IT研修についていけない理由は?IT研修の必要性と効率的な研修方法を紹介
本記事では受講者がIT研修についていけない理由、IT研修の必要性と効率的な研修方法を紹介しています。これからIT研修を導入したいと考えている方、効率よくIT研修を行うためにはどうすれば良いのか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
- 01.IT研修についていけない社員が出てしまう理由とは?
- 02.IT研修の受講対象者とは?
- 03.IT研修のメリットとは?
- 04.脱落者を出さない効率的な研修を行うには
- 05.まとめ
01IT研修についていけない社員が出てしまう理由とは?
IT研修では、ついていけずに挫折してしまう社員が出てしまっている現状が指摘されています。ここでは、なぜついていけないのか、どのような問題があるのかについて説明します。
理由1:研修内容が難しすぎる
ひとつ目の理由としては、「研修内容が難しすぎる」点が挙げられます。馴染みのない話や単語が出てきて、話の流れも、専門用語の意味も理解できないという人が少なくありません。 研修中に眠気を感じてしまい集中できないという人や、内容を自分の中に落とし込めないまま脱落してしまう人まで存在します。一度聞いただけでは理解できないだけでなく、何度か習しても知識がすんなり自分の中に入ってこなくて、挫けてしまう人も少なくありません。
理由2:不明点があっても質問せずそのままにしてしまう
ふたつ目の理由は、「不明点があっても質問せずそのままにしてしまう」点です。そもそも内容が理解できないので、何をどうわかっていないのかを自分でも気づけない、説明できないという人もいます。質問できないまま研修が進んでしまい、どんどん内容についていけなくなってしまったというケースも多いものです。
理由3:苦手意識を感じる文系出身の社員もいる
文系出身で、最初から理系出身者にはかなわないと思っている従業員は一定数存在します。元々文系出身だった人は、研修の内容自体が高度に感じてしまうようです。ただし、「文系出身だから」というのは思い込みで、言い訳をしている人も少なくありません。 大学時代に情報系でプログラミングを学んでいた人は若干アドバンテージがあるかもしれませんが、実務と机上の学習はまったくの別物です。文系でも理系でも、ほぼスタートラインは変わらないため、おそれる必要はありません。
理由4:研修期間が適切ではない
4つ目の理由が「研修期間が適切ではない」です。研修のスケジュールが厳しく、ついていける自信がなくなり、辞めたいと感じてしまう人がいます。企業側は、できるだけ早く現場で働いてほしいという思いから、研修期間を極端に短く設定しまうケースが見られます。 また、研修時間そのものに問題はなくても課題を多く課すと、時間に余裕がない生活を送らざるを得なくなってしまいます。無理なスケジュールは疲労やストレスの原因にもなるため、受講期間にはある程度余裕を持たせるようにしてください。
02IT研修の受講対象者とは?
IT研修を社内で実施するときには、全社員を対象として実施すべきなのでしょうか。決して、そうとは言い切れません。ここではIT研修の受講対象にすべき従業員の職種や階層をご紹介していきます。
エンジニア
エンジニアはIT業界の需要の高まりのなかで、不足しています。即戦力となるエンジニアを養成するためには、研修を通じて優秀な人材を育成する必要があります。エンジニアを対象とした研修では、プログラミング言語、エンジニアとしての基礎技術はもちろん必要です。また、特定の言語にとらわれないプロジェクト遂行能力やトラブル解決力、マニュアルなどの文書作成能力といった、普遍的なスキルを習得するプログラムが組むことが推奨されています。
新入社員
新入社員は、IT研修でExcel、PowerPoint、WordなどPCの基本的な操作方法、ITリテラシーの基礎知識、セキュリティ対策などを学ぶのが一般的です。 システム開発に関わる社員には、データベース、OS、ネットワーク、プログラミング言語、Webアプリケーション、セキュリティ技術等に関する研修も必要です。社員にどの程度のITスキルを求めるかによって、研修の内容も変わってきます。
管理職・マネージャー層
管理職クラスになると、「分からないことがあっても今更聞けない」と、困っている人が多く見られます。普段は部下に任せられたとしても、自分でできるようにならなければ、いざというときピンチに陥ってしまうかもしれません。 そうしたことから、現在はIT研修を受ける管理職・マネジャーも増加しています。PCの基礎、Excel、PowerPoint、Wordの操作方法、Windows、Macの操作方法、ITエンジニアと会話をするためのプログラミング言語、データベース等の知識を取り入れて学べます。
03IT研修のメリットとは?
