更新日:2025/09/01

研修体系図とは?【図解】作り方4ステップとポイントを解説

研修体系図とは?【図解】作り方4ステップとポイントを解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

研修体系図は、企業が社員の能力開発を戦略的に進めるための「設計図」です。社員に求められる役割と、その役割を果たすために必要な研修内容を視覚的に整理し、研修プログラムの全体像を一目で把握できるようにします。本記事では、研修体系図の作り方やポイントを解説します。

 

01研修体系図とは?

研修体系図

そもそも研修体系とは、企業や組織が社員のスキル向上・能力開発を目的に実施する研修を構造化したものです。これは、「社員に求められる役割や必要スキル、それらスキル獲得のために受けてほしい研修の一覧」を示すものです。

そして、研修体系図とは、この研修体系を視覚的に分かりやすく図式化したものを指します。研修体系図の作成目的は、(1)研修プログラムの全体像を一目で把握できるようにすること、および(2)研修の管理や運営を効率化することです。

これにより、研修の抜け漏れや重複を防ぎ、研修効果を最大化することが期待できます。

研修体系と教育体系の違いとは?

研修体系とは、社員のスキルや知識を業務に直結させるための研修計画を体系的に整理したものです。一方の教育体系は、研修に限らず企業が実施する人材育成に関わる全体像を示し、人材開発の方針やキャリア支援、そして研修体系の全てを含む、より広範な概念です。

つまり、研修体系は教育体系の一部に位置づけられます。教育体系が中長期的な人材成長の支援を目的とするのに対し、研修体系は業務スキルや知識の短期的な強化を目的とする違いがあります。

▶︎関連記事:教育体系とは|作り方や見直す際のポイントを紹介

 

02研修体系図を作成する主な目的

研修体系図は、人材育成の全体像を視覚的に整理するための重要なツールです。ここでは、研修体系図を作成する目的を2つ解説します。

研修の全体像を把握するため

研修体系図は、企業が実施する研修プログラムの全体像を整理し、一目でわかるようにするものです。階層別・職種別にどのような研修が設けられているかを整理することで、抜け漏れのない育成計画が可能になります。

また、経営層や現場担当者間で育成方針を共有しやすくなり、組織として一貫した人材育成が実現します。結果として、長期的な人材戦略にもつながる基盤を整備できます。

社員に必要なスキルの要件を明確にするため

研修体系図は、社員に求められる役割と、その役割を果たすために必要な研修内容を明確に紐づける目的を持ちます。そのため作成には、各階層や役職ごとに企業が期待する役割や具体的なスキル要件を定義する必要があります。

これにより社員自身がどの能力をどの段階で身につけるべきかを理解でき、成長への意欲向上やキャリア自律を促進できます。管理職や人事担当者にとっても、適切な育成支援や評価の判断材料となり、戦略的な人材育成が可能になります。


 

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03研修体系図の作り方5ステップ

研修体系図は、人材育成を戦略的に進めるうえで欠かせない設計図です。効果的な図を作成するには目的の明確化から始まり、スキル整理と分類、図式化までの手順が重要です。本章では、誰でも実践できる「研修体系図の作り方」を5つのステップでわかりやすく解説します。

①作成の目的を明確にする

研修体系図を作成する第一歩は、その目的を明確にすることです。目的の例としては、「研修プログラムの全体像を一目で把握できるようにすること」、「社員に求められる役割と研修内容を紐づけること」、「研修の管理・運営を効率化すること」などが挙げられます。

目的を最初に設定することでアウトプットにおいて何を重視すべきかが明確になり、精査も行いやすくなります。

②縦軸・横軸のテーマを決める

研修体系図は、一般的に表形式で作成されることが多く、縦軸と横軸を設定します。縦軸には「等級・役職・階層」(例:一般社員・係長・課長・部長といった区分や、グレードなど)といった研修受講対象者の区分を、横軸には「研修テーマ」(例:ビジネス基礎、マネジメントスキル、DXスキルなど)や「研修種類」(階層別、テーマ別、選抜型、全社共通など)を入れるのが代表的です。

企業それぞれの組織構造や既存の研修プログラム内容によって、縦横軸の入れ替えや、区分を調整することが重要です。

③必要なスキルを洗い出し、研修内容を分類する

続いて設定した縦軸・横軸に基づき、必要な研修内容を分類・選定します。そしてこれら分類を適切に行うには、役職や等級など軸に応じたスキル要件の明確化が必要です。

汎用的なスキルと専門的なスキルを両面から検討し、設計しましょう。自社のコンピテンシーを基に、知識・スキルだけでなく、価値観や特性といった目に見えにくい要素も含めて研修を組み込むことで、包括的な教育が実現します。

④図に表記する

洗い出し、分類した研修内容とスキルを、研修体系図に具体的に表記します。図式化する際は、特に使用が想定されるユーザーを念頭に、ターゲットに応じた表現を用いる他、色分けや流れを考慮して組み込むことが効果的です。

また研修によって「必須/選択式」「頻度」などがある場合は、それらも分かるようにするといいでしょう。ExcelやPowerPointなどのツールを活用して、誰が見ても理解しやすい図に仕上げましょう。

⑤定期的に振り返り改善する

研修体系図は一度作成したら終わりではなく、継続的な振り返りと改善が不可欠です。組織を取り巻く環境や課題は常に変化するため、事業戦略や人事戦略に照らして妥当な内容になっているかを定期的に見直す必要があります。

時には既存の研修が不要になることもあるでしょう。実施している研修の期待効果と実績を照らし合わせたり、将来的に必要なスキルを棚卸ししたりしながら議論を行い、適宜入れ替えを行うことで「生きた研修体系図」が運用できます。


 

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04研修体系図に関するよくある質問

ここまで研修体系図の概要と作り方について解説してきました。本章では、研修体系図についてよくある疑問や質問について、その回答とともに紹介します。

質問:研修体系図と研修計画の違いは?

