更新日:2025/01/07

オンライン研修でグループワークを効果的に行うための3つのポイント

オンライン研修でグループワークを効果的に行うための3つのポイント | オンライン研修・人材育成 - Schoo(スクー)法人・企業向けサービス

研修対象者が遠隔地にいるため、全員で集まってグループワークができないといった理由から、オンライン研修でのグループワークを検討している方は少なくありません。 この記事では、オンライン研修でグループワークを実施するためのツールの使い方や、より効果的なものにするためのポイントについて解説します。

 

01オンライン研修におけるグループワークの型

オンライン研修で行うことができるグループワークは「討論型」、「ブレインストーミング型」、「ロールプレイング型」、「ゲーム型」の4つがあります。ここでは、それぞれの内容について解説します。

討論型

討論型のオンライン研修のグループワークは、参加者が特定のトピックや問題について意見交換を行う形式です。通常、モデレーターが設定され、参加者は互いの意見を尊重しながら、議論やディベートを行います。討論型グループワークを通じて、受講者のコミュニケーションスキルや論理的思考の向上が期待できます。

ブレインストーミング型

ブレインストーミング型のオンライン研修のグループワークは、アイデアの創出と収集を中心に展開されます。参加者は特定の課題やプロジェクトに対して、自由にアイデアを出し合います。出たアイデアはビジュアルなツールやデジタルホワイトボードを使用して可視化し、参加者全員が参加しやすいように構造化されます。

ロールプレイング型

ロールプレイング型のオンライン研修のグループワークは、シナリオや役割を与えて、参加者が特定の役割を演じてもらいます。この形式は、対話、協力、問題解決能力を向上させる目的で実施されることが多いです。ロールプレイング型のグループワークは、実際の状況に対処するスキルを鍛え、エンゲージメントを高めるのに役立ちます。

ゲーム型

オンライン研修におけるゲーム型グループワークは、参加者が楽しみながら学びを深めることを目的とした手法です。具体的には、研修内容に関連したクイズやパズル、シミュレーションゲームを通じて問題解決力やチームワークを鍛えます。この形式は、参加者の積極性を引き出し、学びの定着を促進する効果があります。また、ゲーム要素により集中力が高まり、成果が上がりやすい点が特徴です。

 

02オンライン研修にグループワークを導入するメリット

オンライン研修にグループワークを導入するメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。主なメリットは以下の3つです。

  • ・準備などの負担が軽減される
  • ・受講者同士でコミュニケーションがとれる
  • ・受講者が主体性を発揮できる

グループワークを研修に導入することによって、コミュニケーションが活性化し、受講者が主体的に研修に参加できるようになります。

準備などの負担が軽減される

オフラインの研修では、会場の手配や資料の準備などで時間とコストがかかるだけでなく、受講者のスケジュールを考慮して研修の日程を調整する必要がありました。 一方、オンライン研修ではそういった手間はかかりません。また、受講者も会場へ移動する必要がなくなるため、双方の負担が軽減できます。

受講者同士でコミュニケーションがとれる

講義型のオンライン研修では、休憩時間に雑談をするなど社員同士でコミュニケーションをとる機会がありません。オンライン研修でコミュニケーションの機会を提供するには、グループワークが有効です。アイスブレイクやゲームを実施することで、受講者同士のコミュニケーションが促進されます。

受講者が主体性を発揮できる

講義型のオンライン研修では受講者が発言しづらく、委縮しがちになります。オフラインの研修と比較しても、発言に抵抗を感じる人は少なくありません。 一方で、グループワークでは受講者が発言しないと話が進みませんから、受講者それぞれが主体性を発揮しやすくなります。

 

03オンライン研修でグループワークを実施する際の注意点

オンライン研修でグループワークを実施する際の注意点は以下の3つです。

  • ・コミュニケーションが対面より難しい
  • ・各グループの状況把握がしにくい
  • ・環境やITリテラシーが進行の妨げになる可能性がある

オンラインでのグループワークは、直接状況を把握できないからこそ注意するポイントがあります。通信状況や、コミュニケーションなど注意する点を紹介します。

コミュニケーションが対面より難しい

オンライン研修でグループワークを行う際には、話すタイミングが重なりやすいことによるコミュニケーションの難しさが懸念されます。 この問題を防ぐには、発言の順番やルールを事前に明確化することが重要です。また、ファシリテーターが積極的に進行を管理し、適切なタイミングで発言を促すことで、円滑なコミュニケーションをサポートできます。チャット機能を使った発言予約や挙手機能の活用も効果的な手段です。

