新入社員向けIT研修の内容やその事例、実施上の注意点について解説する

新入社員向けにIT研修を行う企業は多く、新入社員研修のテーマとして必須となっています。本記事では、新入社員向けにIT研修を行う際には、どのようなテーマを行うかの事例や注意点について解説していきます。今後の研修の参考としてください。
- 01.IT研修とは
- 02.新入社員IT研修の内容
- 03.新入社員にIT研修を行う時期と期間
- 04.IT研修を行う際の注意点
- 05.IT研修の方法
- 06.Schoo for Businessの新入社員向けIT研修
- 07.まとめ
01IT研修とは
IT研修とは、情報技術に関する知識やスキルを身につけるための研修です。具体的には、コンピューターの基本操作をはじめにプログラミング言語、データベースの操作など、ITに関連する技術やツールを学んでいきます。
新入社員にIT研修を行う理由
IT基礎スキルはビジネスの基本であるから
現在のビジネスシーンでは、メールをおくる、情報を検索するなど日常でパソコンをはじめとするIT機器を利用します。業務を行う上で、ITを活用しないことは少ないといっても過言ではありません。実際にIT基礎スキルがなければ、業務を遂行できないほどビジネスにおける手段として必須であり、新入社員が学ぶべきテーマの一つになっています。
実務に直結したスキルを習得する
IT研修を行うには、実務に直結したスキル習得が必要だと理解しておきましょう。無関係なテーマを習得しても実務に役立たなければ、内容を忘れたり理解度の定着が進まないことは当然です。実務で学んだスキルを活かしてこそ、研修で学んだことを深く理解し定着していくことを忘れないでおきましょう。
02新入社員IT研修の内容
IT研修を新入社員研修に盛り込む際には、どの様なコンテンツテーマを盛り込むと良いのでしょうか。この章では、新入社員を対象にしたIT研修で採用されているコンテンツテーマの事例をご紹介していきます。自社の新入社員研修のプログラムと比較して新たに加えるなどの参考にしてみてください。
ITリテラシー
ITリテラシーには次の3つの要素があります。
- 情報基礎リテラシー
- コンピュータリテラシー
- ネットワークリテラシー
情報基礎リテラシー
、情報を正しく使うための能力のことです。情報基礎リテラシーには、情報を探し出す能力、情報を精査する能力、情報を使う能力の3つの要素があります。これらの能力は、情報がインターネット上で膨大に存在する現代社会において特に重要であり、十分な情報基礎リテラシーを持たない社員は、求める情報を見つけたり、正しい情報を判断することができません。また、フェイクニュースの問題もあり、正しい情報を見つけるためには、情報を精査する能力が必要不可欠です。最後に、情報を使う能力は、適切に情報を活用し、目的を達成するために必要な能力です。したがって、情報基礎リテラシーは、社会人にとって重要な能力であり、コンピュータの発展によってますます重要性が高まっています。
コンピュータリテラシー
コンピュータリテラシーとは、コンピューターやその他の情報技術に関する基本的な知識とスキルを持つことを指します。具体的には、コンピューターの基本操作やファイルの保存方法、インターネットや電子メールの使い方、セキュリティ対策などが含まれます。現代社会において、コンピューターはあらゆる場面で活用されており、多くの職場ではコンピュータリテラシーが求められます。また、個人的な生活においても、インターネットやスマートフォンなどを使った情報収集やコミュニケーションが不可欠になっています。コンピュータリテラシーを身につけることで、情報社会においてスムーズに生活し、ビジネスにおいても効率的に業務を行うことができます。
ネットワークリテラシー
ネットワークリテラシーとは、ネットワーク技術を利用する上で必要な知識とスキルを持つことを指します。ネットワークとは、複数のコンピューターやデバイスが相互に接続されて情報をやりとりするシステムのことであり、インターネットや社内ネットワーク、クラウドなどが代表的な例です。ネットワークリテラシーに必要なスキルには、ネットワーク機器の設定やトラブルシューティング、ネットワークプロトコルの理解、セキュリティ対策などがあります。現代社会では、情報やサービスをネットワークを通じて提供することが一般的になっており、企業や個人の生活においても、ネットワークリテラシーが求められます。ネットワークリテラシーを身につけることで、安全で効率的なネットワークの利用が可能となります。
SNSとセキュリティ
会社の情報発信源として利用が促進されるSNSにいても研修コンテンツとして採用し理解しておくべきテーマです。Facebookやインスタなど、新入社員が普段利用しているSNSがビジネスではどのように使われているか、発信して良い内容とそうでない内容などについて理解していきます。会社の悪口や批判、新商品の発表前の情報など企業としてはSNSに掲載されることで信用の失墜や情報漏洩が発生します。この様に使い方により企業を脅かす脅威となることもしっかりと理解しておく必要があります。
OAスキル
