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65歳定年延長はいつから?義務化に伴い見直すべき制度や助成金を解説

公開日:2021/07/20
更新日:2021/08/13
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65歳定年延長はいつから?義務化に伴い見直すべき制度や助成金を解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

65歳定年延長の開始時期や定年延長でもらえる助成金について、本記事では紹介しています。定年延長を検討する際には、各人事制度の内容について見直しをする必要があります。人事担当の方は、本記事を参考にしたうえで、自社の人事制度の変更を検討してみてください。

 

65歳定年延長とは

2013年に政府が改定した「高年齢者雇用安定法」によって、定年が60歳から65歳へ引き上げられました。現在は経過措置期間となっていますが、2025年4月から、定年制を採用しているすべての企業において65歳定年制が義務となります。
参考:「高年齢者の雇用|厚生労働省」

70歳までの定年延長はいつから

2021年4月1日に施行された、改正「高年齢者雇用安定法」では、65歳から70歳までの労働者の就業機会を確保するため、「70歳までの定年引上げ」「70歳までの継続雇用制度」などの措置を講ずる努力義務が新設されました。したがって、現時点では70歳までの定年延長は努力義務にとどまっているものの、努力義務の新設により、社会全体の定年が引き上げされると予想されます。
参考:「高年齢者雇用安定法 改正の概要 ~70歳までの就業機会の確保のために 事業主が講ずるべき措置(努力義務)等について~ |厚生労働省」

海外の定年制との違い

日本においては長らく60歳定年制が敷かれてきましたが、一方で海外における定年制にはどのようなものがあるのでしょうか。アメリカにおいては、一部の職種を除いて、基本的に定年制度が採用されていません。また、カナダ・オーストラリア・ニュージーランドにおいても、定年制が禁止されており、イギリスでも2010年4月に定年制が廃止されました。ドイツやフランスについては、65歳から67歳への定年の引き上げが予定されています。 世界各国の流れは定年延長あるいは定年廃止となっているため、日本もこの流れに追随した形になります。

 

定年延長の方法とは

高年者雇用安定法第9条によると、定年年齢を65歳未満に定めている事業主は、65歳までの安定した雇用を確保するため、「65歳までの定年の引上げ」「65歳までの継続雇用制度の導入」「定年の廃止」のいずれかの措置を実施する必要があるとされています。ここでは、これら三点の措置について、それぞれ内容を解説します。
参考:「高年齢者の雇用|厚生労働省」

定年制を廃止する

定年延長の対策として、定年制を廃止し、労働者が可能な限り長く働いてもらう措置があります。定年制の廃止によって、長い期間現役で働きたいというモチベーションが上がる、将来の経済的な不安が減るというメリットが期待されます。一方で、加齢に伴う身体能力の衰えにより就業が厳しくなった際に、高年齢労働者を解雇できる正当な事由になるかどうかの判断は難しいといえます。そのため、高年齢労働者の就労条件や賃金体系については、あらかじめ就業規則などで定めて明確にする必要あります。
参考:「高年齢者雇用安定法 改正の概要 ~70歳までの就業機会の確保のために 事業主が講ずるべき措置(努力義務)等について~ |厚生労働省」

定年を引き上げる

政府の法改正どおり、定年を65歳に引き上げる措置において、従業員は65歳の定年まで安心して働き続けられます。一方で、社内に高年齢の従業員が増えると、仕事における世代交代のタイミングが難しくなり、若い世代のモチベーションが削がれるおそれがあります。したがって、定年を引き上げるうえでは、役職定年を設けたり、状況に応じて給与体系を見直したりなどの対策が効果的です。
参考:「高年齢者就業確保措置について|厚生労働省」

継続雇用制度を導入する

継続雇用制度とは、高年齢従業員が希望した場合に、定年後も引き続き雇用を確保する制度です。措置の内容によって、「再雇用制度」と「勤務延長制度」のふたつに分かれます。 再雇用制度は、定年を迎えた従業員は一度退職し、改めて再雇用することで、雇用期間を延長します。この場合、退職前の役職は失い、嘱託社員などの形態で再雇用します。勤務延長制度は、労働条件や仕事内容、役職はそのままで、勤務期間を延長する制度です。勤務延長制度は、業務内容が高度に専門的で、後任の担当者を確保しにくい場合に採用されます。
参考:「高年齢者の雇用|厚生労働省」

 

定年延長で人事が見直すべき内容とは

定年延長を検討する際に合わせて確認したいのが、退職金や賃金体系などの労働条件に関する規定です。定年延長に伴い発生しうる諸問題を解消するため、人事は高年齢労働者の労働条件や就業規則の変更を検討する必要があります。どのような点に注意していけばよいか、みていきます。

雇用契約

再雇用制度を採用する際に注意したいのが、雇用契約です。退職前後で、対象の労働者の労働条件が同一になるような場合には、従前の雇用契約と同じ内容の契約を締結すれば足ります。しかし、再雇用時に労働条件が変更される場合には、変更後の内容を反映させた雇用契約の雇用契約書や労働条件通知書の作成に注意が必要です。