各グループの状況把握がしにくい

オンラインでは、研修の進行役が複数のグループの進行状況や課題を瞬時に把握するのが難しくなります。対策として、進行状況の定期的な報告を各グループに依頼し、ブレイクアウトルームの巡回を行うことが有効です。また、各グループにリーダーを指名し、進捗や課題を報告する役割を担わせるとスムーズです。全体会での共有時間も設定することで、進行役が適宜調整を行えます。

環境やITリテラシーが進行の妨げになる可能性がある

参加者のインターネット環境や機器操作スキルが研修進行を妨げるリスクがあります。例えば、接続トラブルやツールの操作ミスにより研修が中断することがあります。このリスクを軽減するには、事前に参加者へツールの使用方法を説明し、リハーサルを行うことが重要です。また、トラブル時に迅速に対応できるサポート体制を整えることで、研修を円滑に進めることが可能です。

 

04オンライン研修で効果的なグループワークを行うためのコツ

オンライン研修で効果的なグループワークを実施するコツは以下の3つです。

  • 1:ファシリテーターを参加させる
  • 2:チャットを活用する
  • 3:参加者の役割や立ち位置を明確にする

オンライン研修で効果的にグループワークを行うには、参加者のコミュニケーションを活発にすることが重要となります。ここでは、オンラインでのグループワークを効果的にするためのポイントを紹介します。

1.ファシリテーターを参加させる

オンライン研修のグループワークにファシリテーターを参加させることは、効果的な進行を実現するために重要です。オンライン環境では、対面のように自然な流れで議論を進めるのが難しく、話すタイミングの重複や議論の停滞が発生しやすいです。ファシリテーターが参加することで、発言の順番を調整し、参加者全員に発言の機会を均等に与えることができます。

また、議論が脱線した場合には適切に軌道修正し、目的に沿った進行をサポートする役割を果たします。さらに、オンライン特有の技術的なトラブルや操作の不慣れにも対応しやすくなるため、参加者は安心して議論に集中できます。ファシリテーターの存在により、全体の一体感や効果的なコミュニケーションが生まれ、グループワークの成果を最大化できます。

2.チャットを活用する

多くのウェブ会議ツールにはチャット機能があります。オンライン研修の中でディスカッションのことで頭がいっぱいになってしまい、チャットツールをあまり活用できていないケースもあります。

URLなどの情報をチャットに載せることができたり、研修の進行の妨げにならないように質問などをチャットに載せられるなど、チャットツールを活用することでオンライン研修がさらに円滑に進みます。

3.参加者の役割や立ち位置を明確に

オンラインでのグループワークは、会場の広さが限定されないため、参加者が増えてしまうことがあります。それぞれの参加者に役割があって発言をしてくれるなら良いのですが、話を聞いているだけの参加者はあまり意味がありません。それだけでなく、大幅に参加者が増えてしまうと、話すべき人が話しにくくなってしまったり、会議の進行が遅くなってしまう可能性があります。そのため、参加者の役割を明確にし、不必要に参加者が増えてしまわないようにしましょう。

役割分担1:ファシリテーター

オンライン研修の中で誰がどのような順番で発言するのか、トピックをどのように回していくかなど、ファシリテーターの存在がなければ曖昧になってしまい、研修が円滑に進みません。そのため、ファシリテーターは研修において非常に重要な存在となります。会議を行う時は必ず誰がファシリテーターになるのかを事前に決め、研修が円滑に進むようにしましょう。

役割分担2:議事録係

発言の記録をとるために、議事録担当を1名決めておき、チャットもしくは共有できる場所に書き留めてもらいます。研修で話された内容を全員が詳細に覚えておくことはまずありません。そのため、どこかに研修の内容を詳細に残しておくための議事録係を設置する必要があります。

役割分担3:タイムキーパー

グループワークは時間無制限で行うことができるわけではありません。タイムキーパーがいなければだらだらとしたグループワークとなってしまい、生産性を大きく下げかねません。そのため、タイムキーパーを設置し、時間不足に陥らないようにすることが大切です。


 

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Schoo for Businessでは、約9,000本の授業をご用意しており、様々な種類の研修に対応しています。階層別研修やDX研修なども実施でき、さらにアセスメント機能も標準で備わっています。また、自律学習の支援ツールとしても活用いただいており、「主体的に学び、成長する人材」の育成を目的にして、ご導入いただくことが多いです。

受講形式 オンライン
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人材育成に関するSchooの講座例

