公開日:2023/05/16
更新日:2023/05/17

発想力とは?ビジネスで必要とされる背景や鍛え方を解説

発想力とは?ビジネスで必要とされる背景や鍛え方を解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

発想力は現代のビジネスシーンにおいて、重要視されるスキルの1つです。新しいアイデアを導き出すことは課題解決にも有効であることから、あらゆる職種で重宝されるスキルであるといえます。本記事では発想力がビジネスで注目される背景や、発想力の具体的な鍛え方について解説します。

 

01ビジネスにおける発想力とは?

ビジネスにおける発想力とは、「新しいアイデアを思いつき、それによってビジネスを前進させること」を指します。例えば、BtoB向けの製品を作っている会社において、個人ニーズがあることに目を向けて新たにBtoC向けの市場を開拓する戦略を企画するなどのことを指します。

想像力との違い

発想力はアイデアを生み出す能力であることに対して、想像力は目の前に存在しないもの・自身が経験していないことや未来についてイメージする力を指します。 例えば新事業について考える際、「このような製品を売り出せば良いのではないか?」とアイデアを出せるのが発想力です。一方、「このタイプの製品は冬に需要が高まるので、発売は秋を目指すのがいいだろう」と展開を考えられるのが想像力です。どちらもビジネスにおいては必要な能力ですが、発想力を鍛えることで思考を巡らすコツなども掴むことができるため、想像力も自然と伸びる場合が多いでしょう。

 

02ビジネスで発想力が注目される背景

発想力は企画職などアイデアが重視される仕事だけでなく、社会人すべてに必要となるスキルです。ビジネスで発想力が注目される背景について解説します。

  • ・過去の価値観に捉われない課題解決が求められる
  • ・イノベーションの創出が求められるため

過去の価値観に捉われない課題解決が求められる

これからの社会では、過去の価値観にこだわらず、柔軟に解決方法を導く必要があります。昨今はIT製品やAIの発展、ユーザーの趣味嗜好など変化が激しい時代と言われており、企業間の競争も激しくなっています。このような社会に対応するには、過去の成功体験にとらわれず、課題を解決することが求められます。

イノベーションの創出が求められるため

これからの社会では、イノベーションの創出が求められます。日本では今後の経済成長を鑑みて、国土交通省は、「厳しい国際競争に勝ち抜いていくため、また経済社会の在り方が変化している状況の中で持続的な経済成長を実現するにはイノベーションを創出する必要がある」と述べています。例えば、スマートフォンが登場することで携帯電話市場のデバイスが大きく変わったように、イノベーションを生み出すことで、現状を打破する必要があります。

▶︎参考: 3 イノベーションの必要性

 

03発想力を高めることのメリット

発想力を高めることには、さまざまなメリットがあります。具体的には次の4つのメリットが挙げられます。

  • 1.新規事業がスムーズに進むようになる
  • 2.トラブル時に解決方法を導き出せるようになる
  • 3.業務をより効率化させる案を出せるようになる
  • 4.競合他社と差別化を図れるようになる

1.新規事業がスムーズに進むようになる

発想力は様々なシーンで役立ちますが、特に新規事業を進めるシーンでは役に立つでしょう。新規事業を行うにはまず、事業のアイデアや施策の具体的内容について意見を出し合わなくてはいけません。発想力に優れたチームは、打ち合わせでも積極的に意見が飛び交います。また、誰かが出したアイデアから更に別のアイデアを思い付けるので、より効果的なアイデアへと進化させていくことが可能です。

2.課題解決方法を導き出せるようになる

発想力を高めることで、発生した課題によりよい解決方法を導き出せるようになります。例えば何かのトラブルや障害時に、直接的な対応に終始して再発が防止できていないケースがあったとします。そのような場合に、発想を変えて今までと異なるアプローチで対処することで、根本的な解消につなげることなどが考えられます。特に、既存の延長では対処が難しい、難易度の高い課題と向き合う時に柔軟な発想力が求められると言えます。

3.業務をより効率化させる案を出せるようになる

発想力は必ずしも新しい企画等に用いるだけでなく、既存の業務を効率化させるためにも活用できます。発想力が高い人材がいると、これまで時間がかかりすぎていたり、エラーが多発したりする業務に対する有効な解決策を考案することも期待できるでしょう。 特に発想力がある人材であれば、ミスの発生しやすい業務に対して取り組み方を改善するという発想に留まらず、そもそもツールで代替できないか、ミスにつながる仕組みを変えられないかと多角的な視点を持って解決策を模索することができます。

4.競合他社と差別化を図れるようになる

発想力が高い社員は、新しいアイデアを思いつくことができるため、競合他社と差別化を図る方法も思いつきます。競合他社と似た施策ばかりしていては、いつまでも市場シェアを拡大することはできません。社員の発想力が高まることで、異なる視点での施策検討が可能となり、他社にない独自の強みを打ち出すことに繋がります。

 

