更新日:2025/09/01

傾聴研修とは?必要な理由と参考にしたい研修内容&プログラム例を紹介

傾聴研修とは?必要な理由と参考にしたい研修内容&プログラム例を紹介 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

「傾聴」とはビジネスにおいて、顧客との信頼関係構築やクレーム対応といった社外コミュニケーション、部下育成やチームビルディングなどの社内コミュニケーション、そして組織作りをするうえで不可欠なスキルとされています。傾聴研修は、これらの「聴く」技術を体系的に習得し、業務改善や成果に繋げることを目的とした訓練です。本記事では傾聴研修が必要な理由や研修内容、カリキュラム例などをご紹介します。

 

01傾聴とは?

傾聴とは

「傾聴」とは、相手の言葉と、その背景にある感情や真意を積極的に汲み取り、深く理解しようとするコミュニケーション技法を指します。そのための具体的要素としては、(1)相手への共感的理解、(2)肯定的尊重、(3)誠実に向き合うこと、などが挙げられます。

Schoo授業「相手のための聴く力と問う技術」では、「きく」と読む3つの漢字を比較しながら、ビジネスで大切なのは「聴く」こと、すなわち傾聴であると解説しています。傾聴は単に耳に音が入り「聞く」こととは異なり、相手が伝えたい本質的な部分を主体的に把握する取り組みです。

否定や評価を行わず共感を示すことで、深い信頼関係を築くことを目的とします。

傾聴力がビジネスで必要な理由

傾聴は、対人コミュニケーションが発生するあらゆるビジネスシーンにおいて重要なスキルです。そのため殆ど全てのビジネスパーソンにとって、傾聴力の向上は意義があることと言えるでしょう。

また特にその中でも、営業など顧客との直接的なコミュニケーションが発生する部門に所属する方、または組織作りとリーダーシップの発揮が求められるマネジメント層の方にとっては、成果に直結する重要なスキルに位置付けられます。

傾聴力を身につけると、コミュニケーションの相手と深い信頼関係を築き、本音や真意、ニーズを正確に引き出すことが可能になります。また安心してコミュニケーションが取れるようになることで、組織の心理的安全性の向上や、社員の主体性の向上にも繋がります。

 

02傾聴研修とは?

傾聴研修とは、「聴く」コミュニケーション技法を習得する訓練により、相手への共感を通じて深い信頼関係を築くことを目的とします。傾聴研修の対象は、コミュニケーション課題の改善や関係構築力の強化によって成果を向上させたいあらゆるビジネスパーソンです。

特に接客や販売・営業に関わる方、部下を持つマネジメント層やリーダーポジションの方、社内外の交渉を担う方からの需要が高いです。

研修の実施方法としては、ロールプレイングなどの実践演習を取り入れた企業内研修、外部講師を招く形式、あるいはオンラインでの受講など多様な形で実施されています。

 

03傾聴研修の目的と実施メリット

傾聴研修は、相手の話を深く理解し、的確に受け止める力を養うことを目的とした研修です。研修の実施によって、ビジネスにおける信頼関係やチーム内の円滑な連携、さらには顧客対応やメンタルヘルスの向上にも直結するため、企業にとって多方面での効果が期待できます。

コミュニケーション能力の向上

傾聴は、コミュニケーションスキルの重要な要素の1つです。相手の話をただ聞くだけでなく、内容や感情を受け止めて理解することで信頼関係が構築されます。そしてその信頼が土台にあるからこそ、こちらの言いたいことも相手に正確に伝えることができるようになります。

研修を通じて傾聴のスキルを習得することで、表面的なやり取りではなく、深いレベルでのコミュニケーションが可能になります。特に職場では、ちょっとした意図のすれ違いや認識のズレが大きなトラブルの原因になることもあります。傾聴力研修を通じてコミュニケーション力を高めることで、ビジネスにおける仕事の質を高める効果が期待できます。

チームワークの強化

傾聴力のある人材がチーム内にいることで、メンバー同士の相互理解が深まり、協力体制が強化されます。特に管理職が傾聴力を身につけることで、部下の意見を尊重し、積極的に聴く姿勢を示すため、社内の心理的安全性が向上します。これにより、メンバーは安心して自己開示や発言ができるようになり、コミュニケーションが活性化します。

顧客との信頼関係構築

特に営業や販売などの接客業において、顧客との信頼関係構築は成果に直結する重要な要素です。傾聴研修では、相づちやうなずきなどの反応、言い換えや要約のテクニックを学び、顧客に「きちんと話を聞いてくれている」と感じてもらえるコミュニケーションを可能にします。

これにより、顧客との間に信頼関係が生まれ、相手の心に響く的確な提案が可能になり、顧客満足度の向上と、ひいては企業の業績向上が期待できます。

組織のメンタルヘルス対策

傾聴力の向上は組織のメンタルヘルス対策にも役立ちます。さまざまな変化やトラブルに対応しなくてはならないビジネス環境において、社員が悩みや不安を安心して打ち明けられる環境は非常に重要です。管理職が傾聴力を身につけることで、部下の話を深く「聴く」姿勢が習慣化され、部下が抱える悩みやストレス、気持ちの葛藤ポイントを早期に察知できるようになります。

これにより、心理的安全性の高い職場環境の醸成、ひいては組織のレジリエンス力を高めることに繋がります。

 

04傾聴研修の主なカリキュラム内容

傾聴研修では、まず傾聴力の重要性を理解した上で、具体的なスキル習得へと進むことが多いです。聞き方の基本やアクティブリスニングなどを学び、加えて実践的な力の獲得を目指してロールプレイやケーススタディを活用することもあります。ここではその詳細について解説します。