IT研修を実施するメリットは少なくありません。実施前にはメリットを明確化させて、研修の実施を従業員に認めてもらいましょう。ここでは、IT研修を行うメリットについて紹介します。
他社との競争に勝ち抜くため
基幹システムのように複雑で重要なシステムは、一般社員では対応できず、社内のエンジニアや外部のベンダーに頼らざるを得ません。他社との競争に勝ち抜くためには、IT研修を行い、社内にいるエンジニア、その他の社員含め、競争にかかわるスキルの底上げや社内全体のスキルアップを行う必要があります。
業務の効率化を図るため
人手不足やワークライフバランスなどの理由から、現在の日本企業には業務の効率化を求められています。そのためにはITの活用が欠かせません。自動化できる業務をITに任せることで工数削減が可能となり、少ない人手でもスムーズに業務を進めるようになります。属人的な作業を見直して無駄を省く、いわゆる「業務の効率化」「企業の省力化」は、ITを導入し、従業員が使いこなせるようにIT研修を実施することで促進されるはずです。
ビジネスチャンスの拡大につながる
AIやロボットなどITの進化によって、これまで人間が作業していた仕事の一部は必要がなくなることが期待されています。ただし、人に感動的な体験を提供するような仕事やクリエイティブな仕事は、今後も自動化は難しいと考えられています。 すでにAIによる既存作業の効率化、VRやARの事業への活用はすすんでおり、取り入れている企業は人件費の削減によるコストカットや新たなサービス展開を実現させています。 ビジネスチャンスをつかむためにも、企業において社員がITリテラシーを習得することは非常に重要になってきます。
生産性が上がる
労務管理、会計業務などの定型業務だけでなく、ビジネスチャット、オンライン会議などのコミュニケーション領域、マーケティングなどあらゆる領域でITを活用することで、生産性をよりアップできるはずです。
自社社員のITリテラシーの向上を期待できる
入社して数年経ち、実践業務をこなしている中堅社員でもITリテラシーは個人差があります。自社社員のITリテラシーの底上げを行うためにも、IT研修を積極的に取り入れ、定期的に社員のITスキルを確認しましょう。全員のITリテラシーを底上げできれば、業務においてつまづくことも減り、全体の業務の効率化も図れます。
04脱落者を出さない効率的な研修を行うには
ここでは脱落者を出さないために、IT研修を行う際に気を付けるべきポイントについて紹介します。効率的かつ効果の高い研修を実施したいと考えている企業の担当者様は、ぜひ参考にしてください。
受講者のレベルに合った研修を受けさせる
効果的なIT研修を実施するためには、各社員のレベルに合った研修を実施しなくてはいけません。各社員で、元々持っている知識のレベルや習得スピードも異なるため、自分のペースで習得を進めるよう促しつつ、進捗管理を管理職や研修担当者ができるような体制にすることをおすすめします。
座学のみでなく実践形式の研修を取り入れる
研修のための研修になってしまわないように、座学のみで終わらせずに実践的な研修も取り入れていくことをおすすめします。内容は適宜見直し、意味のある研修を行いましょう。研修終了後は受講者からアンケートを取って、不足している点があれば追加してみてください。ブラッシュアップすることで、より実りのある研修になっていくはずです。
第一線で活躍しているプロのわかりやすい講義を受ける
研修全般に言えることですが、講義は第一線で活躍しているプロのわかりやすい講義を受けることが重要です。社内で知識を習得している方が講義をするのではなく、きちんと的確な研修を行える講師を用意することが、将来への投資につながります。 IT研修では、新入社員が受けるような初歩的なものから、中堅社員や管理職が受けるべき実践的なものまで、数多くのカリキュラムが存在します。各社員のスキルや習得度に応じて、適したものを受けられる環境を整えてください。
研修後の実務で活かせるかを確認する
研修後はテストやアンケートで習熟度を測ることも重要ですが、学んだ内容を研修後の実務で活かせなければ、知識を習得できているとは言えません。四半期や半期の振り返りの際に計画的にヒアリングしながら、研修で学んだ内容を成果につなげられているかを確認しましょう。
受講者に対してフォローアップを行う
IT研修は受講者自身が習得度に不安を抱えているケースも多いものです。研修後には受講者一人ひとりが学んだことをその後活かせているかどうか、継続的なヒアリングや振り返りなど、フォローアップを行うことをおすすめします。研修は短期的な成果だけでなく、中期的な効果も鑑みて実施することが重要です。
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05まとめ
この記事では、IT研修において、脱落者が出てしまう理由、IT研修の必要性や効率的な研修方法をご紹介いたしました。IT研修は今後各企業がビジネスチャンスを獲得し、他社との競合に打ち勝つために、重要になってくるものです。形式上のものではなく、しっかりと業績に反映していけるように、社員のIT教育を考えている方は研修のプログラムを考える必要があります。