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キャリアアンカーとは?定義や分類と要素について解説

公開日:2021/08/26
更新日:2021/09/09
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キャリアアンカーとは?定義や分類と要素について解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

人事に有益とされているキャリアアンカーの導入を検討している担当者の方が多いのではないでしょうか。本記事では、キャリアアンカーの定義や分類、要素について詳しく解説します。ぜひ、自社社員の人材育成に活用してください。

 

キャリアアンカーの定義とは

「キャリアアンカー」とは、組織心理学者エドガー・シャイン教授が提唱しているキャリア形成の概念です。仕事の経験を指す「キャリア」と、船の錨を指す「アンカー」を組み合わせた造語で、キャリアの選択や形成を行う際に、譲れない価値観を指します。 時代の変化により、市場のグローバル化や人工知能の発展が進み、従来よりも業務内容に大きな変化を求められるようになったことから、社員一人ひとりが何を大切にして、どのように働きたいかを把握しようという目的があります。

プランドハプンスタンスとの違いとは

基本的には環境が変化しても変わらないものであるというキャリアアンカーと、対照的な考え方に、「プランドハプンスタンス」という言葉があります。プランドハプンスタンスとは、計画された偶発性理論を指します。 キャリアは偶然の出来事、予期せぬ出来事に対し、最善を尽くした対応を積み重ねることで形成されるというもの、という考えを提唱しています。つまり、変化への対応を前提としている特徴がみられます。変化の有無はキャリアアンカーとプランドハプンスタンスの決定的な違いといえるでしょう。

キャリアサバイバルとの違いとは

社員個人の仕事上譲れない価値観を意味するキャリアアンカーと、環境や組織のニーズとの調和を意味する言葉で、「キャリアサバイバル」があります。キャリアサバイバルでは、環境や組織のニーズを分析し、個人のキャリアアンカーと組織のニーズをマッチさせることに重点を置いています。 そのためキャリアサバイバルでは、一人ひとりのキャリアアンカーだけではなく、「どのようにすれば組織の期待に応えられるか」「企業の成長のためにどう貢献できるか」といった点も重視されます。キャリアアンカーはあくまで「個人の視点」であるのに対し、キャリアサバイバルは「組織・企業の視点」も考慮しているという点が異なります。

 

キャリアアンカーが注目される背景とは

近年、大手企業を中心に、多くの企業で注目されているキャリアアンカーですが、注目の背景にはどういった理由があるのでしょうか。ここでは、キャリアアンカーが注目される背景と、企業が得られるメリットについてみていきます。キャリアアンカーの導入を検討している企業は、ぜひ参考にしてください。

企業が求める人材のミスマッチを防ぐため

社員のキャリアアンカーをきちんと把握していないと、その人が本来望む仕事を与えることができません。希望していない仕事を強いられるストレスや、会社への不満から最終的には転職という手段につながりかねません。そのような場合、結果的に企業は貴重な人材を失うことになります。

社員の性格や価値観に合った人材配置が実現できる

性格や価値観といった、個々で異なる考え方を把握し、それぞれのキャリアアンカーに合った業務やプロジェクトを配置することで、社員のモチベーションやエンゲージメントが向上します。また、企業にとっても適材適所な人員配置を行え、組織のパフォーマンスを最大限に高められます。

従業員のモチベーションアップにつながる

自分が納得できる部署やチームに配属されると、従業員も最大限のパフォーマンスを発揮しやすくなります。仕事がスムーズに進んで評価されると、それがモチベーションの向上につながるはずです。 自身のパフォーマンスを発揮しやすい環境が整っていれば、目標に向かって継続的な努力が可能で、アップダウンしやすいモチベーションも高い水準でキープできるようになります。

キャリアアンカーにおける3つの要素とは

キャリアアンカーを考える際には、「自分はいったい何が得意なのか(コンピタンス)」「自分は何をやりたいのか(動機)」「何をやっている自分に意味や価値を感じるのか(価値観)」という3つの要素を深堀りしなくてはなりません。 一般的な自己分析のように、「何がしたいか」「何が得意か」といった表面的な内容だけではありません。「どのように」働きたいかを考え、これまで働いてきたなかで得た価値観から、自分の譲れないポイントが何かを分析し、それを中心にキャリアを考えるのです。 3つの問いに対する答えが重なるコア部分を仕事にすることで、仕事に対する満足度が高まり、継続して自発的に業務を遂行できます。

 

キャリアアンカーの8つの分類とは

キャリアアンカーは、8つの分類に分けられます。それぞれの特徴が異なるため、社員がどの分類に当てはまるかあらかじめ検討しておくことをおすすめします。ここからは、その8つのキャリアアンカーの詳細と、それぞれのキャリアアンカーを持つ人がどんな傾向にあるのかをひとつずつ紹介します。

