公開日:2022/11/18
更新日:2024/09/08

社員の活動意欲を高めるには?定義や手法から高い人の特徴まで解説

社員の活動意欲を高めるには?定義や手法から高い人の特徴まで解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

企業の成果に直結する、従業員の活動意欲。そもそも活動意欲が高い社員は、自身の成果や周囲にどのような影響を与えるのでしょうか。そして、どうやって高めていけば良いのでしょうか。基本的な考え方から、意欲を高めるための手法まで解説します。

 

01活動意欲とは

活動意欲とは、自社のビジョンやミッションの実現、業務への取り組みなどに関して積極性があることです。日々の業務に前向きに取り組み、積極的に発言して自分の意見を述べるような社員を「活動意欲がある社員」ということが多いです。

活動意欲の高さは、成果に強く結びついています。そのため、ワークエンゲージメントという形式で社員の活動意欲を定期的に測定しする企業も増えています。また、採用時の性格検査でも活動意欲が指標の1つとなっており、その重要性が伺えます。

精神的・身体的な活動意欲

活動意欲について考える際には、「精神的な活動意欲」と「身体的な活動意欲」の2つがあることを知っておくと良いでしょう。精神的・身体的の両面が伴うことで、活動意欲を高めることができます。

精神的な活動意欲

精神的な活動意欲とは、いわゆる「モチベーション」のことです。人が目標や対象・方向に向かって行動を起こす、それを維持するための原動力・動機を意味します。この精神的な活動意欲がないと、身体的な活動意欲が高まりにくい傾向にあります。

身体的な活動意欲

身体的な活動意欲とは、いわゆる「バイタリティ」のことです。何かを行おうとする際の行動量や活動量の程度を意味します。身体的な活動意欲が高い人は、ほかの人と比較してもフットワークが軽く、困難な行為もこなすことができ、辛抱強く継続することもできます。

 

02活動意欲が高い人の特徴

活動意欲が高い人は主に以下のような特徴を持っています。

  • 1.行動が早い
  • 2.周囲へポジティブな影響を与えやすい
  • 3.アウトプットの量が多い

この章では、それぞれの特徴について詳しく紹介します。

1.行動が早い

活動意欲が高い人は、するべきことや思いついたことをすぐに行動に移す傾向があります。人は行動する前に何かしら予測を立てたり判断したりしています。目の前の課題が難題であるほど、そもそも行動前に行う見積もりなどの思考を先延ばしにしてしまうものです。活動意欲が高い人は、行動内容の見積もりを思考してから実際に行動に移すまでの時間が短いだけでなく、行動前の思考を先延ばしにせずすぐに行うこともできます。

2.周囲へポジティブな影響を与えやすい

明るく前向きで陽気なキャラクター性をもった人が多くの人に好かれる、というのは経験上理解できると思います。活動意欲が高い人は、「精神的な活動意欲」も高いものです。その結果、持ち前のポジティブさや連続して成果を上げている様子から、周囲の人へ良い影響を与える傾向があります。自分もあのようになりたい、と感じる人を増やしていき、周囲の「精神的な活動意欲」も高めていくことができるのです。

3.アウトプットの量が多い

活動意欲が高い人は、アウトプットの量が多い傾向にあります。意思決定の速度も早く、行動に移るまでの速度も早いので、自然とアウトプットの量が増えるのです。アウトプットの量が多くなると、自然と多様な経験を得る機会とフィードバックの量が増えます。その結果、活動意欲が高い人は他者よりも成長速度が速くなる傾向にあります。

 

03社員の活動意欲を高めるための注意点

社員の活動意欲を高めるうえでは、注意しなければならない点が2つあります。それぞれ確認していきましょう。

  • 1.不満解消と満足の二軸で考える
  • 2.社員の意欲や価値観を尊重する

1.不満解消と満足の二軸で考える

活動意欲が上がらないケースは、大きく分けて2つあります。1つは、現状に不満があるため意欲が低下している状態にあることです。

もう1つは、現状に満足しているが、意欲が高まらない状態にあることです。この場合は、現状の満足を健全な不満足の状態に変える必要があります。例えば、現状の立場で満足しているメンバーに、管理職というキャリアプランを望ませて、意欲を高めるといったアプローチが求められます。

2.社員の意欲や価値観を尊重する

もう一つ重要となるポイントが、活動意欲を高めることを無理に押し付けないことです。内発的動機付けと外発的動機付けでは、外発的動機付けは効果が弱く、長期的に動機付けにならないという話が知られています。強い外圧として「活動意欲を高くせよ」と押し付けるだけでは外発的動機付けにしかならず、かえって組織全体に悪影響を及ぼす可能性すらあるのです。

