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マトリックス組織とは?その特徴と成功している企業の導入事例を紹介

公開日:2021/07/13
更新日:2021/08/13
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マトリックス組織とは?その特徴と成功している企業の導入事例を紹介 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

近年、人手不足が多くの企業で問題となっています。採用をしたくても良い人材が入らない、募集をかけても応募が少ないといった問題に頭を抱えている担当者も多いはずです。人手不足問題を解消できる手法として、マトリックス組織が注目を集めています。本記事ではマトリックス組織の概要やメリット・デメリットについて詳しく解説します。

 

マトリックス組織とは?

マトリックス組織とは、マトリックス図のように職能別、事業部別、プロジェクト別、地域別、製品別など複数の軸で構成され、一人の社員が複数の部門に所属し、事業やプロジェクトを進めていく組織形態です。縦軸と横軸からなる網目状の構造になっており、社員がさまざまな部門に所属することになるため一人の社員に対して上司が二人以上存在するような状況になります。 マトリックス組織には大きく分けてバランス型とストロング型、ウィーク型の3つの種類があります。それぞれ、プロジェクトマネージャーの選出方法に違いがありますので下記で詳しく紹介します。

バランス型

「バランス型」では、プロジェクトメンバーから責任者を選出します。プロジェクトに関わっている社員からリーダーを選ぶことで、プロジェクト進捗状況の把握が迅速になり、決断や指示もスムーズに行えます。ただし、マトリックス組織であるために、プロジェクトメンバー内で選出された責任者と別に部門でのマネージャーが存在するため、メンバーは複数の上司から指示を受ける状況になり、調整が複雑になる、といった懸念点もあります。

ストロング型

「ストロング型」は、プロジェクトマネージャーを各プロジェクトに配置します。組織内にプロジェクトマネジメントに特化した部門を作り、マネジメントをする責任者を適宜配置するというやり方です。 専門的なプロジェクトマネージャーを配置するため、メンバーの負荷を減らし、バランスの良い采配が可能です。人員の多い大企業や、複雑なプロジェクトに向いている形態といえます。

ウィーク型

「ウィーク型」では、プロジェクトの責任者を置きません。社員一人ひとりが責任を持って自らが判断して動くというやり方です。それぞれが自身の裁量で自由に動けるため、結果フットワークの軽いプロジェクトチームが完成します。 事業によってはスピーディーな対応や臨機応変な動きが求められることも多く、そういった事業部ではマトリックス組織のウィーク型が活かされますが、責任者がいないため、指示系統や組織の関係が曖昧になるといったデメリットも生まれます。

 

マトリックス組織を導入することで得られるメリットとは

現在、多くの企業から注目を集めているマトリックス組織ですが、この組織編成を成功させるにはメリットやデメリットの把握が鍵となります。ここからは、マトリックス組織を導入することで得られるメリットについて紹介します。

部署間の壁がなくなる

第一に挙げられるメリットは、部署間の壁がなくなる点です。社員が複数の部署に所属する事で部門同士の壁がなくなり、周りの状況と調整しながらの業務がしやすくなります。組織上の意思決定や評価をフラットな形でプロジェクトを進行できるのが大きなメリットです。部署を超えたメンバーとのコミュニケーションが増えるため、社員同士の関係も密になっていきます。

業務効率の向上が見込める

マトリックス組織では、部署などの垣根を超えて、周りとコミュニケーションを取り調整しながら業務を遂行します。そのため、業務が円滑に進むだけでなく、会社としての全体像も見えやすくなるので、ひとり一人が自分の業務に責任や目標を持って業務を進める意識が醸成されるのも大きなメリットです。 部署や部門の垣根を超えてプロジェクトを推進できるようになることで、自然と業務効率も向上していきます。

トップマネジメントの負担が軽減される

マトリックス組織では、権限委譲がしやすく、プロジェクトリーダーに多くの権限を持たせられるので、トップマネジメントの負荷が軽減される、といった利点もあります。他メンバーについても、指揮命令者が現場をわかっている人という点で、意思疎通が図りやすく、トップマネジメントとのコミュニケーションによるストレスが軽減されるためスムーズに業務を遂行できるようになるでしょう。

大きな人事異動を行う必要がない

1名の人が複数のプロジェクトへ同時にアサインされることも可能となるため、プロジェクト毎に人事異動や新規採用を行う必要がなく、経営資源としてのリソースの無駄を限りなく少ない状態にできることもメリットです。 人事異動や新規採用にかかるコストを圧縮できることで、他のことに資金を回せるようになり、結果、組織全体の生産性の向上が期待できます。

