公開日:2022/08/31
更新日:2024/06/24

判断力がない人材の特徴や理由から判断のプロセス・トレーニング方法も紹介

判断力がない人材の特徴や理由から判断のプロセス・トレーニング方法も紹介 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

判断力は、日常業務だけでなく、想定外の出来事やトラブルにおいて求められる重要なスキルです。企業を取り巻く環境の変化にともない、判断力のある人材育成が重要になります。本記事では、判断力の意味と判断に至るまでのプロセス、判断力がない人材の特徴やその理由、判断力のトレーニング方法について解説します。

 

01判断力とは

判断力とは、物事を正しく認識し、論理的に評価するスキルを指します。日常業務における諸問題に対する判断から、企業経営に影響を与えるほどの判断まで、日々求められているのが判断力です。今あるエビデンスを元に、ベストの選択肢を判断する必要があるため、冷静さや合理性の高さが求められるスキルといえるでしょう。

決断力との違い

判断力と似た言葉に決断力があります。決断力は迅速かつ果断に行動する能力を指します。情報や知識をもとに、決定を下すことで問題を解決します。判断力は情報を正しく評価し、理性的な分析や経験に基づいて選択肢を評価する能力なので、判断力と決断力は意思決定プロセスにおいて異なると言えます。

▶︎関連記事:決断力とは?求められる理由や決断する力がある人の特徴と鍛える方法を解説

 

02判断に至るまでのプロセス

判断に至るまでの一連の流れは、多くの場合において、以下に示す3つのプロセスをたどると考えられます。

  • 1.判断対象を特定する
  • 2.選択肢をリストアップする
  • 3.選択肢の中から選ぶ

現在のような変化の激しい環境下では、判断に至るプロセスが複雑になる可能性も少なくありません。プロセスをたどれば良いということではなく、それぞれのステップで正確性を高めることが重要です。

1.判断対象を特定する

判断に至る最初のプロセスは、判断対象となる解決すべき課題を特定することです。何について判断するのか、その対象が決まっていなければ、状況を正しく認識することができません。また、解決すべき課題を誤って特定したり、対象範囲を広げすぎてしまうと、これ以降のプロセスをスムーズに進めることができなくなるため注意が必要です。

2.選択肢をリストアップする

判断対象が特定できたら、解決策として考えられる選択肢をリストアップするプロセスに進みます。解決すべき課題を細分化し、原因と問題点を明らかにして、いくつかの解決策を考案していきます。このプロセスでは、社内におけるこれまでの事例や同業企業の施策など、広い観点での情報収集が鍵になるでしょう。

3.選択肢の中から選ぶ

最後はリストアップした選択肢から、最適なものを選びます。その際には、それぞれの選択肢が企業や組織に与える影響を考慮しなければなりません。選択肢それぞれのメリット、ならびに予測されるリスクといったデメリットを洗い出し、優先順位をつけましょう。

ただ、選択肢を1つに絞るのではなく、いくつかを組み合わせる場合もあります。選択肢を組み合わせることで、1つの選択肢から得られるメリットを上回ることもあるためです。

 

03判断ができない理由4つ

最も有益な選択肢を選べる人材がいる一方で、なかなか判断できない人材もいます。なぜ、自分で選択肢の中から選ぶことができないのでしょうか。判断力がない人材には、以下のような共通する理由があります。

  • 自分に自信が持てない
  • 現状が把握できていない
  • 自分の意見に固執している
  • 自分で判断した経験がない

ここでは、判断できない理由について詳しく解説します。

1.自分に自信が持てない

判断できない理由として、自分に自信が持てないことが挙げられます。責任やリスクの度合いが高いほど、判断を躊躇するのは当然かもしれません。また、自分の判断が原因で迷惑をかけたり、叱責されたりといった経験から、自信が持てなくなることもあります。判断ミスを経験することで、自分の判断に自信が持てなくなるというのは、よくあるケースの1つです。

2.現状が把握できていない

自分が何をするべきかを把握できていないため、判断ができない場合があります。現在の状況や自分の立場によって、判断が求められる場合もあればそうでない場合もあるでしょう。現状が把握できないために、判断するべきではない場面で判断してしまうといったエラーを引き起こす可能性があります。

3.自分の意見に固執している

自分の意見に固執するゆえに、判断に至らないという場合もあります。自分の意見に固執するとどうしても視野が狭くなるため、判断の選択肢が少なくなりがちです。さらに、判断が求められる場面において、どれも納得できないまま選びきれなくなることが多くなります。

