公開日:2022/11/25
更新日:2024/05/29

フリーライダー社員とは?その特徴や社内で実践する対策について解説

フリーライダー社員とは?その特徴や社内で実践する対策について解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

フリーライダーとは、会社に対して貢献をせず、給料を得ている人物をさします。本記事では、フリーライダーの特徴やデメリット、社内でフリーライダーを生み出さないための対策などを解説します。フリーライダーへの対策法を知りたい人は参考にしてください。

 

01フリーライダーの意味とは?

フリーライダー(free rider)とは、もともと経済学や社会学、心理学などで使われている学術用語です。時間や労力などのコストを支払わず、利益や恩恵だけを得ようとする「ただ乗り」「不労所得者」などをさしています。利益だけでなく、他人の成果をあたかも自分の成果のように扱うのも、ただ乗りに含まれます。さまざまな場面において、フリーライダーは周囲に悪影響を与える存在です。近年では、学術用語だけでなく、一般的に「フリーライダー」という言葉が使われるようになってきました。

フリーライダー社員とは?

企業におけるフリーライダー社員とは、いわば「給料泥棒」と言われる存在です。自分で仕事をせずに、ほかの社員の成果や報酬などを横取りするため、企業にとって大きな問題となっています。日本でフリーライダー社員が発生するのは、年功序列制や終身雇用などの制度が原因のひとつだと言われています。社員本人のスキルに関係なく、年齢や勤続年数で評価が決まってしまうため、個人の成果と評価が伴わない場合があるのです。フリーライダー社員は以前から存在していましたが、働き方の多様化や労働人口減少などが影響し、対処する事が難しくなっています。企業にとって、フリーライダー社員への対策は喫緊の課題と言えるでしょう。

 

02フリーライダー社員に見られる6つの特徴

フリーライダー社員には、次のような共通した特徴が見られます。社員がフリーライダーになるのを防ぐには、特徴を理解することが重要です。特徴を知っておくと、社員の変化や兆候に素早く気づけるため、社員にフリーライダーの自覚がなくとも早い段階での対策が可能です。それぞれの特徴について、詳しく説明します。

  • 1.仕事への責任感に欠ける
  • 2.仕事を怠けて時間をかける
  • 3.他の社員の成果を自分のものにする
  • 4.部下などへの態度が横柄
  • 5.他の社員に負担をかけて仕事から逃げる
  • 6.業務内容に批判的な意見を持つ

1.仕事への責任感に欠ける

自分に不利益が生じるのを避けるために、責任感を持たずに仕事に取り組むのは、フリーライダーの特徴です。ミスをしてもそのまま放置したり、自分のミスを他人に押し付けて責任転嫁したりする傾向も見られます。さらに、自分のミスに対しては甘いにもかかわらず、他人がミスをすると必要以上に厳しく非難するケースもあり、自分の地位に固執するのも、フリーライダーに見られる特徴です。

2.仕事を怠けて時間をかける

社員一人ひとりのスキルは異なり、業務にかかる時間にも個人差が発生します。しかし、多くの仕事をしなくても良いように、ひとつの仕事にあえて必要以上の時間をかけるのも、フリーライダーの特徴です。時間をかけることで、仕事をしているように見えても、実は仕事を怠けています。うまくごまかしているため、周囲に気づかれにくい場合もありますが、立派なフリーライダーです。

3.他の社員の成果を自分のものにする

他の社員が築き上げた成果を、あたかも自分が達成したかのように振舞うのは、フリーライダーとしての自己顕示欲が高い現れです。自分の実力が伴わない場合でも、自分の名声を高めることに固執する一方、トラブルが起きると責任逃れをする場面も多くなります。他人に丸投げした仕事を、自分の成果として横取りしてしまうため、周囲の信頼も得られなくなってしまうのです。

4.部下などへの態度が横柄

自分の立場を誇示するために、部下に対して横柄な態度をとるのも、フリーライダーに多く見られます。自分が上司・先輩であるため、後輩は雑用をしていれば良いという高圧的な考え方を持っているのです。部下への指導やフォローを一切行なわず、口が達者であるため嘘の理由を並べ、仕事を部下へ押し付けます。

