統率力の意味とは?統率力がある人の5つの特徴と身につける方法を解説

統率力とは、組織やチームをまとめて導く力のことです。本記事では、統率力のある人の特徴や高める方法を解説し、リーダー育成に役立つヒントを紹介します。
- 01.統率力とは
- 02.統率力とリーダーシップ、マネジメントの違い
- 03.統率力のある人の5つの特徴
- 04.統率力を高める方法
- 05.統率力を高める|Schoo for Business
- 06.まとめ
01統率力とは
統率力とは、組織やチームをまとめて導く力のことです。単に指示を出すだけでなく、メンバーの信頼を得ながら目標達成に向けて協働を促し、全体の方向性を整える役割を担います。周囲に影響を与え、行動を引き出す力が求められます。
統率力のある人は、状況を見極めながら的確な判断を下し、組織の中で軸となって行動します。組織内の多様な意見や利害関係を調整しながら、共通のゴールへ向けて人を動かす姿勢が特徴です。強制的な支配ではなく、納得感をもたらす導き方が重要です。
また、統率力は個人のカリスマ性だけで決まるものではありません。目的を明確に示し、信頼関係を築き、チーム全体のモチベーションを維持・向上させる継続的な努力が求められます。日々の言動や振る舞いが、統率力の土台となります。
02統率力とリーダーシップ、マネジメントの違い
統率力、リーダーシップ、マネジメントは、いずれも組織運営において重要なスキルですが、それぞれ役割や対象が異なります。統率力は「人をまとめる力」に焦点を当てたもので、リーダーシップの構成要素のひとつです。一方、マネジメントは資源の最適活用に重きを置いた「管理力」と言えます。ここでは、それぞれの違いを具体的に解説します。
統率力とリーダーシップの違い
リーダーシップは、組織やチームを導き、目標に向かって前進させるための包括的な力です。目標設定、戦略立案、人材育成などを含み、チームに方向性を示しながら成果を上げるための行動が求められます。一方で、統率力はその中でも「人をまとめる力」に特化した能力です。メンバーに安心感と一体感を与え、協力体制を築きながらチームの力を最大化する役割を担います。リーダーシップが広範囲な要素を内包するのに対し、統率力はその中核を支える重要なピースといえます。
統率力とマネジメントの違い
マネジメントは、組織の資源(人材・時間・予算・情報など)を管理・運用し、目標達成に向けて最適な状態を維持する力です。計画・実行・評価といったプロセスを通じて、安定的に成果を出すことが求められます。これに対し、統率力は主に「人」に働きかけて、チームを鼓舞し動かす能力です。マネジメントが「仕組みの整備」と「効率の追求」に軸足を置くのに対し、統率力は「情熱」や「信頼関係」によって人を動かす点に特徴があります。両者は対立するものではなく、組織運営において相互補完の関係にあります。
03統率力のある人の5つの特徴
統率力のある人には、以下の5つの特徴があります。
- ・決断力がある
- ・コミュニケーション能力が高い
- ・メンタルが強い
- ・責任感がある
- ・周囲への気配りができる
共通して言えるのは、自身の力だけでなく、周囲と信頼関係を築きながらチームをまとめ上げている点です。決断力や対話力、精神的な強さに加えて、他者への配慮と責任感も持ち合わせていることが特徴です。
決断力がある
統率力のある人は、迷わず決断を下す力を備えています。組織を導く立場では、すべての状況で完璧な情報が揃うとは限りません。そんな中でも、目的を見失わず、必要な判断を迅速に下せることが求められます。また、決断したことに責任を持ち、結果に向き合う姿勢が信頼を高める要因となります。
▶︎関連記事:決断力とは?求められる理由や決断する力がある人の特徴と鍛える方法を解説
コミュニケーション能力が高い
チームをまとめるには、円滑なコミュニケーションが不可欠です。相手の立場や状況を理解し、的確に伝える力がなければ、信頼関係を築くことはできません。統率力のある人は、対話を通じて共通認識を作り、組織内のズレや衝突を未然に防ぎます。多様な人材と協働する場面でも、その力を発揮します。
▶︎関連記事:コミュニケーション能力とは|高い人の共通点と鍛える方法を紹介
メンタルが強い
統率力のある人は、逆境でも冷静に物事を捉えることができます。チームが困難な状況に直面した際にも、リーダー自身がブレずに対応することで、周囲に安心感を与えます。失敗や批判に耐え、前向きに挑戦し続ける姿勢が、周囲の信頼とモチベーションを支える重要な要素となります。
▶︎関連記事:メンタルタフネスとは?メンタルが強い人材の特徴や鍛える方法を解説
責任感がある
チームを率いるには、結果に対して最後まで責任を持つ覚悟が必要です。統率力のある人は、メンバーや関係者への影響を踏まえながら、自身の行動に責任を持ちます。困難な場面でも逃げずに対応する姿勢が、周囲の信頼を生み、自然と組織の求心力につながります。
