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ドイツ発祥のマイスター制度とは?日本で広がっている背景や導入事例をご紹介

公開日:2021/09/10
更新日:2021/09/11
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ドイツ発祥のマイスター制度とは?日本で広がっている背景や導入事例をご紹介 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

日本の多くの企業は後継者不足の問題を抱えています。そんな中でドイツ発祥の概念である「マイスター制度」というものが日本においても注目を集めるようになっています。マイスター制度とはどういった制度なのか、メリットや導入事例をご紹介しますのでぜひ参考にしてください。

 

マイスター制度とは

マイスターとはドイツ語で「巨匠」や「大家」などを意味する語句で、ドイツでは専門的な知識や、豊富な経験を有する職人に対して尊敬の意味を込めマイスターと呼んでいます。 マイスター制度とは、専門的な技術をもったマイスターを育成するための支援が行われる制度で、マイスターに対する手当の支給や、優遇措置を図るといった制度が盛り込まれています。 また、一定の技術を有するものをマイスターとして認定し表彰するといったケースもあり、従業員のモチベーション向上にも寄与しています。

日本で広がっている背景

日本の多くの企業は後継者不足の問題を抱えています。 そんな中でドイツ発祥の概念である「マイスター制度」というものが日本においても注目を集めるようになっています。 マイスター制度とはどういった制度なのか、メリットや導入事例をご紹介しますのでぜひ参考にしてください。

工業高校におけるマイスター制度

マイスター制度は仕事の場だけでなく、工業高校においても活用されるケースがあります。例えば、「ジュニアマイスター顕彰制度」は、工業高校の生徒が、資格取得に向けた勉強を通して身につけた知識や技能を正しく評価しようという制度です。 「全国工業高等学校長協会」によって表彰される制度であり、年々表彰される対象者の数が増えてきています。 マイスターの育成には長い年月が必要になるため、社会に出てから技術を身につけようとしても手遅れなケースが多いです。そのため、若いうちから専門的な技術を身につける支援として、この制度が導入されています。

ものづくりマイスター制度とは

ものづくりマイスター制度とは、厚生労働省によって制定された制度です。 ものづくりに関して優れた技能や経験を有する者を「ものづくりマイスター」として認定し、中小企業や学校などで若手の人材育成に実践的な指導を行うことを目的に制定されました。 ものづくりマイスターには、IT技術に関して優れた知見を持っている人を対象とした「テックマイスター」や、情報技術関連の熟達者を対象とした「ITマイスター」なども含まれます。

 

マイスター制度のメリット

日本国内においても普及の進んでいるマイスター制度には、どういったメリットがあるのでしょうか。3つのメリットをご紹介します。

後継者育成に適している

まず挙げられるメリットが、マイスター制度を導入することで後継者の育成を行えることです。 日頃の業務の中で、熟練者が若手に対してマンツーマンで時間をかけて指導をしっかりと行うといったことは時間がないため、後継者の育成が難しいことが多いです。 その中で、マイスター制度を導入することで、育成を行うマイスターに対してしっかりとした支援を行うことが可能になるため、後継者の育成が行いやすくなるのです。

マニュアル化しづらい技術を継承できる

マイスター制度を導入することにより、今までマニュアル化することが難しかった技術をわかりやすく詳細に継承することが可能になります。 製造業や建築業などにおいては、マニュアル化しづらく属人的になってしまうノウハウが多く存在します。そのような場合、技術の継承が往々にして課題に挙げられることが多いため、積極的にマイスター制度を導入し技術を正確に継承していきましょう。

技術力が向上し生産性が向上する

マイスター制度を用いて熟練したマイスターのノウハウや経験技術が継承されることにより、能力の高い人材が社内に増えることになります。 今まではその人にしか頼めなかった仕事であっても、複数人がこなすことが可能になり、企業の生産性の向上にもつながります。 技術力の問題で社内の生産性に課題を感じている企業はマイスター制度を導入し、生産性の向上に繋げましょう。

 

マイスター制度のデメリット

マイスター制度には、メリットだけでなくデメリットも存在するため解説します。 デメリットを把握した上で導入するようにしましょう。

適用対象の選別が必要になる

まず挙げられるのが、マイスター制度を導入し、社内の全技能に対して一気に制度を適用させるためには、多くの費用と時間がかかってしまうことです。 それだけでなく、それぞれの技能の継承が中途半端に行われ、結果としてマイスターの育成がうまくいかないということも考えられます。 社内にある全ての技能に対して導入するのではなく、適用候補となる技能が複数ある場合は優先順位をしっかりと定め、適用効果の高いものから順に対応していくようにしましょう。