4.自分で判断した経験がない

自分で判断した経験がないという理由で、判断できない場合もあります。例えば、新入社員のようにビジネスシーンで判断した経験がない場合は、判断できないのもやむを得ないでしょう。しかし、常に他者に判断を委ねてきた人は、判断力を養う機会もないため、判断力が身についていません。そのため、判断することで得られる成功体験もさることながら、失敗体験もないのです。

 

04判断力がない人材の特徴

判断力のない人材には、以下のような特徴があります。

  • 判断の前提となる情報が不足している
  • 長期的な視点に欠ける
  • 周囲の評価や意見に影響されやすい

ビジネスにおいて、判断力がなく誤った判断をしやすい人材は、上司や同僚からの信頼を得にくいものです。さらに、判断力が求められる重大な局面では、企業や組織に損失を与えてしまう可能性もあります。

1.判断の前提となる情報が不足している

判断力のない人材は、判断の前提となる知識やルールといった情報が不足しているという特徴があります。判断するための情報がなければ、なかなか決められないのも無理はありません。 特に、経験のない場面に対しては、持っている情報だけでは対応できないことも多いものです。指示がないと動けない場合やマニュアルにない例外的な出来事に対して、適切に判断できないことがその典型的なケースといえるでしょう。

2.長期的な視点に欠ける

長期的な視点に欠けるのも、判断力がない人材の特徴の1つといえます。目先のことにとらわれがちなため、先々を予測して状況をとらえられないことが弱みです。短期的には問題が解決したように見えても、長期的に根本的な解決につながらなかったというケースも珍しくはありません。ゆえに、長期的視点に欠けていると、環境を改善し好転させることは難しいといえます。

3.周囲の評価や意見に影響されやすい

判断力のない人材は、周囲の評価や意見に影響されやすい点が特徴です。自分に自信が持てなかったり、判断した経験がなかったりなどの背景があると考えられます。対して、優れた判断力のある人材は、自分の考えや行動に信念があり、周囲に流されることはありません。 自分の考えと周囲の評価や意見を比較することは大切ですが、あまりに周囲を気にしていると、常に迷いが生じ、適切に判断することが難しくなります。また、他者の意見によって判断が変わり、自分の判断を維持できない場合も、判断力がないといえるでしょう。

 

05判断力を高めるトレーニング方法

判断力を高めるトレーニングには、以下のような方法があります。

  • SMARTを用いて目標を設定する
  • フィードバックを受ける
  • 論理的思考を身につける
  • クリティカルシンキングを実践する
  • 人材・社員研修を実施する

ここでは、個人で取り組める方法や、企業が人材育成として実施できる方法を合わせてご紹介します。 判断力を高めるトレーニング方法は、以下の5つです。

1.SMARTを用いて目標を設定する

判断力を高めるためには、まず明確な目標を設定することが重要です。組織においては、チームの目標や個人の目標がない状態だと、社員が能動的になれず、自分で判断して行動する機会を失いかねません。明確な目標があることで、今やるべきことなのか否かという判断がつくようになるのです。 目標設定をどのようにしたらいいのか、その方法が分からないという方も多いでしょう。そのような場合に役立つのが、目標設定のための手法として注目されているSMARTです。以下の5つの要素に沿って、具体的な目標設定からゴールを明確にします。自分の行動が、目標達成のために適切な行動であったのかの判断がしやすくなるのです。

  • Specific:具体的であるか
  • Measurable:測定可能であるか
  • Achievable:達成可能なであるか
  • Related:経営目標に関連しているか
  • Time-bound:期限が定められているか

SMARTを用いる際は、定期的に進捗確認し、目標と結果に大きな開きが見られるようであれば、目標を見直す必要があります。

2.フィードバックを受ける

失敗をそのままにせず、上司や先輩からしっかりフィードバックを受けることで、判断力を高めることができます。フィードバックの手段として、多くの企業で導入されているのが、1on1ミーティングです。 1on1ミーティングとは、上司と部下で定期的に行なわれる1対1の対話であり、部下の成長促進を目的の1つとしています。そのため、判断ミスなどの失敗を学びに変えることが可能です。上司へ事前に相談したい内容を提出しておくと、スムーズに話を展開できるでしょう。

