公開日:2023/05/16
更新日:2023/05/23

マーケティングスキルとは?ビジネス全般で有用な能力を身につける方法を解説

マーケティングスキルとは?ビジネス全般で有用な能力を身につける方法を解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

これからの時代、今まで以上にマーケティングスキルが必要になると考えられています。どのようなビジネスシーンで活用でき、またどのように身につければよいのでしょうか。詳しく解説していきます。

 

01 マーケティングスキルとは

マーケティングスキルとは、自社のサービスや商品が売れるために、そのマーケット調査や企画、販促、それらに関わる業務の推進を行う能力のことを指します。 マーケティングスキルと聞くと、マーケティング職に関わる専門的な能力だと思われがちです。しかし、実際には様々なスキルを総合した能力のことであり、実際にはマーケター以外にも、あらゆるビジネスパーソンにとって有用なスキルだといえます。 ではマーケティングスキルが具体的にどのような内容であるのか、その概要を確認しておきましょう。

マーケティングとは

そもそもマーケティングとは、自社の商品やサービスが売れるための仕組みを作る活動全般を指しています。その究極的な目的は、販促活動や営業活動を行わずとも商品が売れていく仕組みを作ることにあります。 実際にその商品やサービスが売れるための仕組みを作り切ることができれば、過度なプロモーションは不要となります。しかし、その状態を実現するためには、市場調査をはじめとした商品開発やプロモーション、営業活動、企業のブランディングや販促を行う必要があります。 すなわち、広義にはマーケティングとは企業が行うあらゆる活動のことを指し、より狭義には商品やサービスの販促に関わる活動を指すものだと覚えておくとよいでしょう。

【関連記事】 マーケティングとは?その意味・手法や戦略を基礎から解説

マーケティング職以外にも有用なポータブルスキルの1つ

職種の専門性以外に、「業種や職種が変わっても持ち運びができる職務遂行上のスキル」として、ポータブルスキルという考え方があります。 例えば、特定の企業や部署のみで活躍できる商品知識や専門的な能力、社内ツールへの適応などは、業種や職種、企業が変わると学び直しになったりほかでは使えなかったりします。 一方でポータブルスキルであるとされるコミュニケーション能力や折衝力、ヒアリングスキルなどは、どのような業種や職種、企業に変わったとしても、さまざまな場面で役に立つでしょう。 「売れる仕組みを作る」ためのマーケティングスキルは、まさにどこに行っても活躍できるポータブルスキルなのです。そのため、会社で活躍するためにはもちろん、自分自身のキャリアのためにもマーケティングスキルを磨いておくことは有用だと考えられています。

▶︎引用:厚生労働省「ポータブルスキルについて」

 

02 マーケティングスキルが注目される理由

なぜ今、これほどマーケティングスキルが注目されているのでしょうか。 それには、ポータブルスキルであることやさまざまなビジネスシーンで活用できること以外にも、社会的な背景も影響しています。注目される理由について、ここで確認しておきましょう。

  • ・ビジネスシーンを取り巻く環境の複雑化
  • ・顧客ニーズの多様化

ビジネスシーンを取り巻く環境の複雑化

近年は、感染症による生活様式の変化や物流の停滞、世界的な物価上昇など、これまでにない大きな変化が訪れました。また、IT技術の進歩やAI技術の一般化などは、これまでの収益モデルやプロダクトの製造手法に大きなインパクトを与えています。 こういった様々な外的要因の影響を受けることで、ビジネスを取り巻く環境は複雑化しています。そういった事態に対応していくためには、様々な施策を考えていくためにもマーケティングスキルが欠かせないでしょう。 特に経済や国際醸成などの外的要因を受けた場合、売上が低迷することも少なくありません。しかし、そういった状況下でも売れ続ける市場はあるため、今の商品やサービスには何が足りないのか、ターゲティングやメッセージの調整が必要なのかなど、市場や顧客の現状を正しく把握したうえで有効な施策を打ち出すことが求められます。

顧客ニーズの多様化

マーケティングスキルが重要視される理由として、多様化した顧客のニーズを的確に把握することが挙げられます。 これまでは性別や年齢、嗜好性といった一定のセグメントに分けて、有効な顧客をターゲティングすることが可能でした。しかし、現在はそれだけに留まらず、同じ年代のセグメントにおいてもさらに階層がわかれており、顧客が求めるニーズが非常に多様化しつつあります。 そのため、ターゲットがどのようなことに価値を感じるのか、どうすれば自社のサービスや製品に興味をもってもらえるのかを見出すにはマーケティングスキルが必須となります。また、現代ではマス広告だけでなく、スマートフォンを中心としたアプローチや交通広告といった様々な接点を持つ手法もあることから、様々な選択肢の中からターゲットとのタッチポイントを考えていかなくてはなりません。

 

03 マーケティングスキルを構成する能力とは

マーケティングスキルは実際にどのような能力で構成されているのか、それぞれ解説していきます。

  • ・基本的なWeb知識
  • ・市場や業界のリサーチ力
  • ・データの活用や分析力
  • ・論理的思考力
  • ・企画力
  • ・プレゼンテーション力
  • ・マネジメント力
  • ・Webマーケティングで扱う媒体やツールの知識

基本的なWeb知識

現在、多くのマーケティングの施策はWebをメインに展開されています。現代のマーケティングを語るうえでWebマーケティングの話題を避けて通ることはできません。 効果的な販促やプロモーションに取り組むためには、マーケター自身がWeb制作やクリエイティブに関する知識を身につけておく必要があります。また、サイト開発やSEOなどに関わるのであれば、ウェブ開発の仕様など、よりテクニカルな知識が求められるでしょう。

