更新日:2025/01/09

エンプロイアビリティとは|メリットや高める方法について紹介

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エンプロイアビリティとは、その名の通り企業や組織に雇用される能力を意味する言葉です。労働環境の変化を受けてエンプロイアビリティに注目が集まっていますが、当記事ではエンプロイアビリティの要素や分類、また自身の能力を高めるコツについて紹介していきます。

 

01エンプロイアビリティとは

エンプロイアビリティとは、雇用される能力のことで、個人が職業能力を維持・向上させ、就職・転職市場での競争力を保つ能力を指します。具体的には、専門知識やスキルだけでなく、問題解決力、コミュニケーション能力、チームワーク、柔軟性といった社会人基礎力が含まれます。また、急速に変化するビジネス環境に適応し、新たな技術や知識を継続的に学ぶ姿勢も重要な要素です。

エンプロイアビリティの向上は、個人のキャリア形成を支えるだけでなく、企業においても生産性や競争力の向上に寄与します。そのため、自己研鑽やキャリア形成を支援する研修や教育プログラムが注目されています。

エンプロイアビリティの内容

“エンプロイアビリティの内容”

エンプロイアビリティは「見える部分」と「見えない部分」の両面から成り立っています。見える部分には具体的な知識や技術、スキルが含まれます。また、協調性や積極性といった行動特性も見える部分の要素です。一方見えない部分として、動機や価値観、信念などの深層的な要素があります。

▶︎参考:エンプロイアビリティの判断基準等に関する調査研究報告書について

 

02エンプロイアビリティの種類

エンプロイアビリティには以下の4つの種類があります。

  • 1:絶対的エンプロイアビリティ
  • 2:相対的エンプロイアビリティ
  • 3:内的エンプロイアビリティ
  • 4:外的エンプロイアビリティ

エンプロイアビリティには4つの種類があり、それぞれ異なる特性を持ちます。絶対的エンプロイアビリティは、弁護士や会計士など高度な専門性を持つ職業で、時代の変化に影響を受けにくい特徴があります。一方、相対的エンプロイアビリティは、技術革新に伴い需要が変動するスキルを指します。内的エンプロイアビリティは、特定の会社内で通用するスキルであり、外的エンプロイアビリティは、社外でも価値を発揮できる汎用的なスキルを意味します。

いずれのエンプロイアビリティにおいてもスキルや能力を高めるために継続的な学習が重要となります。

絶対的エンプロイアビリティ

絶対的エンプロイアビリティとは、特定の職業や業界において高度な専門性を持ち、時代の変化や経済状況の影響を受けにくい価値やスキルを指します。弁護士や会計士など、国家資格を必要とする職業はその典型例です。これらの資格を保有することで、法的・会計的な専門知識やスキルが認められ、幅広い業界での信頼と安定した雇用機会を得ることができます。絶対的エンプロイアビリティは、資格や専門スキルの維持・更新が求められるため、継続的な学習と自己研鑽が重要です。

相対的エンプロイアビリティ

相対的エンプロイアビリティとは、時代の変化や技術の進歩に影響を受けやすいスキルや価値を指します。これらは特定の業界や職種で重要視される能力であり、たとえば、現在注目されているAI開発スキルやデジタルマーケティングの知識が該当します。これらのスキルは、一時的には非常に需要が高いものの、技術革新や市場動向の変化により、その価値が変動しやすいという特徴があります。そのため、相対的エンプロイアビリティを持つ人材は、時代の変化に対応できる柔軟性や、新しいスキルを迅速に習得する能力が求められます。

内的エンプロイアビリティ

内的エンプロイアビリティとは、特定の会社や組織内で求められるスキルや価値を指します。たとえば、企業独自の業務プロセスやシステムに精通していること、またはその組織の文化に適応し、円滑にコミュニケーションを図る能力が含まれます。これらのスキルは、その会社での業務遂行に直接的に役立つものであるため、組織内での評価や昇進に大きく影響します。ただし、内的エンプロイアビリティに特化しすぎると、他の組織や業界への転職が難しくなるリスクがあります。そのため、内的エンプロイアビリティを高めつつも、汎用的なスキルとのバランスを保つことがキャリア形成の上で重要です。