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周囲への気配りができる
統率力のある人は、メンバーの小さな変化や悩みにも気づき、適切に対応する力を持っています。相手の努力を認めたり、困っている人にさりげなく声をかけたりすることで、安心して働ける環境を整えます。このような気配りが、メンバーの信頼を生み、組織全体の活性化にもつながります。
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04統率力を高める方法
統率力は先天的なものではなく、後天的に高めることができます。経験や学習を通じて、段階的に身につけていくことが重要です。ここでは、統率力を高めるために効果的な6つの方法を紹介します。日々の業務に取り入れることで、リーダーとしての成長を促すきっかけになるでしょう。
1:意思決定の回数を増やす
統率力を高めるには、自分で判断し決断する経験を積むことが欠かせません。日常の業務でも小さな選択を意識的に行い、自分なりの根拠をもって判断する習慣をつけましょう。意思決定を繰り返すことで、判断の精度が高まり、自信も養われていきます。判断ミスを恐れるのではなく、結果から学びを得る姿勢が成長を後押しします。
2:コミュニケーション能力を高める
統率力の基盤には、相手と信頼関係を築く力が必要です。伝えるだけでなく、相手の立場を理解し、受け止める力も求められます。意見を丁寧に聞くこと、分かりやすく説明することなど、基本的なスキルの精度を高めることで、組織内の意思疎通が円滑になり、チームの結束力が高まります。
3:プロジェクトマネジメントの経験を積む
組織やチームを率いる経験を重ねることで、統率力は自然と磨かれていきます。小規模なプロジェクトでも構いませんので、進行役やリーダーを積極的に引き受けましょう。計画立案から進捗管理、関係者との調整までを経験することで、判断力や俯瞰力、状況把握力といった統率力の土台が強化されます。
4:ロールモデルを見つけて模倣する
身近な上司や先輩など、統率力のある人物の言動を観察し、取り入れてみましょう。どういう場面でどう振る舞っているのか、どのように部下に接しているのかを分析し、実践することで、自分の行動にも変化が生まれます。最初は模倣でも構いませんが、徐々に自分らしいスタイルを確立していくことが大切です。
5:研修やセミナーに参加する
実務だけで統率力を高めるには限界があります。体系的に学べる機会として、研修やセミナーへの参加も有効です。リーダーシップ研修やマネジメント講座では、具体的なフレームワークやケーススタディを通じて、理論と実践をバランスよく学ぶことができます。組織としての人材育成施策としても有効です。
6:eラーニングや書籍で学ぶ
時間や場所に縛られず、自分のペースで学習できるのがeラーニングや書籍の強みです。日々の業務の合間に、統率力やリーダーシップに関するコンテンツを継続的に取り入れることで、知識の蓄積と意識の向上が図れます。自学自習を継続することが、将来的な統率力の向上に直結します。
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■資料内容抜粋
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05統率力を高める|Schoo for Business

オンライン研修サービス「Schoo for Business」では、統率力を高めるための多彩なコンテンツを提供しています。新入社員向けから管理職層、さらには自律的に行動できる人材の育成まで、階層に応じた学びを支援しています。組織全体の統率力向上を目指した施策として、体系的に研修を設計することが可能です。
受講形式 | オンライン (アーカイブ型) |
アーカイブ本数 | 9,000本 ※2023年5月時点 |
研修管理機能 | あり ※詳細はお問い合わせください |
費用 | 1ID/1,650円 ※ID数によりボリュームディスカウントあり |
契約形態 | 年間契約のみ ※ご契約は20IDから |
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研修内容 | 時間 |
漫画『弱虫ペダル』に学ぶ、メンバーの心に火をつけるリーダーシップ | 1時間 |
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実践のためのリーダーシップ理論 | 2時間 |
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06まとめ
統率力の意味、統率力のある人の特徴や、身につける方法についてまとめました。企業内の貴重な人材が統率力を身につけることで、人材流出の防止や社会情勢の変化への対応を可能にします。企業の今と将来を見据え、リーダー人材を育成することは、企業にとって優先すべき課題のひとつであると言えるでしょう。