 

マトリックス組織の注意点とは

前述した通り、企業にとって多くのメリットを得られるマトリックス組織ですが、運用にあたってはいくつかの注意点も存在します。ここからは、マトリックス組織のデメリットについて解説します。自社に効果的なマトリックス組織を導入するために役立ててください。

指揮命令が複雑化しやすい

マトリックス組織は、同一人物が複数のプロジェクトに参加することになるため、自分に関わる責任者が複数人になってしまい、指揮系統が複雑化してしまうといったデメリットがあります。責任者同士の意思疎通が取れていない場合、指示が統一されず、どの責任者の指示に従えば良いか分からなくなり、社員が混乱してしまいかねません。

パワーバランスの維持が難しい

マトリックス組織では命令系統の二元化が行われます。双方の指揮命令機能があるため、パワーバランスの維持が難しいといった問題も見受けられます。パワーバランスを上手く保つことができないと、担当者が何を優先的に取り組むべきか把握できず、業務が停滞してしまうおそれがあります。

組織内の対立が起こりやすくなる

ふたつの組織を掛け合わせる構造を持つマトリックス組織は、プロジェクトと部門で2人のマネージャーが存在するため、必然的に意見の対立や摩擦が起こるリスクが高くなります。指揮命令がふたつあり、更に意思決定に統一性がなければ、組織が複雑化し業務上の大きなトラブルを引き起こす原因になります。このような事態を防ぐためには、意思決定をする指揮命令者同士で綿密に意思疎通を行う必要があります。

マトリックス組織に合う人事評価制度の見直しが必要

マトリックス組織を導入すると、誰がどのような業務を行っているか把握しにくくなるため、人事評価制度の見直しも必要になります。一般的な組織構造とは異なった、マトリックス組織に適した人事評価制度の導入を行わなければならなくなります。そのため、従業員一人ひとりの能力やスキル、社内での立場などを把握など、担当者への負担が倍増する可能性があります。

 

マトリックス組織を導入している企業事例

海外のグローバル企業で採用されているイメージが強いマトリックス組織ですが、日本国内でも導入している企業が多く存在します。ここからはマトリックス組織を導入に成功した各社の事例を紹介します。自社でマトリックス組織の導入を検討される際の参考にしてください。

花王

花王は2012年から2013年にかけて組織全体を事業×機能のマトリックス型に再編成しました。、ビューティケア・ヒューマンヘルスケア・ファブリック&ホームケアやケミカルの事業を縦軸に、サプライチェーンや会計、ITなどの機能を横軸としました。 全社をあげて、社内の生産、品質保証、生活者コミュニケーションセンターなど複数ある関連部門との緊密な連携が取りやすくなる環境作りを徹底しました。イノベーターを生む組織作りは、まさに「花王らしさ」が表れているといえます。
「マトリクス組織はどんな企業が取り入れている?花王・トヨタの事例」

トヨタ自動車

日本を代表するグローバル企業のトヨタは2016年に7つのカンパニーと地域別のビジネスユニットを組み合わせたマトリックス体制を整えました。第1トヨタ・第2トヨタなど4つのビジネスユニットを縦軸として設置し、技術開発本部や生産管理本部・経理本部を横軸としています。 この組織構造によって、よりローカルな市場の動向が把握しやすくなり、地域に応じた販売戦略の立案に専念できるようになりました。
「マトリクス組織はどんな企業が取り入れている?花王・トヨタの事例」

村田製作所

主に電子部品の製造を手がける村田製作所では、「コンデンサー」「圧電部品」などの製品別の軸と、「調合」「成形」など製造工程の軸となるマトリックス組織編成を行いました。同社では、これを本社の社員がそれぞれのグループ横断で間接業務を行う機能を付け加え、縦・横+横断と「3次元マトリックス組織」の構造を採用しています。 この組織形態によって、事業別の組織間で効率的な連携が取れるようになり、業務における無駄を省くことに成功しました。
「マトリクス組織の成功例|村田製作所の製造工程等におけるマトリクス組織事例」

 

まとめ

今回は、マトリックス組織の概要からメリットとデメリット、具体的な事例などについて解説しました。マトリックス組織の導入は、社員の管理能力やスキルの把握や、マトリックス組織に合う新たな人事評価制度の導入などを要すため、一時的に担当者をはじめ、業務負担が広がることが考えられます。 しかし、うまく導入できれば、社員の可能性を広げられ、会社としてもより効率的な企業活動ができるようになります。今後、ますます深刻化する人手不足問題の解決策のひとつとして、マトリックス組織導入の検討をおすすめします。

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