公開日:2022/03/11
更新日:2024/06/26

デジタル化とは|具体例や進め方を併せて紹介

デジタル化とは|具体例や進め方を併せて紹介 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

新型コロナウイルスの影響でリモートワークが余儀なくされ、業務プロセスのデジタル化が一気に進みました。この記事では、デジタル化の定義・デジタル化の具体例・具体的な社内での進め方を解説します。

 

01デジタル化とは

デジタル化とは、アナログな業務やデータをデジタルに変えることです。

例えば、「請求書や契約書をペーパーレス化」のようなアナログデータをデジタルに変換したり、「オンライン会議ツールによるビジネス商談」のようなアナログな業務をデジタルに置き換えたりすることをデジタル化と言います。

DX(デジタルトランスフォーメーション)の手前にある、デジタイゼーション・デジタライゼーションがデジタル化と同義です。

▶︎参考:総務省|デジタルトランスフォーメーション、デジタイゼーション、デジタライゼーション

デジタル化とDXの違い

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、ビジネスモデルをデータやデジタル技術によって変革させることです。そのため、DXは顧客に対しての価値を向上するために行うもので、デジタル化は主に生産性向上を目的に行うものという違いがあります。

つまり、社内のデジタル化を推進して、業務効率・生産性を向上し、DXを実現するために顧客に向き合う時間を増やすという順序になります。

▶︎参考:経済産業省「デジタルガバナンスコード2.0」

 

02デジタル化の具体例

この章ではデジタル化の具体例について紹介します。

経費精算

経費精算のデジタル化は多くの企業で進んでいます。事前申請や現金精算などの事務作業が効率化されることで、従業員・経理部門の双方で無駄を削減することができます。昨今では、経費精算や労務管理が全てまとまったサービスも増えてきているので、1つのサービスで複数業務のデジタル化が可能となっています。

契約申請・締結

電子契約サービスを導入することで、契約書の申請や締結を全てオンライン上で完結することができます。印刷にかかるインク代や紙の費用・申請書類の記載・郵送書類の準備などの工数や無駄な時間を削減することができるだけでなく、契約書の保管コストも削減することができます。

営業活動

オンライン会議ツールを活用して、商談という業務をデジタル化することができます。相手先に訪問する必要がなくなるため、交通費・移動時間の削減が可能です。また、移動時間を削減できるので、1日あたりの商談件数や行動量を増やすこともできます。

また、顧客情報の管理もデジタル化することで、顧客の興味や課題に対応した情報提供を自動で行えるだけでなく、売上や利益の計算も簡単に行うことができるようになります。

プロモーション

プロモーションのデジタル化も急激に加速しています。検索連動型広告やSNS広告を活用して、自社のホームページに集客する企業が増えました。BtoBでもWeb広告の活用が進んでおり、YoutubeやTiktokのような動画配信サービスを用いた広告を配信する企業も出てきています。

会議

会議のデジタル化は、多くの企業がすでに取り組んでいるでしょう。新型コロナウイルスを契機に、オンライン会議ツールが普及し、会議のデジタル化が急激に加速しました。現在では、オンライン会議ツールにAIが加わり、会議の内容を自動で議事録にまとめてくれるので、議事録の作成という業務も同時にデジタル化されています。

勤怠管理

勤怠管理も、すでに多くの企業が取り組んでいます。働き方改革の文脈で、従業員の就業時間管理はコロナ以前から必要とされており、有給の取得日数や休憩時間などを簡単に管理できる勤怠管理ツールは導入されています。端末に社員証をタッチすることで勤怠をつけられるツールもあれば、パソコンのログイン・ログアウトの時間によって労働時間を自動管理するツールもあります。

コミュニケーション

ビジネスチャットツールを活用して、コミュニケーションをデジタル化する企業も増えています。高齢者を中心にメールでのコミュニケーションを希望する従業員もいるようですが、スタンプで返答できたり、畏まった言葉を使わなくても済むチャットコミュニケーションが若年層を中心に好まれています。また、ビジネスチャットツールであれば、どのような会話をしているかが社内の全員が閲覧できるので、情報の透明化という点でも活用が進んでいます。


 

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03デジタル化を推進するメリット

デジタル化で企業にもたらす利点は多く、現代で事業を展開する企業にとってはいち早く推進しておかなければいけないと認識する企業や経営層は少なくありません。推進のメリットを確認し、いち早く社内へ浸透できるように取り組みを進めましょう。

リモートワークやテレワークの推進

働き方改革が叫ばれる中で、リモートワークやテレワークなどの新しい働き方を推奨する文化も生まれてきました。働く社員も新しい働き方への関心は高く、ワークライフバランスを実現するために積極的に利用する社員もいます。ITツールを使用すれば、家にいながら社内で働いている時と遜色のない業務遂行が可能になります。資料をデータ化することで探したり保管する時間とコストを削減できます。社員の満足度を高める施策としても、デジタル化推進は有効的だと言えます。

