プレゼンテーション準備の基本手順とは?フローに沿って解説

本記事では、プレゼンテーションの効果を高められる正しい資料作成手順や、注意点を解説します。社会人にとって、プレゼンテーションを行う機会は多くあります。効果的なプレゼンテーション方法を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
01プレゼンテーションの構成を考える手順
プレゼンテーションの構成を考える際に、どのように考えていけば良いのか分からない、といった方も少なくないかと思います。プレゼンテーションの構成は、正しい手順を覚えておくことで、効率良く進められます。
目的を設定する
いかに読みやすく見栄えの良い資料を作成できたとしても、そもそもの目的を見誤っておおては、ゼンテーションの価値がなくなってしまいます。そのため、資料作成にあたっては、毎回何のためにプレゼンを行うのか、プレゼンの目的をきちんと把握・設定することが重要です。目標を達成するために、どのような資料を作る必要があるか、検討するようにしてください。 いかに自分が良いと思う情報を提示し、わかりやすく説明したとしても、相手が価値や魅力を見出せないのであれば、そのプレゼンは失敗したのと同然です。まずは、そのことをしっかりと認識する必要があります。
目的に到達するため相手に伝えたいメッセージを決める
プレゼンテーションで大切なのは、自分がアピールしたいものを伝えるのではなく、訴求したい相手が魅力的に感じる、具体的なメリットを訴えかけることです。設定した目的に到達するには、相手に何をどのように訴えかけたら良いのか、整理しながら伝えたいメッセージを決定します。
必要な情報をピックアップして整理する
続いて、プレゼンに必要な情報を洗い出します。伝えたいメッセージに基づき、プレゼンテーションを行うにあたって必要な情報をピックアップします。例えば、「新商品の特徴」を伝えたい場合は、独自開発や最新技術を裏付ける情報よりも、利益率やコストの根拠を示すデータの収集・整理に注力する、といった具合です。 調べて集めた情報は、「理由」「効果」「条件」という3つの視点で分類しておくと、次の構成を組み立てやすくなります。この情報整理がおろそかであると、続くプレゼンテーションの構成がうまく組み立てられませんので、じっくりと練るようにしましょう。
情報をもとに構成を組み立てる
じっくり調べて、情報をしっかりと集められたら、次にプレゼンテーションの構成を考えます。イントロ→ボディ→エンディング→アペンディックスという流れで振り分けると、聞き手がストレスなく理解できる、論理的な構成となります。相手に伝わりやすいように、パワーポイントのスライド構成を意識しながら組み立てると、スムーズです。
情報の過不足や矛盾点がないか確認する
以上の流れで構成したものを最後に確認したら、今後は修正をかけていきます。全体を通して情報の過不足や論理的に矛盾がないかどうかを、くまなくチェックしてください。この際に確認しておくべき大きなポイントは、自分が同じプレゼンを受けたときに理解や納得でき、次の行動につなげられるかどうかを聞き手の立場になって考えることです。
構成に沿ってストーリーを組み立てる
以上のステップを踏まえて作成した資料を元に、実際にどのようなプレゼンテーションを行うか、ストーリーを考えます。いかにスピーチ力に優れていたとしても、あまりに構成とかけ離れた内容だと聞き手の理解は得られないため、構成に沿ったストーリーの作成が重要です。
02プレゼンテーションのスライド作成フロー
プレゼンテーションにおいて重要なのは、話す内容の裏付けとなる、見やすく分かりやすい資料の作成です。スライドの作成手順については、以下で紹介する内容に沿って進めると、スムーズに作成できます。
文章を作成する
まずは、伝えたいメッセージを論理的かつ明快に、一読ですんなり頭に入ってくるような文章で作成します。プレゼンの基本は、シンプルでわかりやすいことです。あまりに長すぎる文章は、読み手の負担となるため、なるべく簡潔かつ分かりやすい文章を心がけてください。 色についても同様です。あまり多くの色を使いすぎると、どこが重要かが分からなくなるため、多くても3色までにとどめるのが基本です。黒やグレーなどを中心に、強調したい箇所は、太字にするなどの工夫をしてください。
グラフや図解、写真や動画などを組み込んでいく
資料は、視覚で聞き手に伝えるものであるため、見やすいデザインでないと効果が半減してしまいます。収集したデータを元に作成したグラフや図解、写真やアニメーションを上手に挿入し、視覚で印象的に表現できるようにします。 最も注目して欲しいポイントを視覚的に楽しく強調すると、相手の印象にも残りやすくなります。
