更新日:2026/03/18

OJT研修とは|目的や内容について詳しく紹介

OJT研修とは|目的や内容について詳しく紹介 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

OJT研修とは、OJT担当者を育成するための研修です。本記事では、その目的や具体的な研修内容、現場で活用できるカリキュラム例を紹介し、担当者の育成に役立つ情報を提供します。

 

01OJT研修とは

OJT研修とは

OJT研修とは、OJTを効果的に実施するために、OJT担当者を育成するための研修を指します。Schoo for Businessの授業『OJTにおける指導の方法/教え方』に登壇する井上 洋市朗先生は、OJTの目的を「育成対象者の育成促進」と「指導者側の成長機会」であると述べています。新入社員を育てるのはもちろん、トレーナーが成長する機会でもあるのです。

また、OJT研修の質を高めるには、トレーナーが必要なスキルや知識を身につけることが欠かせません。教育計画の立案、日々の観察ポイント、フィードバック方法などを体系的に学び、OJTの品質を高めることが大切です。

OJTとOFF-JTの違い

OJTと似た言葉に、OFF-JTがあります。OFF-JTとは、研修などの日常業務を離れて行われる教育訓練のことです。両者の違いは次の通りです。

項目 OJT(職場内訓練) OFF-JT(職場外訓練)
教育の場所 主に現場 主に研修室・社外の会場
教育を実施するタイミング 業務中 業務外
学べる内容 実務に直結する内容がメイン 理論・知識・スキルなど間接的な内容がメイン

OFF-JTで「業務の型(共通言語・判断基準)」となる体系知を先に揃え、OJTで個別業務に適用して定着させる「インプット→適用→振り返り」の循環を前提に、両者を相互補完的に設計するのが基本です。

 

02OJT研修が必要な背景

OJT研修が必要な背景

Schooが実施した新入社員の育成担当者を対象とした調査では、新入社員の育成における課題として「育成に割く時間がない」が最も多く、続いて「育成方法がわからない」「部下の成長意欲を引き出せない」「コミュニケーションがうまく取れない」といった意見が挙げられています。

ここでは、育成担当者が感じる課題について詳細を見たうえで、OJT研修が必要になっている理由を考えます。

育成方法がわからない

OJT担当者の中には、部下の育成方法を体系的に身につける機会がないまま任命され、指導を担っているケースもあります。業務スキルが高くても、「自分ができること」と「他人に教えられること」は別物です。自分が意識せずとも上手くできる業務について、だからこそポイントを言語化できないことも少なくありません。結果として、業務の習得度が新人のセンスに依存してしまい、指導の効果が安定しにくくなりやすいです。

新入社員の成長意欲を引き出せない

OJTの場面では、指導する側が新人の成長意欲を十分に引き出せず、指導が一方通行になってしまうことがあります。特に新社会人の新人は業務経験が浅く、業務の全体像や「この仕事が何に貢献しているのか」をつかみにくいため、不安や停滞感からモチベーションが下がるケースも少なくありません。

そのため、OJT担当者が適切な目標設定やフィードバックを行わないまま指導を進めたり、本人の強みや興味を把握しないまま業務を割り当てたりすると、「やらされ感」が強まり、意欲や主体性を損なうリスクが高まります。

コミュニケーションがうまく取れない

OJT担当者と指導対象者の間で効果的なコミュニケーションが取れない場合、指導内容が十分に伝わらなかったり、指導対象者側から質問や意見を言い出しにくい雰囲気が生じたりする恐れがあります。結果として、手戻りや期待値のズレが増え、指導の効果が薄れるとともに、指導対象者の成長や意欲の低下につながるリスクがあります。

例えば、OJT担当者と指導対象者で前提や価値観の違いがあったり、OJT担当者が多忙で育成の時間を確保できなかったりすると、会話の量が不足しがちです。その結果、互いの状況や意図が共有されにくくなり、さらにコミュニケーションが取りにくくなるという悪循環が発生しがちです。

新入社員の育成に関する調査レポート2024はこちら

 

03OJT研修の目的

OJT研修の目的は以下の通りです。

  • 1:正しい指導方法を習得してもらう
  • 2:新入社員・若手社員の早期離職を防ぐ

正しい指導方法を習得してもらう

OJT研修の目的の1つは、育成担当者が正しい指導方法を習得することです。業務の熟練度が高いからと言って、育成が上手いとは限りません。自己流で誤った指導をすると、育成対象者の成長を阻害するリスクが高まります。