情報管理の効率化

デジタル化は社内情報の一元管理にも繋がり、従来より業務を効率化できます。例えば、これまでアナログ的な作業で社員の勤怠を管理していたところを、勤怠ツールの導入による一元化で管理の負担を軽減できます。共有が必要な資料の共有を一元化すれば、コミュニケーションや探す手間が省かれ、ストレスがなくなり業務のパフォーマンスの向上が期待できます。

業務の自動化

これまで人の介在が必要だった業務の中で、デジタル化によって自動化できるものがあります。例えば、単純な作業を繰り返す工程に産業ロボットが入れば、その業務を行っていた人材を他の重要度が高い作業に充てられます。人材費の削減にも繋がりますね。ロボットは作業スピードや質が高いため、短期間での業務の遂行も可能になるでしょう。

アナログ文化の解消

まだデジタル化が進んでいない企業や自治体では、アナログ文化の典型とも言える紙でのデータ管理が根付いています。PDFなどで紙の情報をデータ化すれば、紙にかけていた費用の削減やペーパーレス化を実現できます。最終的には業務効率の改善に繋がるため、デジタル化によるアナログ文化の解消は、企業の業務改善で着手しなければいけない対応の一つです。

手続きの簡略化

ペーパーレス化が進めば、これまで複雑だった手続きも効率よく進められます。クライアントとの契約は書類での締結が根付いていますが、クラウドサービスを利用すれば、オンライン上でやり取りが完了します。効率化はもちろん簡略化にも繋がり、対応する社員の負担は軽減するでしょう。

新規サービスの創出

デジタル化は、従来のビジネスモデルを変革し、新しいサービスや価値提供方法の創出を可能にします。デジタル技術を活用することで、顧客との接点を拡大し、より個別化されたサービスを提供することができます。例えば、ウェブやモバイルアプリを通じて顧客との直接的な対話を促進し、カスタマーエクスペリエンスを向上させることができます。また、データ解析や人工知能を活用して顧客のニーズや傾向を把握し、それに基づいた新たな商品やサービスを開発することも可能です。

BCPの強化

デジタル化は、企業の事業継続計画(BCP)の強化にも寄与します。従来の物理的な業務プロセスや文書管理から、デジタルプラットフォームへの移行により、業務の柔軟性と効率性が向上します。例えば、クラウドの活用により、リモートワークや分散型の作業が可能となり、自然災害やその他の予期せぬ事象による業務の中断を軽減することができます。デジタル化によってデータやシステムがオンライン上に保管されるため、データのバックアップや復旧も効率的に行えます。

さらに、デジタル化によってデータの可視化やリアルタイムの監視が可能となり、業務プロセスの進捗状況やリスク要因を迅速に把握することができます。これにより、問題が発生した際に早急な対応が可能となり、事業の持続性を確保することができます。

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【関連記事】BCPとは?現在の実施状況や策定のステップを解説|業種ごとの取り組みも紹介

 

04デジタル化の導入前に確認したいポイント・注意点

これまでデジタル文化のなかった社内でデジタル化を推進するにはいくつかのハードルが立ち塞がりますが、まずは導入前に確認しておくべきポイントや注意点を把握しておきましょう。主な注意点として、次が挙げられます。

  • ・業務の見える化
  • ・課題の把握
  • ・デジタル化で実現したい未来を明確にする

業務の見える化

デジタル化の主な目的は、業務の簡略化や効率化です。導入前に社内でどのような業務が行われているかを見える化し、デジタル化が介在できそうなアナログ的な業務を見つけ出しましょう。最初から操作の難しいITツールを導入するのはハードルが高いため、業務を見える化した上で着手できそうなところから始めると、効果が出やすく継続もしやすくなるでしょう。

課題の把握

見える化した業務を可能であれば社内全員で確認し、デジタル化できそうなものがないか洗い出してみましょう。経営者や管理職だけではデジタル化を進められません。実際に現場で働く社員の意見をヒアリングし、出た意見を踏まえて改善にあたることで、デジタル化の効果は高まっていきます。ITツールを導入するなら、実際に使う社員の使用感も聞いて使いやすいものを選定するのも、デジタル化による業務効率化や簡略化に繋がります。

デジタル化で実現したい未来を明確にする

課題を把握し、必要なツールの導入にフェーズは移りますが、実現したい未来を明確にしなくては本質的なデジタル化による改善にはなりません。選定したツールが本当に必要なのか検討するために、デジタル化が達成した時に未来の姿をイメージし、そこから逆算して再度本当に必要なツールは何か考えるようにしましょう。

 

05社内でのデジタル化の進め方

実際に社内でデジタル化を進めるステップについて解説します。デジタル化の効果を高めるための導入後の対応についても解説するので、現在デジタル化を進めている企業の方も参考になれば幸いです。

現状の課題分析

デジタル化を進める前に、まずは自社の課題を把握する必要があります。デジタル化が介在できそうな業務はないか考えるのはもちろん、緊急時や災害時に現状で事業は継続できるかという視点も持ちながら、改善すべきポイントを検討しましょう。

必要性の検討

課題を分析したら、「デジタル化の導入がなぜ必要なのか」「どのような利点や効果が期待されるのか」を検討しましょう。これには、業務効率の向上、顧客満足度の向上、競争力の強化などが含まれます。必要性をしっかりと定義することで、プロジェクトの目標や方向性が明確になります。