専門能力

キャリアアンカーが「専門能力」の人は、特定の分野のエキスパートを目指すタイプで、昇進して管理職になるよりも、現場で活躍し続けることを好みます。自分の才能をフルで発揮し、専門性を高めていくことに満足感を覚え、またそれによってやる気がみなぎるタイプです。 技術職や研究職といった、知識やスキルをコツコツ積み上げる職業に向いており、別の職種や向いていない仕事を任されると、やりがいを失い、仕事への満足度が下がる傾向があります。

管理

キャリアアンカーが「管理能力」の人は、出世思考が強く、経営者やマネージャーを目指したり、集団を統率したりすることに価値を見いだします。専門的な職務よりもスケールが大きく、自分が組織を牽引するようなポジションに立つことを望みます。 若いうちは多くの経験を積むために、職種変更を伴う異動を積極的に受け入れ、キャリアアップのための資格取得の努力も惜しみません。誰かの世話や問題解決などが好きな傾向があり、責任を持つことで成長するタイプです。

自立と独立

キャリアアンカーを「自律と独立」に置く人は、自分のスタイルで仕事を進めることを重視するタイプで、組織のルールや規則に縛られることを嫌います。スキル習得後はフリーランスを目指す人が多く、自分が納得できる方法でマイペースに仕事に取り組みます。 裁量が大きい企業や、在宅勤務・フレックスタイムといった柔軟な働き方ができる企業で能力を発揮します。社内にとどめて置きたい優秀な人材であれば、社内ベンチャー的なプロジェクトを任せるのも有用です。

安定

「安定」をキャリアアンカーとする人は、保証や安全性を重視し、社会的・経済的な安定を求めます。大企業や公務員といった安定していて終身雇用が期待できる大企業や公務員として働く事を目指し、将来が見通せる環境で堅実にキャリアを歩みたいと考えます。 堅実な性格であることが多く、危機管理やリスクマネジメントの分野において特に力を発揮します。一方で、これまでのキャリアと異なる働き方や異動には大きなストレスを感じやすい特性があり、よほどのことがない限りは転職せず、ひとつの組織に忠誠を誓います。

創造性

キャリアアンカーが「創造性」の人は、新しいものを生み出す起業家や芸術家、発明家を目指すタイプです。新商品やサービスの開発、発明やクリエイティブな仕事など新しい何かを創り出すことに関心があり、リスクをおそれずクリエイティブな挑戦を続けられます。 刺激的な仕事が好きなため、困難な課題や変化の激しい状況に立ち向かうことに、モチベーションを見いだす傾向があります。

奉仕や社会貢献

「奉仕や社会貢献」をキャリアアンカーとする人は、世の中に貢献したいと考えるタイプで、仕事を通じて世の中を良くしていくことを目指します。仕事に対しても、「世の中のためになるか」に最も重要な価値を置くため、自分の能力を発揮したり出世したりといった欲よりも、人の役に立つことに喜びを感じます。 誰かを支援する医療、看護、教育系の仕事や、人のためになる商品・サービスの開発、監査部門、福利厚生部門で能力を発揮し、誠意のない仕事や内部不正は絶対に見逃せないタイプです。

チャレンジ

キャリアアンカーが「チャレンジ」の人は、挑戦を人生のテーマに掲げており、困難に自ら挑み、そこから受ける刺激に喜びを感じる傾向にあります。ハードワークにも対応できますが、ルーティンワークは好まず、仕事を覚えるとまた違う業界に飛び込み、さらに挑戦を続けることを好みます。 得意・不得意、専門性を問わず難しい仕事に挑戦したがるため、一貫性がなく、多様なキャリアを持つようになる人が多いと考えられます。困難をものともしないため、異動や配置換えにも前向きで、幅広い事業を展開する企業でさまざまな仕事にチャレンジすることに向いています。

ワークライフバランス

「ワークライフバランス」をキャリアアンカーに置く人は、仕事とプライベートの両立を最も重視します。熱心に仕事には打ち込みますが、私生活を犠牲にすることはまずありません。予定にない残業や、会社のイベントなどはきっぱり断るタイプで、子供が生まれると育児休暇を取得し、育児にもしっかりと関わりたいと考える人が多いです。 プライベートが充実すると仕事へのモチベーションが上がるため、フレックスタイムや育児休暇、在宅勤務といった制度が整った、柔軟な働き方ができる職場が向いています。

 

まとめ

これからは、働き方改革を筆頭に、従業員の働き方は多様化し、職の専門性はますます細分化と深化を続ける時代へと突入します。そのため、企業は貴重な人材を有効活用するためにも、個々人が持つ働き方に関する要求にできる限り応じることが求められます。ぜひ本記事を参考に、自社の社員がどのようなキャリアアンカーを持っているのか見極め、把握する機会をつくってみてはいかがでしょうか。

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