3.論理的思考を身につける

論理的思考を身につけることは、判断力を鍛えることにもつながります。判断力には情報収集が重要になりますが、持っている情報だけでは、応用が利きません。そういう場合に必要なのが、物事の因果関係を正確に把握する論理的な考え方です。 論理的思考をスムーズに展開するためには、因果関係や相関関係や仮説推論(演繹法、帰納法など)といった思考テクニックが必要です。 また、論理的思考には、以下のようなフレームワークが使われています。

  • ピラミッドストラクチャー:論理を整理するためのピラミッド構造
  • ロジックツリー:原因や解決法を発見するためのピラミッド構造
  • MECE(ミーシー):漏れなくダブりなく情報を分解する手法

4.クリティカルシンキングを実践する

判断力を高めるトレーニングとして、「批判的思考」と呼ばれるクリティカルシンキングがあります。感情や主観の影響を受けることなく、客観的な視点で物事の本質をとらえ、解決策を見出そうとする思考プロセスです。ビジネスシーンでは、判断力のレベルを高めるためにも用いられています。 実践は、以下の4ステップです。

  • ゴールを明確にする
  • 現状を批判する
  • 課題を見つける
  • 施策の実行と再検証

クリティカルシンキングを実践する上で重要なのは、問いを自分に投げかけ続けるという、自分の考えを常に疑う姿勢です。目的を達成できない場合は、別の視点から再び検証する必要があります。

5.社員研修を実施する

判断力を高めるトレーニングで有効な方法は、人材・社員研修を実施することです。社内での研修方法は、主に集合研修やOJT、e-ラーニングがあります。集合研修で判断力や判断に必要な思考法などを学び、実践で活かし、eラーニングで復習するというパターンが、スキルの定着に有効です。全社として、判断できる人材を育てるという風土作りにも役立つでしょう。

 

06判断力を向上させるSchooのオンライン研修

Schoo for Business

オンライン研修/学習サービスのSchoo for Businessでは約8,500本の講座を用意しており、様々な種類の研修に対応しています。判断力の向上に役立つ講座だけでなく、階層別研修からDX研修まで幅広い研修を1つのサービスで実施することができるという点が特長です。

受講形式 オンライン
(アーカイブ型)
アーカイブ本数 8,500本
※2023年12月時点
研修管理機能 あり
※詳細はお問い合わせください
費用 1ID/1,650円
※ID数によりボリュームディスカウントあり
契約形態 年間契約のみ
※ご契約は20IDからとなっております
 

Schoo for Businessの資料をもらう

大企業から中小企業まで4,000社以上が導入

Schoo導入企業ロゴ

Schoo for Businessは、大企業から中小企業まで4,000社以上に導入いただいております。利用用途も各社さまざまで、階層別研修やDX研修としての利用もあれば、自律学習としての利用もあり、キャリア開発の目的で導入いただくこともあります。

導入事例も掲載しているので、ご興味のあるものがあれば一読いただけますと幸いです。以下から資料請求いただくことで導入事例集もプレゼントしております。そちらも併せて参考にいただけますと幸いです。

Schooの導入事例集をもらう

判断力に関するSchooの講座を紹介

Schooは汎用的なビジネススキルからDXやAIのような最先端のスキルまで、8,500本以上の講座を取り揃えております。この章では、判断力に関する授業を紹介いたします。

「意思決定」を科学する

「意思決定」を科学する

第1回 優柔不断の人が学びたい意思決定の技術ー小さな選択編
時間 60分
研修内容
  • ・意思決定の分類
  • ・⼤きな意思決定〜リスク回避性
  • ・⼩さな意思決定〜デフォルトの活用
第2回 最善を選択するための意思決定の技術ー大きな選択編
時間 60分
研修内容
  • ・プロスペクト理論
  • ・時間選好
  • ・社会的選好
  • ・限定合理性
 

本授業では『「意思決定の科学」 なぜ、それを選ぶのか』(講談社)の著者であり、公立はこだて未来大学で実験経済学を研究分野としている川越敏司先生から、「意思決定の分類と大きな選択に時間をかけるための日常的な選択のあり方」・「大きい選択で人が行いがちな傾向とリスクとの付き合い方」など、意思決定を科学的に分析し、自らの選択を適切に変えていく秘訣を学ぶことができます。

