更新日:2025/02/24

IT研修についていけない理由は?IT研修の必要性と効率的な研修方法を紹介

IT研修についていけない理由は?IT研修の必要性と効率的な研修方法を紹介 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

本記事では受講者がIT研修についていけない理由、IT研修の必要性と効率的な研修方法を紹介しています。これからIT研修を導入したいと考えている方、効率よくIT研修を行うためにはどうすれば良いのか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

 

01IT研修についていけない社員が出てしまう理由とは?

IT研修では、ついていけずに挫折してしまう社員が出てしまっている現状が指摘されています。ついていけなくなってしまう原因として、以下が挙げられます。

  • 理由1:研修内容が難しすぎる
  • 理由2:不明点があっても質問せずそのままにしてしまう
  • 理由3:苦手意識を感じる文系出身の社員もいる
  • 理由4:研修期間が適切ではない

これらの理由から、IT研修は参加者がついていけなくなってしまうことがあります。研修を設計する際は、参加者のバックグラウンドや理解度に応じた内容と形式を考慮し、適切なサポート体制を整えることが重要です。

理由1:研修内容が難しすぎる

ひとつ目の理由としては、「研修内容が難しすぎる」点が挙げられます。馴染みのない話や単語が出てきて、話の流れも、専門用語の意味も理解できないという人が少なくありません。 研修中に眠気を感じてしまい集中できないという人や、内容を自分の中に落とし込めないまま脱落してしまう人まで存在します。一度聞いただけでは理解できないだけでなく、幾度となく学習しても知識がすんなり自分の中に入ってこなくて、挫けてしまう人も少なくありません。

理由2:不明点があっても質問せずそのままにしてしまう

ふたつ目の理由は、「不明点があっても質問せずそのままにしてしまう」点です。そもそも内容が理解できないので、何をどうわかっていないのかを自分でも気づけない、説明できないという人もいます。質問できないまま研修が進んでしまい、どんどん内容についていけなくなってしまったというケースも多いものです。

理由3:苦手意識を感じる文系出身の社員もいる

文系出身で、最初から理系出身者にはかなわないと思っている従業員は一定数存在します。元々文系出身だった人は、研修の内容自体が高度に感じてしまうようです。ただし、「文系出身だから」というのは思い込みで、言い訳をしている人も少なくありません。 大学時代に情報系でプログラミングを学んでいた人は若干アドバンテージがあるかもしれませんが、実務と机上の学習はまったくの別物です。文系でも理系でも、ほぼスタートラインは変わらないため、おそれる必要はありません。

理由4:研修期間が適切ではない

4つ目の理由が「研修期間が適切ではない」です。研修のスケジュールが厳しく、ついていける自信がなくなり、辞めたいと感じてしまう人がいます。企業側は、できるだけ早く現場で働いてほしいという思いから、研修期間を極端に短く設定しまうケースが見られます。 また、研修時間そのものに問題はなくても課題を多く課すと、時間に余裕がない生活を送らざるを得なくなってしまいます。無理なスケジュールは疲労やストレスの原因にもなるため、受講期間にはある程度余裕を持たせるようにしてください。


 

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02IT研修についていけない社員が出てしまう企業側の課題

IT研修において、社員がついていけない場合に企業側が直面する課題は多岐に渡ります。主な課題として、次が挙げられます。

  • ・事前のスキル・知識レベルの把握不足
  • ・研修内容が業務と直結していない
  • ・研修のフォロー体制が不十分
  • ・研修の設計が一方通行

これらの課題を克服するためには、事前の準備や研修設計の工夫が求められます。企業側が社員のスキルやニーズに合わせた研修を提供し、実務に直結した内容やフォローアップを充実させることで、効果的なIT研修が実現されるのです。ここでは、上記のそれぞれについて具体的に解説していきます。

事前のスキル・知識レベルの把握不足

研修前に社員のスキルや知識レベルを十分に把握しないことは、個々の学習ニーズに合った内容を提供できないという問題を引き起こします。例えば、基礎的なITスキルを持つ社員と、高度な知識が求められる社員が同じ研修を受ける場合、後者は研修内容が物足りなく感じ、前者は理解できずに遅れを取る可能性が高くなります。このような不一致が生じることで、研修全体の効果が薄れてしまいます。事前にアンケートや面談を通じて各社員のスキルレベルを把握し、それに応じたカスタマイズが求められます。

