公開日:2022/03/11
更新日:2022/08/29

アウトプレースメントとは?その目的やメリット・デメリットを解説

アウトプレースメントとは?その目的やメリット・デメリットを解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

 

01アウトプレースメントとは?

アウトプレースメントとは、企業が従業員に対して行う再就職支援を意味します。再就職支援と聞くと、一般的には自社内でリストラ対象の従業員を支援する仕組みをイメージする人が多いものです。しかし、アウトプレースメントでは専門の外部企業に委託して、解雇する人員に教育研修、求人紹介を行い再就職の支援をします。 また、解雇に伴う諸手続きや労使紛争の処理なども、専門業者が代行するのが一般的で、費用は人員削減を行う企業が負担します。

米国のアウトプレースメントの違い

アウトプレースメントは、企業の人員削減頻度が高い米国において誕生したビジネスです。米国におけるアウトプレースメントは、対象者へのカウンセリングや資格取得など、再就職の支援や情報提供を行うことを目的としており、直接再就職先を探すことはありません。 一方、日本のアウトプレースメントは、人材紹介事業社へ委託することから欧米よりも丁寧な再就職支援を行う傾向にあります。

ヘッドハンティング型との違い

人材紹介サービスの業務形態には、アウトプレースメント以外にも「ヘッドハンティング型」があります。ヘッドハンティングとは、企業に勤めている人材を、その能力を求める別の企業がスカウトすることをいいます。 いずれも人材紹介会社を介して行われるサービスです。それでもヘッドハンディング型は、人材紹介会社側からのスカウトが前提であるため、転職活動の一環として利用されることはなく、一般紹介の人材紹介サービスとは区別されています。

 

02アウトプレースメントの目的とは

著しく変化するビジネス環境に合った雇用対策が求められる中で、アウトプレースメントは企業人事の選択肢のひとつとして広く認知されてきました。ここでは、企業がアウトプレースメントを導入するふたつの目的について紹介します。

退職者の経済的問題を早期に解決するため

退職者の経済的問題を早期に解決するため

社員との軋轢を未然に防ぐため

ふたつ目の目的は、退職に伴う社員との軋轢を未然に防ぎ、企業としてのリスクを回避するためです。リストラは企業存続のために致し方ないこととはいえ、一方的に決行をしてしまうと、当然社員からの反発が起こり、最悪の場合、訴訟沙汰になってしまうケースも考えられます。だからこそ会社が「退職者へのケア」という社会的な責任を果たすことで、社員との軋轢を未然に防ぐという目的もあるのです。

 

03アウトプレースメント導入の条件

アウトプレースメントを行うためには以下の3つの条件が必要になります。 ・企業の人員削減のための退職であること ・企業がアウトプレースメントの利用を決めていること ・人員削減の対象者がアウトプレースメントを希望していること これら全ての条件が満たされて、初めてアウトプレースメントの手続きに入ることができます。

 

04アウトプレースメント会社を利用するメリットとは

会社の人員削減をスムーズに進めるためには、企業側の希望だけではなく、従業員が人員削減施策を受け入れることが不可欠です。ここからは、企業がアウトプレースメント会社を利用するメリットについて見ていきましょう。

円満に早期退職をしてもらえる

アウトプレースメントは、単なる職業紹介にとどまらず、対象となった従業員のスキルやライフプランから、再就職に必要なスキルを導き出して教育を行います。そのため、通常のリストラと比べて、企業と従業員の摩擦を軽減しやすく、円満な解決を図ることができます。

労働組合の理解を得やすい

アウトプレースメントは、転職成功を約束するものではありませんが、企業が対象者を積極的に支援することで、労使間のトラブルを回避することができます。また、アウトプレースメントにより、従業員の再就職をサポートする姿勢は労使組合からの理解を得やすく、トラブルのリスクを最大限軽減できる点もメリットといえます。