表示やレイアウトを調整する
せっかく、グラフや写真を用いて分かりやすいページを作成できたとしても、資料全体の統一性がないと、真の意味で見やすい資料とはいえません。表示やレイアウトまで気を配り、調整を行って、印象的で読みやすい資料を作成するようにしてください。
1枚のスライドにこめるメッセージはひとつ
1枚のスライドに、メッセージがいくつも含まれていると、最も伝えたいことが分かりづらくなります。シンプルなメッセージほど、聞き手の心に響く可能性が高まります。1枚のスライドにこめるメッセージはひとつになるよう配慮し、聞き手に伝わりやすいスライド作りを心掛けてください。
03プレゼンテーション当日の流れを決めるポイントとは
良いプレゼンテーションをするためにはさまざまな要素が絡み合います。説得力のあるプレゼンテーションを行うには、全ての要素をきちんと把握しておかなければなりません。プレゼンテーション当日の流れを決めるポイントは、以下の通りです。
3つのパートに分けて考えるとまとめやすくなる
伝わるプレゼンテーションのコツは「イントロダクション」「ボディ」「クロージング」の三部構成にあります。イントロダクションは、プレゼンテーションの導入となる部分です。聞き手がプレゼンテーションを最後まで飽きずに聞くかどうかは、このイントロダクションで決まります。 これから始まるプレゼンテーションのテーマや、理由などについて簡潔に伝えるための時間です。ボディはプレゼンの核となる本論の部分です。「メインメッセージ」と、それを支える「サブメッセージ」からなり、聞き手に伝えたい情報を、適切なデータと根拠をもって話します。 プレゼンの最後の締めにあたる部分がクロージングです。一般的に質疑応答、まとめ、締め、の流れで行われます。序論で伝えた、プレゼンをした理由や、プレゼンのテーマを、もう一度振り返って締める形にすることをおすすめします。
プレゼンテーションを行う相手を理解する
「プレゼンの相手が誰なのか」「どんな状態なのか」を理解しておかなければなりません。このポイントを抑えておかないと、聴き手に響かないプレゼンになってしまいます。聞き手がどのような人なのか、聞き手の分析、いわば「ペルソナ」の設定を行い、ペルソナに対してどのように話すと伝わりやすくなるか考えます。
ワークショップを取り入れ行動を起こす重要性を理解してもらう
プレゼンテーションは「行って終わり」ではありません。重要なのは、話した内容を元に聞き手が行動を起こすことです。ただ内容を伝えて終わりとならないよう、ワークショップを取り入れながら、行動を起こしてもらうよう促し、結果が出るプレゼンへとつなげてください。
04プレゼンテーションは準備が大事
プレゼンテーションを成功に収めるためは、入念な事前リハーサルが必要不可欠です。いくらしっかりとした資料を作成しても、発表の準備に時間をかけなければすべてが台無しになってしまいます。ここからは、発表の準備手順について確認します。
発表者用のメモを作成する
まず、発表者用のメモの作成します。プレゼンテーションで話す内容は、すべて暗記をするのが理想ですが、慣れてない人や、内容が複雑な場合には、スムーズに話し進行できない可能性があります。 本番のミスで慌ててしまったり、緊張のあまりに話す内容がわからなくならないよう、A4用紙1枚に収まる程度のメモを用意しておくと安心です。
配布する資料を作成する
プレゼンテーションの内容によっては配布資料が必要な場合もあります。人数分の印刷やクリッピングには、想像以上の手間がかかるものです。当日慌てないよう、準備を早めにしておく必要があります。
必要な機材を準備する
昨今、デジタルプレゼンテーションが求められる機会も多いと思います。肝心なタイミングで、充電が切れてしまったり、電源が入らなかったりする事態はなんとしてでも避けたいものです。プレゼンテーションに必要なノートパソコンや、レーザーポインタ、電池といった機材を入念に確認しておくようにしてください。
リハーサルを行う
プレゼンの準備というと、「パワーポイントなどの資料の作成」の部分に目がいってしまいがちですが、しっかりとリハーサルを行うことも必要です。リハーサルを行うことで、本番でも良いプレゼンが出来るようになります。本番を想定しながら、自信が納得するまで、何度もリハーサルを繰り返し行うのが理想です。
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05まとめ
プレゼンテーションの効果を高めるには、正しい手順をしっかりと認識し、その内容に沿って行動を起こして行くことが非常に重要となってきます。ぜひ、今回ここで解説した内容を参考にしていただき、プレゼンテーション成功率を高める足がかりにしてください。