公開日:2022/11/18
更新日:2022/11/18

社内ナレッジを蓄積する方法とは?そのメリットや課題の解決方法についてもご紹介

社内ナレッジを蓄積する方法とは?そのメリットや課題の解決方法についてもご紹介 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

社内ナレッジを蓄積し共有していれば、特定の業務が属人化していたがために一人の離職で業務が停滞する、というケースを減らせるでしょう。そのために必要な蓄積方法や解決すべき課題について解説していきます。

 

01社内ナレッジとは何か

社内ナレッジとは、全社的に共有されており活用できる状態になっている業務的な知見のことを指します。従業員がその業務上で得てきた個別の経験などは、どこにも発表せず共有されていなければ、それはただの「個人のナレッジ」のままです。 それらはどれだけ貴重な知見であろうとも、その従業員が退職すれば職場から失われてしまいますし、もしかするとその知見をもっている当人が忘れてしまうかもしれません。社内ナレッジを蓄積して業務で役立てるためには、定期的に業務の振り返りを行って共有し、社内に残す仕組みが必要となります。

暗黙知と形式知

人々が個々人の中だけにもっており、言語化されておらず共有化もされていない「個人のナレッジ(=勘)」のようなものを、暗黙知と呼びます。反対に、誰でもアクセスできる状態になっており明文化された「全体のナレッジ」のことを形式知と呼びます。社内ナレッジについては、個人の暗黙知を全体の形式知に変え、媒体に記録することで蓄積し、共有して有効活用できるようにすることが重要となります。このような状態が、社内ナレッジを活用する際における最終目標となるのです。

 

02社内ナレッジを蓄積することのメリット

社内ナレッジの蓄積と共有について確認していく前に、まずはそれらにどういったメリットがあるのか見ていきましょう。

  • 1.業務を効率化し生産性を高める
  • 2.過去の失敗を活かすことができる
  • 3.業務の属人化を防ぐことができる
  • 4.スキルアップや即戦力化が期待できる
  • 5.安定したサービスや製品を提供できる
  • 6.新たなイノベーションに役立つ

1.業務を効率化し生産性を高める

社内ナレッジとは、従業員が業務上で得てきた知見を蓄積して活用できることから、業務効率化が図られることが大きなメリットの一つです。「〇〇になっている場合は△△をすると成功しやすい」「こうするとミスが起こりやすい」といった知見は、作業者ベースでは蓄積されているものの、そのままでは暗黙知であり個人のナレッジに過ぎません。それを形式知として全体共有することで、誰でも利用できる社内ナレッジとなります。それまでは従業員個々人が同じような失敗をし、同じような気づきを得ながら業務上の成長を果たしてきたはずです。その成長過程で得られた知見を共有化することで「効率的な状態」に誰でも・すぐにでも近づくことが可能になります。

また、一見するとAさんとBさんはいずれもエース社員で、どちらも高い業務効率かもしれませんが、彼ら個人は別の知見を活用して現在の効率を達成しているのかもしれません。 Aさんの知見をBさんが、Bさんの知見をAさんが取り入れることで、さらなる業務効率化ができる可能性もあります。

2.過去の失敗を活かすことができる

業務上起こりうる問題を、全て防ぐことはできません。しかし、どのような問題が起こりそうか予期しておいて、あらかじめ備えておくことは可能です。もちろん、やり方によっては問題そのものを回避することも可能でしょう。社内ナレッジには、成功事例だけではなく失敗事例も蓄積させます。過去に誰かが起こしてしまった失敗があるなら、なぜその失敗が起こったのか、どうすれば防げたのかを、同じような状況にある人が事前に知っておくことができるのです。誰かが失敗して損失を出してしまったとして、それと似た状況の人がもう一度失敗をなぞって、同じ轍を踏む必要などないでしょう。このように、業務上の成果を上げてプラスをさらなるプラスにする、という使い方だけでなく、マイナスを極力発生させない、というような使い方もできます。