  • 公立はこだて未来大学システム情報科学部・教授

    1993年福島大学経済学部卒業。1995年大阪市立大学大学院修了。博士(経済学)。埼玉大学経済学部助手等を経て、2013年より現職。専門分野はゲーム理論・実験経済学。著書に、『実験経済学』(東京大学出版会)、『行動ゲーム理論入門』(NTT出版)、『マーケット・デザイン』(講談社選書メチエ)、『はじめてのゲーム理論』『「意思決定」の科学』(ともに講談社ブルーバックス)など多数。

Excelで、意思決定を導く 〜ゼロから学ぶ数理最適化〜

Excelで、意思決定を導く 〜ゼロから学ぶ数理最適化〜

第1回 Excelで、意思決定を導く 〜ゼロから学ぶ数理最適化〜
時間 60分
研修内容
  • ・ビジネス現場に困りごと事例
  • ・数理最適化とは
  • ・「遠足の荷造り問題」で考える数理最適化の世界
  • ・「シフトスケジュール最適化」問題をExcelで解く
 

本授業は、ビジネス上の意思決定に悩む方へ、数理最適化を通じて科学的な根拠を持つ意思決定の方法を学び、またExcelで数理最適化をゼロから体験いただく授業です。

  • 株式会社リベルクラフト 代表取締役 Founder/CEO

    慶應義塾大学で金融工学を専攻。卒業後はスタートアップのデータサイエンティストとしてコンサルティング事業などに従事。 その後、株式会社セブン&アイ・ホールディングスにて、小売・物流事業におけるAI・データ活用を推進。 株式会社リベルクラフトを設立し、AIやデータサイエンスなどデータ活用領域に関する受託開発・コンサルティングや法人向けトレーニング、教育事業を展開。 著書に『統計学の基礎から学ぶExcelデータ分析の全知識』『Excelで手を動かしながら学ぶ数理最適化』(インプレス)等。

推論[入門]- 不確実な状況で確実性の高い結論を導く-

推論[入門]

第1回 推論[入門]- 不確実な状況で確実性の高い結論を導く-
時間 60分
研修内容
  • ・頭の使い方が上手い人とは
  • ・推論力とは
  • ・帰納法 演繹法 アダプションとは
  • ・推論力を実務に繋げる
 

本授業は、論理的思考には自信があるが、論理的に考えられる以上のことについて考えるのが苦手な方が、推論を構成する帰納法・演繹法・アブダクションの3要素について理解できることを目指す入門講義です。

  • 株式会社朝日広告社 プランニングディレクター

    株式会社朝日広告社ストラテジックプランニング部プランニングディレクター。産業能率大学院経営情報学研究科修了(MBA)。日本マーケティング協会マーケティングマスターコース修了。外資系コンサルティングファームなどを経て現職。「外資系コンサルティングファームで培ったロジック」と「広告代理店で培った発想力」のハイブリッド思考を武器に、メーカー・金融・小売り等、幅広い業種のクライアントを支援。マーケティングやブランディング・ビジネス思考をテーマにしたブログ「Mission Driven Brand」を運営。ハンドルネームはk_bird。著書に『問題解決力を高める「推論」の技術』(フォレスト出版)がある。

Schoo for Businessの資料をもらう

 

07まとめ

判断力は、日常業務から企業経営のさまざまな局面で求められている重要なスキルの1つです。優れた判断力をもつ人材がいる一方で、なかなか判断できない人材もいますが、トレーニングによって判断力を高めることが可能になります。人材・社員研修やフレームワークを用いた思考法、1on1ミーティングを取り入れることが有効な手段です。企業には、社員の自発的な学びやスキルを身につけられるような環境の整備が求められています。

  • Twitter
  • Facebook
  • はてなブックマーク
  • LINE
この記事を書いた人
Schoo編集部
Editor
Schooの「世の中から卒業をなくす」というミッションのもと活動。人事担当や人材育成担当の方にとって必要な情報を、わかりやすくご提供することを心がけ記事執筆・編集を行っている。研修ノウハウだけでなく、人的資本経営やDXなど幅広いテーマを取り扱う。
執筆した記事一覧へ

20万人のビジネスマンに支持された楽しく学べるeラーニングSchoo(スクー)
資料では管理機能や動画コンテンツ一覧、導入事例、ご利用料金などをご紹介しております。
デモアカウントの発行も行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

お電話でもお気軽にお問い合わせください受付時間:平日10:00〜19:00

03-6416-1614

03-6416-1614

法人向けサービストップ