公開日:2022/03/11
更新日:2023/01/17

UXデザイナーとは?主な仕事内容や求められるスキルを紹介

UXデザイナーとは?主な仕事内容や求められるスキルを紹介 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

UXデザイナーとは、ユーザーの思考に基づく製品デザインやWeb、アプリの画面デザインを設計する仕事です。本記事では、UXデザイナーの主な仕事内容や求められるスキルについて紹介します。

 

01UXデザイナーとは?

UXデザイナーのUXとはUserExperienceの略で、製品やサービスを使用して得られるユーザー体験のこと。UXデザイナーは、ユーザーの思考に基づく製品デザイン、Web、アプリの画面デザインを設計する仕事です。 UXデザイナーは、まず人が潜在的に感じている価値や要求からユーザーのニーズを特定します。そしてそのコンセプトを策定し、ニーズを満たすユーザー体験を描いて、その実現のためのアウトプットをデザインとして具現化するものです。 UXデザイナーは、アプリやデザインを通じて、ユーザーに選ばれるものを作り、より質の高い経験価値の提供をします。

UIデザイナーとの違い

UXデザイナーと似た言葉として、UIデザイナーがあります。UIとはユーザーインターフェースのことで、ユーザーがコンピューターを使用する際に使う、画面上のアイコンやメニュー、ウィンドウ、タブ操作がこれに当たります。 UIのデザイン次第で、操作感が大きく異なるため、アプリやWebサイトを開発するうえで、重要視されています。UIデザイナーは、ユーザーが快適に使えるようにアイコンや文字の大きさ、表示方法、メニュー配置に至るまでを配慮し、デザインします。 使いやすいデザインを実現するUIデザイナーに対し、製品の品質やカスタマーセンターの対応など、デザイン以外の要素にも気を配るのがUXデザイナーです。ユーザーにサイトを通して満足する体験を提供するために、UXデザイナーはマーケティングやサイト解析、ユーザーインタビューをし、サービス全体の設計をデザインします。

Webデザイナーとの違い

Webデザイナーの主な仕事内容は、Webに関係する設計をすることです。しかし、Webデザイナーにとって、デザイン作業は全体のなかの一部の仕事に過ぎません。デザイン作業の前段階では、クライアントへヒアリングをし、競合サイトの調査や分析をする重要な工程を経る必要があります。そのうえで、クライアントが抱える課題解決につながるサイト設計と画面情報設計を行います。 WebデザイナーはWebサイトのデザインをする仕事、UIデザイナーはUIデザインに特化してWebデザインに携わる仕事です。UXデザイナーはWebデザインを含め、あらゆるサービスや製品のUXをデザインする仕事です。


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02UXデザインの5段階モデルとは

UXデザイナーの仕事内容とUIデザイナー、Webデザイナーの違いについて見てきました。 UXデザイナーとUIデザイナーは重複する仕事内容が多いものです。ここからは、UXの5段階モデルをもとに、UXデザイナーの業務内容や役割について考えていきます。 UXの5段階モデルとは、アメリカのUXデザイナー、JesseJamesGarrett氏が自身の著書「The elements of user experience」のなかで提唱した概念です。内容を詳しく解説します。

ステップ1:戦略

戦略(Strategy)とは、ユーザーのニーズ分析やサービス・プロダクトの目的・目標の設定をすることです。具体的には、「誰のための」「どのような課題を解決するプロダクトであるか」「このプロダクトが必要な理由」を明示する段階です。

ステップ2:要件

要件(Scope)とは、ユーザーにとって必要なコンテンツや機能設計です。ステップ1の戦略で行ったユーザーニーズやサービス・製品の目的・目標を実現するために、必要なコンテンツ・機能を、ユーザー体験をイメージしながら設計していきます。

ステップ3:構造

構造(Structure)では、ステップ2の要件段階において、プロダクトに含むコンテンツと機能を定めた後、全体構造の設計をします。この段階においては、どのようなコンテンツと機能が必要であるかをリストアップした状態です。そのうえで、各コンテンツやユーザーが利用しやすいように組み合わせていきます。

ステップ4:骨格

骨格(Skeleton)とは、ユーザーが理解しやすいインターフェース上の情報設計を意味します。具体的には画面に表示される情報の配置を考えたり、優先順位を考慮したり、またはユーザーが理解しやすいように設計します。

ステップ5:表層

今までのステップを踏まえた最終段階が表層(Surface)です。表層とは、ユーザーが視覚的に認識するデザインであるため、感性に訴える設計が求められます。 ステップ1の戦略を土台として、具体的な段階に移っていくことで、プロダクトの目的からそれることなく開発を進められます。

 

03UXデザイナーの主な仕事内容とは

UXの5段階モデルについて見てきましたが、ここからはUXデザイナーの主たる仕事内容について見ていきます。カスタマージャーニーマップ作成、UXリサーチ、ABテスト、ワイヤーフレーム作成の4つに焦点をあてて、詳しく解説します。

