更新日:2025/07/25

集合研修のメリット・デメリットやオンライン研修との違いを詳しく解説

集合研修のメリット・デメリットやオンライン研修との違いを詳しく解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

集合研修とは、受講者が1つの会場に集まり、講師から対面で指導を受ける研修形式です。近年はテレワークの普及によりオンライン研修も広がる中、集合研修の価値を見直す企業も増えています。この記事では、集合研修の基本やメリット・デメリット、オンライン研修との違い、効果的な活用方法について詳しく解説します。

 

01集合研修とは

集合研修とは、同じ時間・同じ場所に受講者を集めて実施する対面型の研修形式です。一般的には会議室や研修施設などに集合し、講師が直接講義や演習を行います。業務に必要な知識やスキルを短期間で一斉に伝える手段として、多くの企業で長年活用されています。

講師は社内の教育担当者や管理職、あるいは外部の専門講師が務めることが一般的です。対象となる受講者の職種や階層、研修の目的に応じて内容が調整されます。一定の環境下で同じ情報を共有できるため、意識統一や相互理解にも効果があります。

オンライン研修の普及により、集合研修は相対的に減少傾向にありますが、直接的な対話や実技の共有など、対面ならではの強みを持つ形式として依然高いニーズがあります。

 

02集合研修のメリット

集合研修には、対面でのコミュニケーションが可能な点や、受講者同士の関係構築、直接質問できる環境、グループワークの実施など、対面形式ならではのメリットがあります。ここでは、代表的なメリットを4つに整理してご紹介します。

  • ・受講者同士の関係値ができる可能性がある
  • ・講師に直接質問ができる
  • ・グループワークなどが実施しやすい
  • ・対話によって理解を深めやすい

受講者同士の関係値ができる可能性がある

集合研修では、受講者同士が直接顔を合わせるため、自然なコミュニケーションが生まれやすくなります。関係性が深まれば、研修後にも情報共有や助け合いが生まれる可能性があります。

こうした横のつながりは、組織内の協力体制の構築や、精神的な支えとしても重要な役割を果たします。特に部署横断的な研修においては、その後の連携にも好影響をもたらします。

講師に直接質問ができる

集合研修では、講師との距離が近いため、その場で疑問を解消しやすいという特徴があります。講義の内容を深く理解できるだけでなく、質問のやり取りを通して受講者自身の気づきも得やすくなります。

また、講師側にとっても受講者の反応を見ながら柔軟に対応できるため、講義の質向上にもつながります。

グループワークなどが実施しやすい

同じ空間に集まっているからこそ、グループワークやロールプレイなどの参加型研修がスムーズに実施できます。こうしたワークを通じて、チームビルディングや主体的な学びを促すことができます。

ディスカッションを通じて他者の意見を聞いたり、自分の考えを言語化することで、学習効果の定着が期待できます。

対話によって理解を深めやすい

集合研修では、講師と受講者の一方通行ではなく、対話や質疑応答を通じて双方向の学びが生まれます。質問を通して自分の理解を確認できるほか、他の受講者の問いかけから新たな視点を得ることもあります。

このような場は、知識の習得だけでなく、実務への応用を考えるきっかけにもなります。

 

03集合研修のデメリット

集合研修には多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。費用や時間の制約、受講者ごとの学習ニーズとの不一致といった課題は、実施前にしっかりと考慮する必要があります。以下に代表的なデメリットを4つ紹介します。

  • ・費用がかかる
  • ・スケジュール調整が困難
  • ・個々の課題に合っていない可能性がある
  • ・現場の生産性が一時的に下がる

費用がかかる

集合研修は、会場費、講師料、交通費、宿泊費、教材費など、さまざまな費用が発生します。特に外部会場や外部講師を利用する場合、コストが大きくなりがちです。

また、準備にかかる人件費や運営工数も無視できないため、予算計画をしっかり立てる必要があります。

スケジュール調整が困難

集合研修は日時と場所を固定する必要があるため、多忙な中堅社員や管理職を対象とする場合、日程調整が非常に難しくなります。業務の都合で参加できない社員が出てくる可能性もあります。

結果として、全員が平等に研修を受けられず、内容の浸透にばらつきが出てしまうケースもあります。

個々の課題に合っていない可能性がある

全体に向けた画一的な内容で行う集合研修では、受講者のスキルや理解度に応じた調整が難しくなります。すでに知っている内容であれば時間の無駄と感じる人もいるかもしれません。

一方で、知識の定着が浅い受講者にとっては内容が難しく感じられ、モチベーションが下がる可能性もあります。

現場の生産性が一時的に下がる

研修のために現場から人が離れると、その間の業務が滞るリスクが発生します。特に少人数の部署や忙しい時期には、業務効率やサービスレベルに影響を及ぼす恐れがあります。

研修の重要性は高いですが、現場とのバランスを考慮したうえで、実施タイミングや対象者の選定が必要です。

 

