公開日:2021/05/28
更新日:2024/06/25

DX認定制度とは?DX認定企業のメリットと取組内容を紹介

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DX認定制度とは、日本でDXを促進するための制度です。本記事では、DX認定制度の概要やメリット、導入事例などを詳しく紹介します。これからDX認定制度を申請したいと考えている企業担当者の方は、ぜひ参考にしてください。

 

01DX認定制度とは

DX認定制度とは、DXの導入に関して優良な取組をおこなっている企業を、企業からの申請によって認定する制度です。この認定制度は、「情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律」(2020年5月に施行)に基づいており、2020年11月から申請受付が開始されました。 申請受付を行っている事務局は、情報処理推進機構(IPA)という団体です。各種問い合わせへの対応や、認定審査事務などを行っています。申請できる対象者は全ての事業者(法人と個人事業者)とされており、法人は会社と公益法人の双方を含みます。

参考:「情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律|厚生労働省」

デジタルガバナンス・コードとの関係性

「デジタルガバナンス・コード」とは、経営者に求められる企業価値向上に向けた、実践すべき事項で、経済産業省が発表しているものです。その中に、「基本的事項」としてまとめられている項目が、DX認定制度と対応しています。どの項目がどのような関係であるのかは以下の通りです。

デジタルガバナンス・コードの項目 DX認定制度の申請項目
1.経営ビジョン・ビジネスモデル 企業経営の方向性及び情報処理技術の活用の方向性の決定
2.戦略 企業経営及び情報処理技術の活用の具体的な方策(戦略)の決定
2.1.組織作り・人材・企業文化に関する方策 戦略を効果的に進めるための体制の提示
2.2.ITシステム・デジタル技術活用環境の整備に関する方策 最新の情報処理技術を活用するための環境整備の具体的方策の提示
3.成果と重要な成果指標 戦略の達成状況に係る指標の決定
4.ガバナンスシステム ・実務執行総括責任者による効果的な戦略の推進等を図るために必要な情報発信
・実務執行総括責任者が主導的な役割を果たすことによる、事業者が利用する情報処理システムにおける課題の把握
・サイバーセキュリティに関する対策の的確な策定及び実施

DX認定を受けるに当たっては、デジタルガバナンス・コードを参照し、どのような取り組みが必要なのか、または現在取り組めているかを確認することが大切です。

▶︎参考:DX認定制度 申請要項

 

02DX認定のレベルとは

“DX認定のレベル”

経済産業省が制定している「DX認定制度申請要項(申請のガイダンス)」では、認定レベルを4段階に分けています。ピラミッド型で示されており、下から順に次のレベルが提示されています。

DXーReady以前

ビジョンの策定や戦略・体制をこれから検討し、取り組みを始める企業をさします。各企業が簡易的に自己診断できるよう、DX推進指標を用いながら導入の準備を進めていく段階です。

DXーReady

ビジョンの策定や検討などが行われ、ステークホルダー(顧客・取引先など)との対話によってデジタル変革を進め、DX導入の準備が整っている企業をさします。ここで注意したいのは、実際に導入が始まっていなくとも、準備が整っていると「DX-Ready」に該当する点です。 審査を受け、必要な要件を満たしていると判定されれば、国によってDX認定となります。

DX-Emerging

DX-Ready企業の中で、ステークホルダーと積極的に情報開示を行い、将来性が期待できると認定された企業が選ばれます。このレベルでは、有識者審査委員会を開催したうえで選定されます。

DX-Excellent

DX-Emerging企業の中で、既にデジタルを活用し優れた実績をあげている企業が選ばれます。このレベルにおいても、有識者審査委員会の中で決定されます。DX-EmergingとDX-Excellentについては、「DX銘柄」という制度の導入が決まっており、2021年は5月中旬から下旬に発表予定です。


 

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03DX認定制度のメリットとは

DX認定を受けることで、企業にとってどのようなメリットがあるのかについて、ここでは経済産業省が発表している「DX認定事業者アンケート結果」をもとに、メリットを解説します。

DX戦略・経営計画の推進ができる

DX認定を受けるためにプロセスにおいて、自社を様々な角度から見直すきっかけになります。対策が必要な部分を特定し、DX戦略の推進や経営計画の見直しをかけることでDX認定を受けるということだけでなく、企業価値の向上にも繋げることができるのです。

企業イメージの向上

DX認定を受けることで、クライアントに対してDXに積極的に取り組んでいることをアピールできるようになり、新たなビジネスチャンスの創出に繋げることができます。また、人材採用においても、DX認定されている企業であると認知されたり、社内の人材がDXに関係する学習に取り組むようになるなどの意識改革の効果が期待できます。

DX推進企業への税制が優遇される

政府が、2021年度「税制改正の大綱」の中で、「DX投資促進税制」の新設を決定しました。DXを促進する企業に対して、法人税が優遇される制度ですが、適用条件のひとつとしてDX認定の取得が求められます。控除額は、投資額の3%から5%または特別償却の30%となっており、企業経費の削減にも貢献できます。

