公開日:2021/08/26
更新日:2022/06/21

社内制度とは?導入するメリットや事例を紹介

社内制度とは?導入するメリットや事例を紹介 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

社内制度を導入するメリットや策定の手順について、本記事では紹介しています。また、本記事を通して、導入時の注意点や企業事例も知ることができます。人事担当の方は、ぜひ自社に社内制度を導入する際の参考にしてください。

 

01社内制度とは

社内制度とは、従業員の満足度低下やコミュニケーション不足など、企業における諸問題を解消することを目的に導入される取り組みです。導入が法律により義務付けられるわけではなく、それぞれの企業が思い描くビジョンを実現するために、企業戦略の一環として取り入れられるものです。

人事制度との違い

人事制度とは、企業が人材を管理するための仕組みを意味する言葉であり、「等級制度」「評価制度」「報酬制度」の三つの柱で構成されます。等級制度とは、従業員の能力や職務内容に応じて、社内での位置づけや給与の決定を段階的に行う仕組みです。 評価制度とは、従業員についての評価基準や評価方法を定めたものです。報酬制度は、等級制度と評価制度と組み合わせることで、従業員の給与や賞与を算定するための仕組みをいいます。 人事制度は、企業が従業員を雇用して給与などの支払いを行うために、どの企業も欠かせない仕組みである一方、社内制度は自社の状況に応じて導入の必要性の有無を検討するものです。

福利厚生制度との関連性

福利厚生制度とは、従業員やその家族の心身の健康と生活を向上させるために、企業が提供する従業員向けサービスのことです。給与や賞与以外の報酬が対象となっており、法律で導入が義務付けられている「法定福利厚生」と、企業が任意で導入する「法定外福利厚生」のふたつに区分されます。 このうち、法定外福利厚生が社内制度と類似した意味となっており、いずれも各企業が任意で独自の内容を展開する点において共通しています。

 

02社内制度を導入するメリットとは

社内制度は法定外福利厚生の一環として、さまざまな企業で取り入れられています。最近では、メディアで制度が取り上げられて知名度や好感度が上昇する企業事例もあり、社内制度は従業員だけでなく企業にとっても嬉しい効果があるようです。ここでは、社内制度を導入することによって、従業員および企業にどのようなメリットがもたらされるのかを解説します。

従業員の満足度が向上する

社内制度を導入することによって、従業員のライフワークバランスが実現されたり、職場の人間関係が良好に保たれたりすると、従業員の職場環境や待遇に関する満足度は向上すると期待できます。この結果、仕事に対する従業員のモチベーションやエンゲージメントが維持されるため、離職率の低下につながることは大きなメリットといえます。

社内のコミュニケーションが活性化する

同じ職場で協力し合い仕事を進めるうえでは、社内のコミュニケーションを円滑に行い、人間関係を良好に保つことが大切です。日常業務のなかでは気軽なコミュニケーションを取れない場合でも、社内制度を通して年齢や役職を問わず従業員同士の交流を図ることができるため、結果として社内のコミュニケーションが活性化すると期待されます。 また、社内のコミュニケーションが活発になると、日常業務での協力意識やモチベーションが高まり、生産性のアップにつながると考えられます。

従業員の健康が良好に保たれる

社内制度を通して、従業員の心身の健康が良好に保たれることは、導入の大きなメリットのひとつです。従業員の身体の健康をサポートする制度を運用した結果、従業員自身が健康になり、仕事に精力的に取り組んでもらえると期待できます。 また、社内制度によってワークライフバランスが実現されると、従業員の精神面の健康を維持できるため、仕事に対するモチベーションも向上すると考えられます。

採用活動におけるアピールポイントになる

独自性とインパクトがある社内制度を導入している企業は、最近ではメディアでたびたび取り上げられるようになっており、メディアの紹介を通して知名度が上昇する傾向にあります。知名度が上がった結果、採用活動においてより多くの応募者が集まると期待できるため、採用活動におけるアピールポイントになるといえます。 また、社内制度は自社の社風や雰囲気、コアバリューを反映した内容であるため、採用時に応募者が企業のイメージを把握しやすく、採用後のミスマッチが起こりにくくなるとも考えられます。

 

03社内制度を策定する手順とは

社内制度を自社に導入する際には、従業員への調査や目的の明確化など、段階的に計画を進めていく必要があります。社内制度はインパクトや独自性があればよいものではなく、従業員のニーズや意見を尊重してこそ、大きな恩恵が得られるものです。この点を意識したうえで、社内制度を策定する手順をみていきましょう。

社内制度導入の目的を設定する

従業員に対する調査を通して、企業の課題やニーズを把握できたところで、社内制度を導入する目的を明確化します。社内制度の目的を設定することによって、制度の内容を企画しやすくなり、従業員の理解も得やすくなると期待できます。