OJTに求められるスキルは、目標設定の方法、計画的な指導手順、効果的なフィードバックの技術、部下の性格や能力に応じた指導スタイルの習得です。研修で学ぶことで、体系的かつ個々の特性に合わせた指導が可能となり、部下が効率よくスキルや知識を習得できる環境を整えられます。指導のステップの踏み方を学ぶことで、効率の良い指導につながります。

新入社員・若手社員の早期離職を防ぐ

新入社員・若手社員の早期離職を防ぐ

OJT研修の実施目的の2つ目は、新人との適切な関わり方を学ぶことで、意図しない早期の離職を防ぐことです。

Schoo for Businessの授業「新入社員の「自発性」を育むOJTの方法」では、若手社員の早期離職を左右しやすい要素として、次の3点が挙げられています。

  • ・存在承認:会社・職場で自分の存在が認められているかどうか
  • ・貢献実感:社会・顧客・職場などに貢献できている実感
  • ・成長予感:今の仕事を続けることで、将来なりたい自分になれると予感できるか

特に、将来的な自己成長を予感できるかどうかは、職場への定着率に影響します。例えば、新入社員がOJTを受ける中で、理想となる将来像に近づいていると感じれば、今の会社で働き続けようとする気持ちが生まれやすくなるでしょう。

そのためOJTトレーナーには、作業手順を教えるだけでなく、いまの業務経験がどんなスキル獲得につながり、次に何ができるようになるのかというキャリアにおける「仕事の意義」を言語化して示すことが求められます。

加えて、適切なフィードバックを通じて小さな成功体験を積ませることは、「正しく学べている」という手応えをつくります。こうした手応えと日々の支援は、上司・先輩への信頼感を高め、結果として離職意思を下げる方向につながるのです。

▶研修・人事育成担当者限定!『新入社員の「自発性」を育むOJTの方法 』を無料で視聴する

 

04効果的なOJT研修を実施するためのポイント

効果的なOJT研修を実施するためのポイントは次の通りです。

  • ・現場の管理職を巻き込む仕組みづくり
  • ・研修後のフォローアップ実施

現場の管理職を巻き込む仕組みづくり

OJT研修で学んだスキルを定着させるには、それを実際の現場で実践し、内省することが欠かせません。一方、OJT担当者は育成と通常業務を兼務していることが一般的であり、育成時間の捻出が課題になることも少なくありません。目の前の業務に手一杯の状態では、研修への参加そのものが負荷になるだけでなく、育成スキルを身につける余裕も失われがちです。その観点から重要なのは、現場の管理職を巻き込み、OJT担当者へのフォローアップ体制を構築することです。

例えば、OJTによる新人育成をOJT担当者の目標項目の一つに位置づけることが考えられます。あわせて、OJT研修で強化すべきスキルセット(期待水準や評価観点)を、人事部と現場の管理職で共有しておくことも重要です。さらに、育成負荷を踏まえて、OJT担当者が育成に時間を割けるよう業務量や担当範囲を調整するなど、業務設計の見直しも求められます。

研修後のフォローアップ実施

OJT研修で学んだことを着実に定着させるには、単発の学習で終わらせるのではなく、その後のフォローアップが大切です。人材育成とは対人コミュニケーション要素を多分に含み、新人の習熟度やつまずきポイントによっても求められる支援は変わります。学んだ手法や理論を実践しても、一度でスムーズに上手くいくとは限らず、試行錯誤をしながら身につける必要があるためです。具体策としては、例えば次が挙げられます。

  • ・研修内でアクションプラン策定の時間を確保し、月次などのペースで実行状況を振り返る
  • ・研修参加者同士の横のつながりをつくり、ピアラーニング(相互の事例共有・相談)を進める
  • ・現場の1on1の基本アジェンダに、OJTに関するPDCA(振り返り→改善→次の行動)を組み込む
 

05OJT研修の内容

OJT研修では、OJT担当者(トレーナー)が「教え方」を属人化させず、育成の再現性を高めるためのスキルを体系的に学びます。Schoo for Businessの授業を参考に、主なテーマを紹介します。

  • ・OJT指導の基本スキル
  • ・新人・若手社員(Z世代含む)の特性理解とタイプ別指導法
  • ・理解度の確認方法
  • ・OJTを成功させるためのフィードバックの仕方
  • ・OJT担当者に必要な視点

1:OJT指導の基本スキル

OJT指導の基本スキル

トレーナーとしてOJTのクオリティを安定させるには、教え方の“型”を共通言語として持つことが有効です。たとえばSchoo for Businessの授業『OJTにおける指導の方法/教え方』では、OJTの基本的な指導手法として「やってみせる→説明する→やらせてみる→確認・補足する」の順で指導する「4段階職業指導法」を紹介しています。