カスタマージャーニーマップ作成

カスタマージャーニーマップを作成すると、ユーザーの行動パターンや思考、感情に至るまでの分析が可能になります。ユーザー体験を向上でき、商品やサービスのアプローチを最適化できるメリットがあります。 作成にあたっては、まず目的とゴール、ターゲットとなるペルソナを設定します。次に、UXデザインにおける時系列の5フェーズ(検討前・きっかけ、情報収集・閲覧、登録、行動、体験)を縦軸に記入します。そして、横軸には行動や感情などの5項目(タッチポイント、行動、思考・感情、課題、解決策)を記入し、ステージごとに課題を分析していきます。

UXリサーチ

UXリサーチとはユーザー体験に関わる調査のことで、その主な目的はユーザーの現状把握とユーザーニーズの調査にあります。ユーザーニーズには、顕在ニーズと潜在ニーズがあり、前者はユーザーが意識していて、把握しているニーズであるため、アンケートやインタビューで調査可能です。一方、後者は無意識に感じているニーズであるため、把握が難しくなる傾向にあります。この場合、効果的な質問を投げかけて、ニーズを探るしかありません。 UXリサーチの具体的な方法としては、課題や状況に合わせた探索型リサーチやスモールリサーチ、検証型リサーチがあります。

ABテストの実施

ABテストとは、WebサイトなどでAとB、あるいはCなどいくつかのパターンを用意し、効果の高いパターンを検証するテストです。ABテストの主な目的は、コンバージョン率(CVR)やクリック率(CTR)の向上であり、これらに影響を与える滞在時間や離脱率も含め、ABテスト結果の指標になります。 データ分析やユーザビリティテスト、ヒューリスティック分析を通じ、改善すべき課題があるタイミングでABテストを実施することが望ましいといえます。

ワイヤーフレーム作成

ワイヤーフレームとは、サービスの骨組みのことで、Web構築の指針となるものです。市場調査の分析後、ワイヤーフレームを考え、実際にサービスで求められる機能の試作品となるプロトタイプを作成します。一般公開する前にプロトタイプで使い心地を確かめ、動作確認をして改良を繰り返し、実用へと近づけていきます。

 

04UXデザイナーに求められるスキルとは

UXデザイナーは、エンジニアやマーティング部門と共に、チームとして仕事をするケースが多いもの。そのため、全体像を把握したうえでの戦略の立案が重要です。また、見た目や雰囲気の良いデザインのみにこだわるのではなく、製品やサービスそのものの設計を求められます。ここでは、UXデザイナーに必要な4つのスキルについて解説します。

コミュニケーションスキル

UXデザイナーに求められるスキルのひとつにコミュニケーションスキルがあります。その理由は、ユーザーインタビューのほかに、エンジニアやコピーライター、マーケターなどとタッグを組んで、結果を生み出さなければならないためです。チームで仕事をする以上、コミュニケーションスキルは欠かすことができません。

マーケティングスキル

市場調査、ブランディングといったマーケティングスキルも必要不可欠なスキルです。 UXデザイナーは、市場調査や分析を日常的に行うとともに、その結果を解析し、意味のあるデータへの置き換えが求められます。そのためにはマーケティング用語を理解し、分析の仕組みを作るスキルが必要です。

SEOスキル

検索エンジン最適化を意味するSEOスキルも、効率的なメディアの集客のために必要です。特にワイヤーフレームの製作段階においては、SEO対策を踏まえた作業をすることで、効果の高い情報設計が実現されます。常に幅広い方面にアンテナを張り、業界のトレンドを追って、新しい流行に即座に反応することが求められます。

コーディングスキル

Webサービスを稼働させるためには、HTMLやCSSなどプログラミング言語を使用し、デザインをWeb上に反映させていく必要があります。 UXデザイナーは、コーティングに至るまでのデザインやプレゼンテーションこそが重要な仕事です。とはいえ、開発過程においてはコーディングスキルがあると、エンジニアやプログラマーとの調整がスムーズになる利点があります。また、実現が難しい機能についても、アイデアをブラッシュアップできる可能性があります。

デザインスキル

UXデザイナーは、通常大枠となるフレームワークのみを設計し、サイトの細部に至るまで設計は行わないものです。しかし、UXデザイナー自身がデザインスキルを駆使してサイト設計を行うことで、他の人とアイデアを共有できるメリットがあります。 そのため、PhotoshopやIllustratorなどのデザインソフトを使いこなせることが望ましいといえます。


 

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05まとめ

本記事でUXデザイナーの業務範囲が多岐にわたる点や、求められるスキルについて解説してきました。企業のDX化や検索エンジンの技術進歩に伴い、ユーザーの目線に立った戦略立案ができるUXデザイナーの活躍場面が今後は増えていくと予想されます。

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