公開日:2023/05/15
更新日:2023/05/17

スマートワークとは?導入するメリットや導入時のポイントを解説

スマートワークとは?導入するメリットや導入時のポイントを解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

スマートワークとは、ICTを活用した、場所や時間を選ばず自由に働ける働き方のことです。生産性の向上やワークライフバランスの実現が期待でき、働き方改革の一環として取り入れる企業も多いです。本記事では、スマートワークのメリットや導入時のポイントについて解説します。

 

01スマートワークとは

スマートワークは、ICTを活用することで従業員が時間や場所を選ばずに柔軟に働けるようにする取り組みの総称のことです。例えば、チャットツールやWebミーティングツールを取り入れて、オフィスワークの従業員と、テレワークの従業員のコミュニケーションを円滑にする方法が挙げられます。他には、クラウドストレージサービスを利用して、ワークスタイルによる情報格差を埋めるといった方法もあります。スマートワークを推進することで、生産性やパフォーマンスの向上が期待できるため、働き方改革の一環として取り入れている企業も増えています。

テレワークとの違い

テレワークとは、ICTツールや電話などを利用して、自宅やシェアオフィスなどオフィス以外の場所で業務を行うことを指します。一見、スマートワークと同じような意味に思えますが、テレワークはスマートワークによって実現する働き方の1つ、という位置づけになります。スマートワークでかなう働き方としては、ほかにもフルフレックス、ハイブリットワークなどがあります。

ハイブリットワークとは

ハイブリットワークとは、リモートワークとオフィスワークの両方を取り入れた働き方のことです。 新型コロナウイルス流行以来、リモートワークを取り入れる企業が増加しました。しかし、フルリモートでは人間関係の構築がうまくいかない、業務内容によっては却って効率が悪くなるなどの課題もありました。そこで、アフターコロナでは、オフィス出社を増やしつつリモートワークも混在させた、ハイブリットワークが取り入れられ始めました。コロナ禍によるリモートワーク導入で見えた課題を解決しつつ、メリットを生かした次世代の働き方がハイブリットワークなのです。

 

02スマートワークが注目を集める背景とは

昨今のビジネスシーンにおいてスマートワークが注目され始めた背景には、さまざまな社会情勢が潜んでいます。ここでは、次の3つの背景を解説していきます。

  • ・働き方改革の実現
  • ・生産性の向上が求められる
  • ・アフターコロナへ向けて柔軟な働き方が求められる

働き方改革の実現

1つ目は、働き方改革が推進されるようになったことです。働き方改革は、「長時間労働の是正」「正規・非正規間の格差解消」「多様で柔軟な働き方の実現」の3つの柱からなっています。スマートワークを導入することによって、このうち「多様で柔軟な働き方の実現」はもちろん、「長時間労働の是正」の実現も期待できます。 長時間労働は、従業員の身体的・精神的健康に害を及ぼし、生産性の低下にもつながりかねません。そのため、スマートワークを導入し、業務を効率化して長時間労働を是正し、従業員のワークライフバランスを実現させることが求められているのです。

生産性の向上が求められる

次に、生産性の向上が求められるようになった点です。日本では少子高齢化社会が進んでいて、生産年齢人口が減少しています。総務省のデータによると、生産年齢人口(15〜64歳)は1995年をピークに減少していて、2050年には2021年から29.2%減少し5,275万人になると予測されています。生産年齢人口が減少し、労働力が不足した社会で今までと同じような成果を上げるためには、生産性の向上が求められます。

▶︎引用元:総務省「令和4年版 情報通信白書」

アフターコロナへ向けて柔軟な働き方が求められる

3つ目は、アフターコロナに向けて柔軟な働き方が求められるようになったことです。新型コロナウイルス流行をきっかけにリモートワークを導入する企業が増えて、なかにはフルリモートに踏み切った企業もありました。しかし、フルリモートでは上司や同僚と人間関係を構築できず、仕事上必須なコミュニケーションが取りづらくなってしまったり、コミュニケーションが希薄になることで孤立感を感じやすくなったりといった課題もあります。 その一方で、リモートワークには通勤のストレスの軽減やプライベートの充実などのメリットも多くあります。そこで、アフターコロナに向けて、オフィスワークとリモートワークを組み合わせた、ハイブリットワークが注目されているのです。

 

03スマートワークの導入による企業側のメリット

スマートワークの導入は、従業員側だけでなく企業側にも大きなメリットがあります。スマートワークの導入による企業側のメリットとして、次の3つがあります。

  • ・社員のワークライフバランスを実現する
  • ・多様な人材の利活用が可能になる
  • ・優秀な人材を確保しやすくなる

1.社員のワークライフバランスを実現する

スマートワークを導入し、社員が働き方を自由に選べるようになれば、社員のワークライフバランスが向上します。家族との時間を取れるようになったり、趣味や自己研鑽に打ち込めるようになったりすることで、社員の満足度が向上し、結果的に仕事のパフォーマンスも上がります。また、社員に精神的ゆとりが生まれることで、離職率軽減の効果も期待できるでしょう。

