公開日:2021/08/26
更新日:2022/09/21

新しい働き方「スーパーフレックス制度」とは?導入のメリットと注意点について解説する

新しい働き方「スーパーフレックス制度」とは?導入のメリットと注意点について解説する | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

フレックス制度の後に、スーパーフレックス制度が導入されはじめています。スーパーフレックス制度とはどのような制度であるのか、導入のメリットや注意点について解説してきます。自社における福利厚生制度の一環として、スーパーフレックス制度を検討していきましょう。

 

01スーパーフレックス制度とは

スーパーフレックス制度とは、従来からあるフレックス制度にちてコアタイムを廃止した制度のことです。従来であれば会社側が始業時間、就業時間を決めており定められて時間に出勤をする形を取っていました。フレックスタイム制では、出勤時間を退勤時間を従業員が決めれる形を取っていますが、その中にはコアタイムと呼ばれる必ず勤務をする時間を設けています。スーパーフレックス制度には、このコアタイムを無くし、より柔軟にしたものです。

フレックスタイム制度との違い

フレックスタイム制とスーパーフレックス制度の違いはコアタイムの有無です。企業によりコアタイムは異なりますが、10~13時の間をコアタイムとした際には、この時間は必ず勤務をすることになります。しかし、スーパーフレックスタイム制度とは1日の勤怠時間を従業員が完全に決めることが可能になります。

裁量労働制との違い

裁量時間制度とは、仕事の進め方や労働時間を全て労働者本人に委ねられており、何時間働いたとしても一定の勤務時間働いたものと見なします。それに対し、スーパーフレックス制度とは実際に働いた時間を厳密に管理することになる点に大きな違いがあります。

 

02スーパーフレックス制度導入のメリット

スーパーフレックス制度導入のメリットには、どのようなメリットがあるのでしょうか。スーパーフレックス制度がもたらす企業メリットについて理解することで、自社にスーパーフレックス制度を導入するかの判断として活用していきましょう。企業におけるメリットだけではなく、従業員にとってのメリットを確認することも大事です。両側面からメリットについて理解をしていきましょう。

生産性の向上に期待できる

スーパーフレックス制度の最大のメリットは生産性の向上にあります。従業員は自分が集中できる時間を選択し出勤して業務を遂行します。渋滞をさけて出勤することで、通勤時間を短縮することも生産性向上の1つです。また、仕事とプライベートの両立もしやすくなるため業務への集中度合も増し、より生産性の向上が期待できるでしょう。集中して業務を遂行することは、処理能力を高めるだけではなくミスやトラブルを回避するにも有効です。

優秀な人材の確保ができる

働きやすい環境が整うことで、人材確保も優位に進めることが可能です。スーパーフレックス制度は、福利厚生メニューの中でも非常に人気があります。働きやすさという職場環境を魅力的に考える人材は多く、こうした制度が整っていることで求職者が集まりやすくなることから人材確保の負荷を軽減することができるでしょう。応募に対して、求職者の母体数が増えることは、企業において自社によりマッチする人材、優秀な人材を確保につながります。優秀な人材が確保できれば、企業の生産性をより向上させるだけではなく、最終的に企業成長を促す要因となります。

離職率の低下が期待できる

職場環境、働く環境の改善は、離職率の低下にも大きく影響していきます。従業員が長く勤める理由は働きやすさです。スーパーフレックス制度を導入することで、働く環境が改善され働きやすさが増し、その結果、長期的に働きたいという感情が芽生えることで離職率の低下が期待できるでしょう。離職率が低下すると従業員が長期的に働き、業務のノウハウや技術の蓄積が行われるようになります。この蓄積により技術力の向上などもおき企業のビジネスチャンスを広げる機会創出にも期待できます。

ワークライフバランスの実現が可能

育児や介護などを含むプライベートの時間と仕事の時間を上手く切替えることができるようになりワークライフバランスの実現します。通常であれば、両立が難しいプライベートでの環境変化にもスーパーフレックス制度を活用することで両立が可能になり、優秀な人材を失うことも避けられるでしょう。現在では、ワークライフバランスの改善を求める声も多く、多くの企業で改善を図る活動を行っています。スーパーフレックス制度のみではワークライフバランスの根本的な改善には至りませんが、一つの改善方法としての役割を十分に果たすことも理解しておきましょう。

 

