公開日:2022/01/21
更新日:2022/07/14

適材適所とは?人事部門で扱われる意味や采配時の注意点について解説する

適材適所とは?人事部門で扱われる意味や采配時の注意点について解説する | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

人事部門が行う業務に人事異動などの人材の配置に関する業務があります。この際に意識して行うのが適材適所という考え方です。本記事では、適材適所の意味や、采配時の注意天について解説しています。

 

01適材適所とは

適材適所とは、「人の能力・性質によくあてはまる地位や任務を与えること」と定義つけることができます。ビジネスにおいては、人に適した場所に配置させる意味を持ち、日常生活でも利用することがある用語です。適材を適所に配置するという表現をすることもあり、ビジネスにおける適材適所の考え方は、自社の業務を円滑、かつ効果的に行うために必要な考え方になります。

人事における適材適所とは

人事部門における適材適所とは、各個々人の能力を見極め、その能力を発揮できる場所に配置することを意味しています。人事部門は、この能力の見極めや配置に関する企画を立案し、経営層への提案を行っていく役割を担います。人事の業務は、戦略的な労務管理を担うことに変化しており、人員配置に関する提案や助言を与える業務も人事部門の役割に変化していきています。従来からの経営からの指示を待つ人事配置ではなく、適材適所の人材配置となることを提案し戦略的に行うことで、業務の効率化、生産性の向上させるための手段となります。

 

02適材適所に人材を配置するメリットとは

全社を包括的に見て実施する適材適所の人材配置を実施することで、どのようなメリットがあるのでしょうか。人事部門における適材適所の人事配置が行われると自社において、さまざまなメリットが生まれてきます。それぞれ確認していきましょう。

生産性の向上

従業員には得意・不得意があります。得意な業務に携わることができれば、スピードや品質の点で、高いパフォーマンスを発揮していきます。そして、仕事に対するモチベーションが高くなりことで、必然的に生産性を向上させることにつながります。その反対に、苦手な仕事を長く続けたらモチベーション低下により、スピードも品質も落ちてしまう可能性が高くなります。苦手分野を克服できる場合もありますが、改善が見込まれない場合は、人員配置の見直しをし効率化を促進することも必要だと理解しておきましょう。

従業員満足度の向上による離職率の低下

適材適所に人を配置することができれば、個々人の満足度が向上されます。業務のやりがいや達成感を味わうことができれば、高いパフォーマンスを発揮できます。こうした一連の流れから、従業員の満足度が向上し長く働き続けたいと考えるようになります。こう感じていくことで、従業員の離職率は低下していく期待効果がもてます。経営課題でもある人材不足を解消できれば、より社内の人材も充実し良いスパイラルを展開していくいことになります。

適材の配置によるアイデアの創出

適材が配置されると、業務の効率化や精度の向上に期待がもてます。効果的な業務運営や、やりがいを感じる業務を担当することで新しいアイデアの創出も実現していきます。人は、得意としている、やりがいを感じる業務には積極的になる傾向が強くあります。そのため、適材の配置により新しいアイデア、業務改善のアイデアなどに期待を持つことが可能になります。

 

03適材適所の判断材料とは

適材適所の配置を行う際の判断材料にはどのようなものがあるのでしょうか。適材適所の配置には、さまざまな要素をもとに判断を行う必要があります。次に、適材適所を見極めるための観点についてご紹介していきます。見極めには、決して1つの観点のみでの判断をせず、多角的な視点での判断を行っていきましょう。

適性検査の結果を参考にする

最初に参考にしておきたいのは、適性検査の結果です。適性検査の結果からは、従業員個人でも気が付いていない性格の特徴、得手不得手についても分析可能です。評価者の思い込みではなく、ツールを使った客観的な視点での分析ができることは、適材適所の配置には必要不可欠な観点だと理解しておきましょう。

ジョブローテーションによる見極め

業務の経験を通じて、より適性を見極めるのがジョブローテーションの実施です。一定期間単位で、担当業務を変更しより適性のあった業務を見極めていきます。こうした見極めにより、個々人の経験を積むことも可能になります。こうしたジョブローテーションを通して、適材の配置が可能な仕組みを構築していくことも必要です。

