公開日:2022/02/01
更新日:2022/08/24

フィードバック面談はなぜ重要?効果的な方法と注意点を紹介

フィードバック面談はなぜ重要?効果的な方法と注意点を紹介 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

人事評価や考課の結果やその根拠を、上司が部下に伝える面談を「フィードバック面談」と呼びます。当記事ではフィードバック面談を適切に行う方法や、コミュニケーションの取り方について説明しています。フィードバック面談を予定している方は、ぜひ参考にしてください。

 

01フィードバック面談とは?

人事評価や考課の結果を上司が部下に伝えるフィードバック面談は、多くの企業で実践されています。しかし、フィードバック面談では、ただ結果のみを伝えれば良いわけではありません。部下に課題を自覚させたうえで、モチベーションを上げるためには、伝え方にも工夫が求められます。ここではフィードバック面談の必要性と目的について説明します。

フィードバック面談の必要性

部下に対して、人事評価や考課の結果をただ一方的に伝えただけでは、部下は自身の課題や今後の方向性を見出しにくいものです。人事評価・考課の結果を糧に、部下が着実に成長していくためには、上司みずからがフィードバック面談を実施して、その部下の今後の方向性や会社に期待されている在り方を説明する必要があります。 さらに、なぜその評価になったのかをフィードバック面談で説明することで、部下の納得感を高められます。人事評価・考課の結果をもとに、今後の行動計画を一緒に考えてあげることで上司への信頼性が高まり、明確な目標を掲げられるようになると考えられるのです。

 

02フィードバック面談の目的

人事評価や効果の結果に関わらず、上司はすべての部下に対してフィードバック面談を行うべきだと考えます。なぜならフィードバック面談を実施することによって、今後の目標を設定でき、さらにはモチベーションや生産性の向上を期待できるためです。ここからはフィードバック面談における3つの目的について説明していきます。

個人と企業の目標の設定

人事評価や考課の結果からは、一人ひとりの部下が持つ強みや課題が見えてくるはずです。これらを参考にすることで、部下の強みをさらに伸ばし、反対に弱点を克服できるような目標を設定できるようになります。また、上司自身も各部下の個性を理解することで、部署や企業全体の理想的なあり方を思い描けるようになり、部下の活かし方や企業全体の目標を設定できます。

モチベーションの向上

たとえ人事評価や効果の結果が芳しくなかった部下でも、上司が親身になってアドバイスを送ることが励みになり、気を取り直せることが考えられます。また、上司から具体的な目標や方向性を示されることで、自分が取り組むべき仕事や克服すべき弱点を認識でき、モチベーションが上がることもあるでしょう。 反対に結果だけを知らせて放置する上司は、「部下に無関心な上司」という印象を与え、部署全体の士気の低下につながりかねません。そのようなことがないように、企業全体でフィードバック面談の実施を徹底できると良いでしょう。

生産性の向上

フィードバック面談で部下のモチベーションがアップすれば、仕事にも精力的に取り組むようになり、パフォーマンスの向上を期待できます。ひいては組織の成長につながっていくでしょう。従業員それぞれが生産性や効率を高められるように、上司はフィードバック面談の場で適切なアドバイスをしなければなりません。

 

03フィードバック面談の方法

フィードバック面談の必要性と目的を理解したところで、ここからは効果的なフィードバック面談を行う方法について説明していきます。上司と部下全員が気持ち良く、実りのある面談を実施できるように、会社側は基本的な面談方法を統一するようにしてください。

スケジュールの調整と段取り

フィードバック面談の理想的なタイミングは、人事評価や考課の結果が返ってきた後すぐです。ここの期間が空いてしまうと評価の内容を忘れてしまったり、情報が過去のものになってしまったりするおそれがあるためです。 そしてフィードバック面談は、必ず1on1形式で行いましょう。1対1で話し合うことによって、部下も悩みや不安を吐露しやすくなります。部下が多い上司は、その分だけ多くの時間が面談に割かれますが、できる限り短期間で終わらせるようにスケジュールを調整してください。部下1人あたりにかける面談の時間は、30分から1時間が一般的です。

自己評価をしてもらう

フィードバック面談を始めたとき、いきなり結果の話をするのではなく、アイスブレイクとしてちょっとした雑談をしてみましょう。アイスブレイクを設けることによって、部下の緊張を解きほぐすことができます。 場の雰囲気が和んだタイミングを見計らって、まずは部下に自己評価の報告をしてもらいます。自分の強みや弱みの評価、また評価結果の予想をしてもらうことで、実際の結果とすり合わせることができます。先に評価結果を見せてしまうと、部下はその内容に影響されて本心を打ち明けにくくなるため、必ず先に自己評価報告をしてもらいましょう。

