能力開発とは?自己啓発との違いや効果的な育成方法について紹介
「能力開発」という単語を聞くことは社会人となれば大いにあります。この能力開発ですが、本当に必要な項目をご存知でしょうか。実際に「能力開発をするぞ!」と思っても、何から手をつつけていけばいいのか。どんなテーマで考えればいいのかなどを悩むことも多々あります。そこで、今回は「能力開発」の定義やその実施方法などについてご紹介していきます。是非、今後の「能力開発」の参考にしてください。
- 01.能力開発の必要性とは
- 02.能力開発と自己啓発との違いを整理する
- 03.能力開発には様々な方法がある
- 04.能力開発における注意点
- 05.人材育成にはSchooビジネスプランがおすすめ
- 06.まとめ
01能力開発の必要性とは
そもそも「能力開発」は必要なのでしょうか。多くの企業で「能力開発」に取り組んでいますが、その必要性について整理していきましょう。
どうして能力開発が必要とされているのか
能力開発が必要な背景には、企業が求める人物像の変化が大きな影響を与えています。現在では、働き方の多様化を始め企業が新しい事業に参入することも珍しくなく、従来と同じ能力以上の期待を持つことも増えてきています。こうした背景もあり、企業としては今まで以上の能力開発を必要として考えており、制度の導入や整備、従業員への働きかけを行っています。しかし、能力開発は簡単なことではありません。継続して働きかけることも必要なテーマであるため企業側の努力や投資も大きなものになります。その為、できるだけ効率的に、かつ、対象を絞り込んでの対応が必要とされていいます。
能力開発は自ら行うことが必要
企業において能力開発の整備を行い集合研修へ参加させる従来のスタイルでは、企業が求めるスピードに合わない場合も現在では課題として捉えられています。以前では、年齢や社歴数年数に応じて決まったプログラムを受講させていた形にも大きな変化が出ています。現在の主な考え方は、“能力開発における成功は、受講者「自ら」によるものだ!というものです。 各ポジションで求まられる能力の定義は、企業側で行う必要性があります。しかし、その能力の習得や向上には自己責任も必要と捉えています。これは、同じ能力開発テーマの研修を受講しても自ら受ける意思、習得する意思がある人とそうでない人での理解度の違いや習得スピードの違いに大きな相違がでるためです。だからこそ、企業では能力開発に関する前向きな意思を持つ働きかけこそが重要となります。
02能力開発と自己啓発との違いを整理する
今度は「能力開発」と類似している「自己開発(SD)」との違いについて整理していきましょう。この2つは、同じ用語として利用される場合もありますが、正確には違う意味を持つ用語です。同じ用語として利用しない為にも、それぞれの定義や相違点を正しく理解しておきましょう。
能力開発の定義
能力開発の定義は、以下の通りです。
- 『各人の保有している能力を発見・整理し,その能力をより一層高める活動のこと。』
能力開発とは、既に保有している能力を対象に高める活動を行うことになります。
自己啓発の定義
自己啓発の定義は、以下の通りです。
『仕事(業務)に関する知識や技能などを自主的に高める活動のこと。』自己啓発は、あくまで自主的に行うことによる知識、技術力の向上を図る活動のことです。
「能力開発」と「自己啓発」の違い
上記の2つの定義を比較してみると、その意味には違いがあることをご理解頂けると思います。この2つを使い分けることは、目的とする内容を明確に線引きする上では重要になってきます。しかし現在では、「能力開発」という用語は自己啓発を含み利用されることが多くなっていますが、正確には相違があるということを理解しておきましょう。
03能力開発には様々な方法がある
次に整理しておきたいのは、「能力開発」を行うための方法についてです。「能力開発」を行う上では、職場の環境は受ける人材の環境により最も適切な方法を選択することが必要です。同時に目的とする能力開発を目標通りに行う上でも、実施する方法は慎重に選んでいく必要性があります。
集合型研修
最初にご紹介しておきたいのは「集合型研修」です。文字通り、複数人を「集合(同じ場所に集める)」を行うことで実施する研修形式となります。集合型研修については、他拠点にいる人材を集めることになりますので配属先が異なる新入社員や職種が同じ人材を集め交流を図ることも可能になります。従来の集合型研修については、用意された会場に集まり対面式での講義を受ける形でした。しかし、現在では研修の運営自体をオンライン形式で展開している場合も多く、会場までの距離に関係なく参加できるメリットと交流できる度合が下がったデメリットの両側面があるとされています。集合型研修の最大の魅力は、考えた方や経験が異なる複数人とのディスカッションを通して理解度の促進が図れることです。
職場研修(OFF-JT)
「OJT」「OFF-JT」と言う言葉は聞いたことがある方が多いと思います。今度は、「職場研修(OFF-JT)」についても説明していきましょう。その違いを含めてご紹介していきます。OFF-JTは「Off-The-Job Training」の略称です。これは、実際に働いている場所を離れて行う研修のことです。研修の種類としては、外部講師を招いて行う集合研修、外部機関を利用するセミナー等も含まれます。現在では、企業が計画的に行うe-ラーニングなどもあり様々な方法で実施される研修となります。OJTとは異なり、職場を一時的に離れることにより集中して研修を行うことが可能です。平成31年3月に発表された厚生労働省の調査結果では「正社員に対してOFF-JTを実施した事業所は75.7%と、前回(75.4%)と比べてやや増加して」いるとされておりニーズが高まっていることが分かります。
職場研修(OJT)
OFF-JTとは異なり、業務を行う現場で研修を行うのが「OJT」です。OJTとは「On-The-Job Training」の略称です。実際の業務を行う場所で実際の業務を通して行う研修を指します。実際には、上司や先輩社員等による説明を通してスキル習得を図ります。実際の業務を通しての理解を行えることに加え、指導する先輩社員との関係性構築も可能となります。同時に、育成担当となる先輩社員にとっても良い経験ができる研修方法です。
