公開日:2021/09/10
更新日:2024/06/21

アンコンシャスバイアスとは何か?多様性理解のための新たな常識を徹底解説!

アンコンシャスバイアスとは何か?多様性理解のための新たな常識を徹底解説! | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

この記事では、アンコンシャスバイアスという言葉を解説しています。アンコンシャスバイアスを理解しコントロールすることが、ダイバーシティの時代に必要なリテラシーだということが理解できます。

 

01アンコンシャスバイアスとは

「アンコンシャスバイアス」とは、無意識バイアスとも呼ばれ、英語で「Unconscious bias」と表記します。すなわち「無意識の先入観や偏見」という意味です。

アンコンシャスバイアスの説明図

バイアスは育った環境や個人的な経験、マスメディア(広告、ドラマ、映画など)の描写、その他の周囲からの影響から無意識的に発言や行動に現れます。そのため、アンコンシャス・バイアスは些細な言動や何気ない行為に含まれているからこそ、見過ごされてしまいがちです。
例えば、「コミュニケーション能力に長けている体育会出身の学生」はどのような職業が向いていると思いますか。営業を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。

このように、脳は無意識的に物事を紐付けて理解しようとします。

最近では、 企業や組織において、ダイバーシティ&インクルージョンが重要視されてきている一方で、このアンコンシャスバイアスが原因となり、コミュニケーション不全や組織構成員のモチベーションの低下につながることもあります。

最近では、GAFAなどの外資系企業がアンコンシャスバイアスに対するトレーニングを実施しはじめ、日本企業でも導入が始まってきています。

アンコンシャスバイアスは誰しもが持ち合わせている

アンコンシャスバイアスは、言葉の意味だけ捉えると悪い意味だと感じてしまうかもしれませんが、誰しもがもっているものです。しかも、無意識であるがゆえに、知らず知らずのうちに言葉や行動に現れやすいともいえます。

アンコンシャスバイアスは誰しもが持ち合わせているからこそ、なくすことは難しいでしょう。そのため、是正するというより、自分自身のアンコンシャスバイアスを意識する、すなわち無意識の偏見を意識してコントロールすることが求められるのです。

したがって、適切な知識や対処法を知る必要があるのです。

成果を上げるためにも多様性への配慮が必要

企業において、なぜダイバーシティ&インクルージョンに取り組まなければならないのか、目的が不明確な場合も多いのではないでしょうか。

ダイバーシティ&インクルージョンに取り組むのは、SDGsで掲げられているからでも、取り組みの実施が崇高なことだからでもありません。

組織構成員に高いパフォーマンスを発揮してもらうことにより、成果を最大化するためです。 時代や出自により価値観が違うのは当たり前のことです。さまざまな価値観をもった社員に、モチベーションを高くもって仕事をしてもらうことは、シンプルですが重要なことです。企業はそれができなければ、衰退してしまうのです。

 

02アンコンシャスバイアスとは

アンコンシャスバイアスと一言で言っても、その種類は様々です。ここでは6つのパターンについて解説します。

正常性バイアス

正常性バイアスは、特定の行動や属性を持つ人々を一般的な行動や属性として認識する傾向です。このバイアスにより、一般的に受け入れられた価値観や行動様式に合致しない人々が排除されたり、無視されたりする可能性があります。

ハロー効果

ハロー効果は、個人の特定の特徴や行動に基づいて、その人の全体的な印象が形成される傾向を指します。例えば、外見や第一印象だけで、その人の他の特性や能力を過度に評価することがあります。これにより、他の重要な特性や能力が見過ごされることがあります。

確証バイアス

確証バイアスは、自身の信念や偏見を裏付ける情報を優先して受け入れ、それに反する情報を無視する傾向です。このバイアスにより、人々は自分の意見を変えることなく、過度に主観的な判断を下す可能性があります。