3.業務の属人化を防ぐことができる

転職が当たり前となり、人材の流動性が高まっている昨今。特定の業務が特定の個人に紐づいてしまうと、その人が退職した際の業務的なダメージは大きなものとなるでしょう。もちろん引継ぎを行えば良いのですが、そのためには業務上の負担や停滞など、一定のコストがかかってしまいます。一方で社内ナレッジを共有して誰でも該当業務ができるようになっていれば、引き継ぎコストを削減できるでしょうし、次の人が業務に慣れてベテラン社員と同じような効率を引き出すまでの期間も短縮できるでしょう。

円満な退職に限らず、事故や病気、家庭の事情など、引継ぎのタイミングもなく社員が離職する場合もあります。社内ナレッジを共有して誰でもどんな業務でもできるような下地を作っておけば、そのような不測の事態にも対応可能です。

4.スキルアップや即戦力化が期待できる

社内のナレッジが蓄積されていれば、新入社員や中途入社の社員が新たに仕事を始める際に即戦力化、中期的にスキルアップしやすいといったメリットが挙げられます。入社年数に限らず、部署異動をしたり別の事業部に配属されたりすることで、それまでの業務で得てきた経験や勘が当てにならないということは少なくありません。そういったとき、「新人が一人前になるまでの過程」が知見として残されていれば、誰かが通った道をなぞるだけで良いため、最初の一人よりも早い期間で一人前になれるでしょう。その他、同じ部署で成功した人の手法や、別の部署でうまくいった事例などを取り入れれば、ベテラン社員であってもまだまだ成長して成果を上げることは可能です。

5.安定したサービスや製品を提供できる

社内ナレッジの蓄積と活用とは、言い方を変えるなら「個別ケースごとのマニュアル化」ともいえるのではないでしょうか。何か問題が起こったときや社員の対応が必要になったとき、対応する社員の性格や性質によって対応方法が変わってしまっては、安定したサービスであるとは言い難いでしょう。個別ケースに対する知見が共有され、対応方法がマニュアル化され明確になっていれば、誰が担当しても同じような対応を行うことが可能になります。また製造部などであれば、不良品対応や微妙な作業が求められる製作において、「職人の経験と勘」に頼る機会を減らすことができます。このように、社内ナレッジを活用することはサービスや製品を安定させることにもつながるのです。

6.新たなイノベーションに役立つ

過去の知見に誰でもアクセスできると、新たなイノベーションに役立つ可能性があります。過去同じような課題にぶつかったことはないか、そのときはどうやって解決したか。 あるいは、過去の事例では壁にぶつかって頓挫したかもしれないが、社内ナレッジの蓄積によって解決できるようになっていないか。場合によっては、今発見した知見が、過去に諦めたアイデアの問題解決の糸口になる可能性もあります。社内ナレッジが蓄積していけば、こういった知見同士の相互作用を起こしやすくなるため、イノベーションが起きやすい環境が整うのです。

 

03社内ナレッジは蓄積だけでなく共有も重要

個人の暗黙知を引き出し、全体の形式知にできたらそれを蓄積し活用できるようにしていくことが重要です。活用に向けては報告会などで共有するのも大切ですが、必要なとき、必要になった人が振り返って、確認できるような蓄積と共有化方法が必要となります。このような、組織内で知識を体系化して管理・活用する取り組みは「ナレッジマネジメント」と呼ばれ、経営手法の一つとして重要視されています。せっかく引き出した形式知を、一度の発表だけで終わらせるのはもったいないことです。ぜひ自社に合った形で、自由にアクセスできるような蓄積方法・共有方法にしておきましょう。

共有化ツールを利用するのも手段の一つ

社内ナレッジの共有のためには、外部のツールを使って蓄積と共有を行うのも効果的です。

  • ・社内チャットにナレッジを書き込むスレッドを作る
  • ・社内wikiなどマニュアル置き場にナレッジ置き場も作る
  • ・知見を蓄積するスプレッドシートを作る
  • ・ナレッジ共有ツールを使う

