公開日:2023/05/15
更新日:2023/05/17

チャレンジ精神とは?社員が発揮できない原因やその育成方法を解説

チャレンジ精神とは?社員が発揮できない原因やその育成方法を解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

チャレンジ精神は、失敗や困難を恐れずに課題や新しい物事へ挑戦する姿勢です。急速に変化している昨今のビジネスシーンにおいては、こうしたチャレンジ精神のある人材の育成が重要です。本記事では、チャレンジ精神のある人材を育成するポイントや具体的な方法を解説していきます。

 

01チャレンジ精神とは

「チャレンジ精神」は、失敗や困難を恐れずに目の前の課題や新しい物事へ果敢に挑戦していく姿勢を言います。チャレンジ精神がある人は、挫折してもそこから何かを学び、成果につなげられるものです。また、さまざまな物事に興味をもって常にアンテナを高く張っているため、時代や社会のニーズの変化にいち早く気が付き、新しいビジネスを創出できると期待されています。 現代のビジネスシーンにおいては、技術の進歩が急速に進むなど、社会および環境の変化が著しくなっています。そのため、こうした変化に合わせて新しいビジネスに挑戦していくことが、すべての企業における急務と言えます。したがって、人材育成計画を通して、チャレンジ精神を持ち合わせた人材をいかに育成していくかが重要です。

企業の採用指針においても高い項目のひとつ

昨今のビジネスシーンにおいて、チャレンジ精神の必要性が高まっていることを裏付けるデータを紹介します。 内閣府が令和2年に公表した「企業の採用活動に関する実態調査」によれば、チャレンジ精神を持った学生を採用したいと答えた企業は49.8%と、アンケート調査結果の上位に位置していることがわかります。このデータからは、近年ではチャレンジ精神を持った人材を必要としている企業が多くなっていると言えます。 その理由としては、新しいアイデアを創出して果敢に挑戦できる人材が、これからの時代で企業が成長していくのに欠かせない存在だと考えられていることが読み取れます。

▶︎参照元:内閣府「企業の採用活動に関する実態調査」

 

02チャレンジ精神が重要視される背景

チャレンジ精神が最近の採用現場において重要視されている背景には、具体的にどのような要因が潜んでいるのでしょうか。ここでは、チャレンジ精神の重要性が高まっている背景を詳しく見ていきます。

  • 1.多様化する価値観やニーズに対応するため
  • 2.グローバル化や競争の激化が著しいため

1.多様化する価値観やニーズに対応するため

現代社会においては、インターネットやSNSサービスの普及、働き方の変化によって、市場における価値観やニーズが多様化しつつあります。そのため、従来のビジネスモデルでは顧客のニーズに対応することができず、思うように売上を高められないおそれがあるのです。 既存の枠組みや考え方に捉われることなく、多様化するニーズに対応した、まったく新しいビジネスモデルを創出できるかが企業の成長を大きく左右します。そして、革新的なビジネスモデルを生み出すためには、従業員一人ひとりに挑戦を恐れないチャレンジ精神が備わっていることが重要です。チャレンジ精神がある人材は、変化が激しいビジネスシーンにおいても、市場のニーズへ柔軟に対応しながら新規ビジネスを創出できると期待されます。 こうした理由から、採用現場のみならず、人材育成の現場においても、チャレンジ精神は重要なキーワードとなりつつあると言えます。

2.グローバル化や競争の激化が著しいため

昨今のビジネスシーンでは、企業の売上拡大のため、国内だけではなく海外をターゲットにしたマーケティングが盛んに行われています。それと同時に、同業他社の乱立や外資企業の流入を背景として、ビジネスにおける競争は激化しつつあるのです。このようなビジネスのグローバル化や競争の激化を理由として、企業は革新的なイノベーションが求められています。 また、既存事業の海外展開に伴って、多国籍の言語や文化に対応する必要がある場面も少なからず出てきます。このような状況においては、未知の領域へ従業員が挑戦していくことになりますが、失敗や困難を恐れないチャレンジ精神が重要なのです。

 

03従業員のチャレンジ精神が育たない理由

一方、チャレンジ精神がある従業員が多いとは言えない企業は少なくないでしょう。従業員のチャレンジ精神が育たない理由には、いくつかの要素が挙げられます。従業員のチャレンジ精神を効果的に育成するためのポイントとして、チャレンジ精神の発展を妨げる要因を確認しておきましょう。

  • 1:失敗が受け入れられる環境が醸成できていない
  • 2:目標設定の指標や難易度が不明瞭である
  • 3:業務過多でチャレンジするゆとりがない
  • 4:業務がルーチン化・標準化してしまっている

1.失敗が受け入れられる環境が醸成できていない

未知の領域や新しい物事へ挑戦する場合、失敗はつきものです。しかし、従業員の失敗を受け容れない社内文化があると、従業員は失敗を恐れるようになり、新しいことに挑戦する意欲を失い、チャレンジ精神が育たなくなります。 したがって、チャレンジ精神を効果的に育成するためには、従業員の挑戦的姿勢を称賛し、挑戦による失敗は受け容れる社内風土が必要です。まずはマネジメント層が、「失敗しても良い」「失敗から学べることがある」ということをメッセージとして発信しながら、意識の変革を促しましょう。 従業員が失敗を恐れず、チャレンジしやすい環境が整備されれば、新しいアイデアが生まれて、企業にとって大きな成果につながることを期待できます。

