公開日:2022/01/26
更新日:2022/05/23

参与とはどんな役職?組織における役割と効果的な研修を紹介

参与とはどんな役職?組織における役割と効果的な研修を紹介 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

「事業や計画に参加する」という意味をもつ参与は、企業や組織における役職・肩書きの一つとしても知られています。当記事では、参与の特徴や、組織における役割、参与役職者への効果的な研修を紹介します。担当者の方はぜひ参考にしてください。

 

01参与とは?

企業における「参与(さんよ)」は、「部長」や「課長」などといった職名ではなく、待遇の役割を表すときに使う言葉です。一般企業における参与は経営幹部の下位に置かれていて、会社の業務管理が主な仕事とされています。直接業務に携わることがない参与は、客観的な立場で経営のアドバイスをしたり、経営者や代表を補助したりする機会も少なくありません。 一般的な役職と違い、参与は専門知識によって特定業務を遂行するための役職となるため、業務への参画はするものの、部下をもたない傾向があります。 部長並みの職に就いていた人材が定年退職後に能力を認められて会社に残ることになった場合、「参与」に任命する企業が見られます。企業によって参与の位置づけは異なるため、明確な序列こそありませんが、組織のトップクラスと考えて間違いはないでしょう。

顧問との違い

顧問とは、それぞれの分野の専門的な知識や経験を活かした助言を行う役職のことです。 企業にとって重要な存在である顧問ですが、元役員などの内部の人材が就任したとしても 経営に関する意思決定を行う権限はもっていません 。一方、参与にはその権限があるのが主な違いです。

参事との違い

「参事」とは、ある特定の事務や業務に関わる専門知識をもった、経験豊富な人が就くポジションです。 部長や課長などの相談役となることも多く、専門知識を活かしてアドバイスをしたり、これまで培った経験や人脈を基に調査研究・資料作成などを行うことが主な業務です。役割としては「参与」と同様ですが、職位的には「参与」の下になる場合が多いものです。

理事との違い

理事は、組織や団体を代表し、事務を管掌する地位にある者の役職を指します。 対内的には定款や社員総会の決議に従って法人を運営するのが仕事で、多くは弁護士や会計士などが選ばれます。取締役と同程度の職位であるため、「参与」よりも職階は上になります。 

参与観察 

参与観察とは、社会調査方法の一つであり、組織の役割を示す「参与」と直接の関係はありません。調査者自身が調査対象となるグループに所属し、そこで生活をともにしながら観察、資料収集をする方法を指します。 参与役職者が担当しなければならないといった取り決めはないため、運用は各企業の方針に委ねられています。

組織によって異なる参与の意味

企業によって参与の位置づけは異なりますが、部長クラスの役職であるケースがよく見られます。 通常、部長や課長はポストの数が限られているため、就任できる人数も限られています。しかし、年齢的・能力的にもこれらに相当する役職に就任させたい場合に、参与のポストに就かせることがあります。

 

02組織内における参与の役割

ここまで参与の概要や、組織内でのポジションについて説明してきました。参与は「社長」「部長」などに比べると知名度の低い役職です。そのため、具体的な役割については深く知らないという方も少なくないでしょう。ここからは、組織内における参与の具体的な役割について解説します。

管理職の補助業務

参与は専門性が高いという特性から、管理職経験者が定年後に就くことが多いのも特徴です。定年後もその専門知識を活かして現管理職の業務をサポートしてほしいという場合に参与という役職を与え、補助業務などを依頼します。

組織のアドバイザー・スペシャリスト

会社によっては、参与に特別な職務を担当させ、アドバイザーやスペシャリストのような役割を任せていることもあります。このような場合は、定年退職した高位の役職者を「参与」として再雇用しているケースが多くあります。

 

03参与の役職を置く企業にありがちな問題点

参与は企業のさらなる発展のために重要なポストですが、社内で参与の必要性をきちんと把握できていなければ、ただ役職を与えられただけの存在になってしまいます。 ここからは、参与の役職を置く企業にありがちな問題点について紹介します。

参与が機能していない

参与は、企業によって位置付けが異なるため、出世コースから外れた人が任命されるケースも珍しくありません。 そのため、業務内容や領域が明確に区切られていないケースも多く、役職は与えているものの実質的にはお飾り状態になっており、期待される役割を果たしていないケースもしばしば見受けられます。