5.他の社員に負担をかけて仕事から逃げる

自分にかかってくる仕事の負担を、他の社員に押し付けるのも、フリーライダーの特徴です。緊急でやるべき仕事があるにもかかわらず、書類整理など緊急性の低い仕事を優先してしまいます。仕事をしたくないという考えが前面に出ており、常に責任やリスクから回避することを考えています。自分から仕事を探すこともせず、他の社員が仕事を完結させるのを待っているのです。

6.業務内容に批判的な意見を持つ

フリーライダーは、仕事量を増やしたくないために、業務内容を批判したり新しい企画に否定的な態度をとったりします。特に、頑張っている社員に対して批判的な意見を述べる人は、自分の保身を目的としているため、全く説得力がありません。

 

03フリーライダー社員が生まれる要因

フリーライダー社員が生まれる要因はさまざまですが、その中でも特に顕著な要因として、次が挙げられます。

  • ・業務量と人員がアンバランスな組織
  • ・終身雇用制度
  • ・個人の能力やスキルに紐づかない評価制度
  • ・労働環境の変化

これらの要因が重なることで、組織内においてフリーライダーが生まれる可能性が高まります。そのため、組織は業務量と人員のバランスを整えるとともに、評価制度や労働環境の改善を通じて従業員のモチベーションや責任感を向上させる取り組みが必要です。ここでは、それぞれの要因について具体的に解説していきます。

業務量と人員がアンバランスな組織

業務量と人員のアンバランスな組織は、フリーライダーの温床となります。業務量が増える一方で、人員が不足している場合、一部の従業員が過重な業務負担を抱えることになります。その結果、他の従業員は業務から逃れるために責任を回避し、フリーライダーとして振る舞う可能性が高まります。

終身雇用制度

終身雇用制度もフリーライダーの発生に影響を与えます。終身雇用制度では、一度採用された従業員が安定した雇用を保障されるため、モチベーションの低下や責任感の欠如を引き起こす可能性があります。従業員が自らの地位や安定を確保することに注力し、業績や成果に対する責任感が薄れることがあります。

個人の能力やスキルに紐づかない評価制度

個人の能力やスキルに紐づかない評価制度もフリーライダーを生み出す要因の一つです。能力やスキルに基づかない評価制度では、従業員の業績が明確に評価されず、努力や貢献が報われないと感じることがあります。その結果、一部の従業員は貢献する意欲を失い、他のメンバーに頼り切る傾向が生じます。

労働環境の変化

労働環境の変化もフリーライダーの出現につながります。昨今、リモートワークの普及や柔軟な労働制度の導入により、従業員が自宅や外出先から業務を遂行する機会が増えると、業務への取り組み方や責任感が希薄化する可能性があります。

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若手育成に成功している組織は何をしているか~人事のためのリモート下における人材育成のポイント

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  • 株式会社ガイアックス/管理本部人事総務部長

    山口県出身。立教大学経営学部2017年卒。新卒で入社した株式会社ガイアックスで人事総務部長を務めつつ、複数のスタートアップやコミュニティでHRや新規事業立ち上げを担当。全ての人の才能が最大限発揮される社会を目指し、人々の働き方や人生選択の自由度を高めるにはどうすればよいのかを日々模索して活動中。
 

04フリーライダー社員が存在することのデメリット

社内にフリーライダーが存在すると、本人だけが得をしていて、周囲には悪影響を及ぼす可能性が高まります。最悪の場合、会社全体の雰囲気や業績にまで波及するおそれもあるほどです。具体的なデメリットにはどのようなものがあるのか、以下で解説します。

  • 1.他の社員のモチベーションを下げる
  • 2.新たにフリーライダー社員を生み出す
  • 3.他の社員の離職につながる
  • 4.会社の成長を止める

1.他の社員のモチベーションを下げる

フリーライダーは、自分で努力をせずに手柄のみを手に入れており、他の社員の努力を奪っています。楽をして褒められるのであれば、頑張らなくていいと感じる社員のモチベーションが下がるのは避けられません。フリーライダーが、他の社員の半分しか仕事をしないため、その分生産性の低下を招きます。さらなる低下を防ぐためには、他の社員がさらに働かなければなりません。理不尽さを感じることから、モチベーションもさらに下がっていくでしょう。

