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研修期間に解雇はできる?新入社員入社時に知っておきたい注意点

公開日:2021/07/07
更新日:2021/09/08
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研修期間に解雇はできる?新入社員入社時に知っておきたい注意点 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

新入社員を本採用するかどうか見極める期間として存在する試用期間。不採用と判断した場合は、法的に問題があるのでしょうか。本記事では、試用期間中にどうしても従業員を解雇したいと思った場合の正当な解雇事由や、適切な手続き方法について紹介しています。

 

研修期間と試用期間の違いとは

「試用期間」は本採用のためのいわばお試し期間であり、「研修期間」は仕事の基礎を学ぶ期間です。試用期間では、会社が本採用をするか、会社・業種へのマッチ度といった労働者の適正をチェックすることに焦点をあてていますが、研修期間では、既に本採用となった人の通常業務を行うためのスキルアップの時間となっています。

 

試用期間の定義

試用期間とは、勤務態度や労働者の適性などを評価し、雇用先が本採用するか判断するための期間のことを指します。雇用形態を問わず人材を使用する場合に用いられ、企業における人材採用方法として最も有名な手法です。基本的に、雇用先が求める条件に合致すれば本採用となり、そうでなければ解雇となります。

試用期間の長さ

試用期間の期間設定については、労働基準法による定めはありませんが、3か月~半年ほどの試用期間を設けるのが一般的です。企業方針や、業務内容により業務適性を見極めるための時間が異なりますので、それらを考慮したうえで労働者への明示を行います。

労働条件

試用期間中であっても、基本的には、本採用後と労働者が持っている権利は同じです。特に契約等で制限されていない限り、給与・労働時間・休日などは試用期間前後で差異はありません。ただし、最低賃金を下回らなければ本採用前より低い賃金を設定することは認められているため、使用者と労働者との間で合意のうえ、調整を行いましょう。

 

研修期間時に解雇できる正当な理由

試用期間であっても、解雇に関する会社の裁量には制限が設けられています。そのため、正当な理由なしに労働者を解雇することはできません。では、会社が求める条件に適合していない場合、具体的にどのようなケースであれば、試用期間に本採用を拒否して対象者を解雇できるのでしょうか。

病気やけがで職場復帰が困難なとき

不慮の事故、病気やケガが原因で一定期間の休業を要したのち、労働者の職場復帰が困難な場合、またはどうしても雇用を維持することが難しい場合は、やむを得ず解雇を選択可能です。 ここで企業が注意したいのは、休職を認めずにいきなり解雇することです。傷病のケースであっても、まずは負荷のかからない業務から与え、復職できるように企業はサポートしなければなりません。じきに元通り勤務できるのにいきなり解雇すると、不当解雇にあたる可能性があるため注意が必要です。

勤怠不良である場合

体調不良や交通機関の遅延などの正当な理由がない遅刻・欠席を繰り返し、企業が指導をしているにも関わらず改善しない場合は、社会人として最低限のルールが守れない者として解雇が認められます。 この際、まったく注意指導を行わず、突然解雇にすると不当解雇にあたってしまう可能性があります。まずは注意指導を行ったうえで、それでも改善しない場合に解雇するようにしましょう。

経歴詐称が発覚した場合

企業に応募する際に提出した履歴書や職務経歴書に嘘の記載をした場合は、経歴詐称として、正当な理由での解雇をすることができます。解雇ができる可能性が高い重要な経歴は、学歴・職歴・犯罪歴といった内容となっており、これらの詐称が発覚した際には、入社後の解雇が可能です。

協調性がない場合

上司や同僚に対して反抗的であること、または協調性がないことも解雇事由になりえます。 合理的な理由なく、明らかに風紀を乱すような行動を取り続け、勤務態度を改めるよう指導したとしても改善の見込みがない場合は、規則に沿って解雇の手続きを行えます。

整理解雇

会社の営業不振や、人員削減などによる、整理解雇も要件は厳しくなりますが、解雇可能です。試用期間中の場合、人選の合理性は認められやすいとも考えられますが、そもそも人員削減の必要性がない場合や解雇回避の努力が見受けられない場合には、整理解雇とはいっても不当解雇となります。

懲戒解雇

社員が極めて悪質な規律違反や非行を行った場合には、会社が一方的に懲戒解雇することができます。懲戒解雇の要件は、合理的理由及び社会的相当性を考慮した上で、就業規則に明記をし、適正な手続きを踏むことが求められます。