2.目標設定の指標や難易度が不明瞭である

業務目標の達成度を測定する指標が不明瞭な場合、従業員が目標を達成したという実感を持ちづらくなり、目標達成へのモチベーションが低下するおそれがあります。このような状況では、従業員は目標達成に向けて挑戦する気持ちを失いがちです。 また、従業員のレベルよりも低い目標を設定してしまうことも、チャレンジ精神の育成を阻害する要因のひとつです。従業員にとって簡単すぎる目標では、困難や課題に挑戦する機会を得られず、チャレンジ精神を育成できなくなってしまいます。 こうした理由から、チャレンジ精神を育むためには、業務目標の達成度を測定する指標を明確にしたり、従業員のレベルよりも一段階高い目標を設定したりすることが重要です。

3.業務過多でチャレンジするゆとりがない

業務量が過剰になると、従業員たちは日々の業務に追われることになり、新しいことや未知の領域に取り組む時間や余裕を持つことができなくなります。業務過多は、従業員のモチベーション低下やストレスの原因となり、チャレンジ精神を阻害する要因となるのです。 従業員のチャレンジ精神を育みたい場合には、従業員の業務量を見直すとともに、チャレンジする時間や余裕を確保できるように心がけましょう。

4.業務がルーチン化・標準化してしまっている

業務がルーチン化・標準化してしまっている場合、困難や課題に挑戦する意欲を従業員が失ってしまうかもしれません。定期的に業務の変化を加えたり、従業員自身が業務改善できるような工夫を行ったりできるようにすると、業務の標準化を防げます。 また、チーム全体で業務改善について意見を出し合うことも、新しい取り組みに挑戦する良い機会です。従業員同士が自由にアイデアを出し合い、実行する機会を与えることで、チャレンジ精神が育まれるはずです。

 

04チャレンジ精神を育成する方法

チャレンジ精神を育成するためには、環境整備や研修プログラムの充実など、さまざまな取り組みが必要です。企業の人材育成担当者が実施すべき方法について、それぞれ解説します。

  • 1:ストレッチ目標を設定する
  • 2:失敗を恐れない行動指針を設定する
  • 3:企業文化や社風として浸透させる
  • 4:モチベーションやマインドセット研修の実施

1.ストレッチ目標を設定する

ストレッチ目標とは、個人の成長を促すために設定する、難易度の高い目標のことです。ストレッチ目標を設定することで、従業員が自分自身の能力を試し、成長する機会を提供することができます。 達成しやすい目標では、従業員は既に持っているスキルや知識を使って目標を達成できるため、成長を期待できません。その一方で、あまりにも難易度の高い目標を設定してしまうと、なかなか達成することができずにモチベーションが下がってしまいます。達成可能なレベルの少し先の目標を設定することで、モチベーションを保ちながらチャレンジする精神を培うことができるでしょう。また、目標達成が難しいことに挑戦することで、従業員自身のスキルアップにもつながるはずです。

2. 失敗を恐れない行動指針を設定する

「失敗は成功のもと」という言葉に従って、失敗を恐れずに積極的に行動する姿勢こそがチャレンジ精神です。しかし、失敗を恐れずに行動することはそう簡単にできることではありません。そこで、失敗を恐れずに行動するための行動指針を、育成担当者やマネジメント層が設定する必要があります。 例えば、人事評価の項目のなかに「新しい物事に挑戦したかどうか」を設けたり、業務目標のなかに「今期は〇〇に挑戦する」という項目を設定したりといった方法が挙げられます。従業員個々人の意識だけでチャレンジを促せないのであれば、達成すべき目標や人事評価にチャレンジ精神を盛り込むことが効果的です。

3.企業文化や社風として浸透させる

チャレンジ精神を育成するためには、企業全体の文化や社風を改革することが必要です。経営層やマネジメント層が率先してチャレンジ精神を示し、その行動が部下にも波及するようにリーダーシップを発揮しましょう。また、チャレンジ精神を持つ従業員を表彰する制度や、失敗を恐れずに挑戦する従業員を評価する制度などを導入することも有効です。 企業全体にチャレンジ精神を浸透させることで、従業員が主体的に行動し、自ら成長していくことができます。

4.モチベーションやマインドセットに関する研修の実施

モチベーションやマインドセットに関する研修を実施することも、チャレンジ精神を育成する有効な手段のひとつです。研修では個人が自身のモチベーションを高める方法や、ポジティブなマインドセットを育成する方法などを学ぶことができます。 人事担当者やマネジメント層が参加すると、従業員のチャレンジ精神を効果的に育成するためのポイントを学べ、それを育成計画に反映させられるはずです。 また、従業員が研修に参加すると、自己肯定感が高まって新しい提案や発言を行いやすくなるでしょう。自己肯定感が高まることで、他者からの批判を恐れずにチャレンジすることができるようになるのです。


 

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05まとめ

今回の記事では、「チャレンジ精神」とは何か、なぜ人材が発揮できないのか、そしてその育成方法について解説しました。チャレンジ精神を持つ人材が育成されることで企業は成長することができます。そのためには、ストレッチ目標の設定、失敗を恐れない行動指針の設定、企業文化や社風として浸透させることなどが重要です。企業の成長を促したいと考えている企業担当者は、ぜひ当記事で紹介した取り組みを行ってみてください。

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この記事を書いた人
Schoo編集部
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Schooの「世の中から卒業をなくす」というミッションのもと活動。人事担当や人材育成担当の方にとって必要な情報を、わかりやすくご提供することを心がけ記事執筆・編集を行っている。研修ノウハウだけでなく、人的資本経営やDXなど幅広いテーマを取り扱う。
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