公開日:2021/07/13
更新日:2022/07/27

急速に普及したオンライン面接 企業側のメリットと注意点を解説

急速に普及したオンライン面接 企業側のメリットと注意点を解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

採用活動においてオンライン面接を取り入れた企業も多いのではないでしょうか。当記事では急速に普及したオンライン面接における企業側のメリットと注意点、スムーズに進めるポイントについて解説します。

 

01急速に普及したオンライン面接

2020年の新型コロナウイルスの感染拡大により、オンライン面接を導入した企業は急激に増加しました。現在では大半の企業が何らかの形で、オンライン面接を取り入れているのではないでしょうか。昨今急速に普及した感はありますが、日本で普及が始まったのは2010年頃にさかのぼります。主に海外人材を必要とする企業は、いち早く導入していた経緯があります。

 

02対面の面接との違い

オンライン面接は、従来の対面の面接とはさまざまな違いがあります。オンライン面接は対面の面接と比較して収集できる情報は少なくなります。回線の状況によっては会話にタイムラグが生じたり、相槌や返事が分かりにくいという対面でのコミュニケーションにはない現象が生じます。こうした特性を考慮して応募者の見極めをしなくてはなりません。

会話以外の情報が入らない

対面の面接ではドアのノックからドアを開け入室、椅子に座るまでその一挙手一投足から「応募者がまとう雰囲気」という非言語情報を感じ取れます。しかしオンライン面接においては画面越しの会話が情報の大半を占めます。非言語情報は、画面越しに見える表情や相槌ぐらいでしょう。この点にやりづらさを感じている面接官は多いのではないでしょうか。

ジャッジが厳しくなりやすい

オンライン面接は採否のジャッジが厳しくなりやすいという傾向があるようです。非言語情報が減少したことにより、「選考を通過させても問題ない」という確信を得にくくなっている点が理由として挙げられます。実際にオンライン面接を始めてから選考通過率が減少した企業も多いようです。

 

03オンライン面接の企業側のメリット

対面の面接に比べて情報量が少なく、コミュニケーションの取りづらさを感じられるオンライン面接ですが、企業側にとってはそれ以上のメリットがあります。 オンライン面接の特性を理解し、適切に実施することでそのメリットを実感できるでしょう。

ターゲットが拡大する

企業側のメリットとして最大のものは、ターゲットとする応募者の拡大が見込めることです。従来の採用活動においては地理的な制約がありました。採用活動を行う拠点が大都市に限られ地方在住の応募者が応募しにくいという状況がありましたが、オンライン化によりこうした問題は解消されました。結果として応募者が増え、優秀な人材と出会うチャンスも多くなったのではないでしょうか。

たくさんの応募者に対応できる

面接官が移動に費やす時間がなくなるため、その時間を面接にあてられます。また、ほかの業務の「すきま時間」に面接を行うといった時間の有効活用ができるため、応募者の都合に合わせた面接日程の調整が可能になります。その結果、よりたくさんの応募者に会えるため優秀な人材に出会う可能性が高まります。

選考がスピードアップする

対面の面接では面接会場の都合により、日程が限られることが多くありました。その結果、日程が合わなければ次の予定に繰り入れるということが普通でした。オンライン面接はこうした制約がないため、応募から面接までの時間を大幅に短縮できるメリットがあります。応募者の志望度が高いうちに接触することができ、採用効率が上がりやすくなります。

採用コストが削減できる

採用コストが削減できることも非常に大きなメリットです。従来は会場費や面接会場までの交通費、遠方であれば宿泊費がかかっていました。しかしオンライン面接は移動や宿泊が必要ないためコストを大幅に削減できます。会場も自社の会議室を使用すれば限りなく費用を抑えられるでしょう。

面接スキルの向上

オンライン面接は利用するツールによっては録画ができるため、面接の様子をあとで確認することが可能になります。面接官が自分の面接を分析したり、ほかの人に客観的な意見を求めたりすることで面接スキルの向上を図ることができます。

面接内容の共有ができる

録画機能により面接内容を共有できることもメリットです。一次面接者と二次面接者の申し送りに活用できます。採否の判断に迷う場合、もう一度面接内容を確認するといった振り返りに活用できるため選考の精度アップに役立ちます。

 

04オンライン面接の注意点

ここまでオンライン面接の企業側のメリットを確認してきましたが、オンラインならではの注意点もあります。対面での面接と同じ基準で選考していくと、思わぬ落とし穴があるので注意が必要です。

