公開日:2022/11/02
更新日:2023/01/19

ビジネスにおける戦略思考とは?戦略思考を身に付けるメリットや方法を解説

ビジネスにおける戦略思考とは?戦略思考を身に付けるメリットや方法を解説 | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

「戦略思考」について、なんとなく意味を知っているものの、具体的にどのようなものかを説明できない、そんな人は少なくないと思います。本記事では、戦略思考の定義や戦略思考を身に付けるメリットについて解説しています。戦略思考を習得する方法についても紹介していますので、ぜひ最後までご一読ください。

 

01戦略思考とは

「戦略思考」とは、競争に勝つための目的と計略を考えるスキルのことです。戦略思考を身につけることで、より戦略的な視点から、ビジネスをとらえることができるようになります。これにより、既成概念にとらわれることなく、新たな切り口で自社の戦略を生み出すことができるのです。

問題解決的思考との違い

「問題解決的思考」とは、すでに発生している問題に対する最適解を考える思考のことです。問題とは現状とあるべき姿のギャップのことなので、あるべき姿を実現する上での障壁の乗り越え方を考える力とも言えます。どちらも、ビジネスにおける課題を解決に導くための思考法ですが、戦略とは何かの目的を達成するための長期的または複合的な視点にたった計画のことであり、既に問題が発生している状況であるか、あるいは、現時点の問題ではなく今後の将来を見据えた内容であるかが両者の大きな違いです。

 

02戦略思考が求められる背景

戦略思考が注目されている背景には、主体性を持って戦略策定や行動計画が立案できる人材のニーズが高まっていることが挙げられます。 企業がビジョンを達成するためには、結果を出せる戦略が不可欠です。こうした戦略を立案するには、社員一人ひとりが戦略思考を持っているかどうかが大きなポイントとなります。的確な問題意識を持ち、外部環境や経営資源を正しく認識しながら、真の戦略にまとめる力は、企業の業績に大きな影響を与え、おのずと企業力の差になっていくでしょう。

 

03戦略思考を構成する主な要素

戦略思考は、実践的で優れた戦略を構想し、解決策を導き出す考え方という抽象的な意味合​​いを持ちます。したがって、戦略思考をより深く理解するためには、戦略思考を構成する要素を紐解いていく必要があります。以下では、戦略思考を構成する具体的な2つの要素について、詳しく解説します。

  • 1.戦略的なマインド
  • 2.戦略的な思考法・スキル

1.戦略的なマインド

戦略的なマインドとは、業務を遂行するうえで戦略的な価値観や意識を持った行動のことです。戦略的なマインドを鍛えるためには、プラスの印象を感じた物事に積極的に取り組むことが重要です。イメージしていたことと実際の経験が異なるケースは非常に多く、何事も実際にやってみなければ正しい判断はできません。チャンスがあると思ったことを、最後までやり遂げることで次第にマインドが磨かれていくのです。

2.戦略的な思考法・スキル

戦略的な思考法・スキルとは、実際に戦略的に思考する力のことを意味します。戦略的な思考法・スキルを養うには、事業戦略の知識となるフレームワークを学習し、効率良く目標達成へと進む力やその考え方を身につける必要があります。戦略的なマインドを有しているだけでは戦略的に考え行動することには至らず、戦略的な思考法・スキルを持っているだけでは、そもそも戦略思考を発揮することに至りません。そのため、戦略思考を継続的に発揮するには、双方を持ち合わせていることが極めて重要なのです。

 

04戦略思考を身に付けるメリットとは?

ここまで、戦略思考の定義や戦略思考を構成する主な要素について見てきました。では、戦略思考を身につけることで、具体的にどのようなメリットを得られるのでしょうか。ここからは、戦略思考を身に付けるメリットについて紹介します。

  • 1.問題解決力が高まる
  • 2.一貫性のある行動が取れるようになる
  • 3.目標が達成しやすくなる
  • 4.効率的に業務に取り組めるようになる

1.問題解決力が高まる

戦略思考は、問題を解決に導くために必要な取捨選択を行ううえでの意思決定に役立ちます。ビジネスシーンでは、日々さまざまな意思決定を行うことになりますが、戦略思考を身につけていれば効率的な選択ができます。そのため、問題解決能力が向上し、予想外のできごとにも対応できるようになるのです。