就業規則

定年延長を行う際に内容の変更を検討する人事制度としては、次項から説明する「早期退職制度」「賃金制度」「退職金制度」が挙げられます。これらの制度を変更する場合には、該当する労働条件を記載している就業規則の変更が必要となります。就業規則を変更する際には、労働基準法の定めに則った手続きを行うことと、従業員にとって不利益な変更が生じる場合には、必ず労働者側に丁寧な説明を実施するようにしてください。
参考:「労働基準法|e-GOV法令検索」

早期退職制度

早期退職制度とは、従業員本人が希望した場合に定年よりも早く退職を迎える選択ができる制度です。早期退職制度を設けている企業のなかには、退職金の割増や再就職の斡旋などの優遇措置を用意しているところもあります。 ここで問題となるのは、早期退職制度の存在が、改正した高年齢者雇用安定法に基づく定年の引き上げの趣旨と反しないかどうかです。社会保険労務士など専門家の見解としては、早期退職制度は定年前の早期退職を強制するものではなく、あくまで従業員本人の希望に選択が委ねられているため、高年齢者雇用安定法の趣旨に反しません。また、高年齢者雇用安定法に基づく定年の引き上げにおいては、必ず65歳の定年まで必ず雇用しなければならないという義務はないため、早期退職制度とは相反するものではないといえます。
参考:「定年後雇用継続制度と早期退職優遇制度の併用について|日本の人事部」

賃金制度

基本給の体系や等級、昇給のルールなどの賃金制度は、定年延長に伴い、内容を検討しなければならない事項のひとつです。現行の賃金制度を維持するのか、あるいは高年齢従業員に適用する新たな賃金制度を設けるのか、全従業員に対して成果に見合った報酬を与える賃金制度を用意するのかなど、企業の環境や方針に沿った賃金制度の変更を考える必要があります。

退職金制度

定年延長に伴い再雇用制度や継続雇用制度を導入する際に検討が必要となるのが、退職金制度です。65歳以上に定年を引き上げる場合には、60歳で退職金を支給する「打ち切り支給」と呼ばれる方法や、65歳以上の定年のタイミングまで退職金の支給を延長する方法などが挙げられます。いずれの方法も従業員にとって異なるメリットが存在するため、従業員一人ひとりの希望や状況に応じて選択できるようにするのがベストといえます。

 

定年延長でもらえる助成金とは

厚生労働省は高年齢者雇用安定法の改正に伴い、65歳超雇用推進助成金という助成金を新設しました。厚生労働省によると、この助成金は「高年齢者が意欲と能力のある限り年齢に関わりなく働くことができる生涯現役社会を実現するため、65歳以上への定年引上げや高年齢者の雇用管理制度の整備等、高年齢の有期契約労働者の無期雇用への転換を行う事業主に対して助成するもの」であるとされています。 ここでは、65歳超雇用推進助成金を構成する三つのコースについて解説します。
参考:「65歳超雇用推進助成金|厚生労働省」

65歳超継続雇用促進コース

65歳超継続雇用促進コースでは、高年齢労働者の雇用の継続を目的に、定年の引き上げなどの措置を行った事業者に対して、助成金が支給されます。 1.65歳以上への定年の引き上げ 2.定年の定めを廃止 3.希望者全員を66歳以上の年齢まで雇用する継続雇用制度の導入 4.他社による継続雇用制度の導入 上記の4つの施策のうち、いずれかを実施した企業に対して、かかった費用の助成を行うものです。
参考:「65歳超雇用推進助成金|厚生労働省」

高年齢者評価制度等雇用管理改善コース

高年齢者評価制度等雇用管理改善コースでは、高年齢者の雇用管理制度の整備等に係る措置を労働協約又は就業規則に定めたうえで、下記の2点の取り組みを実施した企業に対して、助成金が支給されます。

  • 1.雇用管理整備計画の認定
  • 2.高年齢者雇用管理整備の措置の実施

参考:「65歳超雇用推進助成金|厚生労働省」

高年齢者無期雇用転換コース

高年齢者無期雇用転換コースでは、下記の2点の条件を満たし、50歳以上かつ定年年齢未満の有期契約労働者を無期雇用労働者に転換させた場合に、助成金が支給されます。

  • 1.無期雇用転換計画の認定
  • 2.無期雇用転換措置の実施
 

まとめ

「人生100年時代」といわれる現代においては、健康寿命は伸びている傾向にあり、心身共に元気な高齢者が少なくありません。このように元気な労働者が増え、年金受給開始まで働きたいという高齢者のニーズがあることから、定年の引き上げは時代の変化に見合ったものであるといえます。 定年の引き上げを何らかの措置を講じて取り入れることにより、高齢労働者の就労意欲を高めて、企業の生産性を最大化してしてください。

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