ステレオタイプバイアス

ステレオタイプバイアスは、特定のグループやカテゴリに属する人々に対する汎用的で固定観念的なイメージや信念に基づく偏見です。これにより、個々の人の個性や能力が無視され、一般化されたステレオタイプに基づいて判断される可能性があります。

集団同調性バイアス

集団同調性バイアスは、集団内での意見や行動に同調しようとする傾向です。これにより、個人の独自の意見や考えが抑圧され、集団内での一致性が重視されることがあります。

慈悲的性差別

慈悲的性差別は、他者に対する偏見や差別を隠すために、慈悲や同情のフリをすることです。これにより、差別的な態度や行動が正当化され、問題が見過ごされることがあります。

 

03アンコンシャスバイアスの具体例

自分自身の無意識の先入観を知るにはどうすればいいでしょうか。 本章では、身近な例題でアンコンシャスバイアスを解説します。アンコンシャスバイアスを、身近なこととして理解できるのではないでしょうか。

性別・年齢・学歴など、個人の表面的な属性に関する事例

分かりやすいのは性別、年齢、学歴などの個人の表面的な属性に対するアンコンシャスバイアスです。 例えば、「この仕事は女性に向いている」「20代だからこのポジションを任せるのはまだ早い」「〇〇大学の出身だから能力が高い」といった内容に心当たりはないでしょうか。 本来は個人の適性と比較して業務への向き不向きを見極めるべきですし、実際の能力の高低は学歴ばかりで測ることはできないはずです。 ですが人は、「この仕事では女性が活躍しやすいようだ」「このポジションを任せるのは30代以上の社員であることが多い」「〇〇大学出身の能力が高いメンバーがいる」といった個人的な経験を、つい普遍的な事実だと誤認してしまいます。 その結果、男性だから、〇〇歳だから、〇〇大学出身だから、というような個人の表面的な属性に対して、先入観で判断してしまうようになるのです。

過去の習慣や実績に関する事例

過去の習慣や、実績などから生まれるアンコンシャスバイアスも存在します。 「今までそうしてきたから、これからもそうするべきだ」「常識として〇〇だ」「過去に失敗しているので、次もできないと思う」といった内容です。 このように、過去の習慣、あるいは過去の出来不出来といったことに端を発したアンコンシャスバイアスが存在します。

特定の人に対する思い込みの事例

特定の人に対する思い込みがアンコンシャスバイアスを引き起こすこともあります。 「〇〇を経験した人は優秀ではない」「〇〇の出身の人はおとなしい」といった内容です。 特定の人(人々)に対するアンコンシャスバイアスは、対象の人々に対する伝聞や個人的な経験で生じた思い込みが出発点となります。

働き方に対する思い込みの事例

「残業が少ない社員は仕事の意欲が低い」「介護しながら責任のある仕事は無理だろう」「子育て中の社員には負担の軽い仕事を与えた方がいい」など、その人の働き方に対して、アンコンシャスバイアスを引き起こす場合もあります。ですが、表面的に見える情報とは裏腹にキャリアに対しての意識が強く、責任のある仕事をやりたいという意欲がある場合もあります。そのため、偏見を持つとその後の行動に出てしまう危険があるのです。

 

04アンコンシャスバイアスがもたらす影響

アンコンシャスバイアスは、知らず知らずのうちに周囲に影響を及ぼします。また、自分自身のアンコンシャスバイアスに影響され、周囲の人も同じアンコンシャスバイアスをもつこともあります。では、具体的にどのような影響を及ぼす可能性があるのでしょうか。ここでは「組織」「個人」という観点で詳しく解説していきます。

組織

アンコンシャスバイアスは組織内で多様性が不足したり、不公平な処遇、誤った意思決定をしてしまう可能性があります。1960〜1970年代のアメリカでは、交響楽団の男女比率が女性5%・男性95%と男性比率が多い組織構造となっていました。そこである交響楽団では団員を募集するオーディションで応募者と選定者の間に黒いスクリーンを設け、本来の音だけで評価できるようなオーディションを実施。結果的に本来の音だけで評価できるようになり、男女比率は6:4まで修正することができました。このようにアンコンシャスバイアスは組織に多大な影響を与える可能性があるのです。

