公開日:2022/10/06
更新日:2022/11/22

SXとは?DXとの違いや導入のためのポイントを解説

SXとは?DXとの違いや導入のためのポイントを解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

現在、新型コロナウイルスの感染拡大や急激な気候変動など、社会全体の不確実性が高くなっています。そのような状態だからこそ、企業はあらゆる脅威の中でも持続可能な経営を行うことが求められています。 そこで注目を集めているのがSXです。近年企業のデジタル改革として話題になったDX(デジタルトランスフォーメーション)と共に、広く社会で注目を集めるSX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)についてご紹介します。

 

01SX(サステイナビリティー・トランスフォーメーション)とは

VUCAと呼ばれ不確実性が高い環境下において、企業が持続可能性を重視しながら、稼ぐ力とESG(環境・社会・ガバナンス)の両立を図り、経営の在り方や投資家との対話の在り方を変革するための戦略指針として設定されています。

経産省を主体とした 「サステナブルな企業価値創造に向けた対話の実質化検討会」 が、2020年8月に発行した「中間取りまとめ」の中でSXが提示されており、長期的な成長を目指す企業と、短期的な利益創出を求める投資家の対話を促すための内容が示されています。

DXは「デジタルトランスフォーメーション」を指し、デジタル技術を活用し、新たにサービスやビジネスモデルを創造することを目的としています。DXが他社との競争優位性の元、短期的な利益を生み出す活動だとすると、SXは長期的に持続可能性を追求する活動という点が大きな違いになっています。

 

02SXが注目されている背景

ではなぜ今、SXが注目を集めているのでしょうか。詳しい理由を見ていきましょう。

世界の情勢の変化が激しいから

最も大きな理由は、絶えず変化する世界情勢です。

第4次産業革命やDXの進展をはじめとする、破壊的イノベーションが各所で見られるようになりました。またテクノロジーの変革に留まらず、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行により、世界的に経済を危惧する声が聞かれました。また、パンデミック以前からも社会においては、人間活動による気候変動や災害の多発など様々な経済リスクが聞かれるようになりました。このように技術進歩や環境変化が重なり、テレワークをはじめとする非接触型のビジネスモデルの浸透や、AIを中心とするテクノロジーの変化が加速したのです。

外部環境が大きく変化する中でも、企業は長期的かつ継続的な成長が求められます。そのため、持続可能な経営の在り方としてSXが注目を集めているのです。

株主から注目されやすいから

現在日本市場では、政策保有株式が減少する一方で、機関投資家の株保有比率が上昇しています。機関投資家からの注目を株式市場で集めることができれば、必然的に多くの投資を期待することができます。その点においてSXは、サステナビリティやSDGsといった内容に注目する株主から、注目を集めやすい内容と言えます。

また、SXを企業が重視することで、企業経営のレジリエンスを高めることができるとされています。すなわち、SXへの取り組みは投資家にとって安心材料になりやすいのです。

企業のイメージが向上するから

社会からの信頼を獲得し、企業イメージを向上させるという点においてSXは非常に重要な取り組みです。今後、さらに注目されるであろうサステナブル市場を見据え、長期的な事業存続の要をつくることができます。

また、現在社会的に企業の社会貢献活動(CSR)に対する注目が集まっています。企業はESG投資やサステナブル投資をはじめ、SDGsなどを通じて社会的価値を向上することが求められています。このような時代背景を踏まえると、SXに取り組まない理由はないと言えるでしょう。

 

03SXを実現するために必要なダイナミックケイパビリティ

では、SXを実現するためには何が必要なのでしょうか。SXを実現する能力として注目を集めているのがダイナミックケイパビリティです。

ダイナミックケイパビリティとは、組織内外の経営資源を再結合・再構成する経営者や組織の能力を指します。ダイナミックケイパビリティを強化することで、企業として、そして組織としての競争力を高めることができるとされています。

ダイナミックケイパビリティには、以下3つの要素が含まれています。

トラブルを推測する感知力

1つ目は、トラブルの推測などに繋げることができる「感知力」です。

業務のデジタル化が進むことで、私たちの周囲にはデータがたくさんあります。また、AIやテクノロジーの進歩により、データ解析についても以前より手間なく実施できるようになりました。しかし、便利になった一方で、私たちの「感知力」が鈍ってしまう可能性があります。