DX認定ロゴが使えるようになる

DX認定を受けると、経済産業省が作成した認定制度ロゴマークが使えるようになります。ホームページや名刺などに掲載でき、DX認定事業者であることやDXに対する取り組みを広くアピールできます。

 

04DX認定を受けるためのプロセス

DX認定を受けるにはどのような手順を踏む必要があるのか、気になる方も多いと思われます。基本的な申請の手順は以下の通りです。

  • 1.経営ビジョンの策定
  • 2.DX戦略の策定
  • 3.DX戦略の推進管理体制の構築とKPI設定
  • 4.経営者によるDX戦略の推進状況等の対外発信
  • 5.DX推進指標などの分析と課題把握
  • 6.サイバーセキュリティ対策の推進
  • 7.DX認定に必要な申請資料をまとめて提出

それぞれのプロセスについて、ここで詳しく解説します。

1.経営ビジョンの策定

DX認定を受けるプロセスの第一歩は、経営ビジョンの策定です。経営陣は自社の経営環境などを多角的に分析することに加え、デジタル技術による自社への影響について分析を行います。そして、分析の結果を踏まえた経営ビジョンを策定し、実現に向けたビジネスモデルの方向性を明確にします。

2.DX戦略の策定

次に、経営ビジョンに基づいてDX戦略を策定します。DX戦略は、具体的な目標や行動計画を含み、どのようにしてビジョンを達成するかを示します。これには技術選定、リソース割り当て、プロジェクト計画などが含まれます。

3.DX戦略の推進管理体制の構築とKPI設定

DX戦略を実現するために、適切な推進管理体制を構築し、KPIを設定します。管理体制は責任者の指名やプロジェクトチームの編成を含み、KPIは進捗と成果をモニタリングするための基準です。

4.経営者によるDX戦略の推進状況等の対外発信

経営者はDX戦略の進捗と成果をステークホルダーや外部に対して積極的に発信します。これは透明性と信頼性を高め、外部からの評価を向上させる重要なステップです。報告書やプレゼンテーションを通じて情報を共有します。

5.DX推進指標などの分析と課題把握

DXプロジェクトの進行中、定期的な分析を行い、あらかじめ定めたDX推進指標を評価します。これにより、成功要因や課題が明らかになり、必要に応じて戦略の調整や改善が行われます。分析結果は意思決定に活用されます。

6.サイバーセキュリティ対策の推進

DXプロジェクトはセキュリティリスクを伴うため、サイバーセキュリティ対策の推進が不可欠です。組織はセキュリティポリシーの策定や従業員の教育、セキュリティテストの実施などを通じてサイバーセキュリティを確保し、その実施概要をまとめて報告します。

7.DX認定に必要な申請資料をまとめて提出

DX認定を受けるために、最終ステップとして認定申請書と必要な添付書類をまとめて提出します。申請に必要な書類には以下が挙げられます。

  • ・DX認定制度 認定申請書
  • ・申請チェックシート
  • ・課題把握の結果が分かる資料
 

05DX認定を取得した企業を紹介

2021年5月現在、DX認定制度によって98件の企業が認定を受けています。認定機関は、適用日より2年間と定められています。認定を受けている企業の一部を紹介します。

大塚商会

ソリューションプロバイダーとして社会に貢献する大塚商会は、2021年4月に認定を受けました。1990年代からDXに注目・着手しており、蓄積してきたノウハウを活かし「DX統合パッケージ」をリリースしています。他社のソフトやツールと連携することで、業務の最適化や生産性の向上を求め続けています。

アフラック生命保険

生命保険会社であるアフラックは、2020年12月、DX認定制度において初めて認定された企業です。社会全体で進んでいるデジタル化・オンライン化に対応し、持続的に成長するため、「アフラック中期経営戦略」を策定しました。お客様のニーズを的確に捉え、デジタルテクノロジーを駆使して新たな商品・サービスを目指しています。 さらに、「生きるための保険」のリーダーとしての役割を果たすべく、保険の枠を超えてサービスを提供し、新たな価値を創造する目標を掲げています。

三井住友海上火災保険

アフラックと同じく、2020年12月にDX認定を受けました。中期経営計画「Vision2021」の中で、企業をあげて取り組んでいるデジタライゼーションの取り組みが、DXの方針と合致していると認められたのです。 2021年4月からは、DXを活用して事故や災害を未然に防ぐサービスである一体型保険「DX valueシリーズ」を発売し、保険本来の機能を超えて保険の新たな価値を見出しています。

