新入社員教育を行う意味や内容とは?失敗しないためのポイントなども紹介

新入社員教育とは企業が実施する教育のうち新入社員を対象に行われるもの。入社前後からスタートし、企業によっては1年間に亘る場合もあります。ビジネスの環境が大きく変化する中で新入社員が定着し、早期に戦力となることは企業にととって、大事な課題です。しかし、どのように新入社員を教育すればいいのか、従来通りの教育でいいのか悩まれる企業様も多いと思います。 今回は、新入社員教育を行う意味や内容とは何か、失敗しないためのポイントなども紹介します。長期的な人材育成に繋げ、早期離職を防ぐための参考にしてください。
- <目次>
- 新入社員教育を行う目的や意味とは
- 日々の業務を身につけさせる
- 社会人としてのスキルを身につける
- 新入社員教育の具体的な手法とは
- OJT研修
- OFF-JT研修
- オンライン研修
- 新入社員教育におけるOJT研修の重要性
- OJT研修は指導員側の育成にも役立つ
- 新入社員教育を失敗しないための4つのポイント
- 感情的に接しない
- 業務内容は詳しく説明する
- 作業の目的や意味を伝える
- 指摘をする際には改善点も伝える
- 新入社員教育の指導員と共有すべきこととは
- 新入社員教育を行う目的
- 人材育成に関する知識
- コミュニケーションに関する知見
- 新入社員教育ならSchooの企業向けパッケージがおすすめ
- 新入社員向け
- 指導員向け
- まとめ
新入社員教育を行う目的や意味とは
新入社員教育を行う目的や意味は何でしょうか。目的を明確にしておくことで、新入社員教育の内容を決めやすくなります。主な目的をそれぞれ確認しておきましょう。
日々の業務を身につけさせる
早く戦力となるために、まずは日々の業務を身につけさせることが目的となります。業務上で必要となる基本的な知識やスキルを理解、取得してもらいましょう。共通する一般的な知識は座学で学び、その理解を基に現場で実践し習熟度を高めていくという方法や先輩社員が1対1でついて教える方法があります。
社会人としてのスキルを身につける
社会人としてのスキルを身につけることも重要な目的です。具体的にはビジネスマナーや仕事の進め方です。これらを習得させることで社会人としての意識を高く持つことになります。社会人としてのスキルがどの程度身についているかどうかで実務の出来不出来が大きく変わるでしょう。
新入社員教育の具体的な手法とは
では、新入社員教育の具体的な手法にはどのようなものがあるでしょうか。代表的な方法として、OJT研修、OFFJT研修、オンライン研修を用いた方法があります。それぞれの手法の詳細について紹介していきます。
OJT研修
OJT(On the job Training)とは、実際の業務を通して、上司や先輩社員が教育訓練をすることをいいます。多くの企業で実践的で効果的な研修手法の一つとして活用されています。新入社員は、仕事に必要な知識・スキル・技術態度などを意図的・計画的・継続的に指導してもらい、習得します。尚、OJTには様々なメリットがあります。
- ・1対1なので、個人の特性や理解度に合わせた内容で教えられる
- ・実務を通じて育成するので、研修内容と実際の仕事にずれがなく、即戦力になる。
- ・職場の人間関係の構築につながる。
- ・自社特有のスキルを教えられる。
- ・実務の中で教育するので、特別な費用がかからない。
尚、OJTは教える方のスキルが問われます。教える側の指導スキルやマインドセットにより効果は大きく異なるでしょう。
OFF-JT研修
OFF-JT(Off the job Training)は集合研修とも呼ばれ、複数人を集めてセミナー形式で実施されます。実際の業務とは離れた場で実際される点がOJTと大きく異なります。新入社員が入社して、はじめに実施する企業が多いでしょう。講師は人事担当者や管理職など社内で選任されたものが務める場合や、外部に委託する場合もあります。
OFF-JTには次のようなメリットがあります。
- ・大人数に対し、一度に訓練できる。
- ・体系的・理論的に学べることができる
- ・新入社員同士のコミュニケーションが広がる。
尚、実務から離れて行うため、研修終了後の実践が重要となります
オンライン研修
オンライン研修とは、Web会議システムなどのインターネットを通じ、パソコンやスマホを使用して受講する研修のことです。近年多くの企業で取り入れられるようになりました。メリットは次のとおりです。
- ・自分のタイミング・ペースで受講することができる。
- ・全国どこからでも参加することができる。
- ・会場を確保する費用や交通費などのコストを削減できる。
- ・動画なので分かりやすい。
尚、事前のPCやネット回線など通信環境の整備が重要となります。
▼新入社員研修の内容・手法詳しく知りたい方はこちら▼
【関連記事】新入社員研修の内容は何がいい?実施しておきたい5つの研修を解説
新入社員教育におけるOJT研修の重要性
なぜOJT研修は多くの企業で取り入れられているのでしょうか。個人に合わせて指導ができる、新たな予算を組むことなく教育を進められる、即戦力となるという理由以外に、指導員側の育成にもつながるというメリットがあります。どのように育成に役立つのか、新入社員におけるOJT研修の重要性を解説します。
