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ワークプレイスラーニングとは?必要とされる背景や実践方法を事例とともに解説

公開日:2021/09/10
更新日:2021/09/11
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ワークプレイスラーニングとは?必要とされる背景や実践方法を事例とともに解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

「ワークプレイスラーニング」は、個人と組織のパフォーマンスを改善する効果的な人材育成方法として多くの企業に注目されてきました。本記事では、ワークプレイスラーニングの定義や必要とされる背景、メリットや実践方法について事例とともに解説します。

 

ワークプレイスラーニングの定義

「ワークプレイスラーニング」をそのまま日本語に訳すと、「職場における学習」になります。職場での業務を通して知識や技術を学ぶ「OJT」に似た響きがありますが、厳密には少し意味合いが異なります。。ここでは、ワークプレイスラーニングの定義について解説します。

「個人や組織のパフォーマンスを改善する目的で実施される施策

ワークプレイスラーニングは、一般的に「個人や組織のパフォーマンスを改善する目的で実施される学習その他の介入の統合的な方法(Rothwell&Sredl 2000)」と定義されています。 企業が社員に対して学習の機会を与えるのは、学生がするように知識を得ることだけが目的ではありません。ここで言う「学習」には、個人と組織がパフォーマンスを向上させ、企業の業績に繋げるというニュアンスが含まれています。

 

ワークプレイスラーニングが必要とされる背景

次に、ワークプレイスラーニングが必要とされる背景を、企業な教育の主軸とされている「OJT」「Off-JT」と比較しながら、順を追って解説します。

企業内教育の主軸は「OJT」と「Off-JT」

日本における企業内教育の主軸は、日常の業務を通して上司が部下を指導する「OJT(On the job training)」と、研修やセミナーなど日常業務外で行われる「Off-JT(Off the job training)」だとされてきました。また、これに「自己啓発」を含めて、教育の3本柱という表現が用いられることもあります。 もちろん、企業や業務内容によって人材育成方法は異なりますが、一般的にはOJTが主体となり、Off-JTと自己啓発によって不足部分を補うのが主流であったと言えるしょう。

従来のOJTでは業務課題に十分に対応できない時代になった

直属の上司が業務を通して部下に知識や技術を伝えるOJTは、多くの日系企業で効果を挙げてきました。特に、終身雇用、年功序列が制度として確立されていた日本において、OJT指導者が初級者を教える形は理想的であったと言えるでしょう。 しかし、IT技術の急激な進歩により、事業は高度化かつ複雑化しており、従来のOJTでは業務課題に十分に対応できない時代になっています。個人や組織が持つ知識やノウハウなど、過去の経験が役に立たないケースも増加し、上司が部下よりも専門性の高い知識やノウハウを持っているとは限らなくなりました。 こうして、上司が部下に知識や技術を伝承する、部下にとって受け身とも言える指導法であるOJTは、今の時代やニーズに当てはまらない過去のものとなりつつあります。

従来のOff-JTでは業務に必要な情報がダイレクトに得られない場合が多い

業務を離れて集中的に学習できるOff-JTは、専門的な知識の習得や社員のキャリア開発のために有効な人材育成法として多くの企業が活用しています。しかし、従来のOff-JTにもデメリットがあり、その一つとして、業務に必要な情報がダイレクトに得られない場合があることが指摘されるようになりました。 加えて、研修期間中は職場を離れる必要があることや、外部講師を招くための研修コストがかかることもデメリットとして挙げられます。

自らが考えて学ぶワークプレイスラーニングが注目されるようになった

事業の複雑化や高度化に対応するには、指導者と指導される側の双方に、自らが考えて学ぶ姿勢が求められます。そこで、一方的に指導が行われる従来の研修制度ではなく、自ら工夫して改善を行うワークプレイスラーニングが注目されるようになりました。 もちろん、業務を通して上司が部下を指導する従来のスタイルは今後も必要ですが、部下が自ら考えて学ぶことに焦点を当てることで、従来のOJTに「創造的」な面が加わったと言うことができるでしょう。

 

ワークプレイスラーニングを実践するメリット

ワークプレイスラーニングを実践することには、大きく3つのメリットがあります。

現場の業績アップに繋がる

ワークプレイスラーニングのメリットは、個人と組織のパフォーマンスを向上させ、現場の業績をアップさせることを前提として取り組めることです。一般的に企業内教育には、人的かつ時間的コストがかかります。 その一方で、業績アップに繋がるワークプレイスラーニングは、職場を離れて業務を中断させる必要なく、仕事を遂行しながら学習活動が進められるため、企業に大きなメリットをもたらす人材育成法であると言えるでしょう。

組織的な取り組みで社内コミュニケーションが活性化する

また、ワークプレイスラーニングは、上司と部下による限定的な指導ではなく、組織的に取り組む人材育成法です。そこで得られた効果や気づきは、社員全体に共有されるため、社内コミュニケーションが活性化するメリットもあります。 また、現場での体験や同僚との情報交換など、個人のパフォーマンスを向上さるためのアクションを「学習」と捉え、社員の積極的なコミュニケーションを促進します。社内コミュニケーションが活発な職場は、意見交換が自由に行われ、業務上の改善を迅速に行い、生産性を向上させることにも繋がるでしょう。