研修内容が業務と直結していない

研修内容が業務に関連していない場合、社員は実際の仕事にどのように適用すべきか理解できません。例えば、理論的なIT知識だけを学ぶ研修では、実際に業務で必要な技術やツールの使い方に結びつかないことがあります。業務の具体的な課題やツールに焦点を当てた実践的な内容にすることで、社員は即戦力として活用できる知識やスキルを身につけることができ、研修の効果が高まります。研修設計時に現場のニーズを反映させることが不可欠です。

研修のフォロー体制が不十分

研修後にフォローアップが不足していると、学んだ内容が定着しないまま実務に戻ってしまいます。ITスキルは特に実践を通じて覚えていくものが多いため、研修終了後にも定期的なサポートや実務でのアドバイスが必要です。例えば、質問を受け付ける時間を設けたり、進捗を確認するフォローアップセッションを実施することで、社員が学んだ知識を業務に落とし込む手助けができます。また、オンラインプラットフォームを活用して継続的に学べる環境を整えることも有効です。

研修の設計が一方通行

一方通行の研修設計は、社員が積極的に参加し、理解を深める機会を奪います。講師が一方的に知識を伝えるだけの形式では、受け手側の理解度を測りにくく、学習意欲を削ぐこともあります。IT研修では、実際の作業をシミュレートしたり、グループディスカッションや問題解決の演習を組み込むことで、社員が主体的に学ぶ環境を作ることが重要です。インタラクティブな形式で、参加者が質問したり意見を出し合うことで、理解が深まりやすくなります。

 

03IT研修の受講対象者とは?

IT研修を社内で実施するときには、全社員を対象として実施すべきなのでしょうか。決して、そうとは言い切れません。ここではIT研修の受講対象にすべき従業員の職種や階層をご紹介していきます。

エンジニア

エンジニアはIT業界の需要の高まりのなかで、不足しています。即戦力となるエンジニアを養成するためには、研修を通じて優秀な人材を育成する必要があります。エンジニアを対象とした研修では、プログラミング言語、エンジニアとしての基礎技術はもちろん必要です。また、特定の言語にとらわれないプロジェクト遂行能力やトラブル解決力、マニュアルなどの文書作成能力といった、普遍的なスキルを習得するプログラムが組むことが推奨されています。

非エンジニア

非エンジニア向けのIT研修は、技術的な部分よりも、業務に役立つITの基礎や、効率的なツールの使い方を学ぶことに重点を置きます。非エンジニアは、業務をサポートするためのITリテラシーを高めることが目的です。ここでは、対象者別に解説していきます。

新入社員

新入社員は、IT研修でExcel、PowerPoint、WordなどPCの基本的な操作方法、ITリテラシーの基礎知識、セキュリティ対策などを学ぶのが一般的です。 システム開発に関わる社員には、データベース、OS、ネットワーク、プログラミング言語、Webアプリケーション、セキュリティ技術等に関する研修も必要です。社員にどの程度のITスキルを求めるかによって、研修の内容も変わってきます。

管理職・マネージャー層

管理職クラスになると、「分からないことがあっても今更聞けない」と、困っている人が多く見られます。普段は部下に任せられたとしても、自分でできるようにならなければ、いざというときピンチに陥ってしまうかもしれません。 そうしたことから、現在はIT研修を受ける管理職・マネジャーも増加しています。PCの基礎、Excel、PowerPoint、Wordの操作方法、Windows、Macの操作方法、ITエンジニアと会話をするためのプログラミング言語、データベース等の知識を取り入れて学べます。

 

04IT研修のメリットとは?

IT研修には多くのメリットがあり、企業にとって重要な投資とされています。主なメリットとして、次が挙げられます。

  • 他社との競争に勝ち抜くため
  • 業務の効率化を図るため
  • ビジネスチャンスの拡大につながる
  • 生産性が上がる
  • 自社社員のITリテラシーの向上を期待できる

上記のように、IT研修は企業の持続的な成長や競争力の強化に寄与します。そのため、実施前にはメリットを明確化させて、研修の実施を従業員に認めてもらいましょう。ここでは、上記について詳しく解説していきます。

他社との競争に勝ち抜くため

基幹システムのように複雑で重要なシステムは、一般社員では対応できず、社内のエンジニアや外部のベンダーに頼らざるを得ません。他社との競争に勝ち抜くためには、IT研修を行い、社内にいるエンジニア、その他の社員含め、競争にかかわるスキルの底上げや社内全体のスキルアップを行う必要があります。