目的を実現する内容の制度を企画する

目的を明確化したあとは、この目的を実現できる内容の制度を企画します。企画する際には、制度にかかるコストや担当者の負担も考慮する必要があります。また、従業員と企業の双方にとってメリットがあるような内容にすることも意識しつつ、社内への浸透のしやすさも判断基準にするようにしましょう。

制度を運用して社内に定着させる

制度が完成したところで、社内掲示板や共有システムを活用して従業員に制度を周知することが必要となります。周知する際には、制度の目的やアンケート調査結果も併せて伝えるようにするとよいでしょう。また、従業員が制度を活用できるように、上司が制度の利用を促したり、率先して利用したりするのがおすすめです。 制度が社内に定着したあとは、職場環境や企業を取り巻く状況の変化に応じて、制度の必要性や内容の適性を定期的に検討するようにしましょう。

 

04社内制度を導入する際の注意点とは

社内制度を導入する際には、コストの考慮や周知の徹底など、いくつかのポイントに注意することが必要です。社内制度の導入時の注意点を紹介しますので、これらのポイントに気をつけたうえで、効果的な社内制度を実現していきましょう。

時間や金銭的なコストを踏まえて検討する

社内制度の導入によって、従業員が多くの報酬や手当を得られるようになれば、従業員満足度は上昇する一方、企業側の金銭的なコストが大きく増加することに注意したいところです。また、社内制度を運用していくためには、申請書類の作成や処理など、担当部署の業務フローが必要となり、この対応のために時間や労力を費やすことになります。 社内制度の運用によって、企業の経営が苦しくなってしまっては、企業の課題を解決するという本来の目的の実現は困難になります。したがって、時間や金銭的なコストを考慮したうえで、長期的に継続可能かどうかを判断するようにしましょう。

制度の目的や導入の背景を周知する

社内制度は企業の課題や従業員のニーズを実現するためのものであり、従業員が制度を利用する際には制度の目的や趣旨を意識できることが大切といえます。このためには、従業員に対して、制度の目的や導入に至った背景を正しく詳細に伝えることが欠かせません。

定期的に制度を見直して改善を行う

社内制度に限った話ではありませんが、何らかの制度を導入したあとには、制度の利用実態や改善点に関する意見を定期的に調査し、必要に応じて改善や対策を加えていくことが大切です。社内制度の運用開始後は、全従業員に対して、制度の利用状況や意見を調査するようにしましょう。

 

05画期的な社内制度の事例とは

社内制度は、従業員と企業の双方にさまざまな恩恵をもたらすことから、多くの企業で画期的な社内制度が導入されています。ここでは、実際に複数の企業で取り入れられている社内制度の事例を紹介します。自社で取り入れる社内制度を検討する際に、ぜひ参考にしてみてください。

アニバーサリー休暇制度

アニバーサリー休暇とは、従業員とその家族の誕生日や、結婚記念日など、さまざまな記念日に取得できる休暇のことです。アニバーサリー休暇を設けた結果、従業員のワークライフバランスが実現されると同時に、精神面の健康が良好に保たれることがメリットです。また、アニバーサリー休暇のほかにも、失恋したときに取得できる失恋休暇、自分磨きのために取得できる自分磨き休暇など、企業によってユニークな休暇が用意されています。

ピアボーナス制度

ピアボーナス制度とは、仲間という意味の「peer」と、報酬という意味の「bonus」を組み合わせた言葉です。この制度では、仲間への感謝や成果に対する称賛を、ポイントや社内通貨でやり取りします。ピアボーナス制度の運用によって、従業員の活躍や協力意識が可視化され、コミュニケーションが活性化されると期待できます。また、お互いのよいところを認め合うことで、仕事に対してポジティブな気持ちになるとも考えられます。

飲み会・ランチ制度

飲み会・ランチ制度とは、条件に該当した場合に、ランチや飲み会の費用を一部支援する制度です。他部署の従業員とランダムに組み合わせて飲み会に行ったり、同じ出身地という条件でグループを作り、ランチ会を行ったりすることで、従業員同士のコミュニケーションが取れる場を設けることが目的です。

健康応援制度

健康対策の商品やヘルスケアのアプリを開発する企業では、従業員に対して自社の商品を貸し出す、または支給するなどして、従業員の健康を応援する制度を運用しています。社会人は運動や健康ケアの時間や労力をかけにくくなっているため、企業のサポートによって、いきいきと働いてもらいたいという狙いがあるのです。


 

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06まとめ

昨今はメディアへの掲載によって、インパクトとユニークさがある社内制度が注目を集める傾向にあります。このような制度は知名度を上げる一方、制度の企画と運用を行う際には、従業員のニーズに沿った内容であるかどうかを意識することを忘れてはいけません。 社内制度の導入を検討している担当者の方は、まずは従業員へのアンケート調査から取り組んでみるといいでしょう。

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