公開日:2021/04/30
更新日:2023/03/01

研修計画の立て方とは?プログラムの内容や効率的な進め方について解説

研修計画の立て方とは?プログラムの内容や効率的な進め方について解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

研修計画は、企業の発展を担う人材を教育するときに欠かせないものです。労働人口が減少している現代で、これまで以上に人材教育の重要性が叫ばれているなか、研修とその計画をどのように進めていけば良いのか、この記事では解説しています。

 

01研修計画を立てる前の確認点

研修計画を立てるときには、しかるべきターゲットを定めたうえで、明確にゴールを打ち立てる必要があります。その計画を立ててから、より具体的な内容を決めていくと、実りのある研修を実現できるはずです。ここでは3つのポイントに大きく分けて紹介します。

誰を研修対象者とするのか

研修の対象者によって、研修内容は大幅に変わってきます。新入社員向けの研修なのか、もしくは幹部向けに研修を行うのか、事前に対象者をしぼって行くと、具体的な内容を検討できます。それぞれの階層に求められるスキルや能力は異なるため、対象者の区分けが大切です。

研修の目的

業務についての研修なのか、もしくはコンプライアンスについて学ぶのか、目的の設定も重要です。新入社員であれば、どちらも含めた研修が効果的だと思われます。これに加えて、社会人としての心構えも含めた内容が好ましいでしょう。 幹部向けの研修であれば、幹部としての意識を高める、戦略的な思考を持つなどの目的が考えられます。

研修の先に目指す目標やゴール

研修を行うモチベーションを保つには、ゴールを見据えるのが効果的です。ゴールを設定しておくことで、どの計画から着手したら良いのか、目指す人材像はどんなものなのかなど、計画が立てやすくなります。そして、定めた目標やゴールは受講者や人事担当者に共有するようにしてください。


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研修の組み立て方 ‐ 設計・実施・評価
 

この授業では、研修の設計から実施、評価までの一連の組み立て方について学びます。

 

多くの企業では毎年、研修が実施されているかと思います。一方で、研修の実施にあたっては前任者から引き継いだことを前年踏襲して行ってしまっているなど、少し惰性になってしまっているケースも見受けられます。 その中において、研修担当者としては「自社に適したより良い研修を作っていくにはどうしたらいいのだろう」という悩みも生まれてくるかと思います。 そこで、研修担当者のために研修の設計・実施・評価がデザインできるように、インストラクショナルデザイン(ID)をベースにヒューマンパフォーマンスインプルーブメント(HPI)、プロジェクトマネジメント(PM)の考え方を掛け合わせたビジネスインストラクショナルデザイン(BID)を基に研修の組み立て方について、講師2名のデモンストレーション形式で学んでいきます。  

  • サンライトヒューマンTDMC株式会社代表取締役社長

    熊本大学大学院 教授システム学専攻 非常勤講師。製薬業界での営業、トレーニング部門を経て、起業。HPIやIDを軸とした企業内教育のコンサルティングやインストラクショナルデザイナー、インストラクターを育成する資格講座の運営を行っている。IDの実践方法を提供してきた会社は100社、4,000名を超える。 主な著書:『魔法の人材教育(改訂版)』(幻冬舎、2017年)、『ビジネスインストラクショナルデザイン』(中央経済社、2019年)

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02研修プログラムの立て方

研修対象者が決まり、具体的にプログラムを立てていくのに、事前の準備が大きなポイントとなります。それには、対象者に向けてヒアリングを行い、身につけたいスキルや知識などを尋ねてみましょう。さらに、経営陣や現場の管理者にもヒアリングし、現状の課題を見つけ出すことも大切です。 そのうえで、現場のニーズや課題を反映した研修プログラムを作成すると、研修を受ける側の意見も含めた内容になるでしょう。

 

03一般的な研修の流れ

研修の概要が見えてきたところで、ここからは一般的な研修の流れについて紹介します。基本的な流れを理解しておくことで、効率が良く無駄のない研修計画を立てられるはずです。予算の確保や研修場所の確保など、裏方業務も大切な仕事となるため、見落とさないようにしてください。

研修予算の確保

研修を行うにあたって、最初に予算の確保が必要です。企業の事業計画や、前年度の研修でかかった費用などを参考にして、予算を割り当てます。このときに見逃せないのが、助成金制度です。人材育成に関する研修では、要件を満たすと助成金や補助金を受けられます。要件は細かく規定されていますので、要件に該当するかどうかを事前に確かめておくと安心です。

研修方法と場所の決定・確保

予算が決まったら、具体的な研修計画を進めましょう。計画を立てるには、「5W1H」に当てはめると分かりやすいとされています。

  • Where…研修を通してどこへ向かうのかという、現状と理想の確認
  • Why …なぜ研修を行うか、研修の目的の確認
  • Who …対象人物を誰にするのか
  • What …何を伝えるのか
  • When …いつ研修を行うのか、日程の検討
  • How  …どうやって伝えるのか、方法の検討

研修方法には、グループ研修や集合研修、eラーニング、OJTおよびOFF-JT、外部から講師を呼ぶなどが考えられます。方法が決まったら、研修を受ける人数や内容に合った研修場所を選ぶ必要があります。

<5W1HについてのSchooおすすめ授業>

この授業では、When、Who、Where、What、 Why、Howの切り口で、チームマネジメントや部下育成を中心とした場面で活用できる「5W1H」の問いの技術をケースと共に紹介します。