OJT研修は指導員側の育成にも役立つ
OJT研修は指導員側の育成に役立ちます。新入社員の指導を通して、指導員側が成長する機会が多くあります。業務について教える際には、自らがその業務に精通する必要があるでしょう。そして、分かりやすく伝えるスキルもこれまで以上に必要となります。また、指導する時間を取らないといけないため、自分の仕事だけをしていたころより時間の使い方を考えるようになり、タイムマネジメントのスキルもつくでしょう。
新入社員教育を失敗しないための4つのポイント
では、実際に新入社員を教育する際には、どのようなことに注意すればいいのでしょうか。新入社員教育を失敗しないための4つのポイントをそれぞれご紹介します。
感情的に接しない
感情的に接しないようにしましょう。新入社員が失敗をしたり、思い通りの成果を上げないときに、思わずかっとなり怒りたくこともあると思います。しかし、感情に任せて自分の思いをぶつけると、新入社員は萎縮してしまいます。近年の新入社員は教育現場で怒鳴られる経験は少ないでしょう。それだけに強く言い過ぎると、パワハラとみなされる懸念もあります。
特に叱るときに気をつけましょう。怒ると叱るは似て非なるもの。人を育てるためには、叱ることが大切です。叱るときには、「お前はダメだ」と人格をそのものに言及すると、プライドが傷つき、自信を失ってしまいます。信頼関係まで壊れてしまうことも。叱るときには、落ち着いた口調で新入社員の行動や言動自体に端的に言及しましょう。
業務内容は詳しく説明する
業務内容については詳しく説明しましょう。指導する側は理解しているつもりでも、新入社員にとっては、初めて目にしたり聞くものばかり。特に、専門用語や社内でしか通じない用語を使う場合に注意が必要です。新入社員が、指導者の話をいちいち遮り質問するのははばかられるもの。1つ1つの業務内容を相手の反応を見ながら、丁寧に説明しましょう。新入社員が都度質問できる雰囲気を作ることも重要です。
作業の目的や意味を伝える
作業の目的や背景、その仕事がどのような意味を持つのかを伝えましょう。業務に入る前に、目的や意味を知れば、新入社員のモチベーションも上がり、積極性も向上するでしょう。特に、近年の若者は合理的な心理傾向にあると言われます。最終的にどのように会社の利益につながるのかを理解させ、新入社員自身に自分の仕事の価値を自覚させることも大切です。
指摘をする際には改善点も伝える
新入社員が失敗したときに指導する場合は、指摘するだけでなく改善点を伝えましょう。改善点を伝えることで、今度同じ間違いをしないように新入社員自らが対策することが可能となります。また、指摘するだけでなく、改善点を一緒に考えることも有効です。
尚、指摘してばかりだと、新入社員のモチベーションも下がります。いきなり指摘するのではなく、とにかくまずは褒める。褒めてから改善点を伝えることを心がけましょう。人は承認欲求があります。新入社員のようにまだ自信がない時期に「あれもこれもダメ」と言われると」やる気を大きく低下させることも。「この部分はいいが、この部分はこういう理由で直すとよりよくなる」を伝えるとやる気が上がります。
新入社員教育の指導員と共有すべきこととは
では、指導員を共有すべきことは何でしょうか。いきなり全ての教育を任せてしまうのではなく、事前に目的や育成に役立つ知識を共有しておくと効果的です。
新入社員教育を行う目的
新入社員に仕事の意味や目的を事前に伝える効果と同じです。指導する側にも新入社員教育を行う目的を共有しましょう。目的を知らずに教育をするより、教育終了後の新入社員の姿を知っておくことで教育の計画も立てやすくなります。
人材育成に関する知識
人材育成の手法や知識などをあらかじめ人事からレクチャーしておくと効果的です。指導する側は忙しい時間を割いて新入社員を指導します。人材育成について理解していないとただ億劫だと感じる方もいるかもしれません。企業にとって、とって人材育成は非常に重要です。企業にとって貴重な人的資源を有効に活用し、価値を最大化することで企業戦略を達成するということを理解いただく必要があります。
コミュニケーションに関する知見
指導する側にコミュニケーションのスキルは必須です。新入社員が自ら学ぶ姿勢を引き出すには、指導する側が寄り添い、対話する必要があります。
そのためには、「話すスキル」と「聞くスキル」が重要です。新入社員の立場をよく考えたうえで話すスキルになります。話すスキルには、アサーション、コーチング、プレゼンテーション、ネゴシエーション、聞くスキルには、傾聴、ミラーリングなどがあります。新入社員の指導の前に指導員に研修することも有効です。
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新入社員向け
これまで学生だった新入社員の中には、学生気分が中々抜けきれない人も多く、そのままクライアントや社外に出してしまうと会社全体の印象ダウンに繋がりかねません。 学生と社会人の意識の違いについても丁寧に研修が行われますので、ビジネスマナー研修は新入社員に間違いなく必須の研修となるでしょう。 また、企業によってはビジネスマナー研修のほか、 ・コンプライアンス研修 ・ビジネス文書作成研修 などの研修を行っている企業も多いので、合わせてこの2つの研修もオススメです。