2.一貫性のある行動が取れるようになる

戦略思考を身につけることによって、物事の本質をとらえることが可能になるため、一貫性のある行動がとれるようになります。戦略に基づいた意思決定ができれば、物事を考える上での軸がブレる心配もありません。そのため、常に合理的な行動を取れるようになるでしょう。

3.目標が達成しやすくなる

戦略思考を身につけることによって、目標が達成しやすくなるといったメリットも存在します。戦略思考が習得できれば、効率的にリソースを運用できるようになります。そのため、戦略思考を持っていない場合と比べ、より効率的に目標を達成できるのです。また、戦略的に事業を設計することができれば、競合他社と競うことなく、勝利することも可能です。

4.効率的に業務に取り組めるようになる

戦略思考があれば、取捨選択を行う上での意思決定に役立ちます。ビジネスシーンでは、日々さまざまな意思決定を行うことになりますが、戦略思考を身につけていれば、効率的な選択ができます。これにより、より効率的に業務に取り組めるようになり、生産性が大きく向上するのです。

 

05戦略思考を習得する方法とは?

戦略思考を習得すると、問題解決力が高まり、目標が達成しやすくなるということがわかりました。そのため、戦略思考を鍛える取り組みは、企業にとって欠かせないものです。ここでは、戦略思考を習得するための方法を5つ紹介していきます。

  • 1.戦略思考の現状を自己認識する
  • 2.知見を広げる
  • 3.常に先回りして物事を考える
  • 4.ゴールを設定する
  • 5.優先順位を明確にする
  • 6.研修を実施して発想力やロジカルシンキングを磨く

1.戦略思考の現状を自己認識する

まずは、戦略思考を現状、どれくらい身につけられているのかを、アセスメントなどを使って客観的に認識します。習得できている戦略思考のレベルを自己認識することで、社員みずからが学びの必要性を感じ、自律的にその力を高めていこうとする行動につながるためです。

2.知見を広げる

戦略思考を習得するには、戦略を立案するために必要な知見を広げることが欠かせません。例えば、戦略思考に関するフレームワークや思考法などを学ぶことで、実際にスキルを向上させることが可能になります。また、さまざまなケースを想定して繰り返しトレーニングを実践し、実際のビジネスシーンでも試行錯誤を繰り返すことによって、戦略思考を磨くことができるでしょう。

3.常に先回りして物事を考える

戦略思考がある人は、その行動を起こすことでどのようなゴールに辿り着くのか、そして、その行動がどのようなプラスを生むのかという結末を常に見据えています。先回りして物事を考えられるようになるためには、普段の何気ない行動にも、どのような利点を得られるのかを意識して考えることが重要です。

例えば、上司から頼まれごとをされたときも、それを引き受けることよって自分にどのようなメリットや学びがあるのかを考えるのです。「この行動を起こしたら、どうなる?」と自問自答を繰り返しながら、思考力を鍛えていきましょう。

4.ゴールを設定する

戦力思考で物事を考える際には、はじめにゴールを設定することも重要です。また、そのゴールに向かって自分はどのような行動を起こすべきかを逆算して考えましょう。なお、この際設定するゴールは、戦略思考のフレームワークや発想法などを利用して検討するのがポイントです。ゴールを明確にしたうえで問題を解決へ導くことで、自分なりの戦略的思考を身につけていくことができます。

5.優先順位を明確にする

戦略とは、目的を達成するために手持ちの資源をどのように配分するか、選択することとも言い換えられます。組織における資源とは、「金」「人」「物」「情報」「時間」「知的財産」の6つです。目的達成のために、これらをどう選び取り、配分するかを考えていくのが戦略と言えるのです。

このとき、特に必要な能力は「優先順位を明確にして不要なものは捨てる」ということです。ゴールに向けて不要なことや優先順位の低いものを見極めて、必要に応じて捨てるという判断も下しましょう。 常に戦略思考で物事に取り組んでいると、さまざまな条件が絡まり合った混乱状態から、最終目的に辿り着くための最善の道を見つける能力が身についてきます。どのような状況でも解決策を見出せる能力、それこそが戦略思考の賜物なのです。