使用するシステム・ツールの検討

課題が明確になったら、その課題を解決できるツールを選定します。選定のポイントは「社員が使いやすいものか」「課題の解決に繋がるか」「セキュリティ対策がされているか」に注目して選定すると、費用対効果の高い後悔のないツール選定ができます。

情報を守るセキュリティ対策

デジタル化は利便性のある環境づくりに適していますが、セキュリティ対策を怠ると情報が外部に漏れてしまい、企業の信頼喪失や不正アクセスによるデータ改ざんのリスクがあります。利用する際にはパスワードの管理は徹底して行いましょう。加えてウイルス対策ソフトの導入だけでなく、社員のセキュリティーに対するリテラシーの向上を目的とした教育が必要です。

研修やチューニングの実施

新しいデジタルシステムやツールを導入する際には、従業員への研修やトレーニングが必要です。システムの使い方や操作方法を従業員に教えることで、効果的な導入とスムーズな運用を実現します。また、実際の運用を通じてシステムのチューニングや改善を行い、最適な状態に調整しましょう。

デジタル化導入による効果測定

ITツールやクラウドサービスの導入後は、デジタル化によってどれだけの効果が発揮されたか確認しましょう。デジタル化は一度で終わりではありません。特にこれまでアナログ文化の強かった企業は浸透までに時間がかかります。実践後の良かった点と悪かった点を洗い出し、さらに良くするためにはどうすればいいか考え、再度実践に移していきましょう。

 

06Schoo for BusinessのDX研修

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オンライン研修/学習サービスのSchoo for Businessでは約8,500本の講座を用意しており、DXほか様々な種類の研修に対応しています。

受講形式 オンライン
(アーカイブ型)
アーカイブ本数 8,500本
※2023年5月時点
研修管理機能 あり
※詳細はお問い合わせください
費用 1ID/1,650円
※ID数によりボリュームディスカウントあり
契約形態 年間契約のみ
※ご契約は20IDからとなっております
 

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DX研修では、診断結果から自動で学習内容を推奨してくれる機能だけでなく、実務で使えるスキルを身につける3ヶ月の学習プログラムまで用意しており、組織全体のDXスキルを底上げすることが可能です。

特長1. DXスキルを診断・結果に応じて学習のレコメンド

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「DXスキル診断」で社員のDXスキルを可視化することができます。100問ほどの質問に回答することで、社員一人ひとりの強みや課題が明らかになります。

また、この診断結果に基づいて自動で学習コンテンツをレコメンドする機能も備わっています。学習内容は、経産省のデジタルスキル標準に準拠しています。

※DXスキル診断の利用に、追加料金は一切かかりません。Schoo for Businessの利用者は無料でこの機能をお使いいただけます。

特長2. 実践的なDXスキルが学べる

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Schooの学習動画では、第一線で活躍するビジネスパーソンが講師を務めています。そのため実践的なスキルが身につく研修を実施することが可能です。

また、データ分析・ITリテラシーなどスキル毎にカリキュラムもご利用いただけます。カリキュラム作成に時間を割く余裕が無いという方でも、簡単に研修を開始できます。

※DXカリキュラムの利用に、追加料金は一切かかりません。Schoo for Businessの利用者は無料でこの機能をお使いいただけます。

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07まとめ

業務の効率化・簡略化・自動化において、デジタル化は現代の企業において必要不可欠の対策です。デジタル化推進におけるポイント・注意点を確認した上で、正しいステップでITツールやクラウドサービスを導入し、費用対効果の高いデジタル化を実現しましょう。

【無料】経済産業省が取り組む デジタル人材育成プラットフォーム|ウェビナー見逃し配信中

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経済産業省の商務情報政策局 情報技術利用促進課でDXリテラシー標準化の検討会を行っている同課の金杉 祥平氏をお招きし、「経済産業省が取り組むデジタル人材育成プラットフォーム」について語っていただいたウェビナーのアーカイブです。デジタル人材要件の定義や、リスキリングするための構造化された項目、さらに経済産業省で構想している人材育成プラットフォームについてもお話しいただいております。

  • 登壇者:金杉 祥平様
    経済産業省 商務情報政策局 情報技術利用促進課 課長補佐(企画)

    2006年に経済産業省に入省。過去には、再生可能エネルギーの推進、家電製品の安全基準の整備、電気事業制度のルール整備、福島第一原子力発電所の廃炉推進に従事し、2021年5月から現職。情報技術利用促進課では、地域企業・産業のDXの実現に向けて、デジタル人材の育成を推進するため、デジタル知識・能力を身につけるための実践的な学びの場を提供する「デジタル人材育成プラットフォーム」の制度設計を担当。

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この記事を書いた人
Schoo編集部
Editor
Schooの「世の中から卒業をなくす」というミッションのもと活動。人事担当や人材育成担当の方にとって必要な情報を、わかりやすくご提供することを心がけ記事執筆・編集を行っている。研修ノウハウだけでなく、人的資本経営やDXなど幅広いテーマを取り扱う。
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