①傾聴力の重要性について

傾聴力の重要性を研修冒頭で扱うことは、受講者に学ぶ意義を明確に伝えるうえで非常に効果的です。傾聴は単なる聞き手ではなく、相手の話を受け止め、理解し、共感を示すことで信頼関係を築く基本スキルです。この土台があるからこそ、実践的なスキルも効果を発揮します。

研修では「なぜ傾聴が必要なのか」を先に伝えることで、受講者がその後のスキル習得に納得感と目的意識を持って取り組むことができ、学習効果の向上につながります。

②傾聴の基本スキル

傾聴研修において、傾聴の基本スキルは、実践的な手法の習得を目的とします。具体的には、「聴く」ことの技術に加え、相手から信頼を得るための行動を学ぶプロセスが含まれます。

これは応答、要約、問いかけといった具体的な傾聴の技法に加え、適切な相づちと頷き、オウム返し、共感の言葉、沈黙への対応、そして質問のスキルを身につけることを目指します。これにより、受講者は相手の真意を深く理解し、コミュニケーションを円滑にするための基礎を築くことができます。

▶︎関連記事:傾聴力とは?ビジネスコミュニケーションで活かすコツとスキルアップのポイントについて

③アクティブリスニング

アクティブリスニングとは、相手の言葉を受動的に聞くだけでなく、相手が伝えたい本質的な部分や感情を積極的に汲み取り、主体的に内容を把握するコミュニケーション技法です。

研修では、このアクティブリスニングについて、実践するうえでの準備、本番での振る舞い、そしてコミュニケーション後のフォロー方法などを学びます。これにより相手のニーズを引き出すだけではなく、さりげなく自分の考えを伝え、相手の印象に残るといったプラスアルファの成果を目指します。

▶︎関連記事:アクティブリスニングの意味とは|効果や研修カリキュラムを紹介

④ロールプレイング・ケーススタディ

傾聴研修では、学んだ知識を定着させ、実務での活用を促すために、ロールプレイングやケーススタディが取り入れられることも多いです。これにより、受講者は実際のビジネスシーンや社内でのやりとりを想定した状況で傾聴の技術を実践し、自身の課題を具体的に把握できます。

ロールプレイング後には質疑応答やフィードバックの時間が設けられ、実践における疑問点を解決し、スキルをさらに向上させることが可能です。


 

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■資料内容抜粋
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・自己啓発への活用方法 など


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05傾聴力の向上に役立つSchooのオンライン研修

Schoo for Business

Schoo for Businessでは約9,000本の授業をご用意しており、様々な種類の研修に対応しています。その上、自己啓発にも効果的な内容の講座を毎日配信しているため、研修と自己啓発の両方に対応することができるシステムになっています。

研修と自己啓発を掛け合わせることにより、誰かに要求されて学ぶのではなく、自発的に学び、成長していく人材を育成することが可能になります。ここでは、Schoo for Businessの具体的な活用方法と、特徴、さらにはどのようなメリットがあるのかを解説します。

受講形式 オンライン
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傾聴研修のカリキュラム例

ビジネスチャンスを生む「聞く技術」
第1回 ビジネスチャンスを生む「聞く技術」①
時間 60分×1コマ
研修内容
  • ・アクティブリスニングの基礎を学習
  • ・「聞く技術」の5つのメリットを理解
  • ・目標確認や情報収集の準備スキル
  • ・好意を引き出す「傾聴」を実践
  • ・「筋肉質の質問」作成を習得
第2回 ビジネスチャンスを生む「聞く技術」②
時間 60分×1コマ
研修内容
  • ・アクティブリスニングの概要と実践
  • ・信頼関係を築く「問答」テクニック
  • ・次に繋がる関係性のフォロー術
  • ・すぐに実践できるトレーニング方法
  • ・話し下手でも成果を出すコツ
  • Forbes JAPAN 副編集長

    証券会社、Bloomberg TVで金融経済アンカーを務めた後、2004年に米国でMBAを取得。その後、日経CNBCキャスター、同社初の女性コメンテーター。これまでトニー・ブレア元英首相、ハワード・シュルツ スターバックス会長兼CEOをはじめ、3,000人を超える世界のVIPにインタヴューした実績あり。TBS「ビビット」、MX「モーニングCROSS」、毎日放送「ミント!」のコメンテーターはじめ多数のテレビ番組に出演。2016年2月1日より現職。同年4月より跡見学園女子大学兼任講師就任。

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06まとめ

傾聴研修は、単なる「聞く」を超え、相手の言葉の背景にある感情や真意を深く理解する「聴く」コミュニケーション技法を習得するものです。これにより、コミュニケーション能力の向上、チームワーク強化、顧客との信頼関係構築、組織のメンタルヘルス対策など、ビジネスにおける多方面での効果が期待されます。

カリキュラムでは、傾聴の重要性を学び、相づちや質問を含む基本スキル、パラフレーズや非言語を学ぶアクティブリスニングを習得します。ロールプレイングやケーススタディを通じて実践的に学び、課題克服とスキル向上を目指し、オンライン研修も活用して自己啓発との両立も可能です。

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この記事を書いた人
Schoo編集部
Editor
Schooの「世の中から卒業をなくす」というミッションのもと活動。人事担当や人材育成担当の方にとって必要な情報を、わかりやすくご提供することを心がけ記事執筆・編集を行っている。研修ノウハウだけでなく、人的資本経営やDXなど幅広いテーマを取り扱う。
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