公開日:2022/11/25
更新日:2022/11/25

戦略的学習力を身につける方法とは?企業が社員の学びを支援するポイント

戦略的学習力を身につける方法とは?企業が社員の学びを支援するポイント | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

戦略的学習とは、マイケル・オズボーン教授によって提唱された概念です。全てのビジネスパーソンに求められるスキルとして注目を浴びています。本記事では、戦略的学習力の概要、必要とされる理由、身につける方法、企業が社員の戦略的学習を支援するポイントについて解説します。

 

01戦略的学習力とは

戦略的学習力(Learning Strategies)とは、2030年に最も必要になるスキルのことです。マイケル・オズボーン教授は、2017年に「スキルの未来」と題する論文を公表しました。その中で、2030年に必要とされるスキルをランキング形式で公表し、1位に掲げられたのが戦略的学習力です。

新しいことを学ぶときに使用されるスキル

戦略的学習力の意味としては、「新しいことを学ぶ際に、状況に応じて最適な学習内容や方法を選択・実践できる力」と定義されています。新しいスキルや知識を習得したいと考えたとき、アプローチの仕方によって、習得までの時間が大きく異なります。なぜなら、アプローチが、学習効率に影響を及ぼすためです。つまり、自分に最適な学習内容や方法について分析する力、効率的な学習内容や方法を選択する力、学び続ける力を合わせて、戦略的学習力といえるでしょう

▶︎参考:THE FUTURE OF SKILLS EMPLOYMENT IN 2030

 

02戦略的学習力が必要とされる理由

なぜ、戦略的学習力が必要になるのでしょうか。戦略的学習力が必要とされる理由について解説します。その理由は以下の2つです。

  • 1.AIが発展しても自動化されないスキルである
  • 2.急激に変化する社会に対応するために有益である

1.AIが発展しても自動化されないスキルである

オズボーン教授らの研究により、日本の労働人口の約49%が就いている職業において、AIに代替することが可能との推計結果が得られました。その一方で、AIやロボットによる自動化が難しい職業には、創造性、協調性、コミュニケーション能力が必要な業務や、非定型な業務が挙げられ、将来においても人が担うとされています。

戦略的学習力は、上記に示した創造性や協調性、コミュニケーション能力と同じく、目に見えない定性的なスキルの1つです。これらはソフトスキルと呼ばれ、明確な基準で定義することが非常に難しいとされているスキルでもあります。たとえAIが発展しても、AIに置き換えたり、自動化したりすることのできない、人間特有の能力なのです。

▶︎参考:AIと共存する未来 ~AI時代の人材~|株式会社野村総合研究所

2.急激に変化する社会に対応するために有益である

急激に変化する社会において、人に求められるスキルや知識も速いスピードで変わり続けることが予測されます。そのためには、新しいスキルのインプットからアウトプットするまでの期間を、できる限り短くする必要があります。

具体的には、いくつかの選択肢から優先的に何を学ぶのかと問いを立て、学ぶべきことを見極め、効率的な方法で学び続けることが求められるということです。そのために必要な力が戦略的学習力であり、急激な変化に対応するために有益なスキルであるといえます。

 

03戦略的学習力を身につける方法

ここでは、どのような方法で戦略的学習力を身につけられるか解説します。 戦略的学習力を身につける方法は、以下の5つです。

  • 1.学ぶ目的・目標を明確にする
  • 2.学習計画を立てる
  • 3.自分のレベルに合った内容を学ぶ
  • 4.学び方を検討する
  • 5.実践後にフィードバックを実施する

1.学ぶ目的・目標を明確にする

戦略的学習力を身につけるには、学ぶ目的や目標を明確にすることが、最初に検討すべき重要事項です。なぜなら、学ぶ内容と方法に整合性をもたせる必要があるためです。この段階では、学びたいスキルが将来的に役立つスキルか、つまり社会的ニーズが高いスキルであるかを長期的な将来を見据えて検討します。

加えて、現在持っているスキルをリストアップし、強みや弱みもすべて洗い出すことも大切です。強みを活かせる分野であれば、習得までのスピードが早く、レベルの向上も見込まれるでしょう。また、弱みを克服することで、別のスキルの獲得につながるようであればチャレンジするのも良いでしょう。

2.学習計画を立てる

目的や目標が明確になった後は、達成するためのルートを計画すると効率が上がります。優先順位をつけ、目標とする期日までに完了できるよう計画します。大切なのは、無理なく確実に実行できる計画が立てられていることです。あまりに理想的な計画を立てると、学び続けることが難しくなり、計画倒れになってしまいかねません。効率には時間も重視されますが、持続可能な計画を立てるようにすることが重要になります。