2:信頼関係の重要性と構築方法

信頼関係の重要性と構築方法

育成の現場では、指示の出し方以上に、土台となる信頼関係の質が成果に大きく影響します。どれほど的確なアドバイスであっても、相手が「この人の言葉なら受け止められる」と感じられない状態では、行動変容につながりにくくなります。

Schoo for Businessの授業『信頼関係構築の方法』では、教える側が信頼関係を築くために取るべき行動の一つとして、承認の方法を解説しています。テレワーク環境でも日々の挨拶やコミュニケーションを重視する、新人の行動に対して「助かったよ、ありがとう」といった感謝の言葉をかけるといったことは、相手に「受け入れられている」という感覚を与え、信頼関係構築の土台となります。

3:理解度の確認方法

理解度の確認方法

OJTを受けている社員の中には、「分かりました」と返答していても、実際には要点を十分に理解できていないケースも見受けられます。理解が曖昧なまま進めると、手戻りやミスの再発が起こりやすくなり、育成が想定通り進まなくなることがあります。

Schoo for Businessの授業『新メンバーへの業務の教え方』では、新人に業務を教える際に相手の理解度を確かめる視点として、次の3点を紹介しています。

  • ・頭で理解できているか:意味の分からない単語や文脈がないか
  • ・場面が想像できるか:説明を理解した上で、実際の業務の一連の流れを想像・シミュレーションできているか
  • ・実際に動けるか:学んだことを行動で体現できるか

このような視点を押さえることで、被指導者の理解レベルを確認しながら、適切なサポートを行うことができるようになります。

4:OJTを成功させるためのフィードバックの仕方

OJTを成功させるためのフィードバックの仕方

フィードバックは「伝え方」次第で相手の受け取り方が変わります。Schoo for Businessの授業『OJTにおける指導の方法/教え方』では、フィードバックを構造的に伝えるフレームワークとしてSBI型が紹介されています。

SBI型は、Situation(いつ・どこで起きたか)、Behavior(相手が取った観察可能な行動)、Impact(その結果生じた影響)の順に伝える枠組みです。この型を用いることで、伝え手の主観や決めつけを減らし、事実(状況・行動)と影響を切り分けて共有できます。そのため受け手は「どの行動が、どんな影響につながったのか」を整理して理解しやすくなり、次の改善行動に結びつきやすくなります。

5:OJT担当者に必要な視点

OJT担当者に必要な視点

OJT担当者には、メンターシップの視点が大切です。Schoo for Businessの授業『後輩・部下と話すとき、“メンター視点”足りてる?』で登壇している池原 真佐子先生は、メンターシップを「相手に寄り添いながら、成長やキャリア形成を支える関わり方」と説明しています。

OJT担当者にメンターシップが重要な理由は、大きく分けて2点あります。1点目は、「行動変容の時間軸」を正しく捉え、伴走する姿勢を養うためです。授業では、行動が定着するまでの期間には個人差が大きく、平均で半年程度、場合によっては270日かかることもあると紹介されています。だからこそ、OJT担当者には短期間の結果に一喜一憂せず、気長に向き合う姿勢が求められます。

2点目は、マネジメントの本質的なスキルを習得するためです。「相手の話を聴き、意欲を引き出し、成長を支援する」という関わり方は、単なるOJTの枠を超え、あらゆるマネジメントシーンにおいて極めて重要です。メンターシップを通じて得られるこれらの対人スキルは、チーム運営や組織づくりなど、将来的なリーダーシップを発揮する場面でも大きな財産となります。

 

06OJT研修のカリキュラム例

本章では、Schooを用いたOJT研修のカリキュラム例をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

第1回 新入社員の「自発性」を育むOJTの方法
時間 50分×2コマ
研修内容
  • ・自発性を育むOJTとは
  • ・データで見る新入社員世代の実態
  • ・信頼関係づくりのための声掛け
  • ・指導の基本
  • ・相手に響く指導、響かない指導
  • ・報連相への対応と伝え方のコツ
第2回 新メンバーへの業務の教え方
時間 60分×1コマ
研修内容
  • ・新メンバーへの業務の教え方
  • ・教育にストレスを感じる理由
  • ・教える側が持っておきたいマインド
第3回 後輩・部下と話すとき、“メンター視点”足りてる?
時間 60分×1コマ
研修内容
  • ・メンター・メンターシップとは
  • ・リーダーシップとメンターシップとの違い
  • ・メンター視点を持つためのマインド・スキル
  • ・メンター視点を持った声かけの事例
   

 

