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トータルリワードとは?若手人材が望む報酬の要素について考察

公開日:2021/09/10
更新日:2021/09/10
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トータルリワードとは?若手人材が望む報酬の要素について考察 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

従業員が意欲的に仕事に取り組むためには動機づけが不可欠であり、その動機づけの大部分を占めるのが「報酬」であるといえます。しかし近年、この「報酬」対する価値観が多様化し、かつてのように金銭的な報酬だけで意欲をもって働く人材は、少数派となっているようです。当記事では、特に若手人材が望む「金銭以外の報酬」について考察し、報酬を総合的な動機づけの仕組みと捉える「トータルリワード」について解説します。

 

トータルリワードとは

「リワード」とは報酬を意味する言葉です。労働の対価として企業から従業員に与えられる報酬は、給与や賞与といった金銭や生活に直結する福利厚生など、直接的・間接的な金銭的報酬が主なものです。しかし、近年ではこうした金銭的な報酬だけでなく、「やりがい」「仕事の面白さ」「自己成長」といった目には見えない価値を報酬として望む傾向が、若手人材を中心に強くなっています。 トータルリワードとは金銭的報酬だけでなく、「仕事のやりがい」といった非金銭的な報酬まで含めて、従業員に対する動機づけの仕組みとして考えるマネジメントのことをいいます。

 

金銭的報酬

労働の対価としての報酬は、給与・賞与といった金銭により支払われます。金銭的な報酬は生活を維持していくために必要なものであり、もっとも重要な要素であるといえます。しかし、さらなる意欲を引き出す動機づけにはつながりにくいものであり、若手人材においてその傾向は強くなりつつあるようです。

給与・賞与

金銭的報酬である給与や賞与は従業員の生活の糧であり、報酬の根幹をなします。しかし、給与や賞与は、労働の対価として当たり前に受け取るべきものであるため、仕事の充実感を満たす要素にはなりくいといえます。むしろ、他社や他業種と比較して水準が低い場合や、少しでも足りないというようなことがあると、モチベーションを低下させる要因になるものです。

福利厚生

福利厚生も広く捉えると金銭的報酬であるといえます。従業員満足向上のために、手厚い福利厚生を提供している企業も多いようです。しかし従業員からすると、最初は「ありがたさ」を感じつつも、時間が経過し慣れるにつれ、その福利厚生を当たり前と感じるようになります。持続的なモチベーションにはつながりにくく、むしろ原資等の問題で福利厚生の縮小を余儀なくされた場合マイナス要素に転じることもあります。  

 

非金銭的報酬

金銭的報酬は満たされていることが最低条件であり、そうでなければ逆にモチベーションの低下を招くものであることは前項で触れました。金銭的な報酬だけでは、意欲や使命感を持続的に引き出すことは難しいようです。 トータルリワードの考え方は金銭的報酬だけでなく、「やりがい」「仕事の面白さ」「仲間との連帯感」といった非金銭的な報酬を重視し、両者をバランス良く構成することを目的としています。非金銭的要素は、若手人材のモチベーション向上や維持につながる重要な要素となっています。その構成要素を見ていきましょう。

承認

「承認」は非金銭的な報酬の代表的なものです。自分の仕事がチームのメンバーから感謝され、役に立っている実感を得られることは、モチベーションアップにつながる大きな要素であるといえます。自分の仕事や存在が上司や仲間に承認されることは、働く人にとって非常に重要な意味をもちます。

均衡

「均衡」はワークライフバランスに関わる要素です。例えば、「仕事内容は面白い」「仲間との連帯感がある」「給与も満足している」という状態であったとします。しかし、それに加え「深夜残業や休日出勤が常態化している」「プライベートの時間がとれない」といった勤務状況であれば若手人材からは敬遠される職場であるといえます。若手人材にとっては仕事とプライベートの均衡は最低条件であるようです。

文化

若手人材は、ギスギスした人間関係や理不尽な叱責が横行する企業文化には、たとえ高い年収が用意されていても強い拒否感を示します。反対に平均的な給与水準であっても、人間関係がオープンで雰囲気が良く、お互いを認め合う文化をもつ企業で仕事をしたいと思うものです。

成長

昨今の若手人材は、成長への欲求が強い傾向にあります。成長機会を提供されることは、モチベーションを大きく上げる非金銭的報酬であるといえます。人材育成の取り組みが活発で、他社にはない学びの場を提供してくれる企業に若手人材は強く魅力を感じるのではないでしょうか。

環境

働く環境も重要な非金銭的報酬の要素であるといえます。働く環境とは、空調や照明、体に負担がかからないデスクや椅子、といった基本的なものが整備されていることが挙げられます。それに加え、在宅勤務や柔軟な出社時間を認めてくれるといった、個人の事情に対する配慮までを含みます。