04集合研修に向いている内容

集合研修に向いている内容は、以下の通りです。

  • ・新人研修
  • ・ロールプレイングなど実践が伴う研修
  • ・実技を身につける研修

新人研修やロールプレイング、機器操作などの実技を伴う内容は、集合研修に適しています。対面形式で行うことで、参加者同士の関係構築やフィードバックを得ながらの実践が可能となり、学習効果が高まります。特に身体的な習得が求められるスキルや、相互作用を重視する研修では、集合型の強みが活きてきます。

新人研修

新人研修は、企業文化や業務の基本を理解させるために集合研修が効果的です。集合形式で行うことで、新入社員同士のコミュニケーションが促進され、仲間意識が生まれます。

また、直接講師から説明を受けられるため、不明点をその場で解消しやすく、理解が深まります。グループワークやディスカッションを取り入れることで、協調性やチームワークの重要性を学ぶ機会にもなります。企業全体の一体感を醸成するうえでも、集合研修は重要です。

ロールプレイングなどを伴う研修

接客業や営業職など、実践的なスキルを習得する研修にはロールプレイングが有効です。集合研修では、講師や他の参加者からフィードバックを受けながら、実際のシチュエーションを模擬体験できます。

これにより、理論だけでなく実践力が身につきやすくなります。参加者同士で役割を交代しながら進めることで、多角的な視点を得ることができ、臨機応変な対応力が向上します。実践を重視する業務においては、集合研修が特に効果を発揮します。

実技を身につける研修

機械操作や専門的な作業工程など、実際の動きを伴う技術を習得する研修では、集合形式が適しています。現場に近い設備やツールを使用しながら指導を受けることで、視覚的・体感的に学べる機会が得られます。

例えば製造業での装置操作や医療現場での器具の使用方法など、座学だけでは伝わりにくいスキルを直接学ぶことが可能です。講師からのリアルタイムな指導により、細かな動作の修正や安全面の配慮も行き届きます。

 

05集合研修とオンライン研修を比較

集合研修とオンライン研修には、それぞれ異なる特徴と利点があります。以下の表では、両者を6つの観点から比較しています。導入を検討する際の判断材料としてご活用ください。

項目 オンライン研修 集合研修
1. 内容 ・繰り返し視聴できるため、理解を深めやすい
・一貫した内容を均質に提供できる
・リアルタイムの反応を踏まえた柔軟な展開が可能
・受講者によって理解度に差が出やすい
2. 時間 ・受講者の都合にあわせて柔軟にスケジューリング可能 ・特定の日時に集まる必要がある
3. 場所 ・インターネット環境があればどこでも受講できる ・指定された会場に出向く必要がある
4. 管理者の役割 ・学習履歴の確認や進捗管理がしやすい
・一定のシステム知識が求められる
・その場で受講状況を確認できるが、個別管理は難しい
5. 費用 ・システム導入費やライセンス料が必要
・長期的にはコスト抑制が可能
・講師料、会場費、交通費など都度コストがかかる
6. 受講者の集中力 ・自己管理が求められ、集中力の維持が課題となる ・講師や周囲の雰囲気により集中しやすい環境を作れる

1:内容

オンライン研修は、いつでも繰り返し視聴できるため、知識の定着に役立ちます。コンテンツが一貫しており、受講者間での理解のばらつきも抑えられます。一方、集合研修は講師の臨機応変な対応や対話を通じて、個別の疑問をその場で解消できる点が特長です。ただし、内容の理解度は受講者によって差が生じやすくなります。

2:時間

オンライン研修は、受講者のスケジュールに応じて柔軟に実施できるため、業務との両立がしやすい点が魅力です。特に忙しい社員や全国各地に在籍する社員に向いています。集合研修は、指定された日時に全員が一堂に会する必要があるため、調整が難しい場合もありますが、リアルタイムでのやり取りが可能です。

3:場所

オンライン研修は、インターネット環境さえあれば自宅や出先からでも受講でき、移動の手間がかかりません。これにより、遠隔地の社員や育児・介護中の社員にも研修機会を提供できます。一方、集合研修は、特定の会場に集まる必要があるため、移動コストや拘束時間が発生します。

4:管理者の役割

オンライン研修では、学習管理システム(LMS)を活用することで、受講履歴の確認や進捗管理が容易になります。ただし、操作や導入には一定のITスキルが求められます。集合研修では、その場の参加状況は把握しやすいものの、個々の理解度の把握や記録の管理には手間がかかる傾向があります。

5:費用

オンライン研修は、初期導入費や月額ライセンス料が必要ですが、一度導入すれば多人数に展開でき、長期的にはコスト削減が可能です。集合研修は、講師への謝礼、会場手配、交通費など開催ごとにコストがかかり、繰り返し実施には不向きな面もあります。