外的エンプロイアビリティ

外的エンプロイアビリティとは、特定の組織を超えて、社外でも通用する知識やスキルを指します。たとえば、プロジェクトマネジメントのスキルや、国際的に認知されている資格、あるいは業界でのネットワーク構築能力などが含まれます。このエンプロイアビリティを持つことで、個人は多様な組織や環境において価値を発揮し、より多くの雇用機会を得ることが可能となります。外的エンプロイアビリティを高めるためには、普遍的なスキルの習得に加え、他者との信頼関係を築き、広い視野を持つことが重要です。この要素を磨くことは、キャリアの柔軟性を高め、変化の激しい労働市場での生存力を向上させます。

 

03エンプロイアビリティを高めるメリット

エンプロイアビリティを高めることは、労働者と企業の双方にとって大きなメリットをもたらします。労働者側では、専門性や汎用性のあるスキルを身につけることで、多様な職場での活躍やキャリアアップの可能性が広がり、安定した雇用や柔軟な働き方を実現できます。また、変化の激しい労働市場においても、自身の価値を高めることで適応力が向上します。一方、企業側にとっては、エンプロイアビリティの高い従業員を育成することで、組織の競争力や生産性が向上します。さらに、従業員が自発的に成長を目指す文化が育まれることで、長期的な人材確保やイノベーション促進につながります。

労働者側のメリット

エンプロイアビリティを高めることで、労働者は自身のキャリアを明確にすることができます。また、仕事のパフォーマンスが向上することで、評価や給与の向上も期待できます。

キャリアの方向性を明確にできる

エンプロイアビリティを高めることで、自身のキャリアの方向性をより明確にすることが可能になります。労働者が持つ知識やスキル、価値観、興味のある分野を深く理解することにより、どの業界や職種で活躍できるか、また将来の目標に向けてどのようなスキルを強化すべきかを判断しやすくなります。

これにより、自分の強みや弱みを把握し、適切な職場や役割を選択する力が養われます。また、変化の激しい労働市場においても、自分の市場価値を認識し、時代に合ったスキルを身につけることで、キャリアの選択肢を広げることができます。エンプロイアビリティの向上は、単に現在の仕事でのパフォーマンス向上にとどまらず、長期的なキャリアプランの実現に向けた基盤を築く重要な要素となります。

評価・給与の向上につながる

エンプロイアビリティを高めることは、労働者の評価や給与の向上にも直結します。市場で求められるスキルや専門性を持つ人材は、企業にとって貴重な存在となり、その貢献度が評価されやすくなります。たとえば、新たな技術を学び、業務効率を改善したり、成果を上げたりすることで、上司や同僚からの信頼を獲得し、昇進や昇給のチャンスが広がります。

また、エンプロイアビリティの高い人材は転職市場でも有利な立場に立つことができ、より良い条件での雇用機会を得られる可能性が高まります。さらに、自分の価値を客観的に理解していることで、給与交渉の際にも説得力を持って交渉が可能です。このように、エンプロイアビリティの向上は、自身の市場価値を高めるだけでなく、報酬や待遇の改善につながる大きなメリットをもたらします。

企業側のメリット

従業員のエンプロイアビリティが高まることで企業側にも大きなメリットをもたらします。エンプロイアビリティ向上によって、従業員のスキルが高まることで、業績の向上につながります。また、企業がエンプロイアビリティを重視することによって優秀な人材を獲得しやすくなるという側面もあります。

業績向上につながる

エンプロイアビリティを高めることは、企業の業績向上に直結します。エンプロイアビリティの高い従業員は、変化の激しい市場や業界においても柔軟に対応し、必要なスキルを習得する意欲が高いため、業務の効率化や新たな価値の創造に貢献します。さらに、専門知識や技術を持つ人材が増えることで、プロジェクトの成功率が向上し、競争力を高めることが可能となります。

また、従業員が成長意欲を持ち続ける環境は、職場のモチベーションやチームワークの向上にも寄与します。こうした従業員の活躍は、顧客満足度の向上や新規事業の拡大、収益の増加など、企業全体の業績改善に繋がります。企業が従業員のエンプロイアビリティ向上に投資することは、長期的な視点で見ても高いリターンが期待できる戦略です。