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若手社員向けのロジカルシンキングに必要な思考法について学ぶカリキュラムです。 論理性を高めて業務を遂行していく際に必要な思考法について解説していきます。
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社会人としてのマインドセットを習得するためのカリキュラムです。 「思考」「実行」の2つの視点で、すぐに現場で実践できるビジネスに必要な力を学びます。
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見やすいグラフやスライド資料の作成方法を学ぶカリキュラムです。 独学で悩みがちの本テーマを、具体例や実践例を交えながらお伝えします。
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Excelの基礎技術を学習するためのカリキュラムです。 見やすいグラフの作成方法や、よく使う関数などを解説します。
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ビジネス文書やメール作成ついて学ぶカリキュラムです。 社会人として求められる文章能力について詳しく解説していきます。
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新社会人のためのビジネスマナーの基本を学ぶカリキュラムです。 第一印象の磨き方や、社会人としてのマナーを学びます。
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組織で働く全ての人のための情報セキュリティやハラスメントなどのコンプライアンスを学ぶカリキュラムです。
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若手社員向けのロジカルシンキングに必要な思考法について学ぶカリキュラムです。 論理性を高めて業務を遂行していく際に必要な思考法について解説していきます。
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PowerPointの基礎技術を学習するためのカリキュラムです。 ツールの操作はもちろん、資料作成のための前提知識も解説します。
指導員向け
このパッケージでは、マネジメント方法や、部下のモチベーションを上げるための方法など、新入社員の指導員に必要なスキルを学ぶことができます。
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中堅社員を対象とした、セルフマネジメントのカリキュラムです。 仕事の効率化に活かせるセルフマネジメント方法について学べる内容になっています。
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中堅社員を対象とした、OJT研修に関するカリキュラムです。 中堅社員がOJTを通じてどのように部下を育成していけばいいかを学べる内容になっています。
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中堅社員を対象とした、モチベーションアップを目的としたカリキュラムです。 一通り業務を実践してきた中堅社員がモチベーションを保つコツを学べる内容となっています。
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中堅社員を対象とした組織運営について学ぶカリキュラムです。 経営学の基本や具体的なチームビルディングのポイントなどを学べる研修となっています。
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中堅社員のコミュニケーションスキル向上を目的としたカリキュラムです。
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中堅社員を対象とした、リーダーシップを学ぶカリキュラムです。
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組織で働く全ての人のための情報セキュリティやハラスメントなどのコンプライアンスを学ぶカリキュラムです。
まとめ
今回は、新入社員教育を行う意味や内容とは何か、失敗しないためのポイントなども紹介しました。新入社員を行う目的とは、日々の業務を身につけさせる、社会人としてのスキルを身に着けさせることです。また、早期離職防止の意味もあります。そして、新入社員教育を失敗しないためには、新入社員を指導する者と新入社員教育の目的や育成に関する知識を共有することが大切です。ぜひ、この記事を参考に、効果的な新入社員教育を実施してください。