公開日:2022/01/26
更新日:2022/09/22

昇進とは?管理職への昇進と研修の重要性について解説

昇進とは?管理職への昇進と研修の重要性について解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

昇進とは、会社内で職位が上がることを指す言葉です。昇進は、会社で働く人々にとって喜ばしいことであり、モチベーションを高める出来事となるでしょう。 しかし、役職が上がることで会社や周囲の人々から求められる役割が変わったり、責任が重くなったりすることによるプレッシャーで「つまずき」を生じることもあります。 当記事では、立場の変化による「つまずき」を生じさせないための研修、特に管理職昇進時の研修の重要性について解説します。

 

01昇進とは

「昇進」とは、例えば「主任から係長に昇進した」「課長から部長に昇進した」というように、役職が上がることを指します。 企業により役職は、さまざまな呼称が用いられています。一般社員層・管理職層・上級管理職層の3段階で役職を設定することが多いようです。

  • 一般社員層(社員・主任)
  • 管理職層(係長・課長)
  • 上級管理職層(次長・部長)

このように各層に対応する役職の呼称を定め、組織においてどのような役割を果たすべきかを定めています。責任や権限の範囲、管理する部下の人数などを、明確に規程化する場合もあります。 昇進と混同しやすい言葉に「昇格」「昇給」がありますので、整理しておきましょう。

昇格との違い

「昇格」とは、職務等級を設定している企業において、等級が上がることです。職務等級制度では、各役職に対応する等級を定め、処遇や責任・権限と連動させています。

  • 社員(1等級・2等級)
  • 主任(3等級・4等級)
  • 係長(5等級・6等級)
  • 課長(7等級)
  • 次長(8等級)
  • 部長(9等級)

一例を挙げるとこのようになります。 この例の場合だと、1等級から2等級、3等級から4等級、5等級から6等級の「昇格」の場合、役職は変わらず「昇進」は発生しません。 反対に、2等級から3等級、4等級から5等級、6等級以上の昇格では「昇進」がともないます。

昇給との違い

「昇給」とは人事評価の結果、基本給が上がることを指します。必ずしも昇格や昇進がともなうわけではなく、同一の等級内でも生じるものです。 多くの企業は人事評価に連動した昇給基準を設けており、そのルールに沿って昇給額が決まります。

 

02昇進はどのように決まるのか

昇進の基準は各企業により異なるため、一概に解説することはできません。 しかし、一般的に良く用いられるのが、「卒業基準」と「入学基準」という考え方です。

卒業基準

「卒業基準」は、管理職以前の一般社員を昇進させる際に用いられる基準です。 「今の業務は十分にこなし成果を出しているので卒業させ、次のステップに進めましょう」という考え方です。 現在担当している業務の習熟度、スピードや正確性といった部分を評価し、十分にできていると判断された場合に昇進の対象となります。

入学基準

管理職に昇進することで、より経営に近い立場で仕事をすることになります。そのため管理職に昇進するときは「入学基準」が用いられます。管理職の役割は、従業員を動かし成果を出すことです。こうした働きができない人には管理職を任せることはありません。「管理職としての資質があるか」が判断の基準になり、その資質がある人を経営サイドの領域に「入学」させるという考え方です。

 

03昇進を決める方法

昇進を決める方法は会社によりさまざまですが、人事評価の結果から候補者を選定、その後昇進試験や面接などの選考を経て、昇進が決まるといった流れが多いようです。

人事評価

昇進を決める方法として多くの企業は、人事評価の結果を基礎資料として用います。会社によりルールは違いますが、多くは過去の評価結果の累積から成績の良い従業員を昇進させ、あるいは昇進候補とします。 評価結果の良い従業員が昇進しやすい傾向は否めません。一般社員の場合は、人事評価の結果のみで昇進を決めても良いでしょう。しかし、管理職への昇進の場合は、評価結果だけで判断するのは危険です。評価結果は過去の仕事の結果であり、入学基準に照らした場合、管理職としての資質があるかどうかは別の視点から確認する必要があるためです。

昇進テスト

昇進テストを実施する会社も多いようです。自社で独自のテストを作成している場合もありますが、公平性を期すために社外機関が提供しているテストを用いることも多いようです。 筆記試験の結果のみで判断する場合と、面接や小論文と合わせて判断する場合があります。管理職への昇進の判断は、後者を用いる場合が多いようです。

小論文

小論文は管理職登用の判断基準として用いられ、テーマは「経営側の視点」を判断する内容が多くなるようです。小論文には、評価者の視点がそろっていないと判断の基準がブレるといったデメリットがあります。参考資料として用いるなど、予備的な使い方が望ましいといえます。

昇進面接

経営者をはじめとした、役員による昇進面接を実施する企業が増えています。部長クラスなど上級管理職の昇進を決める際に、もっとも重視されるのが面接の評価です。 経営を補佐するポジションにふさわしい見識を有しているか、また現在の役職で上級管理職としての行動がとれているかを判断していきます。 面接基準が明確になっていることが望ましく、外部のコンサルタントに依頼する企業もあります。

 