優秀な人材の獲得につながる

エンプロイアビリティを重視する企業は、優秀な人材を獲得しやすくなります。エンプロイアビリティの向上を支援する環境を整えている企業は、従業員が成長できる場を提供していると評価され、求職者からの注目を集めます。特にキャリアアップを重視する人材にとって、自身のスキルや市場価値を高められる企業は魅力的であり、その結果、採用活動においても競争優位性を持つことができます。

また、エンプロイアビリティ向上を支援する姿勢は、企業のブランドイメージを高める要素となり、外部からの信頼や好感度の向上にも寄与します。さらに、優秀な人材が集まることで社内の知識やスキルの質が向上し、他の従業員の成長を促す好循環が生まれます。このように、エンプロイアビリティを重視する企業文化は、人材獲得競争を勝ち抜くための強力な武器となります。

 

04エンプロイアビリティを高める方法

エンプロイアビリティを高める方法は以下の4つがあります。

  • 1:チェックシートで自己分析をする
  • 2:市場で需要の高い人材像を分析する
  • 3:スキル・知識の習得を行う
  • 4:学んだ内容を実践する

チェックシートを活用して自己分析を行い、市場価値の高い人材像を分析することで、必要なスキルセットを明確に把握しましょう。また、スキルや知識を積極的に習得し、学んだ内容を実践することで、スキルをさらに向上させることが重要です。

チェックシートで自己分析をする

エンプロイアビリティを高める第一歩として、自分の強みや課題を客観的に把握することが重要です。厚生労働省が提供するチェックシートを活用すれば、自分のスキルやキャリアにおける強み・弱みを体系的に分析できます。このツールを使うことで、自分が持つ技術や経験、コミュニケーション能力、問題解決力などのスキルセットを具体的に把握可能です。また、自己分析を通じて、職業生活での達成感を得るためにどの分野を伸ばすべきか、明確な方向性を見出すことができます。自己分析の結果を基に目標を設定することで、計画的なスキルアップにつながり、市場価値を高める基盤を築けるでしょう。

▶︎参考:エンプロイアビリティチェックシート

市場で需要の高い人材像を分析する

エンプロイアビリティを向上させるには、現在の労働市場で求められるスキルや人材像を理解することが必要です。具体的には、求人情報や業界動向を調査し、どのようなスキルや資格が求められているかを把握します。企業が求める人材像を知ることで、自分のスキルと市場のニーズとのギャップを明確にし、改善すべきポイントを特定できます。例えば、デジタルスキルの需要が高い場合、プログラミングやデータ分析の能力を磨くことが有効です。このような分析を継続的に行うことで、労働市場での競争力を維持し、キャリアの可能性を広げることができます。

スキル・知識の習得を行う

市場のニーズに応じたスキルや知識を習得することは、エンプロイアビリティを高める鍵です。具体的には、業界で需要が高い技術や資格を取得したり、オンラインコースやセミナーを活用して専門性を高めたりする方法があります。例えば、データサイエンスやAI、語学力の向上など、今後も価値が高まる分野に焦点を当てると良いでしょう。また、自己学習だけでなく、実際のプロジェクトや業務を通じて経験を積むことも重要です。スキルを習得する過程で得られる自信は、就職活動やキャリアアップの際にも役立ちます。

学んだ内容を実践する

新たに学んだ知識やスキルを実際の仕事やプロジェクトで活用することで、エンプロイアビリティを実質的に高めることができます。知識を実践に移すことで、理論だけでなく実践的な能力が磨かれ、企業からの評価も高まります。例えば、学んだプログラミングスキルを使って社内ツールを開発したり、新しいマーケティング手法を導入して成果を上げたりすることが考えられます。また、実践を通じて生まれる成功体験やフィードバックは、次の学びへのモチベーションを高める一助となります。継続的に実践を重ねることで、成長し続ける姿勢をアピールできるでしょう。


 