2.多様な人材の利活用が可能になる

スマートワークを導入することで、フルタイムやオフィス出社が難しい人材を利活用できるようになります。世の中には、身体的・精神的な理由や育児、介護などが理由でフルタイム・オフィス出社が前提の会社では働けない、という人も少なくないでしょう。少子高齢化で労働人口が減少している現代では、こうした働きたくても働けない人材をいかに利活用できるかが重要です。 また多様な人材を受け入れることで、今までは生まれなかった柔軟なアイデアが出るようになったり、「ダイバーシティを推進している企業」ということをPRするなどの副次効果も期待できます。

3.優秀な人材を確保しやすくなる

前述した「多様な人材の利活用が可能になる」ともつながる話ですが、スマートワーク推進で多様な人材を受け入れる体制を整えておくことで、優秀な人材を確保しやすくなります。先ほど紹介した「働きたくても働けない」層には、能力は高いのに勤務体系が理由で働けないという人も多くいます。また、最近の求職者が会社に求める条件として、「テレワークを選べる」「フレックスタイム制を導入している」など柔軟な働き方を重視している人が増えています。そのため、スマートワークを推進することで、優秀な人材に選ばれやすくなります。

 

04スマートワークで用いられるツール例

スマートワーク導入と切っても切れないのが、ICTツールによるペーパーレス化です。スマートワークで用いられるICTツールには、次の4つがあります。

  • ・情報共有ツール
  • ・WEB会議ツール
  • ・電子署名・電子サインツール
  • ・オンラインでの勤怠管理ツール

1.情報共有ツール

情報共有ツールは、コミュニケーションや情報の保管、共有をクラウド上で行えるツールです。情報共有ツールを導入することで、テレワーク社員とのコミュニケーションはもちろん、社内でのやりとりもスムーズになります。主な情報共有ツールには、ChatworkやSlackなどがあります。

2.WEB会議ツール

WEB会議ツールは、インターネット上でミーティングを開けるツールです。音声のみの通話やビデオ通話、ファイルや画面共有ができます。スマートワークによって従業員同士の物理的距離が離れるに際して、導入は必須といえるでしょう。よく使われるWEB会議ツールには、ZOOMやTeamsがあります。

3.電子署名・電子サインツール

電子署名・電子サインツールを導入すれば、はんこや自筆署名なしでオンライン上で契約を結べるようになるため、契約業務の効率化にもなります。おもな電子署名・電子サインツールには、クラウドサインやAdobeサインなどがあります。

4.オンラインでの勤怠管理管理ツール

リモートワークやフレックスタイム制を導入すると、今まで以上に従業員の勤怠管理が難しくなります。そこで、スマートワーク導入に合わせて、オンライン勤怠管理ツールを活用するのがおすすめです。オンライン勤怠管理ツールでは、出退勤の記録や残業・休暇の申請、労働時間の集計などができます。勤怠管理ツールは、長時間労働の是正という観点でも、年々ニーズが増加しています。

 

05スマートワーク導入時のポイント

スマートワーク導入で勤務体系が変わると、今までの制度ではうまくいかない面も出てきます。そこで、スマートワーク導入時には次の3つのポイントを抑えておきましょう。

  • 1:就業規則や人事評価制度の整備
  • 2:セキュリティ対策の強化とルールの制定
  • 3:社内のペーパーレス化を推進しておく

1.就業規則や人事評価制度の整備

スマートワーク導入によってオフィスワークの従業員とリモートワークの従業員が混在するようになると、働く様子が見える従業員、見えない従業員の間で差が出てしまい、今までの人事評価制度では公正な評価ができなくなってしまいます。そのため、成果主義にシフトするなど、スマートワークに合わせた人事評価制度の整備を行いましょう。

2.セキュリティ対策の強化とルールの制定

リモートワークやICTツールの導入のデメリットとして、情報漏洩などのリスクがある点が挙げられます。そのため、セキュリティ対策には十分注意するようにしましょう。具体的には、安全性の高いツールを使用する、アクセスできるデバイスを制限する、フリーWi-Fi環境での使用を禁止するなどのルールの策定が必要です。また、スマートワーク導入に際して情報セキュリティ研修を行うなど、従業員の意識改革も並行して取り組みましょう。

3.社内のペーパーレス化を推進しておく

オフィスワークの従業員とリモートワークの従業員の情報格差を埋めるためには、クラウドストレージなどのICTツールを導入する必要があります。また、多様な働き方の従業員が混在するなかで業務をこれまで通りに遂行するためにも、ペーパーレス化は必須と言えるでしょう。ペーパーレス化を推進させることによって、業務がスムーズになるだけでなく、ツールの利用履歴を利用した働き方のデータ化など、人事評価制度の整備にも役立ちます。なお、ペーパーレス化を推進させる際は、業務フローの見直しもあわせて行いましょう。


 

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06まとめ

スマートワークとは、ICTツールを利用した時間や場所にとらわれない働き方のことで、働き方改革の推進や少子高齢化などにあわせて注目されています。スマートワークには優秀な人材を確保しやすくなる、従業員のワークライフバランス実現による生産性向上・離職率軽減など企業側にも大きなメリットがあるため、積極的に取り入れていきましょう。

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この記事を書いた人
Schoo編集部
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Schooの「世の中から卒業をなくす」というミッションのもと活動。人事担当や人材育成担当の方にとって必要な情報を、わかりやすくご提供することを心がけ記事執筆・編集を行っている。研修ノウハウだけでなく、人的資本経営やDXなど幅広いテーマを取り扱う。
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