04発想力がある社員の特徴

発想力の高い社員には、次のような特徴が挙げられます。

  • 1.〇〇であるべきという考えに囚われない
  • 2.会議で積極的に発言する
  • 3.好奇心が旺盛
  • 4.失敗を恐れずに挑戦する

1.〇〇であるべきという考えに囚われない

発想力に優れた社員は、「〇〇はこういうものだから」「〇〇でないといけない」といった考えに囚われない傾向にあります。ビジネスシーンにおいては、業界の慣習になれてしまったり、ルーティン作業が確立されていると、その前提に気づけないことも少なくありません。発想力の高い社員はそういった事象や慣習について、「そもそもなぜ必要なのか」「代替はできないのか」といった視点を持ち、より効果的な手法を探ることができます。

2.会議で積極的に発言する

発想力がある人は、職場で積極的に発言します。自分のアイデアに対して、他の人がどう反応するのか知りたいと思っているためです。会議で積極的に発言する人が多いと、話しが盛り上がりやすくなり、他の人も発言しやすくなります。そして、他の人も発言していくうちに自然と柔軟な思考が身についていきます。このように、発想力がある社員は、チーム全体にプラスをもたらす可能性もあるのです。

3.好奇心が旺盛

発想力がある人は好奇心が旺盛な傾向があります。自身の専門性に留まらず、さまざまな分野に対して興味を持つことで、業界や職種だけからは得られない発想を導き出すことができます。特に知的好奇心が旺盛であることから、一見関係のないと思う知識についても共通項から応用ができないか考え抜くことができます。 また、他の部署やメンバーとの意見交換や情報共有にも活用できるため、様々な分野にアンテナを張っている傾向があります。

4.失敗を恐れずに挑戦する

発想力がある人は、失敗を恐れずに挑戦する傾向があります。思いついたアイデアはひとまず試そうとする積極性があります。実際に手を動かして行動することで、新しいアイデアがさらに思いつくことを知っているためです。最初は陳腐なアイデアしか思い付けなくても、PDCAサイクルを繰り返していくことで効果的なアイデアを思い付くようになります。

 

05社員の発想力を高めるための方法

発想力はトレーニングによって鍛えられるスキルではあるものの、より高い効果を発揮するためには「社員それぞれが発想しやすい環境を整える」ことも重要なポイントとなります。社員の発想力を高めるために行う方法には、主に以下の4つが挙げられます。

  • 1.組織の心理的安全性を高める
  • 2.挑戦的な取り組みを称賛する文化を形成する
  • 3.アイデア出しに役立つフレームワークを活用する
  • 4.発想力を高めるための研修を導入する

1.組織の心理的安全性を高める

社内のコミュニケーションを活性化し様々なアイデアが出やすい土壌を作るためには、組織の心理的安全性を高めることがまず大切です。具体的には、会議で意見を出した人を否定しないなど、自分の意見を安心して話せる環境を作ります。意見を否定し合う風土があると、せっかく面白いアイデアが浮かんでも共有されなくなるばかりか、どんどん頭が固くなり発想力が下がってしまいます。くだらないことや役に立たないことでも、積極的にアイデアを出させることが大切です。

2.挑戦的な取り組みを称賛する文化を形成する

挑戦的な取り組みを称賛する文化を作ることも、発想力の豊かな社員を育成する上で大切な要素です。各メンバーが導き出すアイデアや発想が必ずしも、その状況や課題に対して的確である訳ではありません。しかし、自ら考え、積極的に動いたこと自体を評価することで、より発案しやすい空気が作られる他、他者のアイデアに刺激を受けて新しいアイデアが生まれやすくなる相乗効果も期待できます。。そのため、アイデアを気軽に出しやすく、またその姿勢が評価される文化を形成することが重要です。

3.アイデア出しに役立つフレームワークを活用する

独創的な発想をすることが苦手であるという人は少なくありません。しかしマンダラートやKJ法など、アイデア出しに役立つフレームワークを活用すれば、一定の発想力を高めることが可能です。フレームワークに従うことで、発想力が高い人と同じような思考回路で考えることができるためです。例えば、​​マンダラートを使えば、抽象的な考えを具体的なアイデアに落とし込むプロセスを身につけることができます。

4.発想力を高めるための研修を導入する

発想力を高めるための研修を導入するのもおすすめです。発想力の研修では、ワークを通じて発想力を高めるための思考法や、発想力を高めるための会議メソッドなどを学ぶことができます。また、先ほど解説したマンダラートやKJ法などのフレームワークの使い方をテーマにするのもよいでしょう。


 

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06まとめ

社員全体の発想力を高めることで、新規事業のアイデアが出やすくなり、事業がスムーズに進むメリットがあります。ただ、発想力のような漠然としたスキルは育成するのが難しいのも事実です。社員の発想力を育成した場合は、社外研修も上手く活用することをおすすめします。

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この記事を書いた人
Schoo編集部
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Schooの「世の中から卒業をなくす」というミッションのもと活動。人事担当や人材育成担当の方にとって必要な情報を、わかりやすくご提供することを心がけ記事執筆・編集を行っている。研修ノウハウだけでなく、人的資本経営やDXなど幅広いテーマを取り扱う。
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