本人の希望をヒアリングする

適性検査など以外にも、個人からの自己推薦や立候補なども有効な方法です。プロジェクトや新部署、他部署への異動については面談の場を通してヒアリングを行います。希望を全て聞き入れることはできないケースはあるものの、スキルアップやキャリアに対して積極的に考える社員にとっては非常に良い機会となります。

上司からの推薦を参考にする

客観的な意見として直接の上司の意見も参考にします。上司は、部下の指導などの場面を通して長所、短所を理解しています。こうした特性を理解している人の意見を聞くことも人材を知る上では有効です。こうした意見も参考にして、適材とは何かどこの配置したらいいかについて検討を行っていきましょう。

 

04適材適所の配置で注意すべき点とは

適材適所の配置についても、注意すべき点があります。適材適所は必ずしも実現されるわけではありません。適材適所の実施にどのような注意点があるのか、事前に確認し、必要な対処、リスクヘッジを考えなくてはいけません。

潜在的な可能性を見逃す可能性がある

適切な適性を判断する仕組みを構築しておかなければ、潜在的な可能性を見逃す可能性があります。表面的なスキルや特性だけではなく、潜在的なスキルを見つける方法には適性検査や第三者の意見を聞くなどの方法が有効です。また、一つの視点ではなく複数の観点で適性を見極めることが必要だと理解しておくことも重要です。

モチベーション維持に注意する

適材であると配置した後には、アフターフォローを行いモチベーションの維持ができる環境を構築する必要があります。適材と判断していても、配置後に能力が発揮できない場合もあります。こうした場合には、配置直後にはあったモチベ―ションが低下してします可能性も高くなります。こうしたモチベーション低下を抑制するためには、定期的な面談を通して維持できる工夫を行っていきましょう。

 

05適確な適材適所に人材を配置するステップ

次に、適確な適材適所の人材配置を実施するステップについて解説していきます。適切な人材配置を行うには、意識して実施する方法について理解していくことで、より確実な人材配置を実施していきます。実施については、適切な対応を行うことでより効果を発揮できることになると理解して、実行ステップを立案していきましょう。

人材配置に対する目的と理解を促す

人材配置を行うには、その目的を整理する必要があります。適材適所の実施には、何かしらの目的がります。その目的を整理すること、そして、その目的を社内に周知することが必要です。目的の理解を促すことで、社内での理解を促し適切な人員配置ができる工夫を行う必要があります。

人事評価制度を見直し周知する

人材の配置を行うには、それに準じた人事評価制度も確立しておく必要があります。人事評価制度の見直しには、制度の変更箇所について社内に説明し周知しておくことが必要です。また、人員の異動などについてのルールについても記載をしておくことで、明確な手順での配置を行うことができるようになります。

課題の整理を行う

配置を行う前には、どの部署やプロジェクトに課題が発生しているのか、どこに人材が必要であるかについて整理を行う必要があります。この整理が誤ってしまうと、適切な人材の配置が不可能になってしまいます。こうしたトラブルを抑制するためには、課題の整理は必要不可欠であるステップになります。

従業員の可能性を分析する

次に、従業員のスキルや可能性を分析する工程になります。対象や候補についてのスキル分析だけではなく、一度は全社員の適性検査などを行いスキルの棚卸を実施しておくことも有効です。いつ、どのような人材を配置するべきかは分かりません。その他にも、スキルの棚卸により今までは想定していなかった可能性の発見ができる場合もあります。

ジョブローテーションの実施をする

実際に適材を適所に配置していきます。ジョブローテーションの施策を講じて、実際に配置を行うことで、課題の解決を実施していきます。課題により配置する人材や時期なども異なりすが、新たな配置による問題解決と配置による既存業務の精査など複数の観点を考慮し実施を行うようにしましょう。

見極めと見直しを実施する

次に、実際に行った配置についての見極めを行う工程になります。この工程を通して、実際の配置についての見直しが必要であるかも判断していく必要性があります。こうした実施と見直しを繰り返し行うことで、基準の整備や人材の適切な配置を行う観点を整理していきます。繰り返し行うことで、自社にあった基準を確立していくことができます。


 

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06まとめ

本記事は、適材適所とはをテーマに特徴や実施におけるメリットについて解説しています。人事部門で行う人員配置の観点には、複数の観点での精査が必要ですが、適材適所での人員配置ができることで企業の成長にも貢献していくことができます。適材適所での人材配置は、どのような部署でも必要とする観点である点を理解し、自社にとって最適な配置を実現していきましょう。

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