個人

バイアスはなにげない表情や態度に表れることがあります。例えば、視線を合わせない、言葉数が少ない、無表情などが挙げられます。こうしたものは積み重なって、疎外・差別・ハラスメントに繋がってしまうのです。したがって、アンコンシャスバイアスは個人に対しても大きな影響を与えます。結果、自己評価が低下したり、不安やストレスが増加してしまう可能性があるのです。

 

05組織がアンコンシャスバイアスに取り組む目的

組織がアンコンシャスバイアスに取り組む目的として、大きく次の2つが挙げられます。

  • 1:最適な意思決定を行い、公平性を確保するため
  • 2:多様な人たちを受容するため

1つ目の「最適な意思決定を行い、公平性を確保するため」という観点では、アンコンシャスバイアスに対して取り組むことで、バイアスによる意思決定の歪みを減らします。これにより、特定のグループが優遇される状況が是正され、全従業員が活躍できるようになるのです。次に「多様な人たちを受容するため」という観点では、全従業員が受け入れられる風土が浸透します。これら2つの観点からアンコンシャスバイアスに取り組むことで誰もが尊重され、違いが活かされ、能力をフルに発揮できる組織の構築を実現するのです。これは昨今、注目が集まっている「ダイバーシティ&インクルージョン」を実現し、より現代的な組織構築が可能になります。

 

06個人がアンコンシャスバイアスへの対応する方法

個人がアンコンシャスバイアスへの対応する方法として、次の3つが挙げられます。

  • 認める:自分が持っていることを認識する
  • 意識する:「無意識」を「意識」する
  • 言葉を変える:決めつけ、押し付け、差別的、偏見のかかった言葉に気をつける

まずは「自分にもアンコンシャスバイアスはある」と自認することが重要です。その上で、アンコンシャスバイアスを意識していきましょう。瞬間的なものはわかりやすく、その場で違和感を覚えるでしょう。ですが、多くのバイアスはあまりにも当たり前すぎて気がつかないことがほとんどです。したがって、日々の生活の中で「これはアンコンシャスバイアスではないか」と意識していくことが重要です。また、決めつけ、押しつけ、差別的、偏見のかかった言葉に気をつけていきましょう。たとえば、「ビジネスマン」「セールスマン」といった言葉は場合によって、差別となってしまう場合があります。「ビジネスパーソン」「セールスパーソン」と呼ぶようにするなど、小さなことから意識していくことでアンコンシャスバイアスを防ぐことができます。

 

07企業ができるアンコンシャスバイアスの対応方法

企業として組織内のアンコンシャスバイアスに対応するためにはどのような取組みが効果的なのでしょうか。ここでは2つの方法について解説します。

認知テストを実施する

アンコンシャスバイアスに対処するためには、従業員の意識や態度を把握するための認知テストを実施することが有効です。これにより、組織は従業員のアンコンシャスバイアスに関する認識度や、どのような偏見や差別が存在するかを把握することができます。これにより、組織はより効果的な対策を打ち出し、多様性と包括性を促進する取り組みを推進することができます。

アンコンシャスバイアスに関する研修を行う

アンコンシャスバイアスを認識し、対処するための研修を実施することも効果的です。この研修では、アンコンシャスバイアスの概念や種類についての理解を深め、それがどのように行動や意思決定に影響を与えるかを学びます。さらに、アンコンシャスバイアスに対処するための具体的な方法を教え、従業員がより公平で包括的な意思決定を行うためのスキルを身につけることが期待できます。

 