ExcelやWordなどのOAスキルは、日常のビジネスシーンでは必須のスキルとなっています。新入社員でのIT研修では、これらの基本的操作について習得することが目的となり、実務で必要な関数などを含め研修コンテンツを作成していく必要があります。特に、自社で主に使うOAスキルについては、利用するシーンを交えながら演習を準備することで実務を開始した際に役立つ点も理解してコンテンツに盛り込んでおきましょう。
職種別のITスキル
Webマーケティング
アクセス解析などWebマーケティングの基本や、Googleアナリティクスの使い方やデータ分析、HTMLやCSSの基本を理解する必要があります。
プログラミング
クラウド基礎知識や、C#などの言語、サーバーに関する知識などに始まり、システム開発やネットワーク、セキュリティ対策まで、企業のITに関わる幅広い視点を持つことが重要です。
Webデザイン
ビジュアルデザインからデザイン思考、ランディングページの制作方法やHTML・CSS、Javascriptなどサイト構築に関する知識が重要になります。
03新入社員にIT研修を行う時期と期間
新入社員にIT研修を行う時期と期間はいつ頃がいいのでしょうか。この章では新入社員研修のプログラムを作成する際に、IT研修を行う時期や期間をどう定めていけばいいかについて解説していきます。研修の全体プログラムを作成する際に参考にしてみてください。
実施時期
一般的に新入社員にIT研修を実施する時期は、ビジネスマナーなどの基本的な行動様式の後など研修の初旬に行うことが最適です。社会人としての基礎スキルに位置付けられるIT研修は、IT機器を利用する実務研修の前に習得しておくべきスキルとなり、実務の理解には必須のスキルとなることから、初旬に学ぶべきだと理解しておきましょう。
期間の目安
全体プログラムの期間により、IT研修に避ける日数は変動してきますが、目安としては2~3日程度を掛けて、覚えておくべきITスキルを習得します。実際にIT機器を利用して練習を行うこともあり、短期間であれば座学のみとなってしまうため習得や理解が低くなってしまうことに注意しておきましょう。理解度が低くなる可能性がある場合には、補足を行える余裕ある期間を設けるなどの工夫も必要です。
04IT研修を行う際の注意点
IT研修を実施する際には注意しておきたい項目があります。この章では新入社員に対してIT研修を実施する際の注意点についてご紹介します。自社のIT研修を準備する際のチェック項目に加え、研修がスムーズに行える様にしていきましょう。
研修用PC準備に関する注意点
IT研修の機材としてPCの準備には注意が必要です。自社で実際に使うPCと比較して、ソフトウェアのバージョンの統一、セキュリティソフトの最新化、PCの動作確認なども実施しておきます。実務と異なるソフトウェアのバージョンでは、実務を行う上で画面が異なるなどが起き実務をスムーズに行うことができない不具合を起こします。自社ネットワークに入り実施するIT研修においては、利用するPCのセキュリティソフトの最新化も必須事項です。その他にも研修がスムーズに行えるためのネットワーク環境、マウスなどの電池交換なども対応項目として必要となるため、チェックリストなどを準備し漏れが起きない工夫をしておきましょう。
研修テキスト作成時の注意点
研修用テキストを作成する場合には、図解や画面のハードコピーを利用し、見やすさや操作の手順などが分かり易く記載されているかなどを考慮していく必要があります。操作については、既にあるマニュアルなどを活用することでもテキストとして利用可能です。研修で利用したテキストは、配属後の業務マニュアルとして利用することも多いため操作方法などが分かり易く、後日利用しやすい記載にするよう心掛けておきましょう。
理解度チェックの実施
IT研修の実施後には、理解度チェックを実施します。コンテンツ別にミニ確認テストの形式で行う、IT研修全てを完了後に実施するなど理解度を確認したい単位別に理解度チェックを行います。この際、記述式などの問題も盛り込み理解度を定性、定量の両側面で判断できる内容にしておくことも大事です。特に、理解度チェックの最後の問いとして不明な点があるか、どの内容が難しかったなどの回答欄を設け難しい、理解できなかった内容が複数あれば、後日、補足して理解度を補うなどの対応を実施していくようにしましょう。
05IT研修の方法
IT研修の実施方法はいくつかあり、社内のリソース状況などに応じて、自社に合った方法を検討することが大切です。ここでは、研修方法を2つ紹介します。
外部の講師を招待する
専門的な知識や経験を持った講師が指導を行うため、研修の効果が高いと言われています。特に初心者や基礎的な知識を身につけたい人には、外部講師による研修が有効です。また、質問や相談ができるため、理解が深まることが期待できます。
eラーニングを導入する
時間や場所を選ばず、自分のペースで学習することができるため、柔軟性があります。また、多様なコンテンツが用意されているため、自分のニーズに合わせて学習できるという利点があります。
即戦力となる新入社員を育成
・社会人基礎力をきちんと身につけられる
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スクーの資料をダウンロードする
■資料内容抜粋
・大人たちが学び続ける「Schoo for Business」とは?