ANA

2021年4月にDX認定を受けた、世界トップクラスの航空会社・ANA(全日空)では、2018年度からDXを推進してきました。中期経営戦略の一環であり、ICTとオープンイノベーションを活用した取り組みを行っています。 新型コロナウイルスの甚大な影響を受けながらも、ビジネスモデルを見直し、生産性向上やコスト削減を進めています。これは、以前から取り組んでいるDXに向けての準備だとしています。今回の認定は、DX戦略とDXを支える仕組みが整備され、情報開示が適切であることが認められた結果です。

パソナグループ

人材派遣のパソナグループも、2021年4月にDX認定を受けた事業者です。2020年5月期の決算説明会において、グループ重点戦略としてDXの推進を課題にあげています。 課題の中では、既存サービスの深化(テレワーク支援、オンライン研修、事業におけるポートフォリオの最適化)や、新規サービスの拡充(グループを横断したDX推進、デジタルマッチング)を重視しています。さらに、既存のサービスや研修事業のデジタル化を進め、業務の最適化につなげるとの表明が発表されました。

東京ガス

関東圏で都市ガスを提供している東京ガスも、2021年4月にDX認定を受けました。東京ガスでは、LNG基地・発電所・本社が一丸となり、さまざまなニーズに対応すべく業務プロセスの改革を進めています。 現場作業者をサポートするために、ディスプレイを装着したヘルメットを活用したり、現場巡視業務の電子化を進めたりと、最新テクノロジーの活用が行われています。

愛知製鋼

トヨタグループの中で唯一の素材メーカーである愛知製鋼は、「変化への対応力」を高める取り組みが認定基準を満たしているとして、2021年4月にDX認定を受けました。2030年ビジョンを実現すべく、DXの推進を加速化するため、全社一丸となって次の5大テーマに取り組んでいます。

  • ・働き方改革
  • ・モノづくり改革
  • ・スマートファクトリー
  • ・デジタルソリューション
  • ・グループITガバナンス

スギ薬局

愛知県に大府市に本社を構えるドラッグストアチェーンのスギ薬局は、2021年2月にDX認定を受けました。同年3月には、社内でDX戦略本部が設立され、さまざまなWebやアプリの開発が行われています。 歩数計の役割を果たすアプリ「スギサポwalk」や、食事内容を記録しておくと食事記録に加えて健康状態も管理できるようになります。さらに、お薬手帳アプリも充実しており、情報連携によって医療機関で処方された薬との一元管理が可能になりました。

 

06Schoo for BusinessのDX研修

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オンライン研修/学習サービスのSchoo for Businessでは約8,500本の講座を用意しており、DXほか様々な種類の研修に対応しています。

受講形式 オンライン
(アーカイブ型)
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※2023年5月時点
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契約形態 年間契約のみ
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DX研修では、診断結果から自動で学習内容を推奨してくれる機能だけでなく、実務で使えるスキルを身につける3ヶ月の学習プログラムまで用意しており、組織全体のDXスキルを底上げすることが可能です。

特長1. DXスキルを診断・結果に応じて学習のレコメンド

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また、この診断結果に基づいて自動で学習コンテンツをレコメンドする機能も備わっています。学習内容は、経産省のデジタルスキル標準に準拠しています。

※DXスキル診断の利用に、追加料金は一切かかりません。Schoo for Businessの利用者は無料でこの機能をお使いいただけます。

特長2. 実践的なDXスキルが学べる

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Schooの学習動画では、第一線で活躍するビジネスパーソンが講師を務めています。そのため実践的なスキルが身につく研修を実施することが可能です。

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07まとめ

DX認定制度について、詳しく解説してきました。この制度を有効活用するには、DXへの取り組みを広くアピールし、デジタル技術を用いて企業がさらに発展できるよう体制を強化していく必要があります。

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経済産業省の商務情報政策局 情報技術利用促進課でDXリテラシー標準化の検討会を行っている同課の金杉 祥平氏をお招きし、「経済産業省が取り組むデジタル人材育成プラットフォーム」について語っていただいたウェビナーのアーカイブです。デジタル人材要件の定義や、リスキリングするための構造化された項目、さらに経済産業省で構想している人材育成プラットフォームについてもお話しいただいております。

  • 登壇者:金杉 祥平様
    経済産業省 商務情報政策局 情報技術利用促進課 課長補佐(企画)

    2006年に経済産業省に入省。過去には、再生可能エネルギーの推進、家電製品の安全基準の整備、電気事業制度のルール整備、福島第一原子力発電所の廃炉推進に従事し、2021年5月から現職。情報技術利用促進課では、地域企業・産業のDXの実現に向けて、デジタル人材の育成を推進するため、デジタル知識・能力を身につけるための実践的な学びの場を提供する「デジタル人材育成プラットフォーム」の制度設計を担当。

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この記事を書いた人
Schoo編集部
Editor
Schooの「世の中から卒業をなくす」というミッションのもと活動。人事担当や人材育成担当の方にとって必要な情報を、わかりやすくご提供することを心がけ記事執筆・編集を行っている。研修ノウハウだけでなく、人的資本経営やDXなど幅広いテーマを取り扱う。
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