骨組み

仕事の進め方がマニュアルとして確立されていることをはじめ、将来の昇進やポストについての「骨組み」が確立されていることも非金銭的報酬の一部という考え方もあります。若手人材にとって将来のビジョンが描きやすいということは、モチベーションの維持に大きく影響を与えるのではないでしょうか。

 

モチベーションの構成要素

ここではモチベーションの構成要素の観点から「報酬」について考えていきます。 トータルリワードを検討する際には「報酬の要素」がそれぞれ、「外発的動機づけ」と「内発的動機づけ」のどちらに作用するのか、理解した上で進める必要があります。

外発的動機づけ

外発的動機づけとは、外から与えられる報酬により触発され、モチベーションを高めるものです。一般的には、昇給や昇進といった金銭的報酬がこれにあたります。 金銭的報酬を無限に上げつづけることは難しいため、金銭による外発的動機づけを長期的に持続することは困難であるといえます。

内発的動機づけ

一方、内発的動機づけとは金銭的報酬ではなく、個人の意欲や成長欲求、好奇心によりモチベーションを高めるものです。外から与えられるものではなく、内面から出てくるものであるため限りがなく、金銭的な限界とも無縁です。 人材育成において成果を上げるポイントは、この内発的動機を刺激する取り組みであるといえるのではないでしょうか。

 

若手人材が望む報酬とは

心理学者のマズローは、人間の欲求は5段階に分類されると提唱しました。マズローによるモチベーション理論に照らすと、もっとも低次の欲求である「生理的欲求」「安全欲求」にあたるのが給与や賞与であるといえます。反対に、モチベーションを上げる報酬とは、マズローの欲求5段階説における高次の欲求を満たすものにほかなりません。

生理的欲求・安全の欲求が満たされる報酬

マズローの説における生理的欲求と安全の欲求を満たす報酬は、以下のものが挙げられます。まず最低限満たされなくてはならないのが、生活や余暇活動を充実できる水準の「給与・賞与」といった金銭的報酬です。そのほか、ワークライフバランスを充実させることができる「均衡」や、快適で心身に負担がない職場の「環境」がこれにあたるでしょう。 加えて、上司からの理不尽な叱責やハラスメントがないといった「文化」も挙げられます。 若手人材にとって、これらは最低限備わっていることが前提の報酬です。そのため、損なわれるとモチベーションが低下する、というタイプの報酬です。

社会的欲求・承認の欲求が満たされる報酬

マズローによる社会的欲求と承認の欲求を満たすためには、組織のなかで自分の仕事と存在が周囲に認められ、必要とされている実感を得られることが必要となります。お互いの仕事に対し感謝を伝え合う「文化」や、評価され難易度の高い仕事を任されるといった「承認」がこれにあたります。承認されることで与えられるポストが明確に理解できる「骨組み」もモチベーションにつながる報酬であるといえます。

自己実現欲求が満たされる報酬

自己実現欲求が満たされる報酬とは、自身の「成長」が実現できる環境であるといえます。昨今の若手人材は、成長機会が与えられる環境を重視する傾向が強いといわれています。金銭的報酬が充実していても、成長機会が得られなければ働く意義を見いだせないという考え方です。

 

成長できる環境が最大の報酬

若手人材にとって成長機会を与えてくれる環境が、もっとも重視する報酬であることを見てきました。自身が成長できる環境で、やりがいを感じながら働けることが、若手人材が望む最大の報酬であるようです。 しかし昨今では、こうした「やりがい」や「成長機会」を強くアピールし、低賃金で過酷な労働を強いる「やりがい搾取」といった新たな問題も発生しています。 「成長機会」や「やりがい」といった非金銭的報酬は、一般的な水準の金銭的報酬が保証された上で初めて、企業の魅力として認知されることを理解しておかなければなりません。

 

若手人材が求める安定とは

就職活動生が就職先を検討する際の要素として、「安定」を求める風潮は今も昔も根強いものがあります。しかしこの「安定」は、昨今では少しずつ意味が変化しているようです。 かつての「安定」とは高い給与水準や、業界や企業の規模といった側面で測られるものでした。「新卒入社した企業で定年まで勤務する」といった考えが前提にあったといえます。 しかし、近年の若手人材が考える安定とは、「どのような環境に身を置いても、生涯通用するスキルを身につけること」であるといわれています。入社した企業で、このようなスキルを身につけ成長できるか否かという側面が、もっとも重視されるようです。

 

まとめ

若手人材にとって魅力的な企業であるためには、若手人材が望む金銭以外の報酬を戦略的に盛り込んだトータルリワードを構成する必要があるようです。そのためには、褒め合う文化や豊富な成長機会といった金銭以外の報酬を充実させ、企業の文化として定着させることが求められます。長く働きつづけたいと思える魅力的な企業であるために、トータルリワードについて考えてみてはいかがでしょうか。

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