公開日:2021/07/20
更新日:2024/03/21

タックマンモデルとは?チームを上手く機能させるための方法を解説

タックマンモデルとは?チームを上手く機能させるための方法を解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

タックマンモデルとは、組織進化を行う中で5段階のステージに分けて行う手法です。本記事ではタックマンモデルの方法や種類、企業の事例などを紹介します。これからタックマンモデルを導入したいと考えている人は、ぜひ参考にしてください。

 

01タックマンモデル

タックマンモデルとは、1965年にタックマンという心理学者が提唱した手法で、組織を進化させるまでを5段階のステージに分けて行う手法のことを指します。組織は、体制を整えただけで完了ではなく、さまざまな問題の解決を行って理想の組織にしていく必要があります。

 

02タックマンモデルの5つのステージとは

タックマンモデルは、5つのステージで組織作りを行うよう提唱しています。ここからは、形成期、混乱期、統一期、機能期、散会期のステージごとに詳しく解説します。自社の組織づくりを行う際の参考にしてください。

形成期

形成期は、チームが作られたばかりの段階です。そのため、一緒に仕事をする人たちはお互いにどのようなスキルや性格、考え方を持っているか分からない状態です。 そのため、メンバーの能力に関係なく、まずはお互いに目標や各人の役割のほか、チームとしての成功イメージを共有することが重要です。目標の確認や、一緒に仕事をする人の考え方が分かるように、コミュニケーションを取ることを重視してください。

混乱期

混乱期はチームとして個々の仕事の進め方や考え方に違いが生じ、意見や主張がぶつかってしまう段階です。チームとして仕事をしていると、お互いに意見を交わし考え方を理解したとしても、自分と相手の意見の違いからメンバー同士が衝突してしまうおそれがあります。 例えば、費用面や案件の優先度などの問題が生じ、意見がぶつかる場合もあります。意見の食い違いが散見する場合、お互いの認識を合わせるために、納得するまでコミュニケーションを取るようにしてください。

統一期

意見の食い違いが生じても、問題の解決を行い、チームとして共通の規範や役割を持てるようになった時期が統一期です。統一期は、それぞれのメンバーが役割を認識し、またメンバーの考え方も受け入れる状態になっているため、お互いを尊重したコミュニケーションが取れます。 個々人が発言をしても、衝突する問題はなく活発に議論されるため、ひとつずつの案件をスムーズに完了できます。チームリーダーは結論が間違っていないか正しく判断し、成果を出せると考えられます。

機能期

機能期はチームが機能して成功体験を得られた時期です。この時期になると、メンバーも自分の役割を認識して個々のパフォーマンスを最大限に活用できます。チームとして、どのような規律やルールがあるのか共有できていて、ある程度の成果を収めているため、自信もついています。 チームリーダーは、機能している時期を長く保つため、個々のメンバーを信頼して、必要なときに的確なサポートをするように観察しておくことが重要です。機能期の場合、リーダーは、メンバーが仕事を気持ちよく行える状況にしておくのが重要な役割です。

散会期

散会期は目標を達成してチームとして解散する時期です。目標達成できているため、メンバーそれぞれのスキルも向上し、個々人が別の仕事のプロジェクトや必要な部署への移動を行います。 散会期になったときに、メンバー全体が満足感を味わっている状態が理想です。チームリーダーとしてメンバー全体に激励や感想を述べることで、次の仕事もモチベーションを上げて取り組めると考えられます。

 

03タックマンモデルの混乱期を乗り越える方法とは

タックマンモデルの5つの段階において、特に重要なのが混乱期です。混乱期に適切な対処をしなくてはチーム作りが上手くいかないケースが多くなります。混乱期を乗り越えるためには以下の5つのポイントを確認してください。

チームの目的やビジョンを明確にする

混乱期はチームの目的やビジョンの明確化を行ってください。チーム内において、1人ひとりが違った目標を捉えてしまうと個々の能力が分散され、モチベーションも低下するため、成果を出すのが極めて難しくなります。 チームリーダーは、目標を達成できるよう、ひとつずつのプロセスに目標を定め、個々の役割分担を明確にすることが求められます。

マインドセットを形成する

チームとして機能するためには、1人ひとりが目標を達成する気持ちを持ち、モチベーションを高めてマインドセット形成することも重要です。目標を定めてもモチベーションが上がらない場合、プロジェクトの進行の遅れや、開発のクオリティの低下につながるおそれがあります。 メンバーのモチベーションを向上させるため、食事を一緒に取ったり、脱出ゲームをしたり、チームの一体感を生み出す取り組みも必要です。

メンバーひとりひとりのーの役割や責任範囲を明確にする

それぞれのメンバーの役割や責任範囲を伝えるのも重要です。その結果、責任を持って行動し、集中力を高めて、良いパフォーマンスを出せるようになります。 また、1人ひとりの得意分野が活かせる役割を持たせてあげることで、最大限の効果を発揮できると考えられます。例えば、マーケティング能力が高い人には、企業や顧客のデータ情報の収集という役割を与えることで、高い効果を期待できます。 リーダーは、メンバーの能力を把握して役割と責任範i囲を決め、お互いに協力して仕事に取り組むようにしてください。

