公開日:2022/03/11
更新日:2022/05/13

ローパフォーマーとは?その特徴や社内で起こりうるリスクについて解説する

ローパフォーマーとは?その特徴や社内で起こりうるリスクについて解説する | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

ローパフォーマーとは、会社の求める業務レベルに到達していない能力不足の人材のことを指します。ます。本記事では、ローパフォーマーの特徴やローパフォーマーを雇い続けることで起こりうるリスクについて解説します。

 

01ローパフォーマーとは

「ローパフォーマー」とは、会社の求める業務レベルに到達していない能力不足の人材のことを指します。 業務成績が悪く成果を出せないため、人件費などのコストを考えると会社にとってはマイナスの存在です。 一方で、自身の能力を十分に発揮し、会社に大きく貢献する人材のことを「ハイパフォーマー」と言います。

 

02ローパフォーマーの特徴

まずはローパフォーマーの特徴を解説します。 自社に同じ特徴を持った社員がいないかチェックしましょう。もし該当する社員がいれば、早急に改善を促す必要があります。

仕事に主体的に取り組まない

ローパフォーマーは主体的に仕事に取り組むことが皆無で、いつも言われたことだけしか行いません。受け身の仕事は最低限の成果しか生まず、高いパフォーマンスは期待できないでしょう。 会社は常に利益を求める営利組織でなければいけません。少子高齢化・グローバル化が進んでいるこの現代において、会社は時代に取り残されないよう変化を求められています。会社には主体的で自分なりの考えを持ち、仕事に取り組める人材が必要です。 また、ここ数年でテレワークが急速に普及したため、上司は部下の勤務態度が見えず主体性の判断が困難になっています。テレワークを取り入れている会社は、ローパフォーマーが生まれないよう、業務管理の工夫を検討しましょう。

同じミスを繰り返す

仕事のミスは、新入社員・ベテラン社員に関わらず、誰にでもあります。大切なのはなぜミスをしたのか学び、復習をし、同じミスを繰り返さないことです。 しかし、ローパフォーマーは同じミスを何度も繰り返してしまいます。 原因はさまざまで、主に以下のような理由があります。

  • ・ミスをした時にどこに原因があったのか考えない。
  • ・上司からのアドバイスをメモしない。
  • ・ミスを悪いことだと思っていない。

また、覚えておかなければならないのは「ミスをカバーする人が必ずいる」ということです。もちろん部下のサポートは上司の仕事ですが、何度も同じ指摘をするのは生産性の悪い行為です。もし同じミスを繰り返す社員がいたら、周りの人の時間を奪っているという事実を把握させるといいでしょう。そうすることで同じミスを繰り返してはいけないという意識が芽生えます。

勤務態度に問題がある

勤務態度に問題があるのもローパフォーマーの典型的な特徴です。 下記のような従業員が該当します。

  • ・勤務中にスマホを触る、ネットサーフィンをする。
  • ・欠勤・遅刻が日常茶飯事
  • ・目的なく会社内を歩き回る
  • ・無駄な私語が多い

前述の主体性にも繋がりますが、自ら新しい仕事に取り組むことをしないローパフォーマーは、指示が出るまで隙あらば仕事をサボります。

コミュニケーション能力が低い

ビジネスにおけるコミュニケーションとは「人付き合いが上手い」「誰とでもすぐに仲良くなれる」といった対人スキルではなく、同僚とスムーズに意思疎通を行い、仕事を行うことを言います。 仕事は一人では行えません。同僚と一緒になって取り組む共同作業です。一方的に話をしたり、周りの人の意見に耳を傾けない人はコミュニケーション能力が低く、周りの従業員から浮いてしまうため成果をあげにくい人材になります。 ローパフォーマーにならないためには、コミュニケーションとは何なのか本質を理解し、同僚と正しいコミュニケーションを取る意識を持つことが必要です。

 

03ローパフォーマーを放置することで起こりうるリスク

ローパーフォーマーの放置は、会社にさまざまなリスクを発生させます。どのようなリスクが短期的、中期的に想定されるのか、具体的にみていきましょう。

費用対効果が見込めない

ローパフォーマーとはいえ、1人分の給料が発生しています。深刻なローパフォーマーの場合、自身の給料分さえ働かず、同僚に食べさせてもらっている状態にあります。会社にとっては費用対効果の見込めない、コスパの悪い人材と言うことです。

他の従業員の負担となる

ローパフォーマーが仕事をしない分、同じ部門の従業員が代わりに仕事をしなければなりません。日頃の業務で常に周囲の社員がバックアップしなければならないため、時間が取られてしまい従業員の負担となります。

部署内の空気が悪くなる、不満が溜まる

会社の同僚というのは、お互いに高め合い、会社のために働ける関係でなければなりませんが、上記のように常に周囲の従業員がローパフォーマーのために時間を使う関係は、誤った関係です。「どうして自分の時間を使ってやる気のない社員をサポートしなければならないんだ」と不満が溜まっていき、優秀な人材の仕事内容にも影響を及ぼします。 最終的にはローパフォーマー当人だけの問題に止まらず、会社全体の不利益に繋がる恐れがあるため、放置は禁物です。