通信状態のチェック

オンライン面接においては通信機器や通信環境に神経を使います。選考側が万全の体制を整えていても、応募者側の通信機器や回線状況により面接がスムーズに進まず、中断してしまうこともあります。こうしたトラブルを回避するには、応募者の通信環境を事前に確認するといった対策が必要になります。

応募者のリラックス度を考慮する

応募者は基本的に自宅で面接を受けることになります。従来のような面接会場での対面と、自宅における画面越しでの対面では緊張の度合いが違います。リラックスして堂々とした印象を応募者から感じたとしても、それは自宅という安全な場所における環境が大きく影響している可能性があります。実際に対面で会った際にまったく印象が違うということもあるようです。

面接場所の確保

場所を選ばず面接できるのがオンラインのメリットですが、情報漏洩には十分注意する必要があります。オフィスフロアのミーティングテーブルや自席での面接は避けたほうが無難です。フロア内の会話が漏れたり、社内の機密情報がカメラに映り込んでしまう可能性があります。会議室やミーティングルームなど、個室を確保して面接に臨む必要があります。

正しく伝わっているかの確認

回線状況によって音声が途切れることがあります。特に大事な情報、例えば次の面接日程や連絡方法など、伝わったと思っていても正確に伝わっていない可能性もあります。大事な情報は確認のため応募者の側に復唱してもらうと良いでしょう。また面接の途中で何度か「ここまでのやり取りで分かりにくいことはなかったですか」というような投げかけも効果的です。

カメラ映りと話し方に気をつける

オンライン面接では面接官もカメラ映りと話し方には気をつけたほうが良さそうです。カメラの位置と目線の関係で応募者に良くない印象を与えることもあります。機材や照明も可能であれば専用のものを購入し、テストを実施するといった事前準備をしておくと安心です。 話し方は意識してゆっくり、少し声を張って話すと良いでしょう。語尾を曖昧に発音すると途端に伝わりにくくなるので、最後まで明瞭に発音することも心がけましょう。

 

05オンライン面接をスムーズに進めるポイント

ここからはオンライン面接をスムーズに進めるためのポイントについて解説していきます。オンラインシステムのインストールや、カメラやマイク・スピーカーのデバイス設定、回線状況の確認は必ず事前に行い面接に臨みます。

適度なアイスブレイクから始める

対面の面接では応募者の緊張をほぐすために、冒頭に雑談をするテクニックがあります。「昨日はよく眠れましたか」というような簡単に答えられる質問をして相手の緊張を和らげます。 オンライン面接においてもこうしたアイスブレイクは実施したほうが良いでしょう。回線がつながってすぐに質問すると、応募者に「流れ作業的な面接だ」という印象を与えてしまいます。一人ひとりの応募者に丁寧に対応している印象を与えるために、適度なアイスブレイクは有効な手段です。

相槌は大きくうなずく

オンライン面接は画面越しのコミュニケーションのため、相手の反応が分かりづらいというデメリットがあります。応募者が面接官の質問に答えている間は、少しオーバーなくらいにうなずいて相槌します。面接官の「うなずき」は応募者にとっては自分の話がきちんと伝わっているという安心感につながります。 相槌と一緒に返事をするのも良いのですが、音声のタイムラグによって相手の話を遮る可能性があるので注意しましょう。うなずくときはカメラを見ることもポイントです。

質問内容や判断基準を整理しておく

非言語情報が極端に少ないオンライン面接においては、面接の質問内容や判断基準を事前に明確にし整理しておくことで、選考の精度を上げることも求められます。応募者は自宅で面接を受けるため、対面の面接よりもリラックスしていることは先に述べた通りです。そうした点を考慮して判断基準を設定する必要があります。また質問内容はある程度固定化しますが、合間に適度に雑談を挟むなど事務的になりすぎない工夫も必要です。

 

06今後の採用活動とオンライン面接

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で急速に普及したオンライン面接ですが、感染拡大が収束した後も、その利便性から利用を続ける企業も多いのではないかと思われます。 反対に従来の対面の面接に戻す企業も出てくるかもしれませんが、オンライン面接に慣れた応募者からはハードルが高く感じられ、敬遠される可能性があります。こうした理由からオンライン面接は今後も採用活動の主流になってくると予測されます。 採用担当者はオンラインならではの特性を十分に理解し、スムーズな面接と的確な判断のスキルを身につける必要があります


 

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07まとめ

オンライン面接は今後の採用活動において主流になっていくと予想されます。通信機器などハード面の設備投資も必要になってきます。並行してオンラインの特性に対応できるよう、面接官のスキルアップというソフト面の充実を図り、応募者から選ばれる企業を目指していきましょう。

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