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社員研修のあるべき姿

この授業では、社員研修の必要性や役割についてインストラクショナルデザイン(ID)を軸に学びます。研修担当者として「何のために社員研修を行うのか」「研修の役割と担当者としての立ち位置」など、研修の根本的な考え方をまず問い直すために、インストラクショナルデザイン(ID)をもとにした研修のあるべき姿について学んでいきましょう。

 
  • 熊本大学教授システム学研究センター 教授

    1959年生まれ。Ph.D.(フロリダ州立大学教授システム学専攻)。ibstpi®フェロー・元理事(2007-2015)、日本教育工学会監事・第8代会長(2017-2021)、教育システム情報学会顧問、日本教育メディア学会理事・第7期会長(2012-2015)、日本医療教授システム学会副代表理事、日本イーラーニングコンソシアム名誉会員など。主著に「学習設計マニュアル(共編著)」、「研修設計マニュアル」、「教材設計マニュアル」、「教育工学を始めよう(共訳・解説)」、「インストラクショナルデザインの原理(共監訳)」、「学習意欲をデザインする(監訳)」、「インストラクショナルデザインとテクノロジ(共監訳)」などがある。

ビジネスパーソンの『学習設計マニュアル』

この授業では、学校教育の勉強とは異なるおとなの「学び方」について学びます。社会に出てからの「学び」は、学校教育での「勉強」とは言葉は似ていますが、まったく異なる行動です。そこで、「学び方」を学ぶことによって、今の自分に適した学習を設計できるように、インストラクショナルデザイン(ID)の研究者である熊本大学・鈴木克明教授からおとなの「学び方」について学んでいきましょう。

 
  • 熊本大学教授システム学研究センター 教授

    1959年生まれ。Ph.D.(フロリダ州立大学教授システム学専攻)。ibstpi®フェロー・元理事(2007-2015)、日本教育工学会監事・第8代会長(2017-2021)、教育システム情報学会顧問、日本教育メディア学会理事・第7期会長(2012-2015)、日本医療教授システム学会副代表理事、日本イーラーニングコンソシアム名誉会員など。主著に「学習設計マニュアル(共編著)」、「研修設計マニュアル」、「教材設計マニュアル」、「教育工学を始めよう(共訳・解説)」、「インストラクショナルデザインの原理(共監訳)」、「学習意欲をデザインする(監訳)」、「インストラクショナルデザインとテクノロジ(共監訳)」などがある。

研修の組み立て方 ‐ 設計・実施・評価

この授業では、研修の設計から実施、評価までの一連の組み立て方について学びます。研修担当者のために研修の設計・実施・評価がデザインできるように、インストラクショナルデザイン(ID)をベースにヒューマンパフォーマンスインプルーブメント(HPI)、プロジェクトマネジメント(PM)の考え方を掛け合わせたビジネスインストラクショナルデザイン(BID)を基に研修の組み立て方について、講師2名のデモンストレーション形式で学んでいきます。

 
  • サンライトヒューマンTDMC株式会社 代表取締役社長

    熊本大学大学院 教授システム学専攻 非常勤講師。製薬業界での営業、トレーニング部門を経て、起業。HPIやIDを軸とした企業内教育のコンサルティングやインストラクショナルデザイナー、インストラクターを育成する資格講座の運営を行っている。IDの実践方法を提供してきた会社は100社、4,000名を超える。 主な著書:『魔法の人材教育(改訂版)』(幻冬舎、2017年)、『ビジネスインストラクショナルデザイン』(中央経済社、2019年)

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導入実績

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導入事例も掲載しているので、ご興味のあるものがあれば一読いただけますと幸いです。以下から資料請求いただくことで導入事例集もプレゼントしております。そちらも併せて参考にいただけますと幸いです。

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06まとめ

オンライン研修でのグループワークは、受講者同士が主体的に学び合う場を提供し、コミュニケーションを促進するメリットがあります。一方で、オンライン環境では対面ほど意思疎通がスムーズでなく、環境やITスキルの差が進行を妨げる可能性があります。したがって、ファシリテータが積極的にコミュニケーションを活性化させる準備を行い、事前リハーサルでツールの使用感を確認することが重要です。

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この記事を書いた人
Schoo編集部
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Schooの「世の中から卒業をなくす」というミッションのもと活動。人事担当や人材育成担当の方にとって必要な情報を、わかりやすくご提供することを心がけ記事執筆・編集を行っている。研修ノウハウだけでなく、人的資本経営やDXなど幅広いテーマを取り扱う。
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