公開日:2022/11/25
更新日:2023/02/02

CSOとは?その役割が求められる理由や必要となるスキルを解説

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近年、大手企業を中心に、「CSO」という役職を耳にすることが多くなりました。しかしCEOやCOOなどと比べ比較的新しいポジションであり、その意味や役割については良く理解できていない人も多いでしょう。この記事では、CSOの概要や求められる役割について詳しく解説します。

 

01CSOとは?

CSOとは、「Chief Strategy Officer」の略称で、「最高戦略責任者」のことを意味します。CEOの右腕として、中期的な戦略の立案と実行を行うのがCSOの主な役割です。近年では、マイクロソフトや三菱重工、ソニーのような大手企業がCSOを導入しています。

CEOとの違い

CEOとは、「Chief Executive Officer」を略した言葉で、「最高経営責任者」を指します。CEOの役割は、経営全体のトップマネジメントを担当し、経営責任を担うことにあります。業務執行ラインのトップとして、会社全体の業務を統括します。

COOとの違い

COOとは、「Chief Operating Officer」の頭文字を取ったもので、企業業務を執行する「最高責任者」です。企業内のNo.2にあたるポジションと考えると分かりやすいでしょう。COOは、CSOと役割が重なる部分もありますが、実際の業務執行に特化しているのが特徴です。

CFOとの違い

CFOとは、「Chief Financial Officer」を略した言葉で、日本語に訳すと「最高財務責任者」となります。企業にとって最も重要ともいえる資金調達や運用に関して責任を負い、財務や経理を担当します。

CMOとの違い

CMOとは「Chief Marketing Officer」の略称で、「最高マーケティング責任者」のことを指します。マーケティング部門における最高責任者であり、広告やメディアといった、さまざまなマーケティングの部門を取りまとめる役割です。

CHROとの違い

CHROとは、「Chief Human Resource Officer」の頭文字を取った略称であり、日本では「最高人事責任者」のことを指します。人事部門における最高責任者であり、経営指針に対して、人事の視点から戦略を立案・実行する役割があります。

 

02CSOに求められる役割

CSOに求められる役割には、

  • 1.経営戦略の策定
  • 2.経営層と各部署の連携を促進する
  • 3.組織全体での戦略の共有

の3つが挙げられます。以下では、CSOの具体的な役割について詳しく解説します。

1.経営戦略の策定

CSOは、会社の中長期にわたる経営戦略を設計します。会社の課題を洗い出し、中長期的な視点から、今後の会社のあり方に関して戦略を立案していくのです。具体的には、会社の新規事業の開発や、メイン事業の拡大・強化といった内容が挙げられます。短期的な視点だけでなく、5年〜10年先まで会社が生き残るためには、どのような施策を施せば良いかを考えることが、CSOの役割です。

2.経営層と各部署の連携を促進する

CEOや経営層が決定した方針を、実務に落とし込んで実現することもCSOに求められる役割のひとつです。経営層が打ち出した方針を、従業員全員が正しく理解できるように発信を行い、経営層と各部署の連携を促進します。

3.組織全体での戦略の共有

CSOには、設計した戦略を実行しやすくできるように組織を牽引することも求められます。CSOには、組織が直面している課題に対して広い視野で対処し、具体的な戦略を分かりやすく各部門に伝える役割があります。そして、会社の戦略をスムーズに実行できるように、各従業員それぞれが会社の戦略と自分の仕事がどう関わるのかを示すのです。こうして、従業員のモチベーションをコントロールし、組織体制をより良くしていくこともCSOの務めです。

 

03CSOが求められる理由

企業の将来に関わる重要なポジションである、CSO。しかし、そもそもなぜ従来の日本企業にはなかったCSOという役職が、これほどまでに求められるようになったのか、その理由がよく分からない人もいるでしょう。ここからは、CSOが企業に求められる理由を解説します。

  • 1.CEOの補佐のため
  • 2.戦略についての意思決定を迅速に行うため
  • 3.企業全体として戦略事業を推進するため

1.CEOの補佐のため

CEOは、経営計画や事業方針を決めるトップの存在であることから、日々多くの業務が発生します。これらの業務をすべて一人でこなすことは、負担が大きくなりやすく、効率が悪くなってしまいがちです。一方、CSOなどを採用して執行役の役割を分担することで、CEOの業務負担を軽減でき、全体的な効率を高められます。