6.研修を実施して発想力やロジカルシンキングを磨く

組織全体に戦略思考を浸透させるためには、研修を実施して発想力やロジカルシンキングを磨くことも重要です。単に事業戦略を知るだけでは、戦略的思考にはなかなか結びつきません。企業のビジョンを実現するには、研修を通じてより実践的な事例を多く学び、戦略思考を習慣づけるようなトレーニングを繰り返し行う必要があります。より戦略的な視点から、ビジネスをとらえられる人材を育成するためにも、企業には実践的かつ良質な研修の導入が求められるでしょう。

 

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戦略思考に関するSchooの講座を紹介

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基礎から学ぶ事業戦略策定のノウハウ

本コースでは、事業戦略策定の初心者の方向けに、ゼロから体系的に事業戦略の策定方法を学んでいきます。 多くの事例を見ていきながら、事業戦略策定の技術について学んでいきましょう。

 
  • 桜美林大学 ビジネスマネジメント学群 准教授

    1969年生まれ。NEC、NEC総研を経て、富士ゼロックス総合教育研究所(現・パーソル総合研究所)入社。戦略系の研修・コンサルティング、戦略策定合宿の企画・ファシリテーション、管理職研修、経営幹部候補者研修を担当。2020年より現職、および東証プライム上場企業社外取締役。その間、一橋大学非常勤共同研究員、東京都立大学ビジネススクール非常勤講師を歴任。 上智大学経済学部卒業、一橋大学大学院修士課程修了(MBA)、東京工業大学大学院博士後期課程修了(博士(技術経営))。主要著書に『事業戦略策定ガイドブック』、『事業戦略実践ガイドブック』、『戦略実行とミドルのマネジメント』(いれも単著、同文舘出版)。

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知ってるようで知らないビジネス用語の実践書

仕事をする上で、様々なビジネス用語を使用しますが、理解が曖昧になっているがゆえに仕事に支障をきたすことも少なくありません。そこで、多くのビジネスパーソンがなんとなく使っていそうなビジネス用語をピックアップし、その意味を解説するだけに留まらず、その言葉が発せられたときに必要になってくるアウトプットのポイントまで併せて紹介をしていきます。なんとなく使っていた言葉の意味を理解し、業務に活きる実践的な学びを本授業では行っていきます。

 
  • 株式会社やさしいビジネスラボ 代表取締役

    経営学者/YouTuber。経済学博士(東京大学)。大阪大学経済学研究科准教授を経て独立。「アカデミーの力を社会に」をモットーに、日本のビジネス力の底上げと、学術知による社会課題の解決を目指す。専門は、イノベーション・マネジメント、経営戦略論。 主な著書に『ど素人でもわかる経営学の本』(翔泳社)『感染症時代の経営学』(千倉書房)『戦略硬直化のスパイラル』(有斐閣)など。YouTube「中川先生のやさしいビジネス研究」では毎週火・木・土に経営学講義や時事解説動画を配信中。

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課題設定力の磨き方~本質的な課題を導き出す方法~

本授業では、生産性やアウトプットの質を高める上で重要な「課題設定力」をどのように磨いていくか、そのノウハウについて学んでいきます。

 
  • 株式会社アンド・クリエイト 代表取締役社長

    大手アパレル企業を経て、1998年にプライスウォーターハウスコンサルタント(現IBM)入社。企業変革戦略コンサルティングチームのリーダーとして、多くの変革プロジェクトをリード。「人が変わらなければ変革は成功しない」との思いから、専門を人材育成分野に移し、人材開発のプロジェクトをリード。 2005年に当時の社長から命を受け、コンサルティング&SI事業の人材開発部門リーダーとして育成プログラムを設計導入。ベストプラクティスとして多くのメディアに取り上げられた。2013年に独立し執筆・講演活動を開始。講師として、大前研一ビジネス・ブレークスルー、日本能率協会、日経BPセミナー、大手銀行系研修会社などに多数のプログラムを提供し、高い集客と満足度を得ている。 著書は「一流の学び方」など現在18冊を出版。東洋経済オンライン、プレジデントオンラインなど連載多数。

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07まとめ

今回はビジネスにおける戦略思考の重要性と戦略思考を習得する方法についてまとめました。ビジネスを取り巻く環境は、かつて無いほど著しい変化を遂げています。このような状況のなかで多くの企業では、自社の将来のビジョンを掲げ、企業変革を実現することができる戦略思考を備えた人材の育成が急務の課題となっています。ぜひ、本記事を参考に戦略思考への理解を深め、人材育成時の参考にしてください。

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