市場や業界のリサーチ力

マーケティング施策を考える上では、対象とする市場の調査を行うため、リサーチ力が必須です。これはどういった市場の規模や現状、業界動向を把握するスキルであるといえます。 このリサーチをもとに、どの程度の市場のパイを得られるのか、また業界においてどのようなポジションで働きかけるのか、その施策を考える材料となるため、マーケティング活動をスタートする上での第一歩となります。

データの活用や分析力

現状を表すデータを手に入れる力があったとして、それらを適切に処理して読み解かなければ現状把握はできません。 リサーチ力だけでなく、そこに分析力が加わることでより有効に機能します。 データや調査だけでは見えてこない消費者心理を読み解くために、データを活用し分析する力が必要なのです。

論理的思考力

マーケティングにおけるリサーチや分析を行うには、論理的思考力が必須であるといえます。マーケティング活動の中では、どの工程においても仮説をベースに進めていきます。そのため、現状を整理し、その中から筋道を立てて考えることが常に求められるためです。 また施策を実施するうえでは、「なぜその施策でなければならないのか」「どの程度の効果が見込まれるのか」を説明しなくてはなりません。その肉付けや裏付けを明確にし、有効性を判断するためにも論理的に思考し、組み立てることは必要不可欠になります。

企画力

企画力とは突飛な企画を思いつく能力ではなく、様々な引き出しを持ち、適切なタイミングで効果的な打ち手を立案できる能力のことです。 特に企画を考える上では、マーケットにおける自社の状況やポジション、予算やリソースをなどを考慮しなくてはなりません。そのうえで、最小限のリソースで最も効果が高い施策を導き出すことが理想といえます。

プレゼンテーション力

どんなに優れた企画であったとしても、施策として実行できなければマーケティング活動を進めることはできません。 そのため、マーケティングスキルの1つとして、施策の効果や価値を適切に伝えるプレゼンテーション力があります。特に多くの予算が必要であったり、あらゆる部署との連携が必要な場合は、社内やパートナー企業の合意を得られなければ実行することはできません。 また、社内プレゼンはもちろんのこと、場合によっては他社とのコンペで競り勝たなければならない場合もあります。 さらにプレゼンテーション力が高いということは、自身の企画を多角的に分析し、その長所も短所も把握できる、なおかつもっとも効果的なプロモーションができるということも意味しています。

マネジメント力

昨今のマーケティングは、専門的な要素が多いため分業化が進んでいる傾向にあります。 会社でマーケティングに関わる場合、どんなに少人数でもチームを組んで動くことになるでしょう。 その際に必要なのがマネジメント力です。ここで言うマネジメントとは、自身が関わるプロジェクトの工数や進捗などを管理(マネジメント)するということだけでなく、チームメンバーのモチベーションやスキルアップなども適切にマネジメントしていく能力のことを示しています。 マーケティングの世界はトレンドが移り変わりやすく、常に情報をキャッチアップしつづけなければなりません。情報感度を高く保ち、常に最新のスキルを維持しながら高いマーケティングスキルを発揮しつづけるためには、チームマネジメントも不可欠なのです。

Webマーケティングで扱う媒体やツールの知識

Webマーケティングにまつわるツールとして、Google関連の広告ツールやマーケティングオートメーションツール、アナリティクスの分析ツールなど、さまざまな種類が存在しています。 また、Twitter/Facebook/Instagram/TikTok/YouTube/LINE/Googleなどさまざまな広告媒体が存在します。 これらのツールの使い方や広告と媒体の相性などは、知っておいたほうがより効果的なマーケティング施策を展開できるでしょう。

 

04マーケティングスキルの身につけ方

マーケティングスキルの基本を構成するものの中にはポータブルスキルが中心であり、あらゆる職種で応用することができます。社員にマーケティングスキルを身につけてもらうためにはどうすれば良いのか、その施策や方法について解説します。

  • ・マーケティング現場でのOJTやジョブローテーションの実施
  • ・資格を取得する
  • ・マーケティング研修を行う

マーケティング現場でのOJTやジョブローテーションの実施

もっとも確実にマーケティングスキルを身につけられるのが、実際のマーケティング現場で仕事をすることです。 OJTなどで先輩社員から教わりながら実践するのでも良いでしょう。ジョブローテーションなどでさまざまな職務を経験する一環として、マーケティング現場を経験させておくのも手です。

資格を取得する

分析スキルやWeb関連の基礎知識など、細かいスキル単位で習得するのも効果的です。 そのためには、体系的に勉強できる資格取得もおすすめです。これらは自身のスキルの証明にもなります。 Webアナリスト検定やウェブ解析士、統計検定などの資格が良いでしょう。

マーケティング研修を行う

セミナー受講やオンライン授業など、マーケティングに関連した研修を受けるのも手段の一つです。 特定の機材を扱う技能実習などとは異なり、マーケティングの知識習得と実践経験を積むことはインターネット環境があれば可能です。座学と実践を行うことができれば、オンライン授業でも十分に実力をつけることができます。


 

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05まとめ

マーケティングスキルは、変化が激しい現代を生きるビジネスマンにとって、もっておいて損はない有用なスキルの一つです。 高いマーケティングスキルをもつ社員が増えれば、自ずと会社全体の業績にも好影響を与えていくことでしょう。これを機に、ぜひ自社の社員や自分自身のマーケティングスキルを高める活動を行ってみてください。

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この記事を書いた人
Schoo編集部
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Schooの「世の中から卒業をなくす」というミッションのもと活動。人事担当や人材育成担当の方にとって必要な情報を、わかりやすくご提供することを心がけ記事執筆・編集を行っている。研修ノウハウだけでなく、人的資本経営やDXなど幅広いテーマを取り扱う。
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