04管理職への昇進とは

管理職への昇進は、それまで一般社員として経験してきた昇進とは、まったく別物であると考えたほうが良いでしょう。 一般社員のときは、指示された業務を迅速かつ正確に行うことが求められます。しかし管理職は、部下を率いて組織として成果を出すことが求められます。 求められる役割や行動といった仕事の質が大きく変わるのが、管理職への昇進という節目なのです。

 

01管理職に必要な能力・資質

管理職は、事業運営の中核を担う重要なポジションです。その役割・責任は多岐にわたります。自身が任せられた部署を適切に導き、組織としての成果を出すことを求められます。 管理職に必要とされる能力や資質について見ていきましょう。

目標設定と戦略の立案・実行

組織としての目標と、目標実現のための戦略を立案し実行する能力が必要とされます。経営方針をもとに、担当部門の業務目標を設定し、実現するための具体的な行動を戦略として示します。そして組織目標を細分化し、部下の目標として設定していくのです。 目標と戦略を適切に示し、実現のための行動を促すことで、組織を正しく導くのが管理職の役割といえます。

調整力

管理職はあらゆる場面で調整力が求められます。業務を進めていく過程では、社内・社外を問わず摩擦が生じることもあります。他部署との利害対立や顧客とのトラブルなど、さまざまな場面で調整力を発揮し、問題を収拾しなくてはなりません。 こうした調整力は、コミュニケーションにより発揮されます。管理職にとって重要な資質であるといえるでしょう。

マネジメント能力

部下のマネジメントは、ただ部下の仕事の進捗を管理するだけではありません。マネジメントの目的は、部下一人ひとりの能力や適性を見極め、組織の力を最大化することにあります。 部下のプライベートの事情や体調面といったことにも配慮し対応することも、部下マネジメントの大切な要素です。

リーダーシップ

組織のメンバーを束ねるリーダーシップも、管理職がもつべき重要な資質であるといえます。部下一人ひとりは、さまざまな個性をもち、仕事に対する意識もそれぞれ違うものです。 そうしたメンバーを束ねることで、一丸となり目標達成に取り組む必要があります。 組織全体のパフォーマンスを上げるためには、統率力やコミュニケーション力を発揮してメンバーを導く力が必要です。

人材育成力

部下に仕事を振り、進捗を管理するだけでは部下育成は進みません。 育成には、部下一人ひとりの得意・不得意といった特性を把握し、適した仕事を与えるなど、個別の関わりが必要になります。 普段のコミュニケーションを重視し、双方に信頼関係が構築されることが大切です。 部下を教育し、能力を伸ばす力がある管理職が、もっとも評価されるべきなのかもしれません。

 

06管理職研修の必要性

管理職への昇進は、求められる役割や行動といった、仕事の質が大きく変わる重要な節目といえます。このタイミングで、こうした変化を明確に意識できない場合、管理職として機能しないばかりか、担当部署のパフォーマンスを下げる結果につながります。 適切なタイミングで管理職には研修を実施し、意識を変革してもらう必要があるのです。

新任管理職へ向けた研修の実施

新任管理職に向けた研修は必須であるといえます。それまでとは求められる役割が大きく変わることを実感して、行動を変えてもらう必要があるためです。 立場が変わることでの「つまずき」をなくし、管理職としての仕事がスムーズにスタートできるような支援が望ましいでしょう。

上級管理職へ向けた研修の実施

上級管理職に向けた研修も、実施が望まれます。経営者を直接サポートする立場となるため、経営的な目線を身につけてもらわなくてはなりません。 また管理する組織もこれまでと比べ、規模が大きくなる場合がほとんどでしょう。高度なマネジメントが求められるようになるため、スキルアップを図る研修が必要です。

 

07管理職研修は内製化 が難しい

一般的に管理職研修は、内製化が難しい部類の研修といわれています。 内製化した場合、講師と研修受講者の役職が逆転してしまうことが多いためです。管理職に向けた研修は、外部の研修機関を活用するのが得策です。昨今では、オンラインによる研修サービスも充実しています。 こうした外部サービスを活用し、管理職の意識を高めることは、会社の発展には不可欠な要素といえるでしょう。


 

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08まとめ

昇進は、会社で働く人々にとって喜ばしい出来事であり、仕事へのモチベーションを高めるものです。反面、仕事量や責任も増えるため、プレッシャーを感じる側面もあるでしょう。 特に管理職への昇進は、組織人にとって大きな節目であり、大きな重圧を感じる場面でもあります。管理職としての業務をスムーズにスタートしてもらうためには、会社のサポートが必要です。 ぜひ、管理職へ向けた研修を検討してみてください。

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  • 登壇者:坪谷 邦生 様
    株式会社壺中天 代表取締役

    立命館大学理工学部を卒業後、エンジニアとしてIT企業(SIer)に就職。疲弊した現場をどうにかするため人事部門へ異動、人事担当者、人事マネジャーを経験する。その後、リクルートマネジメントソリューションズ社で人事コンサルタントとなり50社以上の人事制度を構築、組織開発を支援する。2016年、人材マネジメントの領域に「夜明け」をもたらすために、アカツキ社の「成長とつながり」を担う人事企画室を立ち上げ、2020年「人事の意志をカタチにする」ことを目的として壺中天を設立し代表と塾長を務める。

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