回答:研修体系図は、社員のスキル向上・能力開発を効率的に行うことを目的に、求められる役割に応じた研修を構造化・視覚化し、整理したマップです。これに対し、研修計画は年度や期間ごとの具体的な研修内容・スケジュール・実施体制を策定したものです。体系図が「地図」なら、研修計画は「実行プラン」と言える関係です。

質問:研修体系図はどのタイミングで作成する?

回答:研修体系図を作るのに決まったタイミングはありませんが、社員育成に関わるものであるため、人材戦略策定や人事・評価制度変更など企業毎に発生するなんらかの節目にあわせて作成するとよいでしょう。その他、既存研修の乱立や形骸化といった課題が見られる際に、棚卸しの観点で進めるのも効果的です。

質問:研修体系図の効果を高めるポイントは?

回答:研修体系図の効果を高めるには、図の中身が「実際の育成ニーズ」に即していることが重要です。現場の声を反映し、必要なスキルや職種別・階層別の課題に対応できているかを見直すことが求められます。また、図を社内で共有しやすい形式で作成し、定期的な見直しと改善を行うことで、形骸化を防ぎ実効性を保つことができます。

 

05社員研修をするならSchoo for Business

Schoo for Business

Schoo for Businessでは約9,000本の授業をご用意しており、様々な種類の研修に対応しています。その上、自己啓発にも効果的な内容の講座を毎日配信しているため、研修と自己啓発の両方に対応することができるシステムになっています。

研修と自己啓発を掛け合わせることにより、誰かに要求されて学ぶのではなく、自発的に学び、成長していく人材を育成することが可能になります。ここでは、Schoo for Businessの具体的な活用方法と、特徴、さらにはどのようなメリットがあるのかを解説します。

受講形式 オンライン
(アーカイブ型)
アーカイブ本数 9,000本
※2023年3月時点
研修管理機能 あり
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費用 1ID/1,650円
※ID数によりボリュームディスカウントあり
契約形態 年間契約のみ
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1.研修と自己啓発を両方行うことができる

Schoo for Businessは、社員研修にも自己啓発にも利用できるオンライン学習サービスです。通常の研修動画は、研修に特化したものが多く、社員の自己啓発には向かないものも少なくありません。

しかし、Schooの約9,000本にも上る授業では、研修系の内容から自己啓発に役立つ内容まで幅広く網羅しているため、研修と自己啓発の双方の効果を得ることができるのです。

2.自発的に学ぶ人材を育成できる

Schooでは約9,000本もの動画を用意しており、様々な研修に対応することができます。特に、階層別研修は、内定者・新入社員研修から管理職研修までが揃っており、階層別研修パッケージを活用することで、内定者・新入社員研修、若手社員研修、中堅社員研修、管理職研修の全てを行うことができます。

また、それぞれの研修パッケージにも、階層によって必要なスキルに関する講座が網羅されているため、内容面でも充実した研修を行うことができます。さらに、社員に研修動画を受講してもらった後に、意見の共有会やディスカッションを行うことで、学んだことをより効果的に定着させることができます。

3.管理画面で受講者の学習状況を可視化できる

Schoo for Businessには学習管理機能が備わっているため、研修スケジュールの作成を容易に行うことができます。さらに、社員の学習進捗度を常に可視化することができる上に、レポート機能を使って学んだことを振り返る機会を作ることも可能です。ここでは学習管理機能の使い方を簡単に解説します。

管理画面の使い方1

まず、Schoo for Businessの管理画面を開き、「研修を作成する」というページで作成した研修の研修期間を設定します。ここで期間を設定するだけで自動的に受講者の研修アカウントにも研修期間が設定されるため、簡単にスケジュールを組むことができます。

管理画面の使い方2

管理者側の管理ツールでは受講者がスケジュール通りに研修を受けているかを確認することができます。もし決められた研修をスケジュール通りに行っていない受講者がいれば注意したり、話を聞くことができるなど、受講者がしっかりスケジュールを守っているかを確認することができます。

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06まとめ

研修体系図は、一度作成したら終わりではなく、継続的な見直しと改善が不可欠です。組織や社会の変化に合わせ、知識・スキルだけでなく自社の価値観や特性も盛り込むことで、包括的な育成が実現します。

定期的な効果測定を通じ、常に組織にフィットするようアップデートし、設計・実行・改善のサイクルを回し続けることが、研修効果の最大化と効率的な運営、ひいては組織の持続的な成長に繋がります。


 

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この記事を書いた人
Schoo編集部
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Schooの「世の中から卒業をなくす」というミッションのもと活動。人事担当や人材育成担当の方にとって必要な情報を、わかりやすくご提供することを心がけ記事執筆・編集を行っている。研修ノウハウだけでなく、人的資本経営やDXなど幅広いテーマを取り扱う。
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