相互理解を深めるようなコミュニケーションの機会を用意する

メンバー同士が相互理解を深められるよう、チームリーダーはコミュニケーションの機会を用意することが重要です。例えば、作業前に短時間のミーティングをしたり、共に食事をする時間を設けたりするなど、意見交換できる場を設けてください。 お互いの価値観や考え方を共有できるようになると、ささいなことで反発し合う機会は軽減できると考えられます。

感情的にならずにお互いを尊重したフィードバックをする

チームとして仕事のフィードバックを行うときに、相手を尊重する意識を持つことも重要です。フィードバックの際、正しい内容を伝えているとしても、怒ったような口調で意見を言うと、受け入れるのが難しくなるほか、チームの雰囲気も悪化しがちです。 反対に、相手を尊重した丁寧な言い方を心がけると、意見も通りやすくなり、フィードバックもスムーズに行えると考えられます。

 

04タックマンモデルを学べるゲームの種類

タックマンモデルを理解するためには、実際に体験しないと分からない部分もあります。そのため、タックマンモデルを少しでも学習できるようにゲームを行うことをおすすめします。以下の方法でタックマンモデルの学習が行えます。

NASAゲーム

NASAゲームはチームの合意形成を行うゲームです。ゲーム内容は、月に不時着した宇宙飛行士という設定で、320km離れた母船に戻るため15個のアイテムに対して優先順位を付けてきます。 まずは自分で優先順位を付け、その後グループで優先順位を付けて、お互いに意見を交わします。意見交換の際に自分の考え方を述べたり、相手の意見を聞いたりする機会があるため、コミュニケーション方法を学習できます。 このゲームは模範解答が用意されていて、模範解答に近い優先順位を考える分析スキルの向上も期待できます。

マシュマロ・チャレンジゲーム

これは18分という時間の中で、スパゲッティの乾麺やテープ、マシュマロを使用してタワーを作っていくゲームです。1チーム4人で自立可能な高いタワーを立てることが目標であるため、いかにコミュニケーシを取ってバランスよく組み立てるかがポイントです。 限られた材料を駆使して組み立てることでチームとしての一体感を感じられます。チームを組む前の社員研修として取り入れるのがおすすめです。

ドミノ倒しゲーム

ドミノ倒しゲームはシンプルであり、チームを組んで200個程度のドミノを並べて倒し、一番長くドミノを倒し続けたチームの勝利というゲームです。時間制限内に、チームの全員がドミノを配置する場所を決めて置いていく必要があるため、役割分担を学習できます。 また、ドミノが続いて倒れるように配置しないと途中で止まってしまうため、1人ひとりにドミノを置く責任感も生じます。このゲームを通して、タックマンモデルの役割分担と責任感を学習できます。
参考:「チームビルディングに効果的なゲーム10選+2」


参考:【導入事例】クックパッド様でドミノを使った内定者ワークを実施

 

 

05タックマンモデルを導入している企業事例

タックマンモデルを導入している企業の事例を確認することで、その効果を確認できます。ここでは、ふたつの企業の導入事例をとりあげて、どのような成功を収めているのかみていきます。自社に取り入れる際の参考資料としてください。

株式会社オアシスライフスタイルグループ

この企業はタックマンモデルを踏まえて、新しいコミュニケーションツールを導入しました。社員や店舗数の増加にともない、コミュニケーションがうまく取れなくなっていたため、SNS形式のツールを導入し、お互いにネットから情報を共有できるような仕組みを作りました。 SNS形式のコミュニケーション方法により、社員同士は情報共有がスムーズになり、打ち解けるスピードも早くなりました。情報共有がスムーズにできたことで、組織の発展に成功したケースといえます。
参考:「株式会社オアシスライフスタイルグループ 代表取締役 関谷有三氏が語る、離職率を50%から10%未満にできた|Talknote」

株式会社TonTon

株式会社TonTonは、社内のコミュニケーションツールを見直し、チームの発展を促すことができました。他部署とのコミュニケーションが取りにくい状況のなか、それぞれの部署が独自に動いていたため、企業として全体を把握できていない混乱期でした。 しかし、企業として規律の統一や、役割を再認識させるためのミーティングを行い、企業として一体感を出すように取り組みました。この働きのおかげで、企業全体で目標を定め、一体感を生む出すことに成功しました。
参考:「情報共有がスピーディーになり、月5,000万円の営業利益を創出|Talknote」


 

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06まとめ

タックマンモデルにより、自社がどの段階にいるか理解すると、今後、何をすべきか明確に理解できるため、企業を発展させていくための方針を打ち出せます。ぜひ、タックマンモデルを導入して企業の発展を効率よく行っていくようにしてください。

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