2.戦略についての意思決定を迅速に行うため

外部のコンサルタントに戦略を外注するよりも、社内事情に詳しい人材が指揮を取るほうが、戦略決定から実行までのリードタイムを短縮できます。また、戦略コンサルを利用する場合においても、企業の全体最適観点を持ち合わせる人材が参加することで、有意義なアウトプットをコンサルタントから引き出せる可能性が高まります。

3.企業全体として戦略事業を推進するため

CSOは、経営方針を実行に移すために、グループ企業・各事業部門・部署などと横断的に関係を構築する必要があります。これらを、ただ最適化するために動かすのではなく、現場の理解を得ながら行う必要があります。「この人が言うならやってみよう」と思わせるほどの信頼がなければ、非常に難しい役回りになるでしょう。

 

04CSOに求められるスキル

CSOは、CEOに並んで重要なポジションです。CSOになるためには、それなりに高度なスキルが必要不可欠です。ここでは、CSOに求められるスキルについて説明します。

  • 1.経営・事業戦略の策定力
  • 2.課題発見・解決能力
  • 3.プロジェクトマネジメント力
  • 4.オペレーションの運営力
  • 5.各部署間とのコミュニケーション能力

1.経営・事業戦略の策定力

CSOは、事業戦略立案におけるトップという位置づけのため、経営視点で物事を考えるスキルが必要不可欠です。また、企業活動を通して利益を上げるビジネスセンスも同時に求められます。企業の存続には、社会情勢や市場の変化に対してどれだけ対応できるかどうかが非常に重要になってきます。状況を客観的に把握して、自社の強みをどのように活かすか、現在の課題のどこからテコ入れをすれば良いか、経営視点から判断する必要があります。いかに資源を有効活用しながら社会に貢献できるかを施策・考案するセンスが求められるのです。

2.課題発見・解決能力

課題発見・解決能力とは「問題を認識し分析することで、解決策を立案し実行する」能力です。企業がより良い戦略を元に成長し続けていくためには、課題を見つけ、それを解決していくことが欠かせません。CSOには、この能力が一般的なビジネスパーソンよりもはるかに高いレベルで保持することが、望まれるのです。

3.プロジェクトマネジメント力

CSOには、戦略策定力や問題解決能力だけではなく、それを実現するためのプロジェクトマネジメント力も求められます。 企業が目標を達成するための中期的な戦略を適切に実行するためには、関連する複数のプロジェクトを適切に管理していくことが必要なためです。プロジェクトマネジメント力とは、ヒト・モノ・カネに関する管理力や、その事業や関連する技術についての知見、コミュニケーション力を含む複合的なスキルです。単一のプロジェクトにおけるマネジメントでも高度なスキルが要求されますが、CSOの場合全社レベルでの発揮が求められます。

4.オペレーションの運営力

どれだけ素晴らしい経営戦略を描いたとしても、実際に動かなければ事業は加速していきません。そのため、CSOには、スピード感を持ってアイデアを形にする実行力も必要です。業務オペレーションを確立し、適切に管理するまでがCSOの仕事です。

5.各部署間とのコミュニケーション能力

CSOをはじめとする経営層が立案した経営計画を実際に実行するのは、従業員であることから、CSOには各部署間との柔軟なコミュニケーションも求められます。また、対外的に一貫したマーケティング戦略を実施していくためには、外部への積極的な情報発信やステークホルダーとの交流も欠かせません。

6.他社に対する理解力や判断力

CSOには、CEOが考案する経営方針に対する理解力と、社内情勢についての理解力も求められます。最高戦略責任者として、経営方針に対する理解力が必要なのはもちろんのこと、自社での課題や障害が発生した場合に、迅速な対応がとれるよう「誰に何を指示すれば問題が解決するのか」を見極め、判断する力が重要です。


 

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05まとめ

今回は、CSOの定義や求められる役割、CSOになるために必要なスキルについてお伝えしてきました。CSOには、CEOの右腕として経営戦略の立案に携わり、企業内の部門やグループ企業などを最適化するために調整を図ることが求められます。CSOを設置することで、スピーディな意思決定がしやすくなるなどメリットは多く、日本企業でもCSOを導入する企業が増加しています。ぜひ、本記事を参考に自社の戦略立案状況について改めて考え、必要に応じてCSOのポストを設立してみてはいかがでしょうか。

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