イノベーションの発生を阻害する

技術の継承と聞くと聞こえはいいかもしれませんが、場合によっては新しいひらめきや革新的な発展を阻害する要因になりかねません。 基本的にマイスター制度の導入によって新しい技術が誕生するということは起こりづらく、既存の技術を継承するだけに留まります。したがって、イノベーションはなかなか起こりづらいどころか、本当であれば発生したかもしれない場合においても阻害してしまう可能性があります。 既存の技術を継承していくことはもちろん大切ですが、それと同時にイノベーションを起こすための積極的な働きかけも重要になってきます。

モチベーションの低下につながる

マイスター制度の導入によって、従業員のモチベーションの低下につながってしまう、というデメリットもあります。 技術を学ぶ側からすると、今まで習得できなかった技術が習得できることになりモチベーションは向上します。しかし、自分が後継者育成の対象に選ばれなかった場合や、認定試験に何度も落ちてしまったり、指導するために大幅な時間を割かなくてはいけなくなったりと、自分の業務に大きな支障が出てしまう場合などはモチベーションが下がってしまうことがあるのです。 そういったことを避けるためにも、指導者に対して十分な報酬や対価、動機付けが必要になってきます。

 

マイスター制度の導入事例

最後に、マイスター制度を導入し効果的に活用することに成功した企業の事例を4つご紹介します。 導入を検討している企業の方はぜひ参考にしてみてください。

高島電機株式会社の事例

高島電機株式会社は、1949年に創業された電設資材やFA機器、制御機器などを製造している会社です。 従業員の機器設計に関する理解を深め、営業活動に対して付加価値をつけることを目的にものづくりマイスター制度を導入しました。 社外から認定資格を有したものづくりマイスターを招き、営業担当全員に対して実技指導を行ってもらった結果、機器設計に関する理解が深まりました。 その結果、クライアントや加工業者、設計の方々と今まで以上に密にコミュニケーションが取れるようになり、売り上げの増加に繋がりました。

白崎コーポレーションの事例

白崎コーポレーションは、再生トナーカートリッジを製造販売する福井県の会社です。 派遣社員や契約社員のモチベーションの向上を目的とし、2010年4月にマイスター制度を全部門に導入しました。 再生トナー製造のスキルを細かく定義することにより、習熟度によって3つのランクを定め、それによって資格者を表彰することによりモチベーションのアップを狙いました。 このことが功を奏し、生産性が向上していき、2010年9月には作業工程や作業にかかる時間が2004年比比で半減するといった効果を得ることになりました。

富士興業株式会社の事例

富士興業株式会社は、1957年に設立された建設業の会社です。 専門性の高い技術を必要とする、プラントエンジニアリングを担える人材の育成に課題を感じていました。 そこでマイスター制度を導入し、従業員の能力によって5つの階級に分け年齢や経験に関わらず正しく公平に評価できる制度を設けました。 それにより従業員のモチベーションは向上し、全社的に技術やノウハウの継承が加速したことで、生産性の向上に寄与しました。

株式会社アシストの事例

株式会社アシストは、1972年に設立されたコンピューター用パッケージの販売・教育サポートを行う会社です。 アシストでは、次世代の会社をリードしていく人材を育成するためにマイスター制度を導入しました。技術者のトップとして目指すべき技術者像を明確に定め、技術職のキャリアパスを明確にしたことで、技術者のスキルアップとモチベーションの向上を狙いました。 厳密な審査の元、マイスターの称号を社内でトップの技術を誇る従業員に付与し表彰したことで、対象者は仕事に対して誇りを持つようになり、モチベーションの向上につながりました。 また、他の従業員に対する指導も強化したことでスキルアップも同時に実現しました。

 

まとめ

マイスター制度はドイツ発祥の制度ですが、熟練した技術を用いた仕事の多い日本において効果的に機能する制度でもあります。 技術者の後継者問題の改善や、社内のモチベーションに課題を感じている企業は、積極的にマイスター制度を導入しましょう。

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