要性を感じ取り、積極的に取り組むようになると期待できるでしょう。

 

HPIを人材育成で活用する6つのステップ

最後に、HPIを人材育成で活用する方法を6つのステップで解説します。

パフォーマンスの分析

まず、パフォーマンスの分析をして、現状とギャップを洗い出します。例えば、事業のあるべき姿として、売上と営業利益の実際の数字を出し、現状と比較します。また、理想の売上を出すために理想とするパフォーマンスと、現状を比較して改善点を見つけ出します。

原因の分析

パフォーマンスのギャップを明確にしてから、原因の分析を行います。原因の分析を省略した施策は、本質的な課題解決とはなりません。パフォーマンスギャップの要因として考えられるポイントは以下の通りです。

  • ・組織構造やプロセス
  • ・資源、資金、人材などのリソース
  • ・情報
  • ・知識やスキル
  • ・動機やモチベーション
  • ・健康と安全

原因がわかった場合も、さらに深堀して分析を進めます。広範囲にわたる分析により、個人の知識やスキル以外の問題も明確にすることができるでしょう。そして、研修を実施すればどうにかなるわけではないことに気づかされることになります。

適切な施策の選択

パフォーマンスギャップの原因に合わせて適切な施策を選択します。上司や部下のスキルや知識に関するものは、研修制度の導入を検討できるでしょう。組織や制度に関する問題は、役割や業務の見直し、評価制度の見直し、組織改定などが必要になると考えられます。施策の選択の際は、研修を実施することではなく、パフォーマンスの向上が目的であることを忘れないようにしましょう。

施策の実行

施策の選択ができたら、実行に移ります。施策を実行する際に、ビジネスゴール指標(KGI)を数値化し、パフォーマンスを具体的に測定する指標(KPI)も提示します。研修を実施する場合は、研修の委託先やプログラムの策定、受講者やスケジュールの調整などを遂行します。そして、現場へのヒアリングによりプログラムを調整し、現場リーダーへの説明会によって連携できるよう取り組みます。

成果の評価

施策実施後に、得られた成果を評価します。一般的には短期的な評価と中期的な評価があります。短期的評価では、施策に対する理解度や満足度、社員の行動の変化などを測定します。中期的評価では、KGIとKPIへの影響や施策の定着度などを測定します。 成果の評価には、カークパトリックの4段階評価法を導入することもできるでしょう。これは、評価基準を4つのレベルに分けて、期間ごとに評価する方法です。評価レベルは、実施直後に評価する「満足度」「学習目標達成」と、通常3~6ヵ月後に評価する「行動変容」「業務成果」に分けられます。 評価後は、再度現状を把握して、ギャップを解消するために施策の見直しを行います。

 

まとめ

人材の視点で組織の課題に取り組む「HPI」についてまとめました。企業活動を進める中で、課題を見つけ解決することは重要なポイントです。解決策としてさまざまな研修制度がありますが、単に導入するだけで課題の本質的な解決とはならないと考えられます。そこで、課題の分析を行い「根拠」の伴った施策を生み出す「HPI」は効果的なフレームワークであると言えるでしょう。

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