評価結果を報告する

部下からの報告が終われば、いよいよ実際の評価結果を報告する流れになりますが、この際の伝え方にもコツがあります。誰しもが強みと弱みの両方を持っているものですが、まずはプラス評価の内容を具体的に伝えましょう。部下が受け入れやすい評価を先に伝えることで、その後に伝える課題点も受け入れてもらいやすくなります。 褒めるべき点については、内容に厚みを持たせてしっかり褒めることで、部下はマイナス評価を受け入れやすくなります。ただ一方的に報告するだけではなく、ひと通りの説明が済んだら部下からの質問を受け付け、部下側に不満があれば、それに対する客観的な評価を伝えましょう。

課題を共有して目標を設定する

部下が評価内容にある程度納得をしたら、結果をもとに克服すべき課題を明確化します。そして、その解決方法や来期の目標をふたりでとことん考えていきましょう。この際に、上司は自分の意見を押し付けないように部下の意思を尊重し、一旦すべての意見を聞き入れるようにしてください。 課題の解決策や目標が定まったら、未来を見据えたポジティブな気持ちを部下に持たせて、フィードバック面談を終了します。

 

04フィードバック面談を成功させるポイント

基本的な流れに則ってフィードバック面談を実施したつもりなのに、なぜか雰囲気がギクシャクしてしまったという事例も少なくありません。フィードバック面談を行う際には成功のポイントがあるため、その点を意識して部下とのコミュニケーションをとりましょう。ここでは特に重要な3つのポイントを紹介します。

褒めることを忘れない

フィードバック面談は、決して説教をするための場所ではありません。マイナス評価を取り上げて、弱点や課題ばかりを指摘している上司は、部下からの反感を招きがちです。そのようなことがないように、プラス評価のところはしっかりと評価し、部下にポジティブな気持ちを持たせましょう。そのうえで、伝えづらいマイナス評価を伝える流れにすると、ネガティブな意見もいくぶん受け入れてもらいやすくなります。

評価の根拠を確実に伝える

人事評価や考課の結果をありのままに伝えても、それをそのまま部下が受け入れてくれるとは限りません。「上司の個人的な感情で判断しているのではないか」「本当はそうではないのに……」と思う部下は決して少なくないためです。 そのような部下は、客観的に自分を見ることができていない可能性があります。納得してもらうためには、評価・考課の根拠を明確化して伝えるようにしましょう。事実だけを突きつけるときつい印象になりますので、ポジティブな意見も絡めつつ今後の課題を伝えるようにしてください。

普段からコミュニケーションを取る

人は同じ言葉であっても、話す人によって受ける印象が大きく異なるものです。普段ほとんど接触していない上司よりも、信頼関係ができあがっている上司からの言葉のほうが、部下はすんなりと受け止められます。 自分の言葉に説得力を感じてもらうためには、普段から部下と積極的にコミュニケーションを取り、良好な関係を築くようにしてください。コミュニケーションを取ることで部下の人間性や考え方も理解できるようになり、スムーズなフィードバック面談の進行を期待できます。

 

05フィードバック面談の注意点

雰囲気が悪い、面談の効果が現れないなど、フィードバック面談がうまくいっていない企業では、上司の悪い癖が面談時に現れてしまっている可能性があります。ここからは、フィードバック面談時に上司が注意すべきポイントを3つ紹介します。

高圧的に話さない

上司と部下という関係上、フィードバック面談時にも上司風を吹かせて、自分の意見を押し付ける上司が少なくありません。こうなると部下は萎縮してしまい、自分の意見を押し殺してしまいます。結果、部下のモチベーションが下がって、会社全体の業務効率も悪化する恐れがあります。 そのようなことがないように、フィードバック面談時は上司は部下が話しやすい雰囲気づくりを心がけてください。

一方的に話をしない

説教ではなくても、上司が一方的に話を展開しているというケースも珍しくありません。フィードバック面談は、上司と部下が互いの意見や想いを共有する場であるため、一方的な話の展開は極力避けましょう。会話の一方通行が続くと、部下は上司の押し付けがましさにうんざりしてしまいます。「3分話したら、今度は3分聞く」という姿勢を身につけるようにしてください。

評価者への研修を実施する

面談時の雰囲気づくりや話の展開方法など、頭では理解しているつもりでも、なかなかうまく実践できないという上司が社内には存在するかもしれません。 そのような場合、評価者向けの研修を一度実施することをおすすめします。評価者同士が一堂に会することで評価者としての課題を可視化でき、他の評価者を参考にすることができます。フィードバック面談のクオリティを高めるためには、コミュニケーション研修やリーダーシップ研修の実施もおすすめです。


 

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06まとめ

フィードバック面談を実施することによって部下のモチベーションが向上し、会社の発展にも大きく寄与してくれるかもしれません。面談の重要性を理解することで、上司自身も理想的な上司像について考えられるようになります。ぜひ効果的なフィードバック面談の実施方法について考えてみてください。

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