次の項でより詳しく解説しますが、自社の状況に合致したカスタマイズや使い方の工夫をすることで、蓄積・共有・活用は一気に効率化されるでしょう。どうしても既存ツールの使い方が難しいという場合には、有料ツールを新たに導入することも効果的です。前述したナレッジマネジメント的な観点に基づいた社内ナレッジの共有に特化したツールも存在しており、そういったツールは元から使いやすく作られているためです。

 

04社内ナレッジ共有が失敗するケースと解決方法

次に、実際に社内ナレッジ共有を行う際、陥ってしまいがちな失敗とその解決方法について解説していきます。

  • 1.ナレッジの記録がしづらい
  • 2.ナレッジを探しにくい
  • 3.ナレッジが活用されない

1.ナレッジの記録がしづらい

社内ナレッジ活用のための第一歩は、個人の暗黙知を形式知にして蓄積することです。ツールへの記録がしにくいと、この第一歩となるナレッジ蓄積がうまくできません。そのため、仕組み自体はあるが、ツールの中には何の蓄積もない、という失敗に陥ってしまいます。

  • ・ナレッジ記載手順を見直してボトルネックを見つけ改善する
  • ・前述した社内ツールを導入する
  • ・ナレッジをツールに記録するまでの業務フローに組み込む

上記のような対応で解決できるでしょう。

一つめのボトルネックに関してですが、よくあるのが以下のような問題です。

  • ・記載項目が多すぎて時間がかかる ・全てを網羅しようとして、通常は記載の必要がない項目が設けられており記載者が混乱する
  • ・記載箇所が一つしかなく、ナレッジに関連した周辺情報の全てを記載者が文章で書かないといけない

設問数は必要十分であるか、記載者の負担はかかりすぎないか、といった点を見直すと良いでしょう。

2.ナレッジを探しにくい

蓄積されたナレッジを共有する際にも問題が起こりがちです。それが、共有されたナレッジを探しにくいという問題です。

  • ・社内wikiの階層構造が適切ではなく乱雑で、探しにくい
  • ・ただただ蓄積されているだけで、書き方が記載者によって異なるため読みにくい
  • ・膨大過ぎて自分が探したい情報にアクセスできない

上記のような問題が起こり、ナレッジを探しにくいため活用までいかない、という問題です。

  • ・検索性が高い社内ツールを導入する
  • ・発生場所、発生内容、対応内容などの項目をそろえ、ソート検索しやすいようにする
  • ・用語や文言を統一し、検索性が高いデータにする
  • ・探しやすくまとめやすい記載フォーマットを整える
  • ・特定のナレッジに関しては特定の人、というようにナレッジの管理者を決める

共有化の問題のように感じられますが、実際にはナレッジを蓄積する際の注意でほとんど対応可能です。そのうえで、社内ナレッジのデータベースを適切に管理する担当者を置けばさらに使いやすくなるでしょう。

3.ナレッジが活用されない

せっかく蓄積され共有されやすい状態にしても、社員が活用してくれないという問題も起こります。どういうナレッジがあるのかをそもそも知らず、自分がこれから取り組むことにを活用せずに進めようとしてしまうのです。

  • ・社内ナレッジ蓄積に関わってもらい、存在を知ってもらう
  • ・プロジェクトを始める前の事前調査に、ナレッジ調査もフローとして組み込む
  • ・社内ナレッジを活用する文化を醸成する

上記のような方法で解決できるでしょう。また、社内ナレッジを活用しながら活躍していく社員を目の当たりにしたり、自分が一度でも活用して有用であると感じられれば、その後は積極的に使っていく社員も増えていきます。

 

05まとめ

従業員たちは何もせずとも業務上で必要な知見を蓄積していきます。あとはその個人の知見を社内ナレッジとして共有し、誰でも活用できるようにするのみです。 ここで紹介した社内ナレッジの共有化に必要な考え方やツールは、そのために役立つでしょう。ぜひこの機会に、自社の社内ナレッジの共有方法について取り組みを見直してみてください。

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