3.自分のレベルに合った内容を学ぶ

学ぶ目的や目標が明確になったら、自分のレベルに合った内容を選びます。何か新しいことを学ぼうと思った時は、学習に対するモチベーションが上がりがちです。自分の適正よりもレベルの高い内容のテキストを選んでしまう可能性があります。そういった内容を学ぶのは、効率的ではありません。新しいことを学ぶ際には、学習する前に学ぶ対象について、どの程度知識があるのかを考えましょう。その上で、自分のレベルに合った教材を選ぶようにします。ただ、簡単すぎても、難解すぎてもいけません。選ぶべきは、自分が知っていることよりも少しだけ難しい内容の教材です。そうすることで、理解するスピードが上がります。

4.学び方を検討する

戦略的学習力を身につけるためには、学習方法の検討も非常に重要です。効率的な学習方法でなければ、戦略的学習力とはいえません。専門書を何度も読むといった受動的な学習法よりも、記憶に定着する方法を取り入れる方が効率的であり戦略的です。具体的には、覚えたことを口に出して説明する自己説明法、自分でテストを作成し回答するアクティブ・リコールなどの方法が挙げられます。学習の進度が遅れがちな場合は、学習方法そのものを修正していくことも戦略的学習といえます。

5.実践後にフィードバックを実施する

実践後には、フィードバックを実施することも、戦略的学習には必要です。専門家や上司、先輩といった信頼できる人材を確保しておきます。フィードバックによって、スキルが上手く発揮されているか、業務の中でどのように修正すべきかなど、あらゆる観点から振り返ることに価値があるのです。フィードバックによって、正しく改善ができるようになり、実践の精度が向上するでしょう。フィードバックは、戦略的な学びの機会になるといえます。

 

04企業が社員の戦略的学習を支援するポイント

企業が社員の戦略的学習を支援するポイントはいくつかあります。中でも重要なポイントは以下の3点です。この3点を踏まえて支援することで、急激に変化する社会に対応できる戦略的学習力を高めることができます。

  • 1.戦略的学習に取り組む企業風土をつくる
  • 2.定期的な振り返りの場を設定する
  • 3.社員に学習機会を提供する

1.戦略的学習に取り組む企業風土をつくる

戦略的学習に取り組む企業風土をつくることが、社員の戦略的学習を支援するポイントとして挙げられます。戦略的学習は、向上心の高い社員のさらなる成長を促すことが可能です。AI時代に柔軟に対応し、組織の成長を停滞させない戦略的学習力を持つ人材を育てるのは有益になります。一方で、戦略的学習の意味や意義が浸透しているとはいえないため、戦略的学習を前向きに捉える企業風土づくりから取り組む必要があります。戦略的学習が、自社の組織や事業にどのように活きてくるのかメリットを周知し、気軽に学習する風土を醸成することが大切です。

2.定期的な振り返りの場を設定する

定期的に振り返りの場を設けるのは、戦略的学習に取り組む社員の実践において有効な支援です。すでに解説したように、戦略的学習にはフィードバックが必要であり、あらゆる観点から振り返ることで、実践の精度が向上します。定期的な場として、上司と部下による1on1ミーティングを実施しているケースが多いです。上司に実践のポイントなどのアドバイスがあれば、成長のスピードが速くなり、効率良く実践に活かせるでしょう。定期的なミーティングによるフィードバックは、戦略的学習に欠かせない支援なのです。

3.社員に学習機会を提供する

戦略的学習には、様々な学習方法があります。テキストを購入し独学する方法やスクールに通う方法などです。しかし、どれも時間がかかる学習方法であり、短期間で無駄のない学習をするには適さない場合もあります。それを補う施策として、できるだけ多様な学習コースを設定し、社内研修やeラーニング、外部研修などの学習機会を提供し、社員が自由に選べるようにすることが重要です。そうすることで、スキル向上やモチベーション向上にもつながるでしょう。

 

05まとめ

本記事では、戦略的学習力の概要、必要とされる理由、身につける方法、企業が社員の戦略的学習を支援するポイントについて解説しました。戦略的学習力とは、新しいことを学ぶときに使用されるスキルを指し、2030年に最も必要になるスキルであるといわれています。戦略的学習力は、AIが発展しても自動化されないスキルであり、どの分野にも適用可能です。そのため、企業においても全ての社員に身につけさせたいスキルの1つといえるでしょう。戦略的学習に取り組む企業風土を作り、定期的なミーティングの実施や学習機会の提供などの支援が企業に求められています。

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