業務の効率化を図るため

人手不足やワークライフバランスなどの理由から、現在の日本企業には業務の効率化を求められています。そのためにはITの活用が欠かせません。自動化できる業務をITに任せることで工数削減が可能となり、少ない人手でもスムーズに業務を進めるようになります。属人的な作業を見直して無駄を省く、いわゆる「業務の効率化」「企業の省力化」は、ITを導入し、従業員が使いこなせるようにIT研修を実施することで促進されるはずです。

ビジネスチャンスの拡大につながる

AIやロボットなどITの進化によって、これまで人間が作業していた仕事の一部は必要がなくなることが期待されています。ただし、人に感動的な体験を提供するような仕事やクリエイティブな仕事は、今後も自動化は難しいと考えられています。 すでにAIによる既存作業の効率化、VRやARの事業への活用はすすんでおり、取り入れている企業は人件費の削減によるコストカットや新たなサービス展開を実現させています。 ビジネスチャンスをつかむためにも、企業において社員がITリテラシーを習得することは非常に重要になってきます。

生産性が上がる

労務管理、会計業務などの定型業務だけでなく、ビジネスチャット、オンライン会議などのコミュニケーション領域、マーケティングなどあらゆる領域でITを活用することで、生産性をよりアップできるはずです。

自社社員のITリテラシーの向上を期待できる

入社して数年経ち、実践業務をこなしている中堅社員でもITリテラシーは個人差があります。自社社員のITリテラシーの底上げを行うためにも、IT研修を積極的に取り入れ、定期的に社員のITスキルを確認しましょう。全員のITリテラシーを底上げできれば、業務においてつまづくことも減り、全体の業務の効率化も図れます。

 

05脱落者を出さない効率的な研修を行うには

ここでは脱落者を出さないために、IT研修を行う際に気を付けるべきポイントについて紹介します。効率的かつ効果の高い研修を実施したいと考えている企業の担当者様は、ぜひ参考にしてください。

受講者のレベルに合った研修を受けさせる

効果的なIT研修を実施するためには、各社員のレベルに合った研修を実施しなくてはいけません。各社員で、元々持っている知識のレベルや習得スピードも異なるため、自分のペースで習得を進めるよう促しつつ、進捗管理を管理職や研修担当者ができるような体制にすることをおすすめします。

座学のみでなく実践形式の研修を取り入れる

研修のための研修になってしまわないように、座学のみで終わらせずに実践的な研修も取り入れていくことをおすすめします。内容は適宜見直し、意味のある研修を行いましょう。研修終了後は受講者からアンケートを取って、不足している点があれば追加してみてください。ブラッシュアップすることで、より実りのある研修になっていくはずです。

第一線で活躍しているプロのわかりやすい講義を受ける

研修全般に言えることですが、講義は第一線で活躍しているプロのわかりやすい講義を受けることが重要です。社内で知識を習得している方が講義をするのではなく、きちんと的確な研修を行える講師を用意することが、将来への投資につながります。 IT研修では、新入社員が受けるような初歩的なものから、中堅社員や管理職が受けるべき実践的なものまで、数多くのカリキュラムが存在します。各社員のスキルや習得度に応じて、適したものを受けられる環境を整えてください。

研修後の実務で活かせるかを確認する

研修後はテストやアンケートで習熟度を測ることも重要ですが、学んだ内容を研修後の実務で活かせなければ、知識を習得できているとは言えません。四半期や半期の振り返りの際に計画的にヒアリングしながら、研修で学んだ内容を成果につなげられているかを確認しましょう。

受講者に対してフォローアップを行う

IT研修は受講者自身が習得度に不安を抱えているケースも多いものです。研修後には受講者一人ひとりが学んだことをその後活かせているかどうか、継続的なヒアリングや振り返りなど、フォローアップを行うことをおすすめします。研修は短期的な成果だけでなく、中期的な効果も鑑みて実施することが重要です。

研修スケジュールを適切に設定する

研修のスケジュールが適切でないと、参加者は負担を感じることがあります。そのため、研修を連続して長時間行うのではなく、適度な休憩や復習の時間を設けることで、集中力は保ちやすくなります。また、業務とのバランスを考えたスケジュール設定が重要です。柔軟な日程を用意することで、参加者は無理なく受講できる環境を整えることができるでしょう。


 

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06IT研修に組み込みたいおすすめの手法

IT研修に組み込みたいおすすめの手法として、「グループワーク」「OJT」「メンター制度」「eラーニング」という4つのアプローチが挙げられます。これらの手法を組み合わせることで、IT研修をより効果的に実施することができ、参加者の学習意欲やスキル向上を促進することが可能になります。ここでは、それぞれについて具体的に解説していきます。

グループワーク

グループワークは、参加者がチームを組んで共同作業を行う手法です。このアプローチでは、実際の業務や課題に基づいたプロジェクトを設定し、チームで解決策を考えます。例えば、特定のシステムを用いた業務フローの改善提案や、アプリケーションの機能開発などを行うことが可能です。グループワークは、参加者同士のコミュニケーションや協力が促進されるため、多様な視点からのアイデアを生むことができるのです。また、リーダーシップやチームワークのスキルを実践的に学ぶ機会にもなるでしょう。

▼グループワークについて詳しく知りたい方はこちらから▼
【関連記事】研修のグループワークは意味がない?理由やメリット、効果的な研修のポイントを解説

OJT

OJTは、実際の業務を通じてスキルを習得する手法です。社員が実務に従事しながら、先輩や上司から直接指導を受けることで、実践的な知識やスキルを身につけることができます。例えば、新しいシステムの導入時に、そのシステムを使用する業務に関わる社員がOJTを受けることで、具体的な操作方法やトラブルシューティングのスキルを学ぶことができます。OJTの利点は、理論だけでなく実践的なスキルが身につくため、即戦力としての能力向上が期待できることです。

▼OJTについて詳しく知りたい方はこちらから▼
【関連記事】成功するOJT研修とは?

メンター制度

メンター制度は、経験豊富な社員(メンター)が新入社員や若手社員(メンティー)をサポートする制度です。メンターは、業務に関するアドバイスやキャリア形成に関する指導を行い、メンティーが成長する手助けをします。この制度を通じて、ITスキルの習得だけでなく、業界の知識や企業文化の理解も深まります。また、メンターとの定期的なコミュニケーションを通じて、メンティーは自信を持って業務に取り組むことができるようになります。メンター制度は、長期的な視点で社員の成長を促進するために効果的です。

▼メンター制度について詳しく知りたい方はこちらから▼
【関連記事】メンター制度とは?導入方法や定着活用のポイントを紹介

eラーニング

eラーニングは、オンラインで学習する方法で、時間や場所に制約されずに受講できるのが特徴です。社員は自分のペースで学習でき、必要なスキルや知識を必要な時に取得できます。例えば、プログラミングやデータ分析に関するオンラインコースを提供することで、社員が各自の興味や必要に応じて学べる環境を整えます。eラーニングの利点は、柔軟な学習スタイルを提供できる点や、トレーニングの進捗を管理しやすい点です。また、動画やクイズを活用することで、学習内容が視覚的に理解しやすくなり、より効果的な学習が促進されます。

▼eラーニングについて詳しく知りたい方はこちらから▼
【関連記事】eラーニングって効果あるの?管理者と受講者双方の目線で解説!

 

07IT研修を実施する際に活用したい助成金

IT研修を実施する際に活用できる助成金として、「人材開発支援助成金」が挙げられます。人材開発支援助成金は、企業が従業員のスキル向上を目的とした研修を実施する際に利用できる助成金です。この助成金は、企業が新たに研修を実施する場合や、既存の研修を拡充する場合に支給され、特に中小企業が利用しやすい支援策です。申請には、研修内容や対象者、実施の計画を詳細に記載する必要があり、研修後には報告書を提出することが求められます。従業員のキャリアアップを支援するため、各業界で活用されています。

【参考】人材開発支援助成金|厚生労働省

 

08まとめ

この記事では、IT研修において、脱落者が出てしまう理由、IT研修の必要性や効率的な研修方法をご紹介いたしました。IT研修は今後各企業がビジネスチャンスを獲得し、他社との競合に打ち勝つために、重要になってくるものです。形式上のものではなく、しっかりと業績に反映していけるように、社員のIT教育を考えている方は研修のプログラムを考える必要があります。

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この記事を書いた人
Schoo編集部
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Schooの「世の中から卒業をなくす」というミッションのもと活動。人事担当や人材育成担当の方にとって必要な情報を、わかりやすくご提供することを心がけ記事執筆・編集を行っている。研修ノウハウだけでなく、人的資本経営やDXなど幅広いテーマを取り扱う。
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