08アンコンシャスバイアス研修ならSchoo for Business

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Schooのアンコンシャスバイアス研修の特長

Schooは8,500本以上の講座を取り揃えており、アンコンシャスバイアスの授業だけでなく、ダイバーシティに関する授業も多く揃えています。また、スマホやタブレットでも受講できるので、いつでもどこでも好きなタイミングで受講することができます。

研修に活用できる授業を紹介

ここではSchooで人気のアンコンシャスバイアスに関連する授業を紹介していきます。研修に活用できるものを紹介していくので、ぜひ活用してみてくださいね。

アンコンシャス・バイアス - 無意識の偏見

この授業では、誰もが持つ「アンコンシャス・バイアス=無意識の偏見」について、その正体と対応策について学びます。アンコンシャス・バイアスがもたらす影響や個人がどのように対応するべきかなど、記事で解説している内容について詳しく紹介しているのでぜひ参考にしてみてくださいね。

 
  • 株式会社アパショナータ 代表&コンサルタント

    米国と日本で米国系企業に勤務後、日本に戻り米国系運輸企業に入社。同社にて日本・香港・シンガポール・中国など,太平洋地区での人事,スペシャリストおよび管理職研修企画・実施を手がける。 2000年に退社し、日本で最初にワークライフバランスを推進するコンサルタントとして独立。 同時に米国とアジアに精通したグローバルな経験を活かし、多様化が進む人材マネジメントと受容的環境構築(インクルージョン)へのコンサルティング、講演、研修、執筆、等に携わる。

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考え方の癖を変える -無意識バイアスの気づき方-

人は誰しも育ってきた環境や体験で無意識のうちに刷り込まれてしまう思考の癖が存在します。この思考の癖は時にアンコンシャスバイアスとなり、第三者を差別などにつながることもあります。この授業では、ワークを通して、思考の癖を自覚し、向き合っていく方法を解説していきます。

 
  • ㈱LEBEN CAREER CEO ㈱MEXUS CCO

    大学卒業後、小売流通業界にて店舗運営責任者として従事。 前社退職後、東南アジアにて半年間のバックパッカー生活。 帰国後、製薬業界にて、人事戦略室、社長秘書室、人事総務業務に従事。 2014年に人材開発事業「LEBEN CAREER」を創業し、法人設立後は代表取締役に就任。

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ダイバーシティマネジメントの考え方

組織がアンコンシャスバイアスに取り組む目的の1つとして、ダイバーシティ&インクルージョンの実現が挙げられます。
この授業では、職場における多様な属性をもつメンバーの個々の力を活かしながら、組織力を高めるためのアプローチ手法、「ダイバーシティマネジメント」について学びます。
組織を束ねるマネージャーやリーダーたちが多様性について理解を深め、マネジメントをする上での留意点や効果的な関わり方を把握し、ダイバーシティマネジメントを実践できるようになることを授業のゴールとしています。

 
  • (株)クオリア代表/プロフェッショナルファシリテーター

    都市計画コンサルタント会社、NPO法人理事、会社経営等を経て、株式会社クオリアを設立。 長年女性の能力開発、キャリア開発、組織活性化などのコンサルティングを実践。 1996年、米国訪問時にダイバーシティのコンセプトと出会い、以降、組織のダイバーシティ&インクルージョン推進を支援している。意識や行動変容を促進するプログラムには定評があり、アンコンシャス・バイアストレーニングや女性のリーダーシップ開発など高い評価を得ている。

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09まとめ

アンコンシャスバイアスは、適切なマネジメントや企業文化の醸成にマイナスに働く場合があります。 当記事をきっかけに、アンコンシャスバイアスへの適切な対応や組織的な対策に取り組んでみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人
Schoo編集部
Editor
Schooの「世の中から卒業をなくす」というミッションのもと活動。人事担当や人材育成担当の方にとって必要な情報を、わかりやすくご提供することを心がけ記事執筆・編集を行っている。研修ノウハウだけでなく、人的資本経営やDXなど幅広いテーマを取り扱う。
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