03スーパーフレックス制度導入の注意点

次に、スーパーフレックス制度導入の注意点についても解説していきましょう。メリットばかりであると考えがちなスーパーフレックス制度についても、導入の際には注意をしておきたい内容があります。制度導入の際には、メリットだけではなく注意点についても理解し導入前に対応策を講じておくとよいでしょう。

コミュニケーション不足になる可能性がある

スーパーフレックス制度の最大の課題は、コミュニケーション不足が起きる可能性が懸念されています。出退勤の時間を決められることで、他部署との担当者間での勤務時間が合わない可能性が生じてます。こうしたことが起きてしまうと、情報連携も減ってしまい情報の滞留や処理の滞留が起きる可能性があるでしょう。このような事態をおこさないためには、情報連携方法の見直し、業務プロセスの見直しをあらかじめ行っておくことが大切です。その他にもコミュニケーションツールの導入や、出勤日に他部署との連携機会を意図的に設けるなどの工夫が必要となります。

コアタイムを設ける

スーパーフレックス制度とフレックス制度の違いが、コアタイムの有無です。自社においてコアタイムを設ける必要性がある場合には、スーパーフレックス制度ではなくフレックス制度の導入を行います。ただし、打ち合せなどの時間をあかじめ設けておくことは、コアタイムとしては扱われません。コアタイムとは、通常は出勤しておくべき時間として変動することなく設けられる時間になるため、プロジェクトの進行上で必要となる定例の進捗確認会などは含まれないことを理解しておきましょう。このように、決まった時間に何かを行う必要性がある場合には、その時間のみを固定として扱うことも可能です。

新しい勤怠管理の導入が必要となる

スーパーフレックス制度は、裁量労働制とは異なり勤務時間の管理を行う必要があります。しかし、出退勤の時間は、人や日により異なるため、制度導入前の勤怠管理などと同様に管理することが難しくなる場合があります。スーパーフレックス制度を導入する際には、勤怠管理の手法や仕組みを見直しする必要がある点にも注意が必要です。

 

04CSRとは企業の「社会的責任」のこと

最後にスーパーフレックス制度を導入する際のポイントについて解説していきます。制度導入時には、どのようなポイントをおさえて進めていくことが必要であるかを理解しスムーズな導入を行っていきましょう。

制度導入に関する目的の周知が必要

制度導入を行う前には、なぜ制度を導入するのかについて目的などを周知し従業員に理解を促す必要があります。スーパーフレックス制度は、導入を行っても利用しなくても問題ない制度です。従来と同じ出退勤を行うことも従業員に委ねられますが、コミュニケーション不足などの懸念がある点なども周知し業務プロセスの変更などについての理解を求める必要がります。

労使協定の締結が必要

スーパーフレックス制度を導入する際には、労使協定を結び制度の導入を行う必要があります。組合または従業員代表との間においてスーパーフレックス制度導入に関する合意を得た上で導入を進めます。この労使協定をもって、労使間の間で制度導入に対しての合意が得られていることの証明とします。

参考:厚生労働省資料

 

勤怠管理の仕組みを見直す

勤怠管理の方法について見直しを行います。出退勤の時間が固定ではなく変動制になることを管理できる管理ソフトの導入や打刻時のルールなどを見直しスーパーフレックス制度導入後の勤怠管理が可能な環境を構築する必要もあります。仕組みを変えるだけではなく勤怠の打刻などのルールについても定め周知を行う必要があります。合わせて、出退勤以外にも有給の使い方など勤怠管理に関係する複数の視点でのルール化を行っていきましょう。


 

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05まとめ

本記事は、スーパーフレックスに関する制度の概要やメリット、注意点などについて解説しています。働きやすさという側面で人気のある制度ですが、導入に際しては注意すべき事柄もあります。人材の確保にも有効な制度だからこそ、導入に際しては慎重にルール化を進めて周知することで適用を行う必要があります。従業員の満足度にも大きなメリットを見出せる制です。本記事を参考に、スーパーフレックス制度を導入し従業員の満足度向上、人材の確保などに役立てていきましょう。メリットの高いスーパーフレックス制度の検討を進め導入を行ってください。

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    株式会社クロスリバー 代表取締役

    ITベンチャーの起業などを経て2005年に米マイクロソフト本社に入社。業務執行役員としてパワポなどの責任者を経て独立。全メンバーが週休3日・リモートワーク・複業の株式会社クロスリバーを2017年に創業し、815社17万人の働き方と成果を調査・分析。各社の人事評価上位5%の行動をまとめた書籍『トップ5%社員の習慣』は国内外で出版されベストセラーに。

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