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人材育成に関するSchooの講座例

Schooでは9,000本以上の動画をすべて自社で作成します。この章では、人材育成・研修に関するSchooの講座を紹介します。研修担当者の方であれば、10日間限定でSchooの全授業をお試し視聴できるデモアカウントを発行可能ですので、気になるものがあれば、お気軽にお問い合わせください。

社員研修のあるべき姿

この授業では、社員研修の必要性や役割についてインストラクショナルデザイン(ID)を軸に学びます。研修担当者として「何のために社員研修を行うのか」「研修の役割と担当者としての立ち位置」など、研修の根本的な考え方をまず問い直すために、インストラクショナルデザイン(ID)をもとにした研修のあるべき姿について学んでいきましょう。

 
  • 熊本大学教授システム学研究センター 教授

    1959年生まれ。Ph.D.(フロリダ州立大学教授システム学専攻)。ibstpi®フェロー・元理事(2007-2015)、日本教育工学会監事・第8代会長(2017-2021)、教育システム情報学会顧問、日本教育メディア学会理事・第7期会長(2012-2015)、日本医療教授システム学会副代表理事、日本イーラーニングコンソシアム名誉会員など。主著に「学習設計マニュアル(共編著)」、「研修設計マニュアル」、「教材設計マニュアル」、「教育工学を始めよう(共訳・解説)」、「インストラクショナルデザインの原理(共監訳)」、「学習意欲をデザインする(監訳)」、「インストラクショナルデザインとテクノロジ(共監訳)」などがある。

ビジネスパーソンの『学習設計マニュアル』

この授業では、学校教育の勉強とは異なるおとなの「学び方」について学びます。社会に出てからの「学び」は、学校教育での「勉強」とは言葉は似ていますが、まったく異なる行動です。そこで、「学び方」を学ぶことによって、今の自分に適した学習を設計できるように、インストラクショナルデザイン(ID)の研究者である熊本大学・鈴木克明教授からおとなの「学び方」について学んでいきましょう。

 
  • 熊本大学教授システム学研究センター 教授

    1959年生まれ。Ph.D.(フロリダ州立大学教授システム学専攻)。ibstpi®フェロー・元理事(2007-2015)、日本教育工学会監事・第8代会長(2017-2021)、教育システム情報学会顧問、日本教育メディア学会理事・第7期会長(2012-2015)、日本医療教授システム学会副代表理事、日本イーラーニングコンソシアム名誉会員など。主著に「学習設計マニュアル(共編著)」、「研修設計マニュアル」、「教材設計マニュアル」、「教育工学を始めよう(共訳・解説)」、「インストラクショナルデザインの原理(共監訳)」、「学習意欲をデザインする(監訳)」、「インストラクショナルデザインとテクノロジ(共監訳)」などがある。

研修の組み立て方 ‐ 設計・実施・評価

この授業では、研修の設計から実施、評価までの一連の組み立て方について学びます。研修担当者のために研修の設計・実施・評価がデザインできるように、インストラクショナルデザイン(ID)をベースにヒューマンパフォーマンスインプルーブメント(HPI)、プロジェクトマネジメント(PM)の考え方を掛け合わせたビジネスインストラクショナルデザイン(BID)を基に研修の組み立て方について、講師2名のデモンストレーション形式で学んでいきます。

 
  • サンライトヒューマンTDMC株式会社 代表取締役社長

    熊本大学大学院 教授システム学専攻 非常勤講師。製薬業界での営業、トレーニング部門を経て、起業。HPIやIDを軸とした企業内教育のコンサルティングやインストラクショナルデザイナー、インストラクターを育成する資格講座の運営を行っている。IDの実践方法を提供してきた会社は100社、4,000名を超える。 主な著書:『魔法の人材教育(改訂版)』(幻冬舎、2017年)、『ビジネスインストラクショナルデザイン』(中央経済社、2019年)

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06まとめ

エンプロイアビリティにはさまざまな種類がありますが、これらは社会人として生活していく以上、誰しもが身につけておくべき能力なのではないでしょうか。 激動の時代を生き抜くために、一度自分自身のエンプロイアビリティを把握し、向上するにはどうしたら良いのか考えてみてください。

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