部下がいない参与はモチベーションが下がりやすい

参与は、「部長」「課長」「係長」という指揮命令のラインから外れているポストです。そのため、直属の部下がいないケースが多く、部門の長ではなくいちスタッフとして働いていることもあります。後輩指導などの業務には一切携わらないことも珍しくないため、人によってはモチベーションの低下を招くおそれもあります。

社内の指揮系統が混乱することも

社内の実力者がそのまま参与になると、実際の権限が現管理職たちよりも上になってしまう逆転現象が起こりやすくなります。参与を置くことで、部長や課長といった役職が形骸化しやすいことも問題点として挙げられます。 参与の権力が大きくなりすぎると、かえって指揮系統の混乱を招くため、企業によっては参与の存在意義を疑問視するケースも発生しています。

 

04参与の役職を活かすためには

肩書とは、あくまでも「役割分担」を示すものです。そのため、ただ与えるだけでは想像通りの効果を得ることは難しいでしょう。 ここでは、参与の役職を活かすために企業が取り組みまなければならない3つの課題について説明します。自社の現状の運営に問題や改善点がないかどうかを見直す際の参考にしてください。

明確な役割を与える

役割を明確化することで、社員は自らの責任と権限を理解し、やるべきことや目標達成に向けて効率的な業務遂行に集中できるようになります。 参与役職者には事前に社内での方針や目指すべきビジョン、具体的な業務内容について説明し、明確な役割を与えましょう。

従業員に参与の立ち位置を周知する

前述した通り、参与は一般的にも認知度が低く、企業によって任せられている業務内容も異なります。そのため、新たに参与役職者を設ける場合は、全従業員に参与の立ち位置と業務内容を周知するようにしましょう。 そうすることで、参与の業務に関して全社的な理解や協力が得られる土台が構築しやすくなります。

研修の受講をおすすめする

経営層に近い立場にいる参与は、どうしても現場の第一線にいる若手社員と考え方や仕事の進め方などにギャップが生まれがちです。 社員間で溝を生まないためにも、自社で参与役職者向けの研修を企画・実施し、受講してもらうことをおすすめします。

 

05参与の役職者におすすめの研修

前述した通り、参与役職者には職位に合わせた研修の実施が求められます。 具体的な研修内容については、モチベーションアップや、自身の役割の再確認といった観点から下記で紹介する研修を実施すると良いでしょう。それぞれの研修の特徴を抑えながら自社に適した研修を選択してください。

リーダーシップ研修

リーダーシップ研修では、「リーダーに相応しいマインド」や「成果を出すために必要なビジョンのもち方」「部下やチームのメンバーに対する適切な育成手法」などのリーダーシップについて学びます。 リーダーとしての仕事の進め方を体系的に学ぶことで、同時に参与としての心構えも養えます。

コミュニケーション研修

コミュニケーションは仕事の基本でもあり、もっとも重要な要素のひとつです。特に参与は社内外の多くの人と関わるポジションであることから、仕事を円滑に進めるコミュニケーション能力が強く求められます。 研修を通じて、「聴く」「尋ねる」「話す」といった基礎的なスキルを身につけることで、相手の気持ちに配慮しながら、自分の意志を分かりやすく伝える力を高めます。

法務・企業統治研修

法令に関する知識などを啓蒙することは、企業の成長を阻害する可能性のある法令違反などを防止することに役立ちます。 特に近年は、日本企業を取り巻く環境が急激に変化してきていることもあり、社会から内部統制の強化が強く求められています。 法務・企業統治研修を通じて、独占禁止法や不正競争防止法、個人情報保護法といったビジネスを進めるうえで特に重要視されている法律問題の知識を蓄え、トラブルの未然防止に努めましょう。

ハラスメント研修

ハラスメントは従業員のメンタル不調、モチベーション低下を引き起こすことで組織力を低下させます。またハラスメント被害者本人やその家族からの損害賠償訴訟に発展し、社会的な信用を失うおそれも否定できません。 ハラスメント研修を通じて、パワハラと捉えられない部下指導や、相談室設置の意義を再確認するのは、参与だけではなく、すべての管理職に必須といえるでしょう。


 

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06まとめ

参与は、専門的な知識や豊富な経験を持ち合わせ、経営陣を補佐する立場で業務を行います。企業によっては、アドバイザーやスペシャリストのような役割を任せている場合もあり、定年退職した後に参与として復職するケースも多くあります。 序列の役職と違い、部下をもたないケースが一般的であるものの、部長などの役職を経て参与に就任されることが多いので、同等クラスの権限をもっていることが特徴です。 参与役職者の選出後は当記事で紹介した研修を実施し、より良い会社運営に努めましょう。

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