社員のエンゲージメントが高まる

ワークプレイスラーニングの実践により、社員のエンゲージメントを高めることも可能です。社員が日常の業務の中で実践的に学習し、それを現場で共有することは、学習定着の向上を促進します。また、業務のクオリティーが上がり、個人のパフォーマンス向上が実感できるようになると、社員の自信にも繋がることでしょう。 また、上司や同僚との連携を強め、良好な人間関係を構築することは、社員の満足度を向上させ、離職率の低下などその他のメリットにも繋げることになります。

 

ワークプレイスラーニングの実践方法

ワークプレイスラーニングの具体的な実践方法として、以下の3つを紹介します。

メンター制やコーチングを取り入れたOJTの実施

業務と学習を結びつける施策として、メンター制やコーチングを取り入れたOJTの実施が挙げられます。メンター制とは、年齢や社歴の近い先輩社員が、業務上の指導だけでなく、キャリア全般も含めたサポートを行う制度のことです。相談しやすい先輩社員の存在により、学習効率が上がり、メンターとメンティの両者の成長が期待できます。 また、コーチングは、課題や対策を自ら考えるよう促す機会を与えるため、OJTを受動的なものから能動的なものにする効果があります。

eラーニングの導入

ワークプレイスラーニングのポイントの一つは、社員一人ひとりが自発的に学ぶことです。ただし、忙しい中で自発的な学習を促すのは困難な場合もあります。そこで、eラーニングを導入して、社員が学習しやすい環境を作ることも重要だと言えるでしょう。 eラーニングには、パソコンやスマートフォンを使って、場所や時間を問わずにいつでも学習できるメリットがあります。少しの時間でも気軽に学習に取り組むことができるため、忙しい社員の学習意欲を高める場になると考えられるでしょう。

知識や技術を管理・共有できるシステムの構築

ワークプレイスラーニングの実践には、知識や技術を管理、共有できるシステムの構築が必要です。具体的には、オンラインコミュニティを活用して、社員がいつでも情報にアクセスできる環境づくりも検討すると良いでしょう。SNSのアカウントを活用して、社員が気軽に情報交換できるようにしたり、チャットボットで業務上の疑問がすぐに解決できるようにしたりもできます。 業務に関する知識は、作業者の頭の中にとどまって、共有されないことがあるため、上記の方法で共有することで、属人化を防ぐことができます。特に、スタッフの入れ替わりが多い現場では、新しく入ったスタッフが必要な情報にアクセスできる環境を作ることで、業務効率化や生産性向上に繋げることができるでしょう。

 

ワークプレイスラーニングの実践事例

最後に、ワークプレイスラーニングの実践事例を3つ紹介します。

ユニパート株式会社

イギリスのオックスフォードに本社を持つユニパート株式会社では、数千のチームが年間200万ポンド(約4億円)ものコストセービングをはじき出しています。同社では、コストセービングの方法として、「ユニパートの全グループの企業の最新・最高の方法を応用する」ことを唯一の方法としています。 社員は、仕事に必要な知識に即アクセスできる場所である「ファカルティ・オン・ザ・フロア(フロア内分校)」に集まり、問題解決法を持って現場に帰ります。また、15分単位で効果的に学習できるeラーニングコンテンツも充実させ、社員が現場での問題解決に必要な知識をジャスト・イン・タイムで得られるようにしています。

バックマン ラボラトリーズ株式会社

アメリカのテネシー州に本社を置くバックマン ラボラトリーズ株式会社は、世界100ヵ国以上に1,300人の社員を持つグローバル企業です。同社では、すべての社員が「ケネティクス」というネットワークで繋がっていて、人が動くのではなく知識が動く仕組みを作っています。 ケネティクスにより1,300人のエキスパートの知識が共有されており、セールス・アソシエートはこのツールを使いこなして、顧客の問い合わせに対して中間管理職の承認を待つのではなく、即時に回答できるようになっています。

パナソニック株式会社

パナソニック株式会社は、松下電器産業時代に携帯端末機器メーカーのノキアと提携することになった際、「テクノストーリー」という独自開発の営業手法を導入しました。これは、3~5年先の技術ロードマップやデバイス商品の機能、特徴などを開示し、顧客には戦略や新規事業などの情報を提供してもらう手法で、情報の共有によってWin‐Winの関係になることを目的にしています。営業社員は顧客への情報提供に必要なテクニカルな部分や、リスクマネジメント、海外対応力を必要とされ、これらを学習できるようにeラーニングと集合演習を使った複合プログラムを実施しました。また、顧客訪問は研究者も含めた混合チームで行くなど、多面的な交流にも繋がっています。

 

まとめ

ワークプレイスラーニングの定義や必要とされる背景、実践方法や事例をまとめました。事業の複雑化や高速化が進む昨今、各企業には時代に合わせた人材育成方法の導入が求められています。そこで、業務を中断させることなく、効率的に育成できるワークプレイスラーニングは、効果的な人材育成方法として注目されています。

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