企業責任を果たせる

企業は、人を雇用することで、「生活の保障」や「業務災害の補償」、「安全と健康への配慮」などさまざまな責任を負うことになります。企業の一方的な都合で従業員を解雇するにもかかわらず、なにも支援しないのは、企業責任を遂行しているとは到底いえません。リストラ対象者の再就職を支援することは、社会的責任を果たすことにもつながるのです。

 

05アウトアウトプレースメントのデメリット

企業だけでなく、従業員にもあらゆるメリットをもたらすアウトプレースメントですが、少なからずデメリットも存在します。実施後、想定外の状況に苛まれないためにも、ここでアウトプレースメントのデメリットについて理解を深めておきましょう。

対象者一人あたり100万円程度の費用が発生する

アウトプレースメントでは、対象の従業員一人に対し、約1年間の支援に100万円程度の費用が掛かります。割り増しして退職金を支払うより負担費用は少ないものの、人員削減を行うそもそもの原因が企業の経営悪化にある場合、この費用が大きな負担となります。

再就職先が見つからないことも

アウトプレースメントはあくまでも再就職の支援が目的であり、再就職を確約するものではありません。そのため、どれだけコストや手間を投じても、リストラ対象者全員が必ずしも再就職先を見つけられるとは限りません。また、アウトプレースメント導入・実施時には、退職する従業員が過度な期待をしないように、正しい説明を心掛けることが重要です。

 

06アウトプレースメントを導入している企業事例

現在、アウトプレースメントサービスを提供する会社は数多くありますが、安心して任せられる会社選びは、企業と従業員の双方にとって重要な要素です。今回は、その中でも高い実績を誇るアウトプレースメント導入会社を4社紹介します。

マイナビキャリア

就活でお馴染みの「マイナビキャリア」ですが、アウトプレースメントサービスも行っています。 マイナビキャリアのアウトプレースメントは、他社と比較して対象者の心身のケアにも注力している点が特徴です。家族や同僚など誰にも言えない心配事を、匿名で相談できるサービスを用意しています。リストラ対象者は、的確なアドバイスをくれるアドバイザーに、いつでも相談できることから再就職に対するプレッシャーやストレスを軽減することができます。そのことで前向きに就職活動に取り組めるようになったと好評です。

参考:「マイナビミドルシニア人材サービス|マイナビキャリア」

パーソナルキャリアコンサルティング

再就職支援会社として30年間以上の歴史をもつ、リーディングカンパニー「パーソルキャリアコンサルティング」は、日本で初めてアウトプレースメントサービスを実施した会社です。リストラ対象者の「早く再就職がしたい」という気持ちを叶えるための、質の高いキャリアコンサルタントを提供していることが特徴で、約5,900社以上を支援してきた実績を持っています。

マンパワーグループ株式会社

東京都港区に本社を構える「マンパワーグループ株式会社」は、世界75カ国・地域に2,200のオフィスを持ち、グローバルに展開している人材サービス会社です。 日本でもこれまでに2,500社以上の企業、そして55,000名以上のリストラ対象者がサービスを活用しています。また、一般的に再就職が難しいと言われている40~50代以上のミドル・シニア層の再就職支援に強いこともマンパワーグループ株式会社の強みです。

テンプスタッフキャリアコンサルティング株式会社

テンプスタッフキャリアコンサルティング株式会社では、グループが全国に展開するネットワークを活かし、多種多様な求人案件の収集と開拓を行っています。 また、パソコン講座や英語講座、独立・自営セミナーなど、再就職に役立つ多彩な無料セミナーや学習プログラムを用意しているため、リストラ対象者からの安心感を得やすい点も特長です。

「再就職支援|テンプスタッフキャリアコンサルティング株式会社」


 

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07まとめ

人材ポートフォリオの再構築が求められる昨今、多くの企業がアウトプレースメントの導入に注目しています。アウトプレースメントは、企業にとってさまざまなメリットがある一方、実施にあたっては信頼できる委託会社選びや法的要件を満たす体制作りなど、多くの課題もあります。 ぜひ本記事を参考に、アウトプレースメントへの理解を深め、より良い企業運営へとつなげてください。

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