一定期間の教育指導を実施し、配置転換も試みたにも関わらず、成績が明らかに悪い場合は、正当な解雇事由とみなされます。しかし、いくら試用期間と言っても、能力が足りないからといって安易に解雇することはできません。本採用を拒否するための基準が不明確だったり、適切な指導・教育がされていなかったりする状態での解雇であれば、不当解雇とみなされる可能性が高いため、採用基準を明確に設け、能力の測定を行いましょう。
参考:「労働基準法 | e-Gov法令検索」

 

不当解雇とみなされる可能性が高い条件

本来会社が労働者を解雇するには厳格な決まりがあり、それらの条件をクリアしていなければ、解雇として認められません。ここからは不当解雇とみなされる可能性が高い条件について解説していきます。

適切な教育を行っていなかった

新入社員に対して十分な指導をせずに能力不足として解雇するのは、不当解雇としてみなされる可能性が高いです。達成不可能なノルマを課せたり、いじめなどにより仕事がしやすい環境を与えられてない場合には、能力不足が正当な解雇理由にはならず、違法解雇と判断されます。

ハラスメント行為があった

セクハラやパワハラといったハラスメント行為があった場合にも、解雇は不当とみなされます。例えば、「お前はクビだ!」「明日から会社にくるな!」といったような感情的かつ場当たり的な解雇が行われた場合には、客観的合理性や社会的相当性を欠いており、従業員を解雇することはできません。

正当な賃金が払われていなかった

試用期間の賃金は、本採用後と差を付けることが認められています。しかし試用期間中であることを理由に、給料や残業代の未払い、法律で定められた最低賃金以下の給与といった労働に対する正当な賃金が支払わないことは違法であり、従業員を解雇することは不当解雇にあたります。

学歴職歴犯罪歴以外の詐称

前述した通り、学歴・職歴・犯罪歴の詐称は解雇事由として認められていますが、年収や雇用形態、職位などの軽度の詐称や、詐称が就業について直接的な影響を与えたりしないような場合には、経歴詐称を原因に解雇することはできません。

数回程度の遅刻や欠勤

勤怠不良の従業員に対しては毅然とした対応を行う必要がありますが、数回程度の遅刻や欠席である場合には、解雇に相当すると判断されるケースは少なく、社会通念上相当であると認められないため、企業による一方的な解雇は行えません。

 

研修期間の解雇で揉めないための注意点

労働者の解雇は慎重な検討が求められますが、勤怠不良や復職困難など致し方ない事情で解雇せざるを得ない場合もあるかと思います。ここからは、研修期間での解雇で揉めないために、企業がとっておくべき措置についてご紹介します。

解雇の予告をする

労働基準法第20条により、企業は労働者を解雇するときには解雇の予告を行うことが義務付けられています。そのため、従業員を解雇する際は、少なくとも30日以上前に解雇の通告を行わなければならず、即時解雇の場合には30日分以上の平均賃金として、解雇予告手当を支払わなければなりません。
参考:「労働契約の終了に関するルール ❘ 厚生労働省」

解雇の理由を本人に直接説明する

解雇の理由を解雇対象者本人に直接伝えることも大切です。会社の会議室など、普段の職場から離れた別室に対象者を呼び出し、解雇理由をきちんと説明したうえで、解雇が何日付であるか、「解雇した」という決定事項をしっかりと伝えるようにしましょう。

解雇理由証明書を発行する

会社がどのような理由で労働者を解雇したのか、解雇理由を証明する書類として用いられる解雇理由証明書の発行も行ったほうがいいでしょう。 決まった書式はありませんが、主に下記の内容を書面に記し、会社都合による不当解雇ではないことを証拠として残しておきましょう。 ・解雇する人の名前 ・解雇を通知した日付 ・発行した日の日付 ・職場の代表者・責任者の氏名と印鑑 ・解雇理由

 

まとめ

試用期間は、従業員の適性を判断するための「お試し期間」という性質を持っていますが、正当な理由なく自由に解雇できるというものではありません。研修期間中といえども労働者の解雇は慎重に行わなければならず、適切な手続きを踏むことが極めて重要となります。 試用期間を設ける場合には、労務担当者と共に、試用期間の目的、採用者への指導を行う担当者、定めた規則に違反性はないかといった項目を社内できちんと確認し、適切な運用を行いましょう。

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