・研修への活用方法
・自己啓発への活用方法 など

06Schoo for Businessの新入社員向けIT研修
Schoo for Businessでは7,500本以上の授業をご用意しており、様々な種類の研修に対応しています。その上、自己啓発にも効果的な内容の講座を毎日配信しているため、研修と自己啓発の両方に対応することができるシステムになっています。研修と自己啓発を掛け合わせることにより、誰かに要求されて学ぶのではなく、自発的に学び、成長していく人材を育成することが可能になります。ここでは、Schoo for Businessの具体的な活用方法と、特徴、さらにはどのようなメリットがあるのかを解説します。
Schoo for Business |
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受講形式 | オンライン (アーカイブ型) |
アーカイブ本数 | 7,500本 ※2023年3月時点 |
研修管理機能 | あり ※詳細はお問い合わせください |
費用 | 1ID/1,500円 ※ID数によりボリュームディスカウントあり |
契約形態 | 年間契約のみ ※ご契約は20IDからとなっております |
Schoo for Businessの特徴
1.国内最大級7,500本以上の講座数
Schoo for Businessでは7,500本以上の授業をご用意しており、様々な種類の研修に対応しています。そのためハラスメント研修やコンプライアンス研修など会社にとって必要な研修も実施することができます。
2.オンラインで効果的に学べる
Schoo for Businessの研修動画は全てオンラインで受けることができます。3,000社以上のオンライン研修を支援させていただく中で得てきたノウハウから、効果的に学べる研修動画の作成や学び続けるための仕組みづくりを行ってきました。
3.工数をかけずに効率的に研修が実施できる
Schoo for Businessでは、管理画面からの研修設定で簡単に研修が開始できます。受講状況の管理やレポートの提出なども管理画面から行えるので、育成担当者の手間を削減することが可能です。
4.管理画面で受講者の学習状況を可視化できる
Schoo for Businessには学習管理機能が備わっているため、研修スケジュールの作成を容易に行うことができます。さらに、社員の学習進捗度を常に可視化することができる上に、レポート機能を使って学んだことを振り返る機会を作ることも可能です。ここでは学習管理機能の使い方を簡単に解説します。

まず、Schoo for Businessの管理画面を開き、「研修を作成するという」ページで作成した研修の研修期間を設定します。ここで期間を設定するだけで自動的に受講者の研修アカウントにも研修期間が設定されるため、簡単にスケジュールを組むことができます。

この、管理者側の管理ツールでは受講者がスケジュール通りに研修を受けているかを確認することができます。もし決められた研修をスケジュール通りに行っていない受講者がいれば注意したり、話を聞くことができるなど、受講者がしっかりスケジュールを守っているかを確認することができます。
Schooの新入社員向けIT研修カリキュラム
Schoo for Businessには7500本以上の講座があり、多種多様な研修に対応しています。もちろん新入社員を対象としたIT研修におすすめの授業やカリキュラムも多く取り揃えています。以下でIT研修カリキュラムの例を紹介します。
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見やすいグラフやスライド資料の作成方法を学ぶカリキュラムです。独学で悩みがちの本テーマを、具体例や実践例を交えながらお伝えします。
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組織で働く全ての人のための情報セキュリティやハラスメントなどのコンプライアンスを学ぶカリキュラムです。情報管理を「会社をツブさないため」と解説し、社員様にコンプライアンスについてより真剣に考えていただける内容となっています。
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Excelを活用したデータ分析について学べる研修パッケージです。データ分析をする際の考え方から、「並べ替え」「オートフィルタ」「ピボットテーブル」などのExcel分析に必要な機能について学ぶことができます。
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Googleアナリティクス(GA)を使用したデータ分析について学べる研修パッケージです。データから気づきを発見するための方法から、分析結果から精度が高い改善案の考え方、改善施策を通すための説得力まで身につけることができます。
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若手社員向けの基礎的なOAスキルの向上を目的としたカリキュラムです。WordやExcel、PowerPointなど、ビジネスマンとして欠かすことのできないスキルを身につけることのできる内容となっています。
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DX(デジタルトランスフォーメーション)について学べる研修パッケージです。企業がデジタル変革をする上で必要なことや、最先端のテクノロジーなどについて学ぶことができます。