多数のデータの中でも「感知力」を駆使するためには、質の高いデータを適切に処理するシステム構築や人間のスキルが欠かせないのです。

競争力を獲得する捕捉力

2つ目は、競争力の獲得などに役立つ「捕捉力」です。「捕捉力」には、変化の意味を理解するという意味が含まれています。

現代社会は、日々環境が変化していると言っても過言ではありません。そんな中で、未来を予想するAIやビックデータ解析の進化は革新的なものです。現状のテクノロジーに依存せず、少し先の時代を見通した時にどのような変化が必要になるのか、考える能力が求められています。

変化に対応する変容力

3つ目は、変化に対応する「変容力」です。「変容力」は在るべき姿に向けて、対応・適応・改革するといった意味を含んでいます。

現代社会には様々なICTのツールがあることから、組み合わせ次第では驚異的な「変容力」として機能する可能性があります。

 

04SXに取り組む3つのポイント

ここで、SXに取り組む上でのポイントを3つご紹介します。

社会のサステナビリティを経営に反映させる

1つ目は、社会のサステナビリティを経営に反映させることです。

経産省を主体とした「サステナブルな企業価値創造に向けた対話の実質化検討会」が2020年8月に発行した「中間取りまとめ」の中では、以下のように述べられています。

2つ目は社会のサステナビリティを経営に反映させることです。

不確実性に備え、社会のサステナビリティをバックキャストして、企業としての稼ぐ力の持続性・成長性に対する中長期的な「リスク」と「オポチュニティ」双方を把握し、それを具体的な経営に反映させていきます。

すなわち、社会のサステナビリティから、自社のリスクと機会を把握しておくことが大切であるということです。

社会のサステナビリティと、自社の結びつきを丁寧に検討できている企業は多くありません。SXをきっかけに、社会のサステナビリティとの結びつきを整理してみてはいかがでしょうか。

長期的な利益を追求する

SXの特徴として、企業として稼ぐ力について述べられています。

ここで定義されている稼ぐ力とは、企業としての強みや競争優位性、ビジネスモデルを指します。これらを中長期での企業の維持発展という観点から持続化・強化することが大切なのです。

言い換えれば、場当たり的に稼ぐ力をつくることを求めているのではなく、様々な環境変化の中でも動じずに、価値創造ができる体制を求めています。

新型コロナウイルス感染症の影響を受け、多くの企業が事業や働き方の見直しを余儀なくされました。改めて自社の事業を確認し、持続的な視点が欠落していないかを確認しましょう。

リスクに対処できる経営を追求する

リスクへの対処ができる経営の追求という点も、SXの特徴です。ただしSXの場合、リスクそのものを危惧しているのではなく、どのような状態であっても再度立ち直る力、すなわちレジリエンスの強化を求めています。

もちろん、あらゆるリスクを踏まえたシナリオを作成しておくことは重要です。しかしそれ以上に、シナリオには変更があることを念頭に置き、企業と投資家が継続的な対話を行うことが重要なのです。

日々、対話できる関係性を構築しておくことで、万が一のリスクにも柔軟に対応できるようになります。

 

05SXの具体的な事例

では、ここでSXの具体的な事例をご紹介します。

みずほ

みずほはグループ全体でSX推進に取り組んでいるほか、中堅・中小企業の顧客に対するSX推進支援強化を目的に、することを目的に、約1,000名もの「サステナビリティ経営エキスパート」を配置しています。

50年のカーボンニュートラルにつながる技術開発や、ビジネスモデル構築のプロジェクトには出資を厭わない方針を固めており、DXではなくSXに舵を切って、ビジネスを推進していくことを目指しています。

また、自己勘定による株式出資枠を新たに設けており、今後5年で500億円を超える出資を目指しています。

人数規模を含めここまで前向きにSXに取り組んでいるのは、日本の産業構造を踏まえると中堅・中小企業のSX推進が必須だからです。従業員の教育にも抜かりなく、ここまで積極的にSXを推し進める企業は他にないと言えるでしょう。

 

06まとめ

SXは、今後さらに注目を集めることでしょう。ただ企業が持続可能性をアピールするためのものではなく、さらに今後不確実性が高くなるかもしれない社会において、未来に生き残っていくために必要な戦略なのです。

DXへの注目がある程度落ち着いた今、今後はSXの注目が高まっていくでしょう。今後、人材が企業を選ぶ選択肢の一つとして注視されるかもしれません。ぜひ今のうちに、SXに対応できる企業づくりを行ってみてはいかがでしょうか。

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