6:受講者の集中力

オンライン研修では、講師や受講者の視線を感じにくく、受講中の集中力を保つのが課題です。途中での中断や他の業務の割り込みも発生しやすいため、自己管理力が求められます。一方、集合研修では、講師や周囲との一体感により、集中しやすい環境を整えやすいという利点があります。

 

06集合研修の効果的な活用方法

集合研修をより効果的に活用するには、実施方法やその後のフォローを工夫することが重要です。ここでは、研修効果を最大化するための具体的な活用方法を3つの視点から紹介します。

オンライン研修と組み合わせる

集合研修の強みである対面のやり取りに加えて、オンライン研修を組み合わせることで、より効率的かつ柔軟な学習が可能になります。例えば、事前にオンラインで基礎知識を習得し、集合研修では演習やディスカッションに集中する「反転学習型」の設計は有効です。限られた対面時間を活用して実践に特化できるため、理解の定着や行動変容を促しやすくなります。また、オンラインを併用することで、遠隔地の社員にも学習機会を提供できるメリットがあります。

実践の機会を用意しておく

研修で得た知識やスキルを定着させるには、実際の業務で試す機会を設けることが欠かせません。集合研修を受けたあと、その内容を業務で実践するタイミングがなければ、学びはすぐに忘れられてしまいます。研修の直後に関連する業務を割り当てたり、OJTやワークショップを通じてアウトプットの場を設けたりすることで、研修と実務がつながり、行動変容につながります。実践を前提とした設計にすることで、研修の意味がより明確になります。

自律学習のきっかけにする

研修を受けたことで満足して終わるのではなく、自ら学び続ける習慣づくりにつなげることが重要です。集合研修をきっかけに、eラーニングで復習や関連分野の学習を推奨するなど、継続学習を促す仕組みを整えることで、社員の自律的な成長を支援できます。学びを深めるコンテンツのレコメンドや、自己学習の成果を発表する機会を設けることも有効です。受け身の研修から脱却し、学び続ける文化を育む第一歩として活用することが求められます。


 

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07オンライン研修|Schoo for Business

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オンライン研修/学習サービスのSchoo for Businessでは約9,000本の講座を用意しており、様々な種類の研修に対応しています。階層別研修からDX研修、部署別の研修まで幅広いコンテンツで全てを支援できるのが強みです。

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Schoo for Businessは、大企業から中小企業まで幅広く導入いただいております。利用用途も各社さまざまで、階層別研修やDX研修としての利用もあれば、自律学習としての利用もあり、キャリア開発の目的で導入いただくこともあります。

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Schooのオンライン研修に関する質問

ここからは、Schooのオンライン研修についてのよくある質問を、Q&A形式でご紹介します。

質問:Schooのオンライン研修の内容について教えてください。

回答:Schoo for Businessを使ったオンライン研修では、200種類以上の研修テンプレート、9,000本以上の授業から自社にぴったりの研修設計をすることができます。新入社員研修・管理職研修などの階層別の他、DX研修やコンプライアンス研修などテーマ別のテンプレートも充実しています。

質問:Schoo for Businessの特長はなんですか?

回答:国内最大級となる9,000本以上の動画数でビジネススキルから政治・経済・金融・デザイン、プログラミング、 DX、AIまで全21カテゴリの幅広い領域を網羅しているため、社員研修から自律学習まで幅広くご活用いただけます。各業界やテーマにおけるトップランナーを講師に招き、先端の知識が学べるようになっています。

質問:当社の状況を踏まえたオンライン研修パッケージは作れますか?

回答:授業を組み合わせてオリジナルの研修パッケージを作成することが可能です。 またスクーでは階層や職種に応じて様々な研修テンプレートをご用意しているので、1から研修を作る手間をかけずに社員に合った研修を始めることもできます。まずはお気軽にご相談ください。<お問い合わせフォーム

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08まとめ

本記事では、集合研修の基本からメリット・デメリット、オンライン研修との違い、活用方法までを総合的に解説しました。集合研修は、対面での相互作用や実技習得に強みがある一方、コストや調整面での課題も存在します。オンライン研修は利便性に優れますが、集中力の維持や実践には工夫が必要です。近年では、両者の特性を組み合わせたハイブリッド型の研修も注目されています。目的や対象者に応じて最適な形式を選び、研修効果を最大化することが研修担当者に求められます。

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この記事を書いた人
Schoo編集部
Editor
Schooの「世の中から卒業をなくす」というミッションのもと活動。人事担当や人材育成担当の方にとって必要な情報を、わかりやすくご提供することを心がけ記事執筆・編集を行っている。研修ノウハウだけでなく、人的資本経営やDXなど幅広いテーマを取り扱う。
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