2.新たにフリーライダー社員を生み出す

1人のフリーライダーが仕事をしないことで、モチベーションが下がるだけではなく、他の社員も働く意味を見い出せなくなります。フリーライダーに影響され、仕事をしなくても業績が認められるという間違った認識を持つことで、新たなフリーライダーが生まれてしまうのです。社内でこのような連鎖が起きると、業務そのものが成り立たなくなるおそれもあります。

3.他の社員の離職につながる

フリーライダーの存在に対して、会社側が何も対策をとらないでいると、会社側に嫌気をさした社員が離職してしまいます。周囲は、フリーライダーに離職してもらいたいと思っていても、本人に離職の意思がなく会社側の動きも見られないと、我慢の限界を迎えます。次第に、仕事にやりがいを感じなくなったり多大なストレスを溜めたりするようになり、離職の道を選ぶでしょう。

4.会社の成長を止める

社内全体の士気を高めるためには、社員全員の意気込みが必要です。しかし、会社の中にフリーライダーが存在すると、社内全体の士気が下がり成長がストップしてしまいます。真面目に働いている社員のモチベーションが下がると、会社の成長が止まるだけでなく、利益の低下も懸念されるのです。

 

05フリーライダー社員を生み出さないための対策

社員がフリーライダー化するのを防いだり、フリーライダーから脱却したりするには、会社側が適切な対策をとることが重要です。先述したように、フリーライダーは他の社員に悪影響をおよぼすため、早い段階で以下の対策をとるようにしましょう。

  • 1.業務量と人員のバランスを見直す
  • 2.人事評価制度を見直す
  • 3.個人の仕事内容を可視化する
  • 4.採用方法を見直す
  • 5.人材教育方法を見直す

1.業務量と人員のバランスを見直す

業務量に対して、適切な人員配置がされていないと、一部の社員に業務が偏ってしまう場合があります。例えば、業務量が少ない部署に社員を多数配置してしまっては、仕事をする人としない人が明確に現れます。これまでの勤務態度も判断材料に加えながら、人員配置の際にバランスを取るとともに、適材適所となるよう配慮が必要です。

2.人事評価制度を見直す

頑張っている社員が正当に認められるように、評価制度を見直す必要があります。最も確実な方法は、年功序列による評価制度を廃止することです。仕事の成果に加え、成果を出すまでの過程や姿勢なども評価対象に加えると、さらに公平な評価制度を確立できます。

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【関連記事】人事評価制度とは?導入する目的や制度の運用を成功させるポイントを解説

3.個人の仕事内容を可視化する

フリーライダーの発生を防ぐためには、仕事をさぼる環境の排除が求められます。仕事内容を可視化し、いつ誰がどのような仕事をしているのか、常に把握できる仕組みを構築しましょう。仕事の内容や量が把握できれば、フリーライダー化している人に早く気づくことができます。

4.採用方法を見直す

フリーライダー社員が多数生まれる背景には、日本の雇用制度も大きく関係しています。新卒で一括採用し、年功序列によって終身雇用される日本のスタイルは、高いスキルを持つ社員からチャンスを奪ってしまっているのです。スキルの高い人材を増やすために、中途採用の比率を高めるなどして人材を確保し、フリーライダー社員の発生リスクを抑えることが大切です。

5.人材教育方法を見直す

フリーライダーが、効率の悪い方法で仕事を進めているのであれば、研修の実施によって適切な方法を指導する必要があります。定期的な研修の実施により、スキルや知識を身につけるだけでなく、仕事へのモチベーションを保てるようになります。可能であれば、外部で開催される研修への参加も効果的です。他社の社員と接することで、仕事の姿勢を見直すきっかけになります。


 

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06まとめ

フリーライダーが及ぼす悪影響に、会社側が対策をとらないまま放置してしまうと、周囲の社員を巻き込むことになってしまいます。ひいては、会社全体の士気も下げてしまうため、業績にも関わってくるおそれもでてきます。本記事で解説した内容を参考にし、会社をあげてフリーライダーの発生を防ぐ取り組みを行っていきましょう。

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この記事を書いた人
Schoo編集部
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Schooの「世の中から卒業をなくす」というミッションのもと活動。人事担当や人材育成担当の方にとって必要な情報を、わかりやすくご提供することを心がけ記事執筆・編集を行っている。研修ノウハウだけでなく、人的資本経営やDXなど幅広いテーマを取り扱う。
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