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Pythonを使用したデータ分析やGASを使用した業務の自動化について学ぶことができる研修パッケージです。エンジニアリングの経験が無くても、これからデータサイエンスをやってみたいという方を対象にPythonと実データを用いて分析する方法や業務効率化について学習することが出来ます。
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Excelの基礎技術を学習するためのカリキュラムです。見やすいグラフの作成方法や、よく使う関数などを解説します。本内容を習得することで、手作業で行っていた業務を素早く行うことができるようになります。
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AIを使える人材を育成する研修パッケージです。実用的なAIビジネス思考や、最新のAI事情について学ぶことができます。
Schooの新入社員向けIT研修におすすめの講座
Schoo for Businessには7,500本以上の講座があり、多種多様な研修に対応しています。新入社員が身につけるべき基礎スキルはもちろん、各職種研修にも対応可能です。
コンプライアンス研修
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グリー株式会社 セキュリティ企画チーム マネージャー
大学卒業後、某メーカーに入社し8年間内部監査に従事。2012年グリー株式会社に転職。内部監査部門に所属したのち、2014年よりセキュリティガバナンス業務に従事する。社内のセキュリティルールの策定及び遵守をすすめる傍ら、公的ガイドラインに基づくセキュリティ対策実施状況の評価の導入や「セキュリティ報告書」の発行など、社外にグリーのセキュリティ活動を伝える取り組みにも注力する。
OAスキル
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Excel講師
職業訓練校のMicrosoft Office講師としてキャリアをスタート。10年以上にわたって大学・省庁・企業におけるExcelの指導・教育に従事し、2012年よりフリーのExcel講師として独立。 現在では、都心の広告代理店からホテル・建設・医療・地方自治体と、さまざまな現場における業務の課題解決のために、日本全国で活動している。
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一般社団法人 実践ワークシート協会
Microsoft 製品、サービスのユーザー向けトレーニングの実施、オンライン記事の執筆などを行っている。 最新バージョンの Office はもちろん、過去のバージョンについての知識も豊富で、企業のバージョンアップに伴うOfficeトレーニングや企業内活用セミナーなど、実務レベルトレーニングを得意とする。
Webマーケティング
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株式会社WACUL(ワカル)代表取締役
東京大学経済学部卒業後、株式会社ビービット入社。大手クライアントのWeb改善コンサルティングに携わる。2013年、株式会社WACUL入社。 データ分析から改善提案や成果の測定といった「Webマーケティングの売上拡大のPDCA」をAIが支援するSaaSツール『AIアナリスト』を生み出す。 現在は代表取締役兼WACULテクノロジー&マーケティングラボ所長として、さらなるノウハウの構築と新規プロダクトの創出を担当。
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HAPPY ANALYTICS 代表取締役社長
ウェブアナリストとしてリクルート、サイバーエージェント、アマゾンジャパン等で勤務後、独立。ウェブサイトのKPI設計、分析、改善を得意とする。ブログ「Real Analytics」を2008年より運営。全国各地での講演は350回を突破。 株式会社HAPPY ANALYTICS代表取締役、デジタルハリウッド大学院客員教授、UNCOVER TRUTH CAO、Faber Company CAO、株式会社SoZo最高分析責任者、アナリティクスアソシエーション プログラム委員、ウェブ解析士協会顧問。ウェブ解析士マスター。
プログラミング
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筑波大学 システム情報系 教授
筑波大学システム情報系教授。コンピュータ・グラフィックスと折紙に関する研究に従事。1975年静岡県生まれ。2004年東京大学大学院博士課程修了、博士(工学)。小学生のころからプログラミングに熱中。大学時代に本格的にプログラミングを学び、Java、C/C++、PHP、JavaScriptなどによるプログラムを多数開発。
プログラミング
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Webデザイナー/ディレクター
独学からIT企業インハウスのWebデザイナーへ転身。個人では講師業や初学者のメンターとして制作アドバイスも行っている。印刷・Webサイトデザイン、コーディング、ディレクター、採用担当、フリーランスを一通り経験。twitterでは様々な立場になって分かったWeb制作実務の話やデザイン初学者に向けた学習のヒントを発信。デザイン制作をするSNS企画 #バナーお題 #Webデザインお題 生みの親。
07まとめ
本記事は、「新入社員のIT研修」をテーマに準備をすべき点、コンテンツ例をご紹介しています。今後の新入社員の向けたIT研修の参考にして頂き、理解度が深まる準備をしていきましょう。