外部研修機関を利用する
OFF-JTの一環としても取り上げられる外部研修機関での研修も能力開発方法 の1つです。業種や業界、社会人としてのスキル等、能力開発をして欲しいと考えるコンテンツにフォーカスしてプログラムを選択可能です。社内で全ての研修を行うことは、研修プログラムを構築するだけでも大きな負担となる場合が多く、充実したコンテンツ作成をできない場合もあります。こうした場合には、外部研修機関を利用することにより、既に準備されているプログラムから必要なプログラムを選択することだけで目的に即した内容を組み込むことが可能です。また、社内で研修を行う場合には、急な電話が入るなど研修を中断させる事象が起きやすいのに比べ、集中して研修を受けることも可能になります。外部研修機関の利用については、コスト面やプログラムの種類等を考慮して決めていくことが必要ですが、既に準備されていることや受講中の様子等を知ることも可能ですので、人事担当者の負荷が大幅に削減可能です。
04能力開発における注意点
能力開発においては、いくつか注意をしておきたいことがあります。能力開発の成功には、「企業」「受講者」の両方に責任があるということです。いくら良い研修を準備したとしても、受ける側の努力がなければ能力開発の目的は達成しません。研修中に集中しない、事前課題等をこなさない。こうしたメンバーであれば能力開発を行う意味はないと判断をした方が良い場合もあります。企業側としては、誰に能力開発を受けさせるかは単純な社歴ではなく本人のモチベーションの高さ等を踏まえて判断をする必要性があります。以前であれば、ある一定の年数が経過した社員は無条件で研修を受けさせる企業が多くいました。しかし現在では、受けさせることで起きる企業側のメリットについても吟味され無条件での受講が難しいとさえ言われています。同時に、うけさせるべき人材を選定することや、人材をどう成長させたいかなどについても深く吟味させる必要性があるとされていることにより、受講を希望すれば受けれるという形に変化が出ています。能力開発に必要となるコストの側面から言っても、投資すべきコストの吟味は大事な観点ですので、いかに効果的な能力開発になるかを吟味することを心掛けましょう。
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■資料内容抜粋
・大人たちが学び続ける「Schoo for Business」とは?
・研修への活用方法
・自己啓発への活用方法 など
05人材育成にはSchooビジネスプランがおすすめ
Schooビジネスプランでは約8,500本の授業をご用意しており、様々な種類の研修に対応しています。その上、自己啓発にも効果的な内容の講座を毎日配信しているため、研修と自己啓発の両方に対応することができるシステムになっています。研修と自己啓発を掛け合わせることにより、誰かに要求されて学ぶのではなく、自発的に学び、成長していく人材を育成することが可能になります。ここでは、Schooビジネスプランの具体的な活用方法と、特徴、さらにはどのようなメリットがあるのかを解説します。
1.研修と自己啓発を両方行うことができる
schooビジネスプランは社員研修にも自己啓発にも利用できるオンライン学習サービスです。通常の研修動画は、研修に特化したものが多く、社員の自己啓発には向かないものも少なくありません。しかし、Schooの約8,500本にも上る授業では、研修系の内容から自己啓発に役立つ内容まで幅広く網羅しているため、研修と自己啓発の双方の効果を得ることができるのです。
2.自発的に学ぶ人材を育成できるSchooの講座
上記でも説明したように、Schooでは約8,500本もの動画を用意している上に、毎日新しいトピックに関する動画が配信されるため、研修に加えて自ら学び、成長する人材の育成が可能です。近年の社会のグローバル化やテクノロジーの進化などにより、企業を取り巻く環境が刻々と変化しています。それに伴い、社員の業務内容や求められるスキルも早いスパンで変化しています。このような予測のつかない時代の中で会社の競争力を維持するためには、社員一人一人が自発的に学び、成長させ続けることができる環境、いわば「学び続ける組織」になることが必要です。
Schooビジネスプランの講座では、体系的な社員研修だけでなく、自己啓発を通じて自発的に学び、成長できる人材を育成することが可能です。
3.受講者の学習状況を把握し、人材育成に役立てることができる
Schooビジネスプランには学習管理機能が備わっているため、社員の学習進捗度を常に可視化することができる上に、受講者がどんな内容の講座をどれくらいの長さ見ていたのかも把握することができるため、社員のキャリアプランの傾向を掴むことも可能です。ここでは学習管理機能の使い方を簡単に解説します。
管理画面では受講者それぞれの総受講時間を管理者が確認できるようになっており、いつ見たのか、いくつの講座を見たのか、どのくらいの時間見たのか、ということが一目でわかるようになっています。
さらに、受講履歴からは受講者がどのような分野の動画を頻繁に見ているかが簡単にわかるようになっており、受講者の興味のある分野を可視化することが可能です。これにより、社員がどのようなキャリアプランを持っているのかを把握できるだけでなく、社員のモチベーションを高めながら人材育成するためのヒントを得ることができます。
さらに、社員に自己啓発を目的として受講してもらっている場合、社員がどのような内容の授業を受講する傾向があるのかを把握できるため、社員のキャリアプランを把握することができます。
06まとめ
今回は、「能力開発」をテーマに類似する用語「自己啓発」との相違点等を含めてご紹介してきました。能力開発は、今日明日に達成できるテーマではありません。だからこそ、人事部門の負荷も大きく、かつ企業としての永遠のテーマです。能力開発については、その目的や注意点を整理し実施していくことにより、始めて成功します。結果を焦ることなく、2~3年程度の中期計画として立案し是非、企業の目標を達成してください。