そして何よりも、会社のために精神的・身体的なリソースを費やしたくない、積極的に業務の活動意欲を高めたくないという価値観をもつ社員がいることも理解しておきましょう。個々人ごとにキャパシティは異なる、という話をしましたが、それを人生においてどの分野にどの程度振り分けているのかも、個人差があるのです。まずは活動意欲を上げるための施策をスモールスタートすることをおすすめします。

 

04社員の活動意欲を高める方法

社員の活動意欲を高めるためには、企業としてどのようなことを実施すべきなのでしょうか。主な方法として、以下の4つが挙げられます。

  • 1.適切な業務量と目標を設定する
  • 2.社員やチーム間の交流を促進する
  • 3.評価制度と評価内容をすり合わせる
  • 4.本人のキャリア観と目指すものを確認する

この章では、それぞれの方法について詳しく紹介します。

1.適切な業務量と目標を設定する

社員が抱える業務量と目標を適切なレベルに設定しましょう。目標設定の強度は適切であるか、分量の多寡はちょうど良いか、といった内容を面談も通して解消していきましょう。これによって業務に対するモチベーション低下を防ぐことができ、精神的な活動意欲を高めることにつながります。また、キャパシティをオーバーした過剰な業務に疲弊してしまい、身体的な活動意欲が低下することも事前に防げます。これは仕事内容の不満を解消することでもあります。すなわち、活動意欲を高める二面のアプローチのうち「不満解消」の方です。それができたら、どんな仕事であればやりがいを感じられるか、といった「満足」の面からも意欲向上をサポートしていくと良いのではないでしょうか。

2.社員やチーム間の交流を促進する

活動意欲を高めるためには、対象者だけでなく、関係者への働きかけも必要になります。お互いに信頼し認め合えるチームであればモチベーションを維持できますし、仲間への貢献がモチベーションの源泉になっているという社員もいるでしょう。また、チーム内で業務量を調整したりサポートしあうことは、身体的な活動意欲の維持にも必要不可欠です。そしてもちろん、どの程度の業務意識をもっているか、価値観を判断して業務を振り分けることも重要です。これらチーム意識の醸成や価値観の判断を行うために、チーム間の交流を促進していきましょう。チーム定例会や1on1の実施、交流費を補助してのランチミーティングの実施などが現実的でしょう。

3.評価制度と評価内容をすり合わせる

正当に評価されていないと感じるとエンゲージメントが下がり、ひいては精神的な意欲が下がってしまいます。特に、本人の思う頑張りと周りが認める評価に食い違いがある場合、「努力をしてもどうせ評価されないのなら会社でがんばるのはやめよう」と諦めてしまう可能性もあります。面談の場では、評価に対する納得度を確認しましょう。多くの場合、評価に対する不満は、評価制度そのものへの不満と自分に下される評価内容への不満の2パターンが存在します。不満の内容によって、評価制度の浸透や会社のビジョン・ミッションを腹落ちさせること、評価結果の要因や今後どうすれば評価が上がるかの説明などを行うと良いでしょう。こちらも「不満解消」のあとに「満足の提供」を行うという順番で行うと、うまくいきやすいのではないでしょうか。

4.本人のキャリア観と目指すものを確認する

将来への不安から意欲が落ちている、または自分の将来につながっていない業務だと感じるために意欲が落ちている可能性もあります。この不安を解消するため、自分のキャリアは自分のものであり、どうしたいのか、どうなっていきたいのかを自分主体で考えるという、キャリアオーナーシップの考え方を推奨していきましょう。キャリア自律(自立)と呼ばれることもある考え方です。まずは目指す将来像を考えてもらい、それに至るためにどのようなロードマップを辿るべきか、自問自答してもらうのです。これにより、10年後にどんなポジションにいる、5年後にどんな仕事をしている、といったポイントが明確になります。そのポイントを満たすためには今なにをすべきか、日々の業務レベルにまで落とし込んで話し合うことで、業務とキャリア観の乖離を埋めることができます。

 

05活動意欲を高めるSchooのオンライン研修

Schoo for Business

オンライン研修/学習サービスのSchoo for Businessでは約8,500本の講座を用意しており、様々な種類の研修に対応しています。新入社員研修や若手社員研修・管理職研修からDX研修まで幅広いコンテンツで全てを支援できるのが強みです。