 

04ローパフォーマーの対策・改善方法

ローパフォーマーがもたらすリスクを理解したうえで、どうすれば改善することができるのか対策できるのかを考えなければいけません。次にローパフォーマーがいる場合の対策方法や、組織での改善方法について解説します。

目標を再設定する

数値化された明確な目標を設定することで、ローパフォーマーでも主体的に仕事に取り組んでくれます。 例えば、営業職なら「1週間に15件のお客様を訪問する」、技術職なら「改善提案を5件行う」などといった難易度の低いものから設定すると良いでしょう。 目標設定時のポイントは「一緒になって考え設定すること」です。上司が一方的に決めた目標は与えられた目標であり、従業員が受け身になってしまいます。自分が設定した目標を達成することで自己肯定感が生まれ、ローパフォーマーからの脱却を狙えるのです。

定期的な面談・コミュニケーションを実施する

ローパフォーマーは自分に関心が寄せられていないと感じると会社に反発心を持ち、さらに業務成績・勤務態度が悪化してしまいます。 ローパフォーマーの存在は前述したようなリスクがあるため、会社側は放置せず、スパンを決めて定期的に面談を行い、常にコミュニケーションを取りましょう。面談では仕事の進捗状況や悩んでいること、自分(上司)や同僚に対しての想いなど、きめ細かく正直に語ってもらいましょう。そのためには高圧的に問い詰めるのではなく、優しく寄り添ってあげることがポイントです。

人材採用を見直す

求職者に有利な売り手市場が続いている現代。優秀な求職者はみな大手の人気企業に入社し、人材の確保に苦戦している中小企業の人事担当者は多いのではないでしょうか。転職支援会社の筆頭も著しく、従業員は何か会社に不満があればすぐに転職を検討する傾向があります。そのため、なんとか人材を確保しようとして、採用基準に満たないような人材でも採用してしまう実態も見られます。 しかしそれでは本末転倒です。ローパフォーマーが発生しやすい環境になり、売上は伸びない一方で人件費だけが増えていきます。 このような時代だからこそ、自社に必要な人材はどのような人材か見直し、採用に注力しましょう。

 

05ローパフォーマーに退職推奨する前に確認すべきこと

人事担当者の中で従業員への退職推奨を検討したことのある方は多いはず。 非情な通告ですが、ローパフォーマーは会社にとってマイナスの存在であるため必要なことです。 しかし、退職推奨を行う前に、下記の3点を確認することをおすすめします。なぜなら、今はローパフォーマーでも、利益を生み出す優秀人材に変化する可能性があるからです。

退職推奨が本当に適切か確認する

時には退職推奨の検討は必要ですが、早とちりにならないように注意しましょう。 入社して間もない若手社員が成果を出さないからといって、すぐに退職推奨していては人材がいくらあっても足りません。「あの会社はすぐに退職を推奨してくる会社だ」と認識され、イメージダウンに繋がる可能性もあります。 なぜこの社員は成果を出せていないのか、能力を発揮できていないのか、まずは原因を探りましょう。もしかしたら会社側に原因があり、改善できることかもしれません。

問題点はどこにあったのか確認する

ローパフォーマーが生まれる原因は、必ずしも当人とは限りません。会社の指導・管理方法に問題がある場合もあります。 例えば、ある仕事でミスをした社員に対して上司が「こんなこともできないようでは、今後も成長する見込みはないな。他の社員や仕事に時間を使おう」と見放し、その後一切の関心を寄せず指導も行わなかった場合、その社員はどうなるでしょう。「自分は目をかけられていない」と自己嫌悪に陥り、最悪の場合、反感を持つことも考えられます。 放置や見放すのではなく、ローパフォーマー社員と向き合って一緒に改善に取り組み、成果を出した時には褒めてあげることが大切です。そうすることで社員は自己肯定感が生まれ、もっと良い評価をもらえるように頑張ろうと、主体的に仕事に取り組むようになるでしょう。 上司は今一度、自分の対応は正しかったのか、ローパフォーマーを生み出す原因を作っていないか振り返ってみましょう。上司の意識変革がローパーフォーマーの発生を防ぎます。

他の職種で起用ができないか確認する

「営業職で入社したけど思っていた業務と違った」、「希望していない職種に配置された」といった職種のミスマッチは珍しくなく、どの企業でも起こっていることですが、このこともローパフォーマーを生み出す原因の一つに考えられています。 職種のミスマッチは、従業員の意欲や成果を低下させてしまう可能性があります。高いパフォーマンスを発揮してもらうには、選考時に採用担当が人材の適性を見誤まないことが大切です。 仮にミスマッチが起こったとしても、人事担当者はそのことに気づいてあげて、別の職種・部署での起用を検討しましょう。自分に合った業務内容であれば成果が出やすく、成果が出れば従業員はやりがいを感じて仕事に取り組んでくれます。


 

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06まとめ

ローパフォーマーのリスク、改善方法について解説しました。 毎年たくさんの新入社員を迎える会社であれば、数名のローパフォーマーが発生するのは致し方ないことです。大切なのはローパフォーマーを増やさないこと、改善させてあげることです。本記事が参考になれば幸いです。

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