的外れな質問をしても、言語化やイメージにつながらなければ、動いてくれません。

特にマネジメントでは、部下や若手社員が上手く考えて行動に移すことができず、チームや自分の仕事の生産性に影響してしまいます。
自分も相手も仕事の生産性を向上させるために、問いかけのスキルを鍛え直して相手に考え行動してもらえるようになりましょう。

「シンプルに人を動かす「5W1H」質問術」

シンプルに人を動かす「5W1H」質問術

  • ㈱ランウィズ・パートナーズ 代表

    ㈱東芝、大手シンクタンクを経て、現在は、企業の事業戦略立案・組織開発の伴走コンサルティング、グロービス・マネジメントスクールや早稲田大学オープンカレッジの講師、セミナーや企業研修の講師に従事するほか、フラワースタジオ(グリーンフォーリア)の経営等も行っている。 思考術コンサルタント。早稲田大学卒業、英国国立レスター大学経営大学院修了。 著書に、『シンプルに結果を出す人の5W1H思考』、『仕事で必ず結果が出る ハイパフォーマー思考』、『シンプルに人を動かす5W1Hマネジメント』、『MITスローン・スクール戦略論(共訳書)』などがある。

受講対象者の決定

研修方法が決まれば、次は受講対象者をしぼります。対象者のスキルをしぼるのか、それとも幅広く参加してもらうのかなど、研修内容に合わせた検討が重要です。受講対象者が決定したら、なるべく早く周知をして、日程を確保してもらうようにしましょう。どんなに良い研修だとしても、受講者が集まらなければ実施する意味がありません。

研修業者や現場スタッフの決定

研修を外部に依頼するのであれば、業者との打ち合わせが必要です。また、研修が円滑に進められるよう、現場スタッフを配置する場合は、スタッフを誰が務めるのかも決めなくてはいけません。ここからは重要な戦力となるスタッフの選定方法について紹介します。

スケジュール調整

研修現場の概要が決まれば、次は各担当の予定などもふまえてスケジュールの調整に入ります。研修日時を決めるときには、企業の年間計画と照らし合わせながら決めていき、実施時期が限られる研修(新入社員研修など)を優先して決めましょう。多くの人が参加しやすくなるよう、企業の繁忙期もできるだけ避ける必要があります。研修日程が決まったら早めに告知し、社員が業務の都合をつけやすいようにする配慮も求められます。

告知・実施

研修計画が決まれば、対象者へ告知し、当日まで入念に準備を進めます。当日の細かい流れも決めておき、研修が始まる前に受講者が集まるところから解散するまでのシミュレーションを実践しておくと、当日の運営がスムーズに行えます。

 

04研修実施後の計画も立てよう

研修は、行って終わりというものではありません。研修の効果を見極め、次回につながるような振り返りを行うことで、受講者の変化や成長などを可視化できるようになるのです。研修後のフィードバックの方法について確認しておくようにしてください。

効果測定

近年、研修の効果測定について、重要性が広く問われるようになってきました。研修を行ったことで、どのような効果が得られたのかを実証し、研修を企業の投資として将来に備えることを意味しています。 研修テーマの中には、考え方や思考など効果測定しにくいものもあります。アメリカ・ウィスコンシン大学のドナルド・カークパトリック名誉教授は、効果測定をする目的は次の5つを知るためだと提言しています。

  • ・研修プログラムの継続もしくは廃止の判定
  • ・目的に合っているかの判定 ・改善点の見極め
  • ・研修の予算が適正であるか
  • ・この内容の研修プログラムが必要か

効果測定の方法として、先のカークパトリック教授は、次の4段階レベルでの評価を提言しています。

  • レベル1…反応
  • レベル2…学習
  • レベル3…行動
  • レベル4…結果

これを実践するには、実施後の受講アンケートやヒアリング、事前事後テスト、フィードバックなどの方法があるのです。

 

05研修計画は自社の社員と業者のどちらに頼むべきか?

研修計画の立て方や流れなどを解説してきました。では、実際に計画を進めるのに、自社の社員が行うと良いのか、それとも研修専門の業者に依頼する方が良いのか、迷う点かと思います。 どちらを選ぶかは、研修内容によって選定することが重要なのです。

内情を知り尽くしているのは自社の社員

自社の社員であれば、企業の内情を良く知っていますので、企業の経営や業務に関する研修は社員が行う方が詳しくできるでしょう。具体的には、企業のビジョンや経営方針、諸規則、業務に関する内容、営業や技術など業務に必要な自社ノウハウを学ぶ研修があげられます。 研修講師として、自社の社員を確保できる余裕があれば、自社でノウハウを継承でき、長い目で見た場合おおいに役立てられるでしょう。

ビジネスマナーやモチベーションアップの研修なら業者がおすすめ

ビジネスマナーやモチベーションアップなど、自社以外にも共通点のある業務知識や、自社では持っていないノウハウを研修で学ぶのであれば、業者に依頼するのがおすすめです。ほかにも、最新の動向を知りたいときや、ビジネス知識の体系を学ぶときなども、業者は専門知識を持ち合わせています。


 

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07まとめ

効果の上がる研修を行うには、事前の研修計画が重要であることがお分かりいただけたかと思います。受講者が前向きに研修を受け、企業全体の成長を目指すには、研修担当者の取り組みが大切なのです。 ここで紹介した内容を参考にしていただき、目標やゴールに向かって研修計画を立てていっていただきたいと思います。

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この記事を書いた人
Schoo編集部
Editor
Schooの「世の中から卒業をなくす」というミッションのもと活動。人事担当や人材育成担当の方にとって必要な情報を、わかりやすくご提供することを心がけ記事執筆・編集を行っている。研修ノウハウだけでなく、人的資本経営やDXなど幅広いテーマを取り扱う。
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