受講形式 オンライン
(アーカイブ型)
アーカイブ本数 8,500本
※2023年5月時点
研修管理機能 あり
※詳細はお問い合わせください
費用 1ID/1,650円
※ID数によりボリュームディスカウントあり
契約形態 年間契約のみ
※ご契約は20IDからとなっております
 

Schooはeラーニングによる研修受講となるので、社員1人ひとりが好きな時間や場所、タイミングで研修を受講することができるので、リモートワークを導入している企業や多拠点展開している企業におすすめです。

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活動意欲を高めるSchooの講座を紹介

Schooは汎用的なビジネススキルからDXやAIのような最先端のスキルまで、8,500本以上の講座を取り揃えております。この章では、活動意欲を高める授業を紹介いたします。

行動のためのモチベーション管理術

この授業では決めたことを行動に移すために

  • ・行動に必要な目標の設定方法
  • ・立てた目標を行動に移すための具体的なスケジュール管理の方法
  • ・立てた目標に沿って行動を続けるためのモチベーション管理の仕方

について学びます。

 
  • ㈱LEBEN CAREER CEO ㈱MEXUS CCO

    秋田県は男鹿市の生まれ。 大学卒業後、小売流通業界にて店舗運営責任者として従事。 前社退職後、東南アジアにて半年間のバックパッカー生活。 帰国後、製薬業界にて、人事戦略室、社長秘書室、人事総務業務に従事。 2014年に人材開発事業「LEBEN CAREER」を創業し、法人設立後は代表取締役に就任。 同社では「コーチングを受けたい・学びたい」というビジネスパーソン向けにコーチングサービスの『LCPコーチング』及び、コーチングスクール『LCPコーチングアカデミー』を運営。 株式会社MEXUSでは、CCOとしてパーソナルコーチングサービス『REEED』を企画運営。専門領域は、キャリア変革を目的とした行動変容的アプローチ。

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やる気が出ないを克服するセルフコントロール

今回の授業では、心理学の考え方を用いて、自分のやる気をコントロールするための方法を学びましょう。

 
  • 一般社団法人日本マインドリーディング協会理事

    上智大学経済学部卒、多摩美術大学芸術学部除籍。大学卒業を前に萩本欽一さんの事務所で芸人になるが、お笑いが「人の心理」や「言葉」に大きく左右されることに魅せられコピーライターに転身。「人の心を動かす言葉」を深めたあと32歳でオープンした7坪の眼鏡店が年商5億円を突破するとテレビや新聞などマスコミ取材が殺到。1,500社が集うマーケティング団体で年間最優秀賞を受賞した。ところが目の前に、安さが武器の大型店がオープンして売上げ半減。「心理学は役に立たないのか」との絶望の中、無意識に介入する知見に巡り合いV字回復。近年は実業のかたわら、自身を助けてくれたこの心理学を本や講演やラジオなどを通して伝え、多くの成功例を生んでいる。『禁断の心理話術エニアプロファイル』(フォレスト出版)や『人生を変える心理スキル99』(きこ書房)など著作多数。

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結果が出せる人の1枚で前向きになる習慣

この授業では、語彙力・表現力不足に悩んでいる方に向けて、思いを言葉にする力を学びます。授業は、言葉に関する多くのヒット書籍を執筆されているひきたよしあき先生が担当します。

 
  • 伊藤アセットマネジメント株式会社 代表取締役社長

    2010年野村證券株式会社に入社。 入社後3年間で30%の離職率を超える野村證券の中で、上位2%に入る営業成績を8年間出し続ける。 2014年には海外修練第1期生としてサンパウロに1年留学。 2018年伊藤アセットマネジメント株式会社を設立し代表取締役に就任。 2020年6月YouTubeチャンネル「野村證券OBチャンネル〜伊藤逹馬のビジネスメンタル論〜」を開設。 2020年10月 初の全国出版著書「1枚で動け どんなときも結果が出せる人のシンプルな習慣」をすばる舎にて出版。

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06まとめ

活動意欲が高い社員は、企業の成長にとって必要不可欠です。しかし、全員が高い活動意欲をもって業務に取り組んでほしいものですが、最初からその状態にするのは難しいでしょう。ぜひここで紹介した方法を取り入れながら、従業員の活動意欲向上のための取り組みを行ってみてください。

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この記事を書いた人
Schoo編集部
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Schooの「世の中から卒業をなくす」というミッションのもと活動。人事担当や人材育成担当の方にとって必要な情報を、わかりやすくご提供することを心がけ記事執筆・編集を行っている。研修ノウハウだけでなく、人的資本経営やDXなど幅広いテーマを取り扱う。
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