研修をしてもその場限り」「社員が受け身で学ばない」を解決!
研修と自己啓発で学び続ける組織を作るスクーの資料をダウンロードする


■資料内容抜粋
・大人たちが学び続ける「Schoo for Business」とは?
・研修への活用方法
・自己啓発への活用方法 など


Schoo_banner
 

07OJT研修|Schoo for Business

Schoo for Business

Schooでは約9,000本の授業を保有しており、OJT研修に関する授業も多く揃っています。その上、自己啓発にも効果的な内容の講座を毎日配信しているため、研修と自己啓発の両方に対応することができるシステムになっています。

研修と自己啓発を掛け合わせることにより、誰かに要求されて学ぶのではなく、自発的に学び、成長していく人材を育成することが可能になります。

受講形式 オンライン
(アーカイブ型)
アーカイブ本数 9,000本
研修管理機能 あり
※詳細はお問い合わせください
費用 1ID/1,650円
※ID数によりボリュームディスカウントあり
契約形態 年間契約のみ
※ご契約は20IDからとなっております

Schoo for Businessの資料をダウンロードする

OJT研修に関するコンテンツ一覧

研修内容 時間
新入社員の「自発性」を育むOJTの方法 1時間40分
新メンバーへの業務の教え方 1時間1分
パワハラと業務指導 線引きの考え方 -管理職向け 1時間
ホンネが分からない相手に“踏み込む”スキル 2時間
心を許したくなる聞き方のコツ 2時間
共に進める関係を築くための「受信力」 1時間2分
非言語コミュニケーション術 1時間
コーチング 目標設定のための4ステップ 50分
パフォーマンスをアップする「ポジティブフィードバック」 2時間3分
ビジネスコーチング スキル・マインドセットと実践例 2時間50分
損する伝え方・得する伝え方 59分
コミュニケーションを円滑にする「ほめ上手」のテクニック 45分
若手新入社員の心をつかむ「歩み寄り方」 1時間
 

Schoo for Businessの資料をダウンロードする

導入企業について

Schoo導入企業ロゴ

Schoo for Businessは、大企業から中小企業まで幅広い企業にご導入いただいております。利用用途も各社さまざまで、階層別研修やDX研修としての利用もあれば、自律学習としての利用もあり、キャリア開発の目的で導入いただくこともあります。

Schooの導入事例集をもらう

 

08OJT研修のよくある質問

質問:OJT研修の内容について教えてください。

回答:Schoo for Businessを使ったOJT研修では、OJTの基礎知識やコミュニケーションに関する講座がよくご利用いただいております。研修を通じてOJTで社員を育成するために必要な知識やスキル習得を目指します。

質問:授業はどのように選んだらよいですか?

回答:スクーでは職種別・階層別に様々な研修パッケージをご用意しています。研修パッケージはいくつかの授業によって構成されており、目的や対象に合わせて研修パッケージのテンプレートを選択するだけで簡単に研修を開始することができます。OJT研修パッケージの一例をご紹介すると、「OJT研修パッケージ」や「オンラインコミュニケーション研修パッケージ」、「コーチング研修パッケージ」などがあります。

質問:当社の状況を踏まえたOJT研修パッケージは作れますか?

回答:授業を組み合わせてオリジナルの研修パッケージを作成することが可能です。またスクーでは階層や職種に応じて様々な研修テンプレートをご用意しているので、1から研修を作る手間をかけずに社員に合った研修を始めることもできます。まずはお気軽にご相談ください。<お問い合わせフォーム

 

09まとめ

OJT研修の目的は、指導者に正しい指導方法を習得させることです。これにより、指導を受ける新入社員や若手社員が成長を実感し、早期離職の防止につながります。OJT研修では、コーチングやティーチング、フィードバックなど、指導力の向上に役立つ内容を取り入れることが重要です。また、指導者が信頼関係を構築できるよう、コミュニケーション能力を高める研修も効果的です。これらを通じて、指導者が適切な方法で部下を育成できるように支援しましょう。

  • Twitter
  • Facebook
  • はてなブックマーク
  • LINE
この記事を書いた人
Schoo編集部
Editor
Schooの「世の中から卒業をなくす」というミッションのもと活動。人事担当や人材育成担当の方にとって必要な情報を、わかりやすくご提供することを心がけ記事執筆・編集を行っている。研修ノウハウだけでなく、人的資本経営やDXなど幅広いテーマを取り扱う。
執筆した記事一覧へ

20万人のビジネスマンに支持された楽しく学べるeラーニングSchoo(スクー)
資料では管理機能や動画コンテンツ一覧、導入事例、ご利用料金などをご紹介しております。
デモアカウントの発行も行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

お電話でもお気軽にお問い合わせください受付時間:平